ハネカエリーノ
【はねかえりーの】
| ジャンル | パズル |  | 
| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売元 | テヨンジャパン | 
| 開発元 | GAMELION eyecancer
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| 配信開始日 | 2015年1月14日 | 
| 定価 | 400円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 跳ね返るボールを操るアクションパズル 着色ボールでブロック破壊
 リトライ必須のシビアな難易度
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概要
ニンテンドー3DSのダウンロードソフトの常連メーカーであるテヨンジャパンが配信した一作。開発はテヨン販売のソフトに関わる事が多いGAMELIONが担当。
ジャンルとしては跳ね返るボールを操作して、画面内のブロックをすべて破壊するのが目的のブロック崩し風のアクションパズルに該当する。
主に海外でリリースされている『Gem Smashers』とほぼ同一のジャンルだが、本作独自の要素も若干あり。
ゲームルール
本作にはメインとなるモードと、自作ステージを作成及びプレイができるステージエディターモードが用意されている。両者共に初めから選択可能。
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ゲームの流れ
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メインモードは全104ステージ構成のステージセレクト制。
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ゲーム開始時に選択できるステージはごく一部のみだが、ステージクリア時に獲得できる☆の累計(下記)に応じて選択ステージが段階的に解禁される。
 
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ステージエディターモードは様々な素材を組み合わせて自作ステージを作成及びプレイができる。保存できるステージは12箇所。
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ステージの広さはメインモードと同じ大きさで、サイズの変更はできない。使用できる仕掛けの素材はすべてのものが使用可能。詳細は下記の仕掛け一覧を参照の事。
 
 
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ステージ構造について
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本作のステージは全編通してほぼ一画面のみで、その中で上下に動き回る「ボール」を操作する形となる。
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ボールは各種ブロックに触れる度に跳ね返る性質があり、ボール速度の調整や止める術はない。スライドパッド等の左右でボールの軌道をある程度制御できる。
 
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ボールには6色の「着色」の要素があり、攻略を行う上で適切な着色を行っていく必要がある。
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着色ブロックにボールを触れさせると、それに対応した着色が行える。ボールとブロックは同色同士でないと破壊できない。
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ほとんどのステージにおいてはボールの着色切り替えを利用しないと絶対にクリアできない場面が非常に多いので、それを踏まえた攻略が必要となる。
 
 
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ステージクリアとミス条件について
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画面内にあるすべての「ブロック」にボールを当てて破壊すればステージクリアとなる。
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ステージクリア後は3段階の「☆」がクリアに応じて獲得でき、クリアタイムと共にステージ単位で記録される。獲得した☆の累計が選択ステージの解禁に関わってくる。
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獲得できる☆は原則として速くクリアする程に高くなるが、ブロックを効率よく破壊する事でも高くなる場合がある。
 
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ボールがノコギリかシャークブロックに触れるとミス。ミス後は無制限に即時ステージが再開されるが、ステージ状態は最初に戻ってしまう。
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ステージ中であっても専用アイコンをタッチするだけでリトライができる機能あり。リトライ後は先述同様、ノーウエイトで即時ステージ再開となる。
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攻略とは直接関わる事ではないが、リトライ後はノコギリ及びシャークブロックの刃先に、ミスしたボールと同色の返り血風着色がされる演出がある。
 
 
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仕掛けについて
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本作に登場する仕掛けは以下のものがある。なお、ボールと押しブロック以外の仕掛けは終始不動である。
 
    
    
        | + | 仕掛け一覧 | 
| ボール |  
| 本作における操作対象物で、ある程度のボールの軌道制御が可能。着色によって色が変化する。各種ブロックに触れると跳ね返る性質あり。 |  
| 着色が関わるブロック系(6色) |  
| ブロック | ボールに同色のブロックが触れると破壊できる。ステージクリアをするための破壊対象物。 |  
| 着色ブロック | ボールに着色ブロックを触れさせると、対応した色にボールが着色される。 |  
| 押しブロック | ボールに同色の押しブロックが触れると、その方向へと押し出される。 |  
| その他のブロック系 |  
| 爆弾ブロック | ボール(着色問わず)に爆弾ブロックが触れると、同色の起爆ブロックすべてが破壊される。6色あり。 |  
| 起爆ブロック | ボールだけでは破壊できないが、爆弾ブロックによって同色の起爆ブロックがすべて破壊される。6色あり。 |  
| 壁ブロック | 通路の進行を遮るブロック。ステージの外壁全域に必ず配置されているため、ボールの画面漏れは発生しない。 |  
| ワープブロック | 必ず同色2ヶ所に配置されている。ボールに触れるともう片方のブロックにワープする。6色あり。 |  
| 通路系 |  
| 通路 | その名の通り、ブロックを通過させる通路。 |  
| 流れ通路 | 特定方向に風が流れており、触れるとブロックがその方向へと流されやすくなる通路。流れを利用しないとクリアできない場面あり。 |  
| ミス対象物 |  
| ノコギリ | ボールがノコギリに触れるとミス。 |  
| シャークブロック | 牙を常時開閉させているブロックで、ボールが牙むき出し時に触れるとミス。押しブロックを押し込んで牙を封じる事ができる。 |  
 
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評価点
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アクション性とパズル性の融合
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ブロック崩し的なアクション性に加え、「どういう手順で仕掛けに触れていくか」というパズル性も多く含まれている。
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ただ手当たり次第にブロックを壊すだけでなく、ボールの着色を切り替えながら臨機応変に操作を行わなければならないため、攻略のやりがいは大いにある。
 
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この手のゲームとしては着色分のものも含めて比較的仕掛けが豊富。仕掛けの組み合わせによっては、様々なバリエーションのステージに挑戦できる多彩性あり。
 
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やり応え満載なボリューム感
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メインモードのステージ数は100以上もあり、価格の割にはボリュームが多い。
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単純計算で1ステージあたり約4円とお値段リーズナブル。さらにはステージエディターモードによる自作ステージも作れるので、遊べる範囲はかなり広い。
 
 
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カラフルなグラフィックとレトロ風味なBGM
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着色の要素を含むため、各ステージの色彩は全体的にカラフルなグラフィックとなっている。
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視覚的にも何の仕掛けがあるのかが分かりやすいシンプルなデザインで、事の状況が見づらいという問題はあまりない。
 
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BGMや効果音はレトロゲームを意識したかのような音色で、心地よいチープさがある。
 
問題点
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リトライ必須のシビアな難易度
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メインモードの総合的な難易度はかなり高く、いわゆる死にゲー・覚えゲーとしての一面が強い。
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各ステージはブロックなどの仕掛けがみっちりと配置されており、密閉感がかなり強い傾向にある。そのため、大回りなボール操作はほぼ行えない。
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それでいてボールが結構な速度で動く上に速度調整や停止が行えないため、あらかじめ仕掛けの位置を覚えていないと思わぬミスに遭遇しやすい。
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ボールの跳ね返り方にも特有のクセがあり、それを意識して操作する必要がある。適当な跳ね返し方ではまともなクリアは期待できないと断言してもいい。
 
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ボールの操作次第ではクリアそのものが詰む場面が多いのも厳しいところ。
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一例としては「一方通行でブロックのあった位置への後戻りができない」「対応した着色ブロックがなくブロックが破壊できない」といった点が挙げられる。
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こうなってしまったら自爆かリトライが確定する。先にステージに進む度に詰みが発生する場面が増えていくのでさらに厳しい事に…。
 
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運が絡む要因は一切ないので、試行錯誤を繰り返せばステージクリアは不可能ではない。また、本作の難易度を考慮してか、いつでもリトライができる配慮がなされている。
 
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ステージ解禁が詰む危険性
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メインモードにおいて「普通にクリアするだけでは全ステージが解禁できない」恐れがあるのも厄介。
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各ステージにおけるの☆3つの獲得条件がかなりシビアで、少しでもボール操作に手こずるだけでも獲得できる☆が低下しやすい。
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先の選択ステージの解禁に必要な☆の累計は多めに要求される。それまでのステージの☆獲得が1~2つ連発だと早い段階で解禁が詰む。
 
 
総評
アクションパズルとしてのやりがいやボリューム感は高く、「考えながらボールを操る」といった楽しみが詰まっている一作。
意外と容赦ない難易度ではあるが、極度の理不尽さは少なく難しいなりにゲームバランスはとれている。やや人を選ぶ作風ではあるが、その完成度は決して低くはない。
最終更新:2022年09月20日 20:08