モノクロームワールド
【ものくろーむわーるど】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | Windows(Steam) Nintendo Switch
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| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売元 | CFK | 
| 開発元 | RAREST | 
| 配信開始日 | 2020年5月7日 | 
| 定価 | 1,100円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | CERO:A | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 色を染めていく球転がしアクション 一筋縄ではいかない手強き難易度
 視覚的に状況が把握し辛い一面あり
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概要
韓国のゲームメーカーであるシーエフケー(CFK)が発売、RAREST開発によるSteam及びNintendo Switchダウンロードソフト。
ジャンルは球を転がしてゴールを目指す系のアクションゲーム。視線は主にトップビューで表示されるが、ステージによっては他の視線に変わる場合もある。
灰色の世界の中で「雨のしずく」を操作し、無機質なモノクロ空間に色を染めていく冒険が描かれるストーリー設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全60ステージの世界を順々に攻略していく。ステージセレクト制で一部のステージをクリアするとイベントが発生。
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各ステージは原則として一本道での進行となるが、謎解き的な仕掛けの解除などを行わなければ足止めを食らう局面が多い。
 
 
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操作体系
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アナログスティック等で球体である雨のしずくを球を転がす感じで操作していく。
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実物の球体を転がす感覚での操作となるため、一般的なアクションゲームの操作キャラにような直角的な移動は行い辛い傾向にある。
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ステージ内には踏むと「ジャンプする床」「移動速度に影響がでる坂道」「行き止まりを解放する床」などがあり、それを利用しないと先に進めない局面多数。
 
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下記のスキルを購入するとボタン操作で「フォーカス」「ジャンプ」「ダッシュ」の操作も行える。
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フォーカスは一定時間全体がスロー化し、周囲に状況が見極めやすくなる。ステージ中につき1~2回しか使用できない制限あり。
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ジャンプはその名の通りの操作を行う。主に床の隙間をジャンプするのに使用するがジャンプ力は極めて低い。時間経過で何度でも使用可能。
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ダッシュもその名の通りの操作を行う。ダッシュで体当たりしないと破壊できない壁がある。これも時間経過で何度でも使用可能。
 
 
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アイテムについて
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ステージ内には頻繁に「コイン」が配置されており、回収及びストックしておくと下記の買い物に使用できる。
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コインは銀と金の2種類あり。プレイによってはステージ内の天気が雨になる場合があり、コインの配置が通常よりも多くなるボーナス。
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ステージクリア時においても特定のコインが入手できる。最高ランクでクリアした場合、より多いコインが獲得できる
 
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一部ステージではコインのほかにも「ハート」や「武器アイテム」も配置されている。
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ハートは残機1UPの効果。武器アイテムは大量に湧く敵を破壊するのに活用でき、特別な操作は不要だが時間制限がある。
 
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各種アイテムはミスやクリアをすると、それまでのすべてのアイテムの配置が初期化される。
 
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ステージクリアとミス条件について
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雨のしずくが床を踏む度に着色されていき、ステージ全体の着色度が70%以上に達した状態で「ゴールポイント」に到達すればステージクリア。
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ステージによっては「踏むと崩れ落ちる床」「上から蓋がされてしまう床」が登場するものの、これは着色が行えないため着色度の影響は受けない。
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ごく一部のステージでは「巨大ボスが問答無用で床を崩してくる」場合があるが、このステージではクリアの詰み防止のための対処法が張られている。
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着色度によって3段階のクリアランクがステージ別で記録される。最高ランクのクリアは着色度100%を達成させる必要あり。
 
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雨のしずくが「床のない奈落に落ちる」「敵や危険なトラップに触れる」などの状況に陥るとミス。
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残機制を採用しており、先述のミスをするたびに残機1ポイント消費。残機数はスキルの購入によって変動。ステージを終えると残機数が元に戻る。
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大半のステージには「チェックポイント」があり、触れた後にミスするとそれまでの着色状態が維持されたままそこからの再開ができる。
 
 
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買い物について
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ステージを始める前に以下の買い物が行える。買い物には一定量のコインもしくはステージ進行が必要。
 
    
    
        | + | 買い物一覧 | 
| 買い物 |  
| イロ | 雨のしずくの色及び床の着色の変更。ステージ進行とコイン支払いで随時解禁。全42色。 |  
| カタチ | 雨のしずくの容姿変更。デフォルトでは水滴の姿だが、可愛らしい動物の姿に変更できる。ステージ進行で随時解禁。全14体。 |  
| アクセサリー | 雨のしずくに装備するアクセサリーの変更。アクセサリー抜きにする事も可能。コイン支払いで解禁。全12種類。 |  
| スキル | 新操作やステージを有利にしてくれるスキルの追加及びレベルアップ。ステージ進行とコイン支払いで随時解禁。全7スキル。 |  
| その他の項目 |  
| 買い物とは直接関係はしないが、「17項目のチャレンジ」の確認や「オプション」の設定ができる。 |  | 
評価点
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分かりやすくて面白い球転がしアクション
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基本は球転がしをするだけという分かりやすさでありながら、プレイヤーを飽きさせない工夫が見受けられる。
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様々な仕掛けがステージごとに配置されており、それらをどう突破していくかという楽しみが詰まっている。どの仕掛けも個性的で似たり寄ったりのものはほぼない。
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ただ先に進むだけでなく床を着色していくというドットイート的な要素もあり、「色を染める」と「ゴールを目指す」という二重の目的があるのも面白い。
 
 
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手強いながらもやりがいのある難易度
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初見殺しが多く苦戦しやすい場面に遭遇しやすいが、決して理不尽なものではなくやりがいのある難易度となっている。
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ステージ構造自体が短めで、チェックポイントが一定間隔で配置されているため、何度もプレイしていけば難関であっても十分にクリアできる余裕がある。
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残機制なためステージがゲームオーバーになる危険もあるが、買い物で残機が増やせる救済処置もある。これを利用すればそう易々とはゲームオーバーにはなりにくい。
 
 
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無から華へと変化する過程
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全面モノクロ中心だっが空間が、着色による色の解放という形で華やかを取り戻していく過程が描かれている。
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この「無から華に変化する過程」こそが独特の幻想的な雰囲気を漂わせており、ストーリー的にも重大な伏線の意味が込められている。
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イベントシーン自体はあまり多くは語られず、あくまでも雰囲気重視な作風であるものの、本作がいかに「色」にこだわった内容なのかが伝わってくる。
 
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幻想的な雰囲気の作風だけあって、BGMもそれに沿った心地よい楽曲がメインで流される。
 
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水のしずくが愛らしい
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買い物で変更できる水のしずくの容姿が非常に可愛らしく、気分次第で色々な容姿へと変更できる。
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「猫型」「フクロウ型」などの多種多様な動物が用意されており、そのどれもが丸っこいながらもそれぞれの動物の特徴をとらえている。
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さらには色の変更やアクセサリーの装備も行えるため、水のしずくの容姿はかなりのバリエーションで変更できるのも嬉しい。
 
 
問題点
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視覚的に状況が把握し辛い
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画面全体がモノクロ中心で描かれている関係上、床や仕掛けの色相差に乏しく事の状況が分かりにくい場面がある。
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「床を踏んでいたつもりがいつの間にか奈落に転落していた」「即死系の仕掛けが色に同化する形で紛れ込んでいた」という環境に遭遇しがち。
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雨のしずくと着色した床までもが同色なので、モノクロとは別で色か同化してしまう場面も多い。色数が少ないゆえの障害といえる。
 
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ジャンプをする状況が多いにもかかわらず、ジャンプ中における雨のしずくの位置を知らせてくれる「影」の表示が掴みにくい。
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ジャンプ後の着地床に触れたつもりが、位置が微小にずれておりそのまま奈落へ転落という罠にも遭遇しがち。厄介な事にゴールポイント寸前でありがちな現象。
 
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カメラアングルが微妙に悪いステージも結構あり、先述の色相差の件もあって思わぬ苦戦を強いられやすい。
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特に「床の敷地面積が過剰に広いステージ」「床の通路が細長いステージ」「強制スクロールが発生するステージ」がこれに該当しやすい。
 
 
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仕掛けが機能しない不具合
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チェックポイントに到達したはずなのに、ミス後の復活時においてほとんどの床の着色が初期化されている不具合が発生する事がある。
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発生頻度こそはさほど高くはないものの、せっかくの床の着色がなかった事にされてるのはショック以外の何物でもない。バグなのか仕様なのかは不明。
 
 
総評
雰囲気ゲームとしての魅力に加え、球転がしゲームとしての完成度もなかなかに高い一作。ステージ数はやや控えめだが、価格分のボリュームは十分にあり。
初見殺しの多さや視覚的な問題点の件もあり、ミスの繰り返しが必須というゲームバランスでもあるため、そこをやりがいと取るか厳しいと取るかはプレイヤー次第。
最終更新:2022年09月19日 10:22