ホームタウンストーリー
【ほーむたうんすとーりー】
| ジャンル | ハートフルアドベンチャー |  
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| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| メディア | 3DSカード/ダウンロードソフト | 
| 発売元 | トイボックス | 
| 販売元 | スパイク・チュンソフト | 
| 開発元 | ハイド、トイボックス | 
| 発売日 | 2013年12月12日 | 
| 定価 | パッケージ/ダウンロード:4,571円(税別) | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | 2013年クソゲーオブザイヤー携帯機部門大賞 ×Heartful ○Hurtful
 お使いゲーにあるまじき運ゲー
 鬱要素でハートフルボッコ
 劣悪なカメラワーク
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| クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 | 
 
概要
『牧場物語』シリーズでお馴染み和田康宏氏が設立したゲーム会社「トイボックス」にて自ら製作総指揮を務めて制作した、祖母の店を手伝いながら村の住人と交流を深めるハートフルアドベンチャー。
音楽は『ファイナルファンタジー』シリーズなどを手がける植松伸夫氏、キャラクターデザインは元ゲームフリーク所属のにしだあつこ氏と豪華な顔ぶれな事から発売前から期待が寄せられていたが……
システム
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プレイヤーは店を開き、村の住民に商品を買ってもらうことで店を経営するための資金を手に入れる事ができる。
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3人以上連続で会計すると会計価格にコンボボーナスがつくため、積極的に狙っていく必要がある。
 
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自由に外に出て他の店で物を買う、拾うなどをして店の経営に必要な物を揃えたり、住民と交流する事ができる。
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たまに店に来る行商人から買うのみでは経営を成り立たせることは難しいため、必ず外に出ることになる。
 
問題点
ゲーム本編
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本編は全体的にノーヒント且つ運ゲーとなっている。ゲーム進行に必要なキーアイテムの入手方法は「行商人から購入」「村で拾う」「住人から貰う」の3通りだが、手に入るかどうかにもランダム要素がとにかく絡む。
 ヒントに至っては皆無と、ファミコンのRPGの様な時代錯誤感を嫌でも感じさせてくれる。
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例えば、ある人からミルクプリンを求められた場合どうするかと言うと、肝心の入手法は材料から作るのではなく行商人から買えるようになるまで待つだけ(一応、材料を持って行くと加工してくれる施設はあるが、そこで作ってもらうことすら出来ない)。それでいいのか?
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イベントを起こすためにはキーアイテムを「店に並べる」か「所持して依頼者に話しかける」必要がある。これに関してもイベントによっては条件を満たしても必ず起きるとは限らない謎のランダム仕様がある。
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つまり、イベントの発生も解決もランダム。よって大変ストレスが溜まる。この手のゲームでこの仕様は……
 
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ある住人がキラキラ石を買う前に別の住人が買ってしまい、ゲームが詰んでしまうバグがあった。こちらはパッチで修正されている。
 
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イベントそのものもやたらと鬱展開が多く、決してハートフル(Heartful)と呼べる類のものではない。むしろ「別の意味でハートフル(Hurtful)」「ハート“フルボッコ”」の方が相応しいと思われる。
    
    
        | + | 鬱要素の一例 | 
いつも竹馬に乗っている少年。彼に天体望遠鏡をプレゼントすると、その後竹馬で登山して帰らぬ人になってしまうという少なくともゲームの雰囲気からは想像もつかないイベントが発生する。
この時点で十分衝撃的だが、もっと酷いのはそのイベントが発生してからも住人たちが死を悼む事もなくいつも通りの生活をしているという事である。
 
ここに挙げたのは特に重度の物だがこれ以外にも鬱イベントはある。本作は(キャラのデザインや雑誌とのタイアップから考えると)ターゲットの年齢層は低めと思われるが、トラウマになりかねない要素を含むイベントを複数入れた開発陣の良心を疑いたくもなる。
しかも、その殆どは展開が唐突な為、鬱要素を有効利用出来ているとは言いがたい。
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店の経営に関しては、設置した棚の上に商品を設置して売れたらまた商品を設置するだけで、棚一つにつき商品はどんな物でも1つずつしか置けないストレス要素がある。しかも商品補充も価格設定も全部手動でしなければならない。
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前述の通りコンボボーナスが付く上、客もとても気が長く(数時間くらい待たせても大丈夫)コンボを決めやすいのでお金に困ることはまず無い。
 しかしコンボ中にフリーズバグが起こることがあるので、こまめにセーブしなければならない。…かと思いきや、セーブすると強制的に就寝する仕様になっているので、引き際を見極めながらコンボする必要がある。
 
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なぜか女主人公を選んでいても強制的に男主人公のエンディングが流れる。性別選択が可能なゲームでこれは致命的。
その他の問題点
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上画面の3Dフィールドのカメラアングルが随所で逐一切り替わりまくる。個人差にもよるが、上画面の3Dモードを切っているのに3D酔いを起こす事もしばしば。
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それに対し住人は主人公と同等の速さで街を歩き回るせいで、慣れないうちは住人1人に話しかけるのも、異様な視点切り替えも相まって一苦労するだろう。
 
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主人公の祖母に関する設定に矛盾がある。
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全てが明らかになっても謎が残った形となり、不気味さすら感じてしまう…。
 
評価点
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絵は(勿論好みなどもあるが)悪くはない。
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もっとも他の部分に問題点がありすぎて、それを楽しむ余裕はないだろうが。
 
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BGMは全体的に質が高い。
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ただし、店内BGMは何故かボーカル入り、しかも歌っているのは何故か初音ミク。世界観に合っているかどうかはプレイヤー次第。
 
総評
不親切かつ調整不足なシステムに加え、到底『ハートフル』とは言えないイベントの数々。
『牧場物語』ファンにとってのガッカリゲーに留まらず、絵柄やお店の経営要素に惹かれ購入したプレイヤーのハートを悉くフルボッコしていくその様は
にしだあつこ氏の可愛らしい画風からは全く想像もつかないであろう
年末の魔物
そのものであった…。
結果、本作は年初に現れた強烈な門番を下し、見事
2013年クソゲーオブザイヤー携帯機部門大賞
に選ばれてしまった。
余談
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2014年8月20日に、更新データVer.1.2が配信された。
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2014年6月10日にはIOS向けのアプリとして『ホームタウンストーリーPocket』が配信された。
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グラフィックが3Dから2Dのクォータービューとなり、ストーリーと交流要素を廃した店の経営に特化した内容となっている。基本プレイは無料。
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ある意味1番の見どころであったストーリーも無くなったことで、ひたすら無味乾燥な作品となりやはり評判は良くない。
 
 
最終更新:2023年04月08日 13:09