ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション
【どらごんぼーるひーろーず あるてぃめっとみっしょん】
| ジャンル | カードバトルアドベンチャー |   | 
| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| 発売元 | バンダイナムコエンターテインメント | 
| 開発元 | ディンプス | 
| 発売日 | 2013年2月28日 | 
| 定価 | 5,800円(5%税込) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1個 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | 劣化ゲー | 
| ゲームバランスが不安定 | 
| ポイント | 戦闘中の処理落ちが日常茶飯事 その処理落ちのせいでカード間のパワーバランスも崩壊
 一応改善もされたが、今やるなら後発作品一択
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| ドラゴンボールゲームリンク | 
| データカードダスシリーズリンク | 
| DBH/UM/UM2/UMX SDBH/WM
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概要
『ドラゴンボールヒーローズ』を家庭用携帯ゲーム機向けに移植した『アルティメットミッション』シリーズの一作目。
第1弾からギャラクシーミッション4弾までの900枚以上のカードが収録されている。
また、アーケードのステージをそのまま遊べる「アーケードモード」に加え、原作やアニメ、映画等のシナリオを追う「ストーリーモード」の他、3DSのカメラを使用したQRコードによる新ステージ解放といった要素、カメラをスカウターに見立てた「被写体の戦闘力測定機能」といったお遊び要素も存在する。
尚、ヒーローアバターの戦闘タイプや必殺技選択はカード選択時(スキャン時)ではなく、ステージ選択前にあらかじめ決めておく仕様になった。
評価点
※基本的なゲームシステム等については『ドラゴンボールヒーローズ』の記事を参照。
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3DSというプラットフォームとの相性の良さ
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フラットパネルリーダーを採用していたヒーローズは下画面をタッチ操作できる3DSとの相性が非常によく、ヒーローズと高い親和性があるという事が本作の発表前から囁かれていた。そのため、待望の移植版の発表に歓喜したファンも少なくなかった。
 
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育成にお金がかからない
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移植版なので当然のことではあるのだが、カード収集要素のほか、レベルアップや友情ボーナス、神龍の願い事などのやり込み・成長要素が非常に多いドラゴンボールヒーローズではこの恩恵が与える影響は非常に大きい。
 ソフトを購入してしまいさえすれば好きなだけ行えるため、移植版を購入する最大の理由になっているファンも少なくない。
 
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カード収集のしやすさ
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アーケードモードでは、そのカードが登場した弾で新たに登場したステージをプレイする事で、その段に登場したカードがステージクリア後に排出されるという仕様になった。そのため、目的のカードを集めるという点で利便性がある仕様となっている。
 
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救済措置の存在
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筐体版では「カードだけ買う」事でランダムでしか入手できなかったボーナスカプセルはショップで購入する仕様になった。ストーリーモードではステージの戦績スコアに応じた量のゼニーを得られ、それを使って任意のカプセルを任意の数だけ購入出来る点は評価されている。
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また、ストーリーの章毎のステージをすべてウルトラクリアすると、章毎に一度だけ経験値やゼニー、カプセルのボーナスを貰える。
 
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戦闘時にスタートボタンでポーズが可能
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バトル中スタートボタンを押す事でポーズが可能。一つのステージが短くても5分程かかることもあるこのゲームでは非常にありがたい仕様となっている。
 
問題点
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戦闘中の処理落ち
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本作最大の問題点。
現在は更新データによってある程度改善されているものの、かつては戦闘中処理落ちしない瞬間を探す方が困難なレベルで処理落ちが頻発し、それが
チャージインパクトの速度にモロに影響を与えてしまっていた。
 チャージインパクトが肝となるこのゲームにおいてこの事象が与える影響は非常に大きく、カード間のパワーバランスは勿論の事、ゲームバランスの面では
パワーカードをひたすら投入し、連携アタックで処理落ちを悪化させてチャージインパクト速度を落としてごり押しが出来る
ようになってしまっている。
 
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3Dモデルが粗い
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「Z3」ベースの筐体の時点で綺麗とは言い難い出来だったが、本作のみそれに輪をかけてキャラクターの3Dモデルの出来映えが全体的に粗い。
 
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ストーリーモード関連
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該当キャラが実装されていないギャラクシーミッション4弾までの収録であるため仕方ないとは言え、ストーリーのシナリオにスーパーベビー編以降のシナリオが無かったり、会話テキストが少なかったりするせいで、ストーリーモードと言うよりはダイジェストになってしまっている。
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また、プレイヤーが使用する一部のカードがシチュエーションの再現として固定化されているのだが、固定のカードはアーケードモードの一部ステージで救援に駆け付けるNPCと違って自分で配置操作できるのは評価できる一方で、その固定のカードをプレイヤーが所持していない場合はその場でカードの情報を閲覧出来ない。そのカードのアビリティ等を把握していない場合は公式サイトのカードリスト等で調べる必要があるのだが、「そもそも既に公開情報であるにもかかわらず、何故必要な情報に閲覧権限の解放条件を設けたのか」という疑問が残る。
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その他、使い慣れない、又は使ったことが無いカードのせいでチャージインパクト速度やアビリティに戸惑ってしまう事も少なくない。一部ステージでは全メンバー枠が固定されている物も存在している。
 
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また、ステージの評価ポイントに対する取得ゼニーの割合が低
すぎる
事と、全ステージウルトラクリアボーナスを全て取得すると金策がやりづらくなってしまうせいで、ストーリーモードコンプリート後はカプセルを購入するための資金繰りに悩まされる事になる。
 
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テンポの悪さ
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慣れてくると戦闘後のリザルト時の演出やアーケードモードのステージ選択時の演出等が長いと感じやすく、ストレスになりやすい。リアルの筐体であればあまり目につかないのだが、携帯機で連続プレイする都合上、慣れてくるとどうしても目についてしまう。
 
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デッキの削除が出来ない
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仕様上一枚でもカードを入れるとデッキの削除が出来なくなってしまい、最低一枚カードを入れておかなければならなくなってしまうため、融通が利かない。
 
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すれちがい通信の仕様
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すれ違った相手のデッキに勝つと、そのデッキに使われているカードをランダムで1枚入手できるのだが、肝心の戦闘は「ドカバキ音と共にお互いのデッキの体力が自動で減っていき、最後まで体力が残った方が勝ち」という、
チームHPの数値だけがものを言う仕様
だった。あまりにも味気なく大雑把な仕様に不満が募ったのは言うまでもない。
 
総評
プラットフォームとの相性の良さから喜んで迎えられた待望の移植版だったが、処理落ちのせいでカード間のパワーバランスの均衡が崩れ、ゲームバランスに影響を及ぼしてしまっているせいで「劣化移植である」という結論を出さざるを得ない。
今ドラゴンボールヒーローズをプレイしたいのであれば、同じく3DSで出ているシリーズ最終作の『アルティメットミッションX』か、後継作の移植版である『ワールドミッション』を強くお勧めする。
余談
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本作のオープニングムービーだが、約1年後にVitaで発売された『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』のオープニングムービーに一部シーンが流用されている。
最終更新:2024年08月29日 08:49