SMASHING THE BATTLE
【すまっしんぐ ざ ばとる】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | Steam Nintendo Switch
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| 発売 | プラチナロケット(CS版) | 
| 開発元 | Studio HG | 
| 発売日 | 【Steam】2016年5月16日 【Switch】2019年2月21日
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| 定価 | 【Steam】1,180円 【Switch】999円(税込)
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| レーティング | CERO:C(15才以上対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 眼鏡美女無双ゲーム 個人製作としては頑張っているのだが…
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概要
韓国のインディーデベロッパー、Studio HG製作二作品目のアクションゲーム。
ストーリーは高層ビルで作業中の主人公サラが作業ロボットの襲撃を受け、事態を打開する為戦いに挑む…というもの。
ちなみにローカライズ等以外のモデリングやプログラミングは全て作者のDavid Han氏が一人で担当している。
特徴
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ストーリーモードは面クリアタイプの3Dアクションゲームとなっている。
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プレイヤーキャラは2人で、先にサラ編をクリア後マリー編が解禁される。
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サラ・オコンネル
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ビルで作業していた現場監督。ロボットの襲撃で同僚が負傷、同僚を助ける為に旧式のセーフティスーツを装備し戦う。
 本来は男性用で着用した際にサイズが合わないパーツは排除され
露出度が高くなっている
。
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武器は巨大レンチ。サブウェポンは地雷。
 
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マリー・ルーシー
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最新式のセーフティスーツを着用する謎の少女。マリー編の話はサラ編から直接続く話となっている。
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武器は巨大ハンマー。サブウェポンは遠距離武器の攻撃を無効化するシールド。
 
 
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両者ともに共通の仕様として敵を一か所に引き寄せるマグネット、スーツの装甲を取っ払って防御力が下がる代わりに攻撃力を増加させるオーバードライブ、スーツの耐久値を回復させる修理機能がある。
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サブウェポン以外に異なる点として、サラはツールソードという巨大剣、マリーは自立行動及び自爆攻撃ができるロボットの生成が出来る。
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基本戦術はマグネットで敵を引き付ける→ソードか自爆攻撃で一気に片づけるということになる。
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これらの機能を使うにはSPケージを消費する。ケージは時間経過で微量ずつ回復していくが、敵の攻撃をうまく回避すると大きく回復することができる。
 
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操作キャラは自身の体力であるHPとアーマーの耐久値がそれぞれ別個に存在し、アーマーの耐久値が無くなった場合しばらくスーツの機能が使えなくなるが、一定時間経過後に修復される。
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体力がなくなった場合当然そのステージは失敗となる。
 
 
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ステージクリア時に敵の連続撃破数等を基に三段階の評価がなされる。
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最高評価を取れた場合は鍵を一つ入手できる。
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鍵はステージ内にいる逃げ遅れた作業員の救出と準備画面でのファンアート・ビハインドストーリーの解禁に使用できる。また、ステージボスを倒した場合稀に出現することもある。
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作業員を救出した場合新たなスーツの購入時に使うパーツが多少貰える。
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ファンアートはそのものずばり本作発売前にSNSで公募していた絵で、ビハインドストーリーは作中世界のNPCが書いたという手記となっている。
 
 
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ストーリーとは別にチャレンジモードも存在し、こちらはストーリーが無い代わりに敵や配置がより難しくなっている。
評価点
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キャラクターデザイン
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メインキャラのサラとマリー、サポートキャラのローリエンはいずれも眼鏡のムチムチの巨乳という作者の趣味丸出しなのは素直に評価できる所。
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3Dモデルも昨今のHD機向けタイトルと比較してしまうと劣るが、あくまで個人製作ということを考えたらそこそこな出来。待機画面では様々な角度からじっくり見られる。もちろん乳揺れもあり。
 
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鍵を消費して見れるファンアートは40枚分もあり、インディーゲームの応援企画とは思えない程クオリティが高いものもある。
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ファンアート・ビハインドストーリー共に解禁するたびにスーツ強化用のお金も貰えるので、おまけを収集しつつサクサク進められるようになっているゲームデザインは悪くない。
 
賛否両論点
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大半のステ―ジに障害物として回転する電磁ゲートがあり、これに向かって回避をすると延々とSPとクリア評価の一つである連続回避回数稼ぎが出来てしまう。
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また遠距離攻撃をする敵を数体だけ残すことでもほぼ同様のことが可能。
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ただこれをやればクリア評価の高評価が簡単に取れるので、ユーザーへの救済策ともいえるかもしれないが。
 
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本作の回避は他の似たようなシステムが採用されているゲームのように「攻撃を食らう直前のタイミングで上手く避けると回避成功」ではなく、「攻撃判定の発生している部分に回避状態で突っ込むと回避成功扱いになる」という仕様になっている。
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一般的な3Dアクションゲームは前者のため、この仕様が最初は理解しにくい上にどうみても炎や敵弾にぶつかってるのに無傷という絵的にかなりおかしいことになる。ゲームだからあまり突っ込むのも野暮かもしれないが。
 
 
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ビハインドストーリーは作中世界の主人公たちと面識がないモブキャラが事件の裏で何をしていたかが語られるだけで、鍵を消費してようやく見れる内容なのにストーリーの掘り下げとしては微妙。
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カードゲームのフレーバーテキストから話を膨らますのようなことが好きな人にはいいかもしれない。
 
問題点
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ストーリー
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メインストーリーは大企業による過去の事件の隠蔽とその影響についてなのだが、主人公二人が「過去の事件と一切関係なく、たまたま現場に居合わせた人」と「騒動がたまたま発生したのでそれ利用して名声を高めたい外部の人間」とメインストーリーとの接点が薄い。
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敵サイドが漠然とした「大企業そのもの」となっており、黒幕的な人間のキャラクターが作中に登場しないためストーリー性が弱く、クリアしてもいまいちスッキリしない。
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作中世界内の固有名詞が複数あるのに説明が曖昧。
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エンディングは黒画面にナレーションが流れるだけであっさり。
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イベントCGが多少あるだけでもよくなったと思うのだが…。
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また、エンディングでは大企業の悪しき文化を糾弾するような文があるのもの、後半主人公であるマリー当人がそうした大企業側の人間のため物語で主張したいテーマ性とキャラクターの設定もうまく噛み合っていない。
 
 
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変わり映えのしないステージと敵
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建設中のビル内部が舞台なのだが、ストーリーモードの全60ステージ+やり込み用のハードステージ全てで同じ背景やオブジェクトが使いまわされている。
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おかげで非常に飽きやすい。個人製作で様々なロケーションを用意するのは難しいため舞台を閉鎖した環境にしようと発想したのかもしれないが、仮にそうだとすればステージ量に対してこの仕様はむしろ逆効果だったと言える。
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クリア条件も基本的に「敵を時間内に全て倒す」しかなく、ステージギミックも多くのステージで使いまわされるため印象に残る特徴的なステージが存在しない。
 
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敵キャラも10種程度しかおらず、各ステージボスキャラからラスボスに至るまでそれらを巨大化させて電撃攻撃をするようにしただけで特に変わり映えしない。
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一応言うと、この電撃攻撃がかなり避けにくくやっかいではあるが、電撃攻撃は複数の判定が連続ヒット+食らうと硬直ありという理不尽さすら感じる性能となっている。
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そしてせめてラスボスぐらいは専用の3Dモデルを作って欲しかったところ。
 
 
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ステージのみならず主人公たちの武装ややることも最初から最後まで一切変わらないので、尚更飽きやすい。
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各スーツは細かいパラメーターだけしか変わらないために違いを実感しにくい。
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コインでスーツを強化していくという要素はあるが、こちらも単にパラメーターが上がるだけで特にアクションは最後まで増えない。
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ステージのクリア評価もほとんどのミッションで同じ内容になっており、ステージごとの特殊なイベントこなしてクリアするような場面がない。ある程度慣れると星3評価もあっさり取れてしまう。
 
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Switch版は19年3月時点では稀にステージクリア後アプリケーションエラーを起こし強制終了するバグがある。
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クリアしたこと自体はきちんとセーブされているため発生してもそこまで痛くはないが、本作は起動時の企業ロゴが飛ばせないので面倒。
 
総評
独自要素がスベっていたり、難易度が極端に難しすぎる等よくクソゲーにありがちな問題点自体は無い。
だが、アクションと武装の幅や敵とステージのシチュエーションとバリエーションが全く足りておらず、一応完成品にもかかわらずさながら無双ゲームのベータ版のような内容になっている。
ほぼ一人で3Dアクションゲームを完成して商業ルートでの発売まで持ち込んだこと自体は称賛に価するかもしれないが、やはり個人でこの手の作品を作るのは難しかったと言わざるを得ない一作。
素直に褒められる部分もエロ要素ぐらいで、総合的に言うと微妙ゲーの一言に尽きる。
金払って乳と尻が見られればそれでいいという人以外にはあまりオススメしない。
余談
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2017年6月16日にはVR仕様になった『SMASHING THE BATTLE VR』がSteamで配信開始。内容自体は非VR版と同じ。Steamの販売ページではHTC Viveのみ対応という旨が書かれているため、Oculus RiftユーザーはRift Experiences(旧:Oculus Store)での配信版を購入する必要がある。
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スマートデバイス向けアプリとしても配信されている。
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変更点はiTunesの規制対策かPC・CS版よりもキャラクターの露出が抑えられている点。
 この他、スマートフォンに合わせてUIの変更、解像度の低下が挙げられる。
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PC版はDMM GAMESでも配信されているがSteam版とは違い、アプリ版準拠でキャラの露出が抑えられている。
 
最終更新:2022年08月09日 00:29