シータ
【しーた】
ジャンル
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リラクゼーション&回転パズル
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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DSカード
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発売元
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任天堂
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開発元
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VITEI
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発売日
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2007年9月6日
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定価
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3,800円(税込)
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プレイ人数
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1~2人
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セーブデータ
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1箇所
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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DS機能が活きる回転パズル 不親切なUI、コンプが難しい魚たち
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ゲーム概要・システム
任天堂が贈る、リラクゼーションとパズルを融合させたゲーム。
本作では、水槽浄化に関連したパズル(アクアリウムパズル)と、回転する円盤を用いたパズル(回転パズル)の2種類を楽しむこととなる。
パズル
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アクアリウムパズル
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DS上画面に水槽が表示され、下画面でタッチペンをつかったパズルを行うことになる。
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DS下画面に赤・青・緑・黒色の球が漂っている。タッチペンをはじき入力することで動かせる。
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4種の球以外にも、白色の円形の光が一定間隔で出没する。この白色の光は弱い引力で、色のついた球を引き寄せる。
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白色の光内部に、上画面に指定された色(赤・青・緑)の球を集めると白色の光全体が輝きだす。この状態を一定時間維持すると水槽に環境が改善する。
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黒色の球はいわゆる障害物の扱いであり、白色の光に入っているその他の色つきの球を追い出してしまう。タッチペンで弾いて、近づかせないといった対策が必要。
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初期は緑色に淀み生物が見られない状態。しかし、赤・青・緑の球を集めるとそれぞれ魚・水質・水草が良いものになっていく。一定量改善することで、水槽パズルはクリアとなる。
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クリア後の水槽は徐々に環境が劣化するため、時間を置くことで再挑戦可能。DS上画面の指示通りに再度、様々な色の球を集めることで環境が改善する。
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再挑戦時、新たに黄色の球がDS下画面に漂うことがある。集まる球にこの黄色の球を巻き込ませることで、新規に入手可能な魚がいる。
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回転パズル
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DS上画面と下画面にわたって、縦に連なった円盤が表示される。
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円盤はタッチペンの操作で回転させることが出来る。なお直接動かせるのは下画面の円盤のみであり、上画面の円盤は下画面の円盤の移動に連動する形で動かすこととなる。
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円盤には水槽パズルで登場した赤・青・緑色の球を入れられる穴が2~6個程度ついている。
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画面の下方向に重力がはたらいており、球は下にある円盤の空っぽの穴下へと落としリレーさせることが出来る。最も下にある円盤から落下した球は最も上にある円盤の穴へと落ちるようになっている。
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矢印の書かれたストローみたいな構造物が中盤以降登場するようになる。ストローは球を吸い取り、重力を無視しつつ矢印の方向に球を流す。
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円盤は通常銀色だが、赤・青・緑に着色されたものがある。
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回転パズルの最終的な目標は、色のついた円盤に空いた穴をすべて、その円盤と同じ色の球で埋め尽くすこと。
モード
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フィッシュモード
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アクアリウムパズルと、回転パズルを交互にクリアし水槽や魚のラインナップを豊かにしていくモード。
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アクアリウムパズルをクリアすると、10種の回転パズルが開放され、それらを全てクリアすると次のアクアリウムパズルが開放され…というのが序盤の流れ。
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パズルモード
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回転パズルのみが出題される。こちらで出題されるパズルはやり直しがきかない。
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クリアにまで要した手数の少なさや、使った時間の短さに応じてメダルが贈呈され、メダルの色に応じて新規に入手可能な魚がいる。
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フィッシュモードの進捗に応じて、プレイできるパズルが増加していく。
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マイアクアリウム
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今まで手に入れた魚が全て登場する大水槽。時間経過で汚れていくこともなくリラックスに特化した存在。
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こちらはDSを横に倒して持ち、両画面いっぱいの水槽を楽しめる。
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アクアコールという新規の魚を入手するための機能あり。2台のDSと『シータ』のDSカードが2枚必要。
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まず2台のDSをともにアクアリウムモードにする。このとき片方のDSの十字キーを押しつづけると独自の音が鳴り、もう片方のDSに聞かせると、音を聞いた側のDSに新たな魚が出現するようになる。
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フィッシュアルバムでは、今までに見つけた魚を図鑑のように解説してくれる。
評価点
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水槽の存在
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パズルの合間に水槽を眺めるようなつくりになっているため、気分転換が行いやすい。
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環境が劣化しないマイアクアリウムのほか、通常のアクアリウムパズルでは定期的にパズルする必要があるので、簡単な操作でプレイヤーが水槽をお世話している感覚になれる。
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回転パズルの独自性
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またDS上画面にも円盤がある。この円盤配置のおかげで、タッチペンだけで自在に動かせない円盤という存在が生まれる。ゲームをするうえで程よい障害となっている。
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じっくり挑めるモードを搭載
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水槽パズル・回転パズルともにゲームオーバー条件がなく、クリアするまで何度も挑戦できる。気軽にリトライも可能。
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フィッシュモード時の回転パズルは3手まで巻き戻し可能。操作ミスでパズルを最初からやり直しといった悲劇は減る。
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やりこみ要素
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パズルモードで一番良いメダルを入手するには、生半可なプレイスキルでは太刀打ち出来ない。
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手数の少なさもメダルの色を決定するための要素であるが、最良の成績をとるには、下画面からの操作で上画面の仕掛けが連動する仕組みも駆使することが必須。
賛否両論点
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魚をそろえにくい
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フィッシュモードを一通りクリアすれば、水槽のラインナップや魚の種類はそこそこ豊富にはなるものの、これだけではコンプリート出来ない。
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パズルモードでかなりやりこまないと出現しない魚もいるため、リラックスという当初の目的に適っていないという見方も出来るし、ゲームのやりこみ要素として楽しめるかもしれない。
問題点
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UIが非常にわかりにくい
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パズル自体はやっているうちにルールを覚えられるだろうが、その他オプションが非常に分かりにくい。
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本作中には殆ど文字が登場せず、記号でひととおりメニューの説明を行っている。初見時だとフィッシュモードとパズルモードの区別はほぼ不可能。
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登場する文字は「COMPLETED!」や「GET A NEW FISH」といった簡素なもの。
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フィッシュモードを進捗させるには、ひととおりパズルをクリアしていく必要があるが、パズルのクリアの可否を教えてくれない。
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ソフト同封の説明書である程度オプションの見方は説明されているが、逆に言うとそれがないと攻略の上で困る。
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DSゲーにありがちな問題だが、水槽のグラフィックが粗い。
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アクアコールの機能
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水槽の魚をコンプリートするには、アクアコールという機能が必須。そしてアクアコールにはDS2台かつ『シータ』のDSカード2枚以上が必要。決してメジャーなゲームではないため、これらを揃えるための労力はかなり高い。
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実は、魚を呼び寄せる音を携帯電話等、精度の高い機械で録音して、それをDSで聞かせることで、ひとりプレイでも魚を呼び寄せられたりはする。
総評
値段相応でゲームの規模は若干小さいながらも、DSならではのタッチ操作が十二分に活きるパズルゲームである。
しかし不親切なUIのため、ゲームの攻略状況・進捗状況を把握するのが一苦労という難点がある。
最終更新:2021年05月22日 11:44