鉄道にっぽん! 路線たび 近江鉄道編
【てつどうにっぽん ろせんたび おうみてつどうへん】
ジャンル
|
鉄道運転シミュレーション
|

|
対応機種
|
ニンテンドー3DS
|
発売・開発元
|
ソニックパワード
|
発売日
|
パッケージ:2015年5月21日 ダウンロード:2016年9月1日
|
定価
|
5,800円(税別)
|
プレイ人数
|
1人
|
レーティング
|
CERO:A(全年齢対象)
|
判定
|
良作
|
ポイント
|
5形式を運転できる 前作に続き堅実な出来 分かりやすすぎるアドバイス
|
鉄道にっぽん! 路線たびシリーズ
|
概要
鉄道運転シミュレーターの「鉄たび」シリーズ第4作。今回は滋賀県の私鉄「近江鉄道」が舞台。複数車両での運転が可能で、現在でもシリーズ中最多の5形式を使うことができる。
システム・独自要素
-
前作までと同様、「持ち時間」を切らさないようにうまく列車を運転していく。詳細は別作品記事参照。
-
本作では5つの形式が運転に登場する。最初は主力車両の800形しか運転できないが、区間走行モードを進めるごとに新しい車両が開放されていく。
-
800形…初期開放。加速はやや劣るが、ブレーキ力はそこそこ大きい。
-
100形…フジテック前~彦根を全駅A判定で解放。当時最新の車両ということもあり、あらゆる性能が抜群に高く扱いやすい。
-
220形…ひこね芹川~高宮を全駅A判定で解放。唯一の旧性能車両で、強い加速力を誇るがブレーキ性能は最悪。かなり気を付けないとオーバーランする。
-
700形…尼子~八日市を全駅A判定で解放。加速性能もブレーキ性能も低めで、かなり気を使った運転が求められる。
-
900形…長谷野~日野を全駅A判定で解放。100形とほぼ同性能だが、ブレーキ装置が異なるため制動力が若干劣る。
-
運転の案内役として「駅長がちゃこん」が登場。
-
本作発売前からいた近江鉄道のマスコットキャラクター。3Dモデルで登場し、発車前に注意事項を教えてくれる。これは現在もシリーズ中唯一。
評価点
-
「選ぶ楽しさ」がある
-
5つの車両にははっきりとした性能差がついており、それぞれの車両に独特の操作性がある。
-
種車が同じ100形と900形を除き、走行音も違いが分かりなかなか面白い。
-
また『電車でGO!』等と異なり、車両ごとのハンドル段数差も再現しており臨場感がある。
-
ようやく「運転士ビュー」での列車の揺れが改善され、実写さながらの動きになった。
-
駅長がちゃこんの3Dモデルは滑らかで、よく動く。流石にCVは付いていないが、非常に可愛らしい。
-
風景の変化が大きく、なかなか楽しめる。
-
序盤の東海道本線とのすれ違いから始まり、河辺の森付近での新幹線との併走、愛知川鉄橋、終盤のトンネルなどさまざまな構造物が存在する。
-
資料館は沿線の観光に関する情報と近江鉄道に関する情報が分けて表示されるようになり、探す手間が省けるようになった。
-
又、これにより必ず各駅2つずつ資料を用意することとなり、観光案内の量も増加した。
賛否両論点
-
区間走行モードでの運転前アドバイス。
-
駅長がちゃこんが走行の注意を教えてくれるのだが、これには賛否が分かれている。
-
このアドバイス、要するにプレイする前から攻略法を教えているのと同じである。ある程度ぼかされているならまだしも、かなり具体的に制限速度の位置などを言ってくるため興ざめになるだろう。
-
しかもガイドと違ってアドバイスは消すことができない。
-
一応「初見殺し」を回避するための策とも考えられるが、本シリーズは速度制限超過のペナルティがかなり甘く、見なかったところでゲームオーバーはほぼ有り得ない。
-
因って、これまでも低かったゲーム難易度がさらに易しくなった。
問題点
-
車両選択時の車両紹介が役に立たない。
-
書くことがなかったのか、一部はあまりにも雑である。
-
800形は「性能バランスがとても良い」とされているが、どのように良いのかは教えてくれない。というか、これはどういう事なのか?
-
700形は「平均的な性能」とあるが、近江鉄道の"平均"なぞ知るわけがない。
-
900形は「抜群に高い加速力」と謳っているが、100形と全く同じである。
-
資料館の写真はスライドショーから静止画に戻ってしまった。駅数が多いからだろうか?
-
また、資料を開いた際に何故か写真が縮小された状態で表示される。拡大にはワンタッチ必要であり、余計な一手間がかかり煩わしい。
総評
新たに車両選択という要素を加えたことでライトな鉄道ファンの層にも楽しみやすい作品となっている。
説明不足もあるが、個性ある車両の数々の魅力がしっかり生きており、シリーズ中でも『叡山電車編』と並ぶ良作である。
余談
-
公式サイトでは220形を「退役車両」「運行を終了した」と記述しているが、これは誤り。
-
2020年現在も彦根工場での入換動車や工事列車の牽引車といった事業用車両として活躍している。イベント時には乗客を乗せての走行も行う。
最終更新:2022年02月08日 09:22