ステディ×スタディ
【すてでぃすたでぃ】
| ジャンル | 恋愛シミュレーション |  
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| 対応機種 | プレイステーション2 | 
| 発売元 | アイディアファクトリー | 
| 発売日 | 2004年3月25日 | 
| 定価(税抜) | 通常版 | 6,800円 | 
| 限定版 | 8,800円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | 薄っぺらいシナリオ展開ばかり 既読スキップやCGモードなど未実装
 無駄なアニメムービーやASVシステム
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| ネバーランドシリーズリンク | 
 
概要
アイディアファクトリーの男性向け恋愛ゲームブランド「アイエフメイト」の第1作。
パラレルではあるが『ネバーランドシリーズ』の主要キャラである「リトル・スノー」の異世界召喚前である「斉藤小雪」がメインヒロインを務めている。
ストーリー
現代。場所は原宿。少人数制の私立高校「神森学園」。
周りの空気に流されやすい性格の主人公「仲根マコト」は将来、自分が何になりたいかまだはっきり見えていない。
親友の「若林哲」に頼まれて演劇部に入るか、幼なじみの「安倍川望」に半ば強制的に勉強部に入れられるか…。
最初はそれぞれの部に振り回されますが、次第に自分のやりたい事を見つけ、
それを仲間達に支えられながら達成することになります。(IF公式サイトより引用・誤字のみ修正)
メインキャラクター
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仲根 マコト
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主人公。流されやすい性格。密かに詩を書いて自身のホームページに掲載している。
 
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斉藤 小雪
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メインヒロイン。教室ではおとなしい姿だが、演劇部では一転して饒舌で情熱的な姿を見せる。
 
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安倍川 望
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マコトと中学の3年間同じクラスだった友人で成績は全国トップクラス。勉強部設立のためにマコトを部員に引き入れようとする。
 
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星 玲香
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アニメやコミック好きの少女。一方でコスプレ衣装を自作するなど、服飾に関してはプロ並みの知識と技術を持つ。
 
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上原 芽衣
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他のキャラに比べてやや控えめな性格。アコースティックギターが趣味で、将来は音楽系の大学に進学して作曲家を夢見ている。
 
特徴的なシステムなど
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ASV(around search view)システム
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画面上に<<や>>のアイコンが表示されているときには方向キーでその方向に振り向ける。
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これによって周りの様子を見たり、どこに視線を向けているかで話の流れが変化することがある。
 
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アニメーションムービーの挿入
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ゲーム中短いアニメムービーが流れることがある。OPやEDだけでなくストーリーの最中にもある。
 
問題点
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システムの不備
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スキップ機能は既読かどうかを判定しないスキップのみの為、周回プレイの際に少々不便。
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ギャルゲー定番のおまけであるCGやBGMの鑑賞機能がない。
 
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存在意義のないASV
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話の流れに若干の変化こそあるが、ルート進行のフラグ立てに関係するものはないため、一切無視しても問題ない。
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システムが使われる場面もごく僅かであり、同ジャンルのゲームとの無理矢理な差別化を図り、かえって失敗している。
 
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アニメムービーについて
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全体的に質が低い。作画崩れや止め絵の多用などが目立つ。
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無理矢理な挿入でゲームのテンポを阻害している箇所もところどころある。また、不具合なのかムービー表示中の画面が揺れることがある。
 
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メインヒロインの小雪が棒読み気味。
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他のヒロインのセリフなどは特に気になるところではないため、いっそう棒気味であることが際立ってしまっている。
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なぜかリトル・スノー役の声優(大本眞基子)とは別の声優である。
 
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CG枚数が少ない。
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キャラ1人あたりのCG枚数は8枚ほど。全員分を合わせても40枚に満たない。
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また、CG差分も用意されていない。
 
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薄っぺらなシナリオ
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どのキャラのルートも短く、盛り上がる展開がない。一般的な恋愛ADVで言えば共通ルートの話程度のものしかない。
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夏休みについての話がわずか十数行であっさり流されたり、何らかの困難が主人公の発想で即解決するなど読み物としても落第に近い。
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キャラによっては、恋愛関係になったのかどうか曖昧なところでストーリーが終わる。
 
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演劇部ルートのクイズがノーヒント
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エンディング分岐にも関わるクイズが5問出題されるが、演劇に関するやや専門的な内容にも拘らずノーヒントである。
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もう一方の勉強部ルートにも同様のクイズがあるが、そちらは一般常識レベルの問題がほとんどであり両者の落差が著しい。
 
評価点
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ゲームの攻略そのものは楽である。
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複雑なフラグ立ては特にないため、攻略対象に好かれるような選択肢を選んでいけば特に問題なく進められる。
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ただし、前述のクイズに関してのみ難しいと言える。
 
総評
特に際立ってクソなところはないが、どこを切ってもダメなところが出てくる金太郎飴のようなクソゲーである。
攻略本のスタッフインタビューでは恋愛ADVというジャンルのノウハウが全く無いなかから開発が進められたことが明かされており、このような帰結は当然とも言える。
アニメムービーやASVといった無理矢理な差別化からも手探り状態で作られたことが窺えるというもの。
慣れない・ノウハウのないことを無理にやろうとするとどういう結果になるかを教えてくれるゲームである。
余談
冒頭の公式サイトからの引用であるが、「安倍川望」が「安倍川聖」と誤記されていた。これもIFクオリティというべきものか。
最終更新:2021年07月21日 16:31