※本稿では、『アクションパズル ラビ×ラビ』『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』『ラビ×ラビ えぴそーど3』『ラビット★ラビリンス』の4作をまとめて紹介します。判定はいずれも「なし」です。
アクションパズル ラビ×ラビ
【あくしょんぱずる らびらび】
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
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発売・開発元
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シルバースタージャパン
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発売日
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2010年9月1日
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定価
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200DSiポイント
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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ゆるいストーリーと世界観 それに反してガチなパズルの謎解き
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ラビ×ラビシリーズリンク
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概要
シルバースタージャパンから発売されたDSiウェアソフト。
同じくシルバースタージャパンが配信した、不思議の国のアリスを題材としたアクションパズルゲーム『ラビット★ラビリンス』という携帯アプリが元となっており、本作はそれの移植版となっている。
すとーりー
ちょっと変なうさぎリリを追いかけて迷子になってしまったアリス。
気がつけばそこは、見たこともない不思議の国なのでした。
複雑な迷宮を、あるときは走り、ある時は飛び、
ある時はリリに乗り、ある時はリリを自爆させ…
イジワルなチェシャ猫や優しいグリフォン、ニセウミガメに帽子屋、
さまざまな住人達に出会いながら、さまざまな迷宮を走り抜け、
アリスとリリは、この不思議な国を脱出するべく、
大冒険を繰り広げるのでした。
(公式サイトより引用)
特徴
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基本ルール
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プレイヤーはアリスとリリを切り替えながら操作する。
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アリスが画面上の「とびら」にたどり着いたとき、ゴールとなる。
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また、アリスが一部の敵や針山に当たった場合は天国に召されてしまい、リトライとなる。
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アリス
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1ブロック分しかジャンプができないが、リリや帽子屋を乗せたり、かぎを開けることができる。
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彼女が「とびら」にたどり着かないとステージクリアできない。
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リリ
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2ブロック分のジャンプができ、アリスが踏むことで大ジャンプすることができる(通称ウサギジャンプ)。アリスと違いかぎを開けることはできない。
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特技は自爆。残機を消費して、隣接した上下左右のレンガブロックを破壊することができる。ただし、自爆で敵を倒すことはできない。
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迷宮の住人
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チェシャ猫
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当たるとアリスやリリを弾き飛ばす。その場で待機して、近づくとジャンプするものと、歩き回っているものの、2種類がいる。
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トランプ兵
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足の速い兵士。捕まるとアリスやリリはやられてしまう。
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帽子屋
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いろんなものを上に乗せることができる。アリスやリリで押して動かせる。
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グリフォン
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ニセウミガメ
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上に乗せてくれる気の良い動物。地面を左右に歩き回っている。
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迷宮の仕掛け
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ゴールのとびら
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かぎ穴ブロック
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赤、青、緑の3種類があり、同じ色のかぎを持っていると開けることができる。
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レンガブロック
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針山
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アリスやリリが触れてしまうと天国に召されてしまう。
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クリアタイム
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各ステージにはクリアタイムに応じて、メダルを獲得することができる。
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銅、銀、金、プラチナの4種類。
評価点
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全体的にゆるいストーリーと世界観。
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特徴に書いたリリの自爆などもそうだが、ステージをプレイ中の下画面のアリスとリリの会話など、どこかのんびりしており、クスリとできる会話もある。
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200円といった破格の安さに対して、ステージの数は50とそこそこボリュームがある。
賛否両論点
見た目に反してガチなアクションパズルゲーム
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上記でゆるいストーリーと世界観を評価点として挙げたが、パズルの難易度はまったくゆるくない。
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本作のジャンルがアクションパズルとあるように、多くのステージでアクションの腕を求められる。
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一部のテクニックはゲーム内で説明がないため、自力で見つけ出す必要がある。
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クリアに必要のないダミーのギミックが設置されていたり、仕様をちゃんと理解してないとクリアできない謎解きがある等、パズルの全体的な難易度はそこそこ高め。
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また、あるステージは一見、非常に苦労する道のりを歩まなければクリアできないように見えるが、あることに気が付いてしまえばとてもに簡単にクリアできるものとなっている。
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このように発想の転換を求められるステージもあり、後述するサポートの無さもあって、頭の固いプレイヤーだとクリアするのが難しくなっている。
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もちろんこれらのステージを自力でクリアできた際の達成感は十分得られるため、アクションパズルが得意かどうかで評価がわかれる。
問題点
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解法がわからない際のサポートがない。
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謎解きの難易度の影響もあるが、クリアするにはどうすればよいかわからない場合、ヒントを見たり、ステージをスキップするといったことができず、詰まってしまう可能性がある。
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下画面のアリスとリリの会話がヒントになっていることもあるが、それも数行だけで、またパズルとは関係ない無駄話も多く、あまりあてにならない。
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制作側も問題視したのか、続編である『えぴそーど2』以降はヒント(というか答え)を見る機能が、『えぴそーど3』ではお手本を見れる機能とステージをスキップできる機能が追加された。
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ウサギジャンプの難易度。
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リリの上にアリスが乗って大ジャンプするウサギジャンプは、より高く飛ぶには、アリスとリリの切り替えをテンポよく行わなければならないため、アクションの腕がないと難しい。特にタイムアタックなど早解きをする際に問題となる。
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一部ギミックの説明不足。
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例えば薄い床は、十字キーの下を押すことですり抜けることができるのだが、そのことに関する仕様が説明書にも載っていない。
総評
不思議の国のアリスを元としたゆるい世界観や値段の安さなど、手に取りやすそうではあるが、その世界観に反してガチなパズルの謎解きは、賛否が分かれる。
1作目ということもあり、答えがわからない際のサポート不足など、粗も多少あるものの、値段を考慮すれば十分な出来と言えよう。
アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2
【あくしょんぱずる らびらび えぴそーどつー】
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
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発売・開発元
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シルバースタージャパン
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発売日
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2011年2月23日
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定価
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200DSiポイント
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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ヒント機能の追加によりクリアが容易に そのかわりアクション部分の難易度は上昇
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ラビ×ラビシリーズリンク
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概要(2)
『アクションパズル ラビ×ラビ』の続編。
えぴそーど2とあるように、ストーリーは前作の続きとなっている。
基本的なシステムに変更はないため、同ページに追記させていただく。
特徴・追加点(2)
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ヒント機能
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ステージ中に設置されているヒントコインを取得してゴールすることで、ステージのヒントを見ることができるヒントコインを入手できる。
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ヒントと書かれているが、実際の内容はクリア手順を説明した答えである。
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ちなみに初めてヒントコインを使用したときに、アリスから「できるだけ使わずにクリアしてほしい(要約)」というメッセージが伝えられる。
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新しい迷宮の住人
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カニ
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イモムシ
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頭の上に乗せてくれる良いやつなのだが、時間が経過するとサナギになって動かなくなる。
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カエル
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頭の上に乗ると大ジャンプできるが、1回乗ると消えてしまう。
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新しい迷宮の仕掛け
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チェス駒とチェスブロック
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本作からとびらに鎖が巻かれていることがあり、その場合全てのチェスブロックにチェス駒を置く必要がある。
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時間差ブロック
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一方通行ブロック
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一度通過してしまったら戻れないブロック。矢印の方向にのみ移動することができる。
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ギロチン
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ギロチンの刃に触れてしまうと天国に召されてしまう。
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水
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アリスは通過できるが、泳げないリリは溺れてしまう。
評価点(2)
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ヒント機能の追加。
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これにより、答えがわからないので先のステージに進めない、といった事態は解消された。
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また、ヒントの内容もアリスとリリの会話形式で解説してくれるので、見ていて楽しいものとなっている。
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ヒントコインは普通にクリアしようとした場合、取れない場所に設置されていることもあり、やりこみ要素としても機能している。
問題点(2)
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難易度の上昇。
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全体的にアクション部分のテクニックを求められるステージが増えている。中にはパズル要素が一切なく、アクション100%でクリアしなくてはならないステージも存在する。
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ヒント機能もあくまでも解法を文章で解説するだけなので、アクションが苦手な人の場合、答えがわかってもアクション面で苦労してしまうことも考えられる。
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一度踏むと消えてしまうカエルや一定時間経つとサナギになって止まってしまうイモムシなど、いやらしいギミックが増えている。
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これらはおそらく前作をクリア済みのプレイヤーを想定しているためと思われる。
総評(2)
ヒント機能の追加により前作の問題点であった、答えがわからずクリアできない、といった事態は解決された。
一方でギミックの増加や、アクションを求められるステージの増加など、全体的な難易度は前作よりも上昇しており、一概に本作の方が簡単とは言えなくなっている。
こちらも200円という価格を考慮すれば十分な出来であろう。
余談(2)
+
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ネタバレ
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本作のエンディングはいわゆる夢オチである。
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元ネタである「不思議の国のアリス」自体が夢オチなので、ある意味原作再現ともいえる。
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だが、続編の『えぴそーど3』では冒頭で不思議の国の女王がアリスたちを攫っていき、アリスが「夢じゃなかったの」とつっこむ流れがあり、実際に夢オチなのかは定かではない。
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ラビ×ラビ えぴそーど3
【らびらび えぴそーどすりー】
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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ニンテンドー3DS (ニンテンドー3DSダウンロードソフト)
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発売・開発元
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シルバースタージャパン
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発売日
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2012年1月11日
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定価
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600円
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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3DSへ移行したことによりグラフィックが強化 お手本機能とスキップ機能の追加
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ラビ×ラビシリーズリンク
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概要(3)
『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』の続編。
シリーズでは外伝の『ウィッチズキャット』が先に3DSで発売されていたが、本作も3DSへと進出した。
こちらも基本的なシステムに変更はないため、同ページに追記させていただく。
特徴・追加点(3)
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新しい迷宮の住人
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黒うさぎ
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おばけ
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アリスを恐怖に陥れるお化け。アリスが触れるとひるんでしまう。
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亡者の手
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地中から突然出現する恐ろしい手。触れると天国に召される。
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新しい迷宮の仕掛け
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時計
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ワープホール
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絡まる草
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矢の穴
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矢を飛ばしてくる。矢に触れてしまうと天国に召される。
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お手本機能
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同じステージを10回リトライすると、お手本を見ることができる。
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スキップ機能
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同じステージを15回リトライすると、ステージをスキップすることができる。
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ミュージアム
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ゲーム中のイベントや、オリジナルのイメージを見たり、BGMやSEを再生できる。
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インターネットランキング
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すべてのステージをクリアすると、インターネットに接続してトータルクリアタイムを他のユーザーと競いあうことができる。
評価点(3)
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グラフィックの強化。
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3DSへと進出したことによりグラフィックが前作より強化。アリスやリリもドット絵からイラストへと変更された。
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3DSの特徴である立体視にも対応。
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サポートの充実。
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新たにお手本機能とスキップ機能が追加されたことにより、アクションパズル初心者でも、遊びやすくなった。
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お手本機能は後に発売されたカップリングタイトル『ラビ×ラビ パズルアウトストーリーズ』に本作以前の過去シリーズ作及び『ウィッチズキャット』にも実装されている事から、いかに好評だったのかが窺えるだろう。
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また、パズルの難易度も前作と比べて下げられている。
問題点(3)
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ステージ中のグラフィックは同じドット絵のままで前作から変わりなし。
総評(3)
3DSへと移行したことによりビジュアル面が強化された。
また、お手本機能とスキップ機能の追加により、前作までと比べて大幅に遊びやすくなっている。
シリーズの中では一番難易度が低いので、「えぴそーど3」とあるが、今から始めるなら本作からが良いかもしれない。
移植(1~3)
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携帯機で展開されていた初代から3までのシリーズ作品は後に『ラビラビ外伝 Witch's Cat』と共に『ラビ×ラビ パズルアウトストーリーズ』として据え置き機向けのカップリング移植が行われている。
ラビット★ラビリンス
【らびっとらびりんす】
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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携帯 iOS 8.0以降
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発売・開発元
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シルバースタージャパン
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発売日
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【携帯】 2010年2月4日 【iOS】2017年9月27日
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定価
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【携帯】210円(税込) 【iOS】無料(広告あり)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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【iOS】4歳以上対象
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判定
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なし
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ポイント
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ラビ×ラビシリーズの原点 iOS版は操作性が悪い
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概要(ラビット★ラビリンス)
上記『ラビ×ラビシリーズ』の原点となった携帯アプリゲーム。
au向けのサービス「最強銀星モバイル」で配信された。
2017年にはiOSでも無料(広告付き)で配信された。
特徴(ラビット★ラビリンス)
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基本的なシステムやギミックは『アクションパズル ラビ×ラビ』と同じと捉えて差し支えない。
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相違点は合間にストーリーが流れなくなっていたり、クリアタイムは記録されるがメダルが存在しなかったり、リリの名前が「ウサギ」だったりするくらい。
評価点(ラビット★ラビリンス)
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iOS版に関して言えば無料で遊べること
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ただし、結構な頻度で広告が挟まるため、課金などで広告を消せるようにして欲しかったという声もある。
問題点(ラビット★ラビリンス)
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操作性が悪い(iOS版)
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iOS版の操作方法はゲーム画面外に表示されたボタンをタップして操作するという形態を取っている。
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本作は後続の『ラビ×ラビシリーズ』と同じように、素早いプレイヤーキャラの切り替えや、アクションゲームとしてのテクニックを求められるため、物理ボタンでなくなったiOS版の操作性が、ゲームプレイに直結して支障が出てきてしまう。
総評(ラビット★ラビリンス)
携帯アプリとして配信されたということもあって、グラフィックや演出などは簡素であり、本格的に楽しむつもりなら後続の『ラビ×ラビシリーズ』を購入して遊んだ方が良いだろう。
現在はApp Storeで無料で配信されているため、iPhone、iPad、iPod touchなどのApple製品をお持ちの方はラビ×ラビシリーズの体験版として、もしくは「プロトタイプはこんな感じだったんだな」くらいの気持ちで遊んでみるのが一番かもしれない。
最終更新:2024年06月14日 23:29