EXモノポリー
【いーえっくすものぽりー】
ジャンル
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ボードゲーム
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対応機種
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ゲームボーイアドバンス
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発売元
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タカラ
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開発元
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モバイル21株式会社
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発売日
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2001年7月13日
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定価
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5,800円(税抜)
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プレイ人数
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1~5人
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備考
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モバイルシステムGB対応(現在はサービス終了)
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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モノポリー自体はなかなかの出来 最大5人まで対戦可能 ストーリーモードのシビアさが異常
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モノポリーシリーズ
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概要
タカラのモノポリーゲームとしては『DXモノポリーGB』と『DXモノポリー(PS)』に続く3作目。
モノポリーの基本ルールについては『ザ・モノポリーゲーム2』を参照。
最大5人まで対戦できるマルチプレイを採用している。
1人用のストーリーモードもあるのだが…。
ストーリーモード
「モノポリーアイランド」と呼ばれるリゾート地の島に招待されたプレイヤー。
RPGのようにフィールドを渡り歩き、各ハウスで行われるモノポリーを勝ち抜き、最終的にモノポリー城での大会で優勝するのが目的。
各ハウスで1位を2回取ると次のハウスに進む事ができる。
モノポリーを行うには参加費が必要。所持金が少ない時は水兵さんが少し工面してくれる。
評価点
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マルチプレイは本体1台あれば複数人で遊べる。通信ケーブルを使う必要がない。
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5人に足りない場合はCPUを加えることも可能。
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人間同士でも「物件を1ドルで売る」といったような不釣り合いな交渉はできないようになっている。
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ローカルルールや制限時間を設定するかどうか選べる。
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CPUが総勢28人と多め。マルチプレイでは最初から全員を相手に選べる。
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名前や顔グラフィック、行動時のセリフ、好きなカラーや鉄道にこだわる性格など、それぞれが個性的。
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強さもそれぞれ違い、プレイヤーの腕前に応じて選べる。
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低ランクCPUは終盤でも刑務所からすぐに出るなど弱めに設定されている。
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中ランクCPUはグリーン物件を競売にかけるなどの定石を踏まえた強さになる。
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高ランクになるとヘタな交渉は通用しなくなり、かなり手ごわい。
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テンポの改善
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GB版でできなかったコマの移動をスキップできるようになった。
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CPUのセリフもボタン押しで早送りでき、連打で読み飛ばせる。
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オートセーブ
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毎ターン開始時にオートセーブされる。突然バッテリーが切れても大丈夫。
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疑似乱数もセーブされており、何度リセットしてもサイコロの出目やカードの引きは同じになる。
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負債額を支払えなくても即破産とはならず、ゼロ救済ができる。
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逆転勝利は絶望的ながら、他のプレイヤーの破産まで粘ることで少しでも順位を上げられる可能性がある。
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救済する側にとっても、破産させたプレイヤーが総資産を横取りして独走状態になることを防げるというメリットがある。
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ストーリーモードのやりこみ要素が豊富
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勝ち進むとショップに行くことができ、所持金を使用して購入することでBGMが聞ける・壁紙を変更できるなどのおまけがある。
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クリア後には英語版モノポリーが売り出される。商品を全て買い占めると更なるおまけもある。
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各ハウスで勝利した相手とはプレイラウンジで再戦できるようになる。
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クリア後には新たなキャラ4人と対戦できる。もっとも、対戦だけならマルチプレイで可能なのだが。
賛否両論点
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スタートボタンでいつでもギブアップができる。「ギブアップしますか?」と確認が出るので暴発することもない。
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破産以外でギブアップするのはマナー違反だが、実際に急用で抜ける可能性もあるので緊急時には欲しい機能でもある。
問題点
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ストーリーモードは資金繰りが非常にシビア。
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モノポリーで1位になると参加費の倍額がもらえ、2位だと参加費と同額、3位以下はゼロ。参加費を5人分集めておきながら賞金は3人分しか出ない。
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ミニゲームなどはなく所持金を増やすにはモノポリーで1位を取るしかないのに、5人勝負の平均順位である3位でも所持金が減っていく。
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新たなステージの参加費は前のステージの優勝賞金と同額。ステージが進むと参加費は倍々に膨れ上がっていく。
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順調に1位を2回取って進んでも3位以下が2度続けば所持金ゼロである。高ランクステージで負けた時は再挑戦するまでの資金稼ぎがとにかく大変。
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プレイラウンジでの再戦も1位にならないと稼げないのは同じであり、弱めの相手は参加費も低いので手間がかかる。
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セーブデータは複数作れるがコピーは不可能で、負ける前に戻ってやり直しも不可能。
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リゾート地に遊びに来たはずが泥沼にハマって抜け出せなくなった被害者多数。
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ホテルを崩して家にすることができない。
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1件でもホテルが建っている土地を崩す場合、家1軒残さず全て売り払う事になる。なお公式ルールにこんな規定はない。
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負債額を返済して余った現金で家を建て直すことはできるが、当然ながら無駄な費用が発生してしまう。
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交渉条件の目安を教えてもらえない。
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自分で目安をつけるにしても、相手キャラによって受け入れる基準が違ったりするので難しい。
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まずは自分有利な条件を提示してみて、応じなければ少しずつ金額を上げていく…という面倒な手順を踏むことになる。
総評
モノポリーそのものの出来は良く、CPUも弱いキャラから強いキャラまで揃っており、携帯機の中では最高の完成度と言える。
GBA本体が1台だけあれば、どこでも手軽にモノポリーができるというのもポイントが高い。
しかしストーリーモードの厳しすぎるゲームバランスが足を引っ張り、良作から不安定まで転げ落ちてしまった。
順当にクリアするには11勝1敗という無茶な成績が必要であり、2敗したら地獄のような稼ぎが待っていると救いようがない。
バランスの悪いストーリーモードなど忘れて、マルチプレイで対人戦だけを楽しむツールとして使うのが無難であろう。
余談
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実はバグを利用した酷い必勝法があるのだが、モノポリーを愛する紳士には必要ないので割愛させて頂く。
最終更新:2024年08月19日 09:18