インペリアルフォース
【いんぺりあるふぉーす】
| ジャンル | SLG |  | 
| 対応機種 | PC-9801VM/UV、X68000 | 
| 発売・開発元 | システムソフト | 
| 発売日 | 1990年6月 | 
| 判定 | 良作 | 
 
概要
同社『ティル・ナ・ノーグ ダーナの末裔』の流れをくむ、自動シナリオ作成システムを採用したスペースシミュレーションゲーム。
システム
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ゲームスタート時に母星の種族を8つの中から選び、自動生成されたマップを舞台に宙域の惑星制覇を目指す。
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基本的に艦隊を生産してほかの惑星に侵攻し、他の7種族の母星を全て占領することで勝利となる。
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占領した惑星は一定距離範囲内であれば惑星間ネットワークが構築され、占領した惑星で生産した艦船を惑星間ネットワーク内で自由に利用できる。
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なお、艦隊の編成は宇宙港が存在する惑星でのみ可能。
 
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生産できる艦船は以下の通り。
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戦艦:攻撃力・射程・装甲すべてにおいて絶大だが、生産にかかる日数も最も長い。
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巡洋艦:戦艦に比べ若干劣るものの高い攻撃性能を誇り、生産にかかる日数も戦艦に比べ短い。
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高速艦:この艦を配備することで艦隊の移動速度が向上する。艦隊戦でも高速に移動可能で戦力としてもそこそこ。
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偵察艦:この艦を多く配備するほど、未踏破区域の調査範囲を大きく広げることができる。戦力としては弱い。
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強襲艦:戦力としては最弱クラスだが、唯一惑星を占領することのできる艦。
 
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惑星の占領は占領先の惑星に艦隊を移動させることで開始される。
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艦隊の保持している強襲艦で惑星の防衛力を減らしていき、防衛力が0になった時点で惑星の占領が完了する。
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占領中に艦隊の強襲艦が全滅した場合は占領は失敗となる。
 
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艦隊戦についても操作が簡単で、艦隊の艦船ごとに移動先と艦隊配置を指定して時間を進めるだけで展開できる。
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艦隊の攻撃は各艦船の射程内に敵の艦船が入った時に自動的に行われる。
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状況に応じて好きな時に一時中断して移動先と艦隊配置を変更することも可能。
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どちらかの艦隊が全滅するか一定時間経過で艦隊戦は終了する。
 
評価点
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非常にわかりやすいシステム
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操作が非常に単純でわかりやすく、マニュアルをあまり読まずともルールの把握がしやすいため、初心者でも簡単にプレイできる。
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それでいて戦術性・戦略性が高いレベルの完成度を誇り、後述のプレイバリューの高さも相まって長く楽しめる。
 
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無限に遊べるシナリオ
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マップが自動生成されるため、常に新しい気持ちでプレイできる。
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クリア時には占領した惑星数やマップ制覇率も表示されるため、やりこみがいも十分。
 
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種族によって生産が得意な艦船も異なるため、レア種族を見つける楽しみも存在する。
 
問題点
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この手のSLGには付き物ではあるが、後半は消化試合感が強くなり作業感が漂いやすい。
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システムが単純な分、SLG上級者にはやや物足りない一面もある。
総評
複雑なルールをそぎ落とし、お手軽に本格的な戦略シミュレーションを楽しめる作品。
また、自動シナリオ生成システムによって毎回異なったマップを楽しめるのも大きく、プレイバリューの高さは特筆もの。
初心者でも非常にとっつきやすく、間口の広さでいえば屈指の広さを誇るため、SLG入門者にも気軽にお勧めできる逸品。
その後の展開
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家庭用機移植版としてPCエンジン版がシュールド・ウェーブから発売予定であったが中止となり、その後会社が倒産した(参照)。
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同社からは他にもFC用アクションゲーム『ココロン』のリメイク版である『PCココロン』を発売する予定だったが、こちらも発売されなかった。
 
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Windows版にて本作のリメイク版である『インペリアルフォース2 Cosmic Interseptor』が2005年に発売されている。
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また、現在はProjectEGGにてPC98版、X68000版双方が配信されている。
最終更新:2024年05月30日 07:21