不思議な点つなぎ3D メルヘン編
【ふしぎなてんつなぎすりーでぃー めるへんへん】
不思議な点つなぎ3D アイドル編
【ふしぎなてんつなぎすりーでぃー あいどるへん】
| ジャンル | パズル | 
| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売・開発元 | コラビエ | 
| 配信開始日 | メルヘン編 | 2016年5月25日 | 
| アイドル編 | 2016年9月7日 | 
| 定価 | メルヘン編 | 800円 | 
| アイドル編 | 600円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 3箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | リメイク&新作のシリーズ続編 ステージ数の大幅増強
 時間待ちと点工房の無意味さ
 | 
| 不思議な点つなぎシリーズ 中世・メルヘン編/江戸・立身出世編/昭和・四畳半物語編 - メルヘン編/アイドル編
 | 
 
概要
DSiウェア版に続く『不思議な点つなぎシリーズ』のニンテンドー3DSダウンロード専売ソフト。今回は2バージョンが発売された。
2バージョンの直接的なストーリーの繋がりはないが、DSiウェア版同様に星神様がプレイヤーと共に登場人物の手助けをしていく。
『メルヘン編』はDSiウェア版の『中世・メルヘン編』のリメイクにあたる。ストーリー前半部はDSi版の再現だが、後半部は3DS版のオリジナルストーリーとなる。
全90ステージ(30ステージ × 3周)構成のステージセレクト制。
『アイドル編』は3DS版の完全新作。『メルヘン編』のデータがあると、独自のステージ及びストーリーが追加されるサプライズがある。
学園アイドルを夢見る女子中学生が主役。同じ目標を持つ同級生や夜の旧校舎で出会った幽霊の協力、そして星神様の導きで夢をかなえていくストーリー設定。
全60ステージ(20ステージ × 3周)構成のステージセレクト制。それに加え、『メルヘン編』のデータがあると3ステージ(1ステージ × 3周)の追加がされる。
ゲームルール
DSiウェア版と大きな変更のないルールはここでは記載しない。詳しくはDSiウェア版の記事を参考にして頂きたい。
- 
アイテムの入手方法について
- 
アイテムのノーマル・リッチ・レアが、「各ステージにおける対応するアイテムのステージをクリアすると獲得」という方法に変更されている。
- 
同じステージ内において、ノーマルならノーマル専用、リッチならリッチ専用、レアならレア専用のステージをクリアする必要がある。
- 
すなわち、各ステージが3周分あり、すべてのアイテムを獲得するには3回分のステージをクリアしなければならない。
- 
DSiウェア版同様にノーマルモードとスピードモードのモード分けもあるため、やり込みも視野に入れるならば最低6回のステージクリアをする必要あり。
- 
各ステージの最初ではノーマル専用ステージのノーマルモードしかプレイできないが、クリアを進めると他の専用ステージやモードも選択可能となる。
 
- 
DSiウェア版とは違い、同じステージで入手した☆(ランク)の総数とアイテム獲得の関係性は消失している。よって、アイテム目的で好成績を狙う必要はなくなった。
- 
その代わりにそれまでのステージで入手した☆の累計に応じて様々な「壁紙」が獲得できる。壁紙は下記のレイアウトとして飾れる。
 
 
- 
時間待ちと点工房について
- 
ステージクリア後の次ステージを進めるには現実世界で2時間を待たなければならず、すぐにはプレイできなくなっている。
- 
現実世界での時間経過は本作プレイ中はもちろんの事、ゲームが起動していない状態でもカウントされる。3DS本体の電源を切って放置しても時間経過扱いとなる。
 
- 
何かのステージをクリアする度に、☆と同じ数の「金平糖」が各色ランダムで入手できる。
- 
金平糖には黄・青・赤の3種類の色があり、黄の出現率が最も高い。入手した金平糖は99つまでのストックが可能。
 
- 
時間待ちの状態では「点工房」という画面に切り替えられ、次ステージが開始できるまでの残り時間が表示されている。
- 
金平糖を使用すると、消費と引き換えに残り時間に変化が生じる。黄の金平糖は15分、赤の金平糖は30分の早送りとなり、青の金平糖は10分巻き戻しされる。
 
 
- 
アイテムのレイアウトについて
- 
本作では獲得したアイテムを部屋の中でレイアウトする機能が搭載されている
- 
獲得したアイテムは配置の制約が許す限りは部屋のどこでもレイアウトできる。机などの大きなアイテムの上に小さなアイテムを置くというレイアウトも可能。
- 
同じステージで獲得したアイテムがノーマル・リッチ・レアのどれかしか配置できないのはDSiウェア版と同様となる。
- 
それまでに獲得した壁紙を選び、部屋全体の壁のデザインを変更できる。壁紙によっては天井の形までもが変化する場合もある。
- 
『メルヘン編』は90種類、『アイドル編』は最大63種類のアイテムが存在する。また、壁紙は両バージョン共に9種類のデザインがある。
 
- 
部屋のアングルを移動させながら眺める事も可能となった。ただし、視線は前方固定、移動は手前側~奥側の範囲のみとなる。
 
- 
その他の変更点
- 
セーブデータが3箇所に増えている。使用しているデータを他のデータにセーブする事はできない。
- 
各ステージにおけるスコープの枠内表示を3段階までの拡大縮小ができる機能が追加された。その代わりに星マークを画面の中央へと寄せる機能は削除されている。
- 
スコープ内の位置調整はスライドパッドでの操作となる。十字キーは先述の拡大縮小機能で使用する。
- 
「デフォルト」と「クラシカル」の操作選択が行える。前者は線を引いた次の星マークの位置が自動で中央へと寄せられるが、後者はプレイヤーの操作で行う必要がある。
 
評価点
DSiウェア版の評価点全般も本作に当てはまるが、本記事では割愛する。
- 
ステージ数の大幅増強
- 
DSiウェア版最大の問題点だったステージの少なさが増強され、大量のステージが収録されている。
- 
単純計算で『メルヘン編』はDSiウェア版の4.5倍、『アイドル編』は約3倍にステージ数が増加。ゲームとしてのボリューム感が劇的に増した。
- 
DSiウェア版に比べて販売価格が少し値上げされているものの、ステージ数の増強を考慮すればかなり割安な価格である。
 
 
- 
ストーリー面での見所も増強
- 
『メルヘン編』は単なるDSiウェア版の同作リメイクというよりは、半分新作といっていい程にストーリーの追加が加えられている。
- 
DSiウェア版はややさっぱりとした終わり方だったのに対し、本作はその後日談がまとまった経緯の元で描かれている。
- 
ネタバレなので詳細は伏すがストーリーのスケールがDSiウェア版よりも大きくなっており、元のプレイ経験者であっても再度プレイする価値があると思われる。
 
- 
新規ストーリーである『アイドル編』も話の展開がなかなか面白く、魅力的な内容に仕上がっている。
- 
主人公たちの努力と(星神様からの)奇跡が重なって、憧れの夢の段階が徐々に実っていく展開が見所。
- 
こちらもネタバレなので深くは語らないが、感動系の青春劇といった趣旨が強いストーリーとなる。『メルヘン編』とはまた違った作風のストーリーが楽しめる。
- 
クロスオーバー的なサプライズとして、『メルヘン編』のデータがあると同編のキャラが意外な形で登場する。
 
 
問題点
- 
時間待ちと点工房の必要性
- 
そもそも買い切りソフトなのに時間待ちをさせる意味があるのかという根本的な問題が真っ先に挙げられる。
- 
プレイヤーからすれば次のステージに進みたいのは当然の心理であり、何の理由もないままにステージを足止めされるのは無駄な時間浪費以外の何物でもない。
 
- 
点工房でストックした金平糖を使いまくれば、いとも簡単に時間待ちを0にできてしまう無意味さもかなり謎。
- 
出現率の最も高い黄の金平糖を使用するだけでも15分の時間を早送りできる。すなわち8回の同色金平糖を連続使用するだけで2時間の時間待ちがキャンセルされる。
- 
金平糖はステージをプレイする度に無限入手できるので、少しステージをやり込むだけでも金平糖のストックが飽和化してくる。
 
- 
以上の事から「結局は金平糖の大量消費をすれば待たされる事もないので、時間待ちと点工房の存在意義がまるで感じられない」という結論に至る。
 
- 
難が多いアイテムのレイアウト
- 
本作ならではの売りであるアイテムのレイアウトは制限が多すぎて、思い通りのレイアウトがし辛い。
- 
部屋そのものが狭いので、どうしても飾りつけができるアイテムの位置に無理が生じてしまう。結果どうレイアウトしても似たような飾りつけになりやすい。
 
- 
部屋のアングルの移動範囲があまりにも少なく、ほとんど機能の意味を成していない。
- 
さらには飾りつけのアイテムが多くなると、移動操作をする度に処理落ちが発生して動作がもっさり気味になる。
 
 
- 
ノーマルモードの地味な難しさ
- 
DSiウェア版とはうってかわってノーマルモードの高ランクが狙いにくくなっている。
- 
☆3つクリアのスコアノルマが高めに設定されており、常時正確な線引きをしないと☆2つ以下のクリアとなりやすい。急ぎ足で線引きするのはお勧めできない。
 
- 
その一方でスピードモードのノルマは軒並み下げられ、☆3つクリアが大分容易になっている。
 
総評
ステージ数に関してはDSiウェア版を遥かに上回るボリュームであり、ストーリー面での見所も増している点は大きく評価できる。
しかし、本作独自の新要素の問題点が多く、ボリュームは増したが素直に喜べない一面も目立つ出来となってしまった。
最終更新:2020年05月22日 10:25