スヌーピーテニス
【すぬーぴーてにす】
| ジャンル | スポーツ |  
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| 対応機種 | ゲームボーイカラー(専用) | 
| 発売元 | インフォグラム ハドソン | 
| 販売元 | ハドソン | 
| 開発元 | Mermaid Studios | 
| 発売日 | 2001年6月20日 | 
| 定価 | 3,900円(税抜) | 
| プレイ人数 | 1~2人 | 
| 備考 | オリジナルステッカーが付属 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | テニスゲームとしては普通の出来 スヌーピーゲーとしては微妙
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| スヌーピーシリーズ | 
 
概要
世界一有名なビーグル犬「スヌーピー」が登場するアメリカの漫画『ピーナッツ』を題材にしたテニスゲーム。
特徴
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キャラクターのコントロール方法はオートとマニュアルの2種類が存在する。以下内容は説明書より抜粋。
| ボタン | オートの操作内容 | マニュアルの操作内容 |  
| 十字ボタン | キャラクターの移動、サーブやショットの方向の選択 |  
| STARTボタン | 一時停止(ポーズメニュー表示) |  
| SELECTボタン | 使用しない | ロブ |  
| Aボタン | オートサーブ、ストローク、ボレー、スマッシュ | マニュアルサーブ、ストローク、ボレー、スマッシュ |  
| Bボタン | ロブ、マニュアルサーブ、ボレー(弱)、スマッシュ | マニュアルサーブ、スライス、ボレー(弱)、スマッシュ |  
 
 
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オートサーブはAボタンを押した後に自動でサーブが打たれる。マニュアルサーブはA/Bボタンを押した後タイミングよくもう一度A/Bボタンを押すことでサーブを打つ。慣れが必要だが後者の方が球速に優れる。
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スマッシュはロブなどでボールが高く上がった時にタイミングよくボタンを押すことで打つことができる。タイミングが結構シビアで、慣れないと空振りしやすいハイリスク・ハイリターンな打法。
 
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用意されているモードは以下の通り。全てシングルスのみ。チャンピオンシップ以外は通信対戦が可能。
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ノーマル:特別なルールが存在しない普通のテニス。
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スペシャル:様々な効果を与えるアイテムがランダムでコート内に出現する。「操作方向が逆になる」などのマイナスアイテムも存在する。
    
    
        | + | アイテムの詳細 | 
| アイテム | 効果 |  
| 笑顔マーク | 自分の得点が1増える |  
| 怒りマーク | 相手の得点が1増える |  
| 果物 | 一定時間、移動速度が上昇する |  
| 三角マーク | 一定時間、移動速度が減少する |  
| Pマーク | 一定時間、ボールが停止する |  
| 黄色い矢印 | ボールの進行方向が変化する |  
| 緑の矢印 | 十字ボタンによる操作方向が逆になる |  
| 雷マーク | 一定時間、移動速度とショットが強化される |  |  
 
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ポイントレース:2分以内にどちらが多くのポイントを獲得できるかを競う。
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サドンデス:相手のサービスゲームを制した方が勝ちとなる。
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スカッシュ:一般的なスカッシュとは異なり、コートの両側が壁になった状態で通常のテニスを行う。
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チャンピオンシップ:8人連続で戦い抜くモード。途中セーブはできず、一人に勝つ度にパスワードが表示される。
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オプション:セット数、CPUの強さ(3段階)、ポジション(奇数ゲーム後のコートチェンジの有無の設定)、コントロールの設定を変更できる。チャンピオンシップのパスワード入力もここで行う。
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通信対戦時はオプションの設定に関わらず、セット数は3、ポジションはノーマル(コートチェンジする)、コントロールはマニュアルで固定される。
 
 
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使用できるキャラクターは以下の通り。キャラクター毎にサーブ・スピード・ストローク・ボレーの能力値が設定されている。同キャラ対戦は不可。
 隠しキャラはチャンピオンシップのクリア、およびクリア時のパスワードを入力することで解放される。
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初期8人
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スヌーピー、チャーリー・ブラウン、ルーシー、ライナス、フランクリン、サリー、ペパーミント・パティ、シュローダー
 
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隠し4人
 
評価点
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一般的な人気キャラはある程度網羅されている。原作では小鳥のウッドストックが巨大化してしまっているのはご愛嬌。
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テニスゲームとしてはそつがない作りとなっている。
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「動作がもっさりする」など進行に支障をきたすような問題や目立ったバグは存在せず、快適に遊べる。
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CPUの強さも程よく、最弱設定では足が遅く初心者でも十分太刀打ちできるレベルで、それ以上の強さでも打球への反応が上がるなど手強くなるが理不尽という程でもない。
 
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ボールを打った時の効果音が非常にリアルで心地よい。サンプリング音源を使っているらしく、ゲームに対する没入感を増加させてくれる。
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スペシャルルールは「いかに相手に有利なアイテムを取らせず、逆に自分が取れるように立ち回るか(マイナスアイテムはその逆)」という独自の駆け引きが生まれ、中々楽しめる。
問題点
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ゲーム内にBGMが一切用意されていない。
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タイトル画面はおろか、ゲーム本編でも無音のまま進行する。試合開始時やセット終了時などにファンファーレが流れるだけ。
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テニスはプレー中しゃべることも許されていない静かなスポーツなので間違ってはいないのだが、ゲームとしては寂しい。
 先に発売された『マリオテニスGB』だけでなく、GB最初期の『テニス』ですらBGMを流しながら試合をしていたのに…。
 
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せっかくのキャラゲーなのに、アニメで流れた曲のアレンジなどが使用されないのはもったいない。
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これは前述のサンプリング音源を使用したことが原因とされている。
 
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一部の登場キャラクターについて
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幼児であるリランが全能力最高の隠しキャラになっている。運動神経に優れているような描写は原作に存在しないため、違和感がある。
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原作でスヌーピーとダブルスを組んでいたモリー・ボレーが登場しない。彼女に関しては知名度の問題があったのかもしれない。
 
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セーブ機能がない。
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隠しキャラ・コートやチャンピオンシップの攻略状況はパスワードでいつでも再現できるとはいえ、電源を入れるたびに毎回パスワードを入れ直さなければならない。
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他のオプションについても同様に一々設定し直す必要がある。
 
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キャラクターの立ち絵やアイコンの再現度がイマイチ。
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スヌーピーやウッドストックはまだいい方だが、人間キャラの一部はパチモノのような出来になってしまっている。
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それでも『ピーナッツ』でよく見られる「上を向いて叫ぶ動作」などは再現されている。
 
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チャンピオンシップではキャラクター同士の掛け合いが一切存在しない、勝敗が決した後はキャラクターのアイコンとメッセージが表示されるのみ、と演出が非常に簡素。
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このせいで『ピーナッツ』を原作にする必要性が薄れてしまっている。
 
総評
2000年代初頭に発売されたゲームとしては少々古めかしい部分が多く、『ピーナッツ』のキャラゲーとしても微妙な内容になっている。
とはいえテニスゲームとしては堅実な出来となっており、本作ならではの要素もしっかり存在している。
余談
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本作に限らず海外版は日本版とパッケージイラストが異なるが、欧州版はパッケージのスヌーピーがサングラスをかけているのに対し、北米版はかけていないという違いがある。
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1982年に同名のゲーム&ウオッチが発売されているが、本作とは無関係。
最終更新:2021年04月11日 20:57