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このページでは、Wii専用ソフト『ゼノブレイド』と、New 3DSへの移植版、Switch向けHDリマスター版である『ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション』について紹介する。(判定は全て良作)
【ぜのぶれいど】
ジャンル | RPG | ![]() ![]() |
対応機種 | Wii | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 | モノリスソフト | |
発売日 | 2010年6月10日 | |
定価 | 6,476円(税別) | |
プレイ人数 | 1人 | |
セーブデータ | 3個 | |
レーティング | CERO:B(12歳以上対象) | |
配信 | 【WiiU】2016年7月27日/2,700円(税8%込) | |
備考 | 早期購入特典サントラ付 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
オープンワールド風RPG 豊富なやり込み要素 ストーリー・BGMも高品質 過去のゼノとの関連性はほぼなし |
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ゼノシリーズリンク |
ゼノシリーズ5作目。
タイトルにゼノの名を冠しているが『ゼノギアス』とも『ゼノサーガ』とも設定的・世界観的な関係はまったくない(共通しているのは、用語「エーテル」とジャンプモーションが『ゼノギアス』と同じという地味なファンサービスくらい)。
ゲームデザインは『Oblivion』や『FF12』に近いオープンワールド風RPGである。
ゼノサーガシリーズの悪評に加え、ゼノシリーズでまたも独立した作品であるということからか、シリーズファンからの前評判はあまりいいものとはいえなかったのだが、(*1)それはいい意味で裏切られることとなる。
なお、本記事ではWii版の他に、3DSへの移植版も合わせて記述する。
あらすじ
「巨神」と「機神」。天を衝く二柱の神は互いの全てを賭けて戦い、やがて相討ち、骸となった。 それから長い月日が流れ、神々の骸の上に生命が誕生した。 巨神界に住むホムス(人間)族は機神界からやってきた機械生命体、機神兵の侵攻を受けていた。 機神兵は見境なく殺戮を繰り広げ、ホムスは存亡の危機に立たされた。 しかしホムスは英雄ダンバンと彼の持つ神剣モナドの力によって機神兵を追い払い、危機は去った。 それから一年。神剣モナドは先年の戦いで負傷したダンバンの手を離れ、研究施設に保管されていた。 主人公シュルクはそこでモナドの力の秘密を解き明かそうと日夜研究を重ねていた。
世界観
戦闘システム
戦闘システムは『EVERQUEST』や『ファイナルファンタジーXI』の様なMMORPGのシステムを1人用RPGに採用したようなリアルタイムコマンド式で、戦術性に富むとして好評。
画面切り替えがなくシームレスに戦闘シーンに突入するのでテンポも快適。
把握すべき情報量は多いようだが、戦況や現在仲間がどの行動をしているかは大まかに分かるようになっているため、直感的に次の行動を判断しやすい。
その他のシステム
シナリオ
+ | パーティキャラクター ※とあるキャラは中盤の重大なネタバレがあるので注意! |
音楽
その他の評価点
戦闘バランス面
サブクエスト面
システム・戦闘バランス面
グラフィック面
Wiiでは珍しい、いわゆる正統派大作RPG。
コンセプト自体はそこまで目新しくはないものの、ゲームとしての完成度は同世代ハードのRPGを比較してもトップクラス。
ただフィールドを歩き回っているだけでも新たな発見や感動が生まれ、数々のやり込み要素やメインシナリオの良さがプレイヤーを飽きさせず、細かい部分まで配慮したゲームそのものの快適性が不快感や作業感をなくしており、JRPGの完成形と呼んでも差し支えない。
その結果、前評判とは裏腹に各種レビューサイトでも高く評価され、『みんなのニンテンドーチャンネル』では最も獲得が難しいプラチナ評価を獲得し(*4)、さらに、日本ゲーム大賞2011にて優秀賞を獲得するにも至った。
複雑なシステムもあるが全体的に親切設計が行き届いているため自然に基礎が身に付くようになっているし、シナリオも軽すぎず重すぎず時にコミカルな場面もあり、と硬派なゲームに見えて意外と取っ付きやすいゲームである。
複雑なシステムや重いストーリーが詰め込まれたようなRPGに慣れるための登竜門として、本作はそつのない仕上がりであると言えよう。
【ぜのぶれいど】
ジャンル | RPG | ![]() ![]() |
対応機種 | Newニンテンドー3DS | |
開発元 | Monster Games | |
発売日 | 2015年4月2日 | |
定価 | 3,700円(税別) | |
プレイ人数 | 1人 | |
セーブデータ | 3個 | |
レーティング | CERO:B(12歳以上対象) | |
備考 |
通常のニンテンドー3DS / LLではプレイ不可 早期購入特典サントラ(Wii版特典の復刻版)付 |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
Wii版をNew3DS専用ソフトとして移植 細かい粗はあれどハード性能を考えれば十分良移植 |
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ゼノシリーズリンク |
2015年4月2日に、Newニンテンドー3DS専用ソフトとして発売された、ゼノブレイドの移植版。
モノリスソフト自身は『ゼノブレイドクロス』の開発に追われていたため、移植は『ドンキーコング リターンズ 3D』で実績のあるMonster Gamesが担当している。
Wii版からほぼ劣化されずに移植が行われてはいるものの、やはり細かい粗はいくつか見られる。
細かい粗こそあるものの、ハード性能差を考えれば十分良移植と言える作品。
ゲームの完成度の高さはそのままに、New3DSという新型3DSのマシンスペックを世に知らせるに当たって十分な働きをしたと言えよう。
【ぜのぶれいど でぃふぃにてぃぶえでぃしょん】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | Nintendo Switch | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 | モノリスソフト | |
発売日 | 2020年5月29日 | |
定価 | 5,980円 | |
レーティング | CERO:C(15歳以上対象) | |
プレイ人数 | 1人 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
現行ハードで遊べる決定版 追加エピソードも概ね好評 |
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ゼノシリーズリンク |
オリジナル版発売より約10年の時を経て発売されたHDリマスター版。移植作業はNew3DS版とは違いモノリスソフト自身が行っている。
ディフィニティブ(決定版)というタイトル通り、単なる画質の向上のみならず、『2』からの一部機能の逆輸入など、2020年に遊ぶ上で各種システムの改良が行われている。名付けたきっかけは任天堂と相談して決めたとのこと。
また、本編の後日談にあたる完全新規ストーリーである『つながる未来』も同時収録されている。
以下、オリジナル・New3DS版双方をひっくるめて解説する場合は「旧版」と表記する。
下記以外にも変更点が無数に存在するが全て記述するとキリがないので通常プレイで変更点に気づきにくい物に関しては割愛する。
+ | ネタバレ注意 |
原作の評価点はそのままに問題点を解消+システム面は大幅に快適になっており、まさしく決定版の名に恥じない完全版である。
『つながる未来』も若干意見が分かれる部分はあるものの、旧版からのファンの期待は裏切らない内容に仕上がっており、無料のおまけとしては十分すぎる追加要素と言える。
2020年現在で『ゼノブレイド』を遊ぶなら間違いなくこのバージョン一択だろう。
*1 もっとも『ゼノギアス』はスクエニ、『ゼノサーガ』はバンナムに版権があるため下手に関連付けさせることができないという事情もあるが。
*2 MMORPG用語で「好戦的な敵」を指し、こちらを発見すると向こうから襲い掛かってくる。対義語は「ノンアクティブ(=非好戦的な敵)」。
*3 音楽ユニットACE(工藤ともり氏とCHiCO氏)に、臨時メンバーとして平松建治氏を加えた期間限定グループ。
*4 RPG初のプラチナであり、2013年6月28日にWiiのネットワークサービスが終了するまで3年間これを維持し続けた。
*5 ソースはニンテンドードリームのインタビュー記事より。続編の『ゼノブレイド2』の開発をスタートした辺りまではキャラデザインは外注していたとのこと。
*6 ただし「これはデザイナーが誰一人としていない」という意味ではなく「他の大手メーカーに所属している著名なクリエイターに匹敵するデザイナーがいない」という意味であって絵が描けるスタッフが皆無というわけではない。
*7 続編のゼノブレイド2でも音響監督は古株の千葉繁氏が行なっている。
*8 Wii版でもあったトニトル・ディノスを使った確認方法は使えば確認しやすい。
*9 厳密に言うとオリジナル版の没データとしての巨神肩と本作のマップには様々な差異があり、オリジナル版は製作途中で採用されないことが決定されたのか洞窟がコピペ状態だったりと作りかけのまま放置されたと思わしき部分があり、本作のシナリオに合わせて施設や地形が作り変えられたされている箇所もある。
*10 Switch本体で購読できるゲームニュースの英語版にて開発者インタビューが掲載されており、WiiからSwitchへ移植されるにあたり音楽データのサンプリング周波数が32khz→48khzに向上し、マスター音源(96khz)とほぼ遜色ない音質となった旨が触れられている
*11 従来は極端な格上に対してのエーテルアーツは命中率95%がシステム上の限界だったが、この10%の差によって命中率100%を達成できるようになった。
*12 こちらはタイムアタック自体が「操作キャラを含むパーティメンバー・装備・アーツ構成・スキルなどのステータスを完全固定された編成」で挑む前提の調整であることによる。