本ページでは『アルノサージュ ~生まれいずる星へ祈る詩~』『アルノサージュ PLUS ~生まれいずる星へ祈る詩~』『アルノサージュ ~生まれいずる星へ祈る詩~ DX』を紹介する。判定はいずれもなし。
【あるのさーじゅ うまれいずるほしにいのるうた】
ジャンル | 7次元RPG | ![]() |
対応機種 | プレイステーション3 | |
発売元 | コーエーテクモゲームス | |
開発元 | ガスト | |
発売日 | 2014年3月6日 | |
定価(税抜) |
通常版: 6,800円 ダウンロード版: 6,000円 AGENT PACK: 9,800円 |
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判定 | なし | |
ポイント |
あなたと7次元少女が星を救う物語の完結編 前作を知らないと理解が追いつかないストーリー プレイヤーの特異な役割とそれを生かした奇抜なイベント |
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サージュ・コンチェルトシリーズ
シェルノサージュ / アルノサージュ |
"想い"の強さは絆になり、やがてそれは奇跡となる
『アルトネリコシリーズ』から連なるエクサピーコ宇宙世界観を広げて送り出した新シリーズ「サージュ・コンチェルト」の第二作にして完結編。
前作『シェルノサージュ ~失われた星へ捧ぐ詩~』はヒロインとのコミュニケーションが主体のADVだったが、本作は敵を倒していくRPGである。
前作の登場人物が多数続投し、前作の積み重ねを礎にして物語が展開される。
なお、本作は『アルトネリコ』の世界で地上が崩壊するよりも前の時間軸となっており、終盤には『アルトネリコ』シリーズとのリンクが描かれる。
失われた星から旅立ち、新たなる惑星を求めて何千年も宇宙に彷徨ってきた巨大移民船。
人間を苛むがごとく、未知な生命体--シャールが人を襲い、どこかへ攫っていく。
シャールを奉るジェノミライ教団が発足してから、シャールに抗う人間たちはフェリオンという都市に流れ着いていく。
デルタ・ランタノイルという青年は、半年前除隊されたフェリオンの軍事組織PLASMAに復帰。
記憶喪失に戸惑いながら、恋人キャスティ・リアノイト(キャス)に支えられて活躍していく。
彼の活躍の背後には、ある常軌を逸する仕組みがあった…。
そしてこの世界の運命の一端を担う、7次元先からこの世界に降り立った少女、イオナサル・ククルル・プリシェール(イオン)は、長年の沈黙を破り、世界を救うために7人の友の助力を求めて奔走する。
傍に侍らせる人型ロボット--EARTHES(アーシェス)も、ある仕組みを身にまとっている…
+ | ネタバレ |
+ | やや重いネタバレ解説 |
+ | さらには…(ネタバレ) |
+ | ネタバレ |
前作で築いた世界観を昇華し、RPGとしてゲーム性を付加させつつストーリーを帰着させた完結編。
ヒロインのイオンを始め前作から続投したキャラクター達の織り成す物語にプレイヤー自身を組み込むメタ構造と、
それを生かしたゲーム展開が魅力であり、豪華絢爛な楽曲がそれらを彩る。
しかし緻密且つ独特な世界観と、感情移入の度合いがストーリーの面白さに直結する関係上、
物語を本当に楽しむには前作からしっかり作中世界にのめり込んでいる事と、プレイヤー自身が1キャラに成りきるロールプレイが不可欠であり、
新旧入り混じった数々の設定と駆け足な展開についていくのはそれでも尚、容易なことではない。
また、純粋にRPGとして見ると破綻こそは無いが、演出、キャラクター、ネタを重視したが故のゲーム的な物足りなさも否めない。
良くも悪くも、前作から連なる「7次元先にある世界」を体験し、干渉するという演出に特化した作品と言える。
それでも前作に続き、他ではなかなか味わえない魅力を持つのは確かであり、しかしその魅力をフルに楽しむ為のハードルはかなり高いのもまた確かである。
この世界観と設定に興味が惹かれた人は、相応の覚悟を以ってしっかりと腰を据え、前作共々「7次元先の世界」と向き合って欲しい。
【あるのさーじゅ ぷらす うまれいずるほしにいのるうた】
ジャンル | 7次元RPG | ![]() |
対応機種 | プレイステーション・ヴィータ | |
発売元 | コーエーテクモゲームス | |
開発元 | ガスト | |
発売日 | 2014年10月2日 | |
定価(税抜) |
通常版: 5,800円 ダウンロード版: 5,143円 AGENT PACK: 8,800円 |
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判定 | なし |
『シェルノサージュ』と同じハードであるPSVへの移植版。
+ | ネタバレ |
無印よりは手軽にプレイできる『シェルノサージュOFFLINE』との同時発売で、ネックだった発売時期の齟齬や入り込み辛さをある程度解消した。
処理落ちなど一部気になる部分はあるものの、画質の大きな劣化などはなく移植作品としては満足のいく出来。追加要素の禊ぎも読み応えがある。
依然としてハードルが高めな前作プレイ済という前提はあるが、「次元を超えて世界の危機に臨む」という、普通のRPGでは味わえない体験をしたい人は手に取って損はない。
【あるのさーじゅ うまれいずるほしにいのるうた でらっくす】
ジャンル | 7次元RPG | ![]() |
![]() |
対応機種 |
Nintendo Switch プレイステーション4 Windows(Steam) |
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発売元 | コーエーテクモゲームス | ||
開発元 | コーエーテクモゲームス(ガスト) | ||
発売日 | 2021年3月4日 | ||
定価(税抜) | 5,800円 | ||
判定 | なし |
PLUSのリマスター版。こちらも『シェルノサージュDX』と同時発売。
*1 前作でイオンがプレイヤーとの交信に使っていた端末を組み込んでおり、こちらから直接操作が可能になったという設定。
*2 彼自身の身体能力は元々高いのだが、プレイヤーが操作することで死角が無くなったり瞬時に行動できたりと、ゲーム的な戦い方ができている。
*3 敵毎の「ガード値」を削りきった状態。防御力を下げ、攻撃回数を減らせる。
*4 ノリノリのヒロインと店主に対し、デルタは嫌々やってるのが表情や歌のやる気の無さで分かる。また、無骨なロボットのアーシェスも一緒になって踊る光景はシュールで笑いを誘う。
*5 イオンが現実で生活を送り、プレイヤーの方がアイテム探しなどをさせられるというもの。
*6 端的に言うと人型の存在を外宇宙の存在に操らせる方法。失敗しても何度もやり直しでき、そちらから見て完璧な立ち回りができるようになる。
*7 プレイヤーの分身たるアーシェスも「謎のロボット」としか書かれておらず、前作を知らない人からすればまさか自分自身がこのロボットにされてしまうとはそうそう予測できないだろう。
*8 もちろん、設定的にはプレイヤーとは違う世界の存在で、干渉の度合いも行使できる力もプレイヤーのそれとは全く異なる。
*9 前者はイオンに「ごめん、忘れてた」と言ったような反応をされたり、店主に「空気読め」と突っ込まれる、など。後者を選ぶと本当に空気に徹したまま会話が終わってしまう。
*10 しかも中身は完全に現代日本のそれ。スラングも通じる。
*11 n種類合成した、というイベントフラグではないのだが、特定アイテムの材料が別の調合品だったりして、結局は殆ど網羅する事に。
*12 セカイリンクをした場合は、その時の返事で前作を共に過ごした相手だと気付く。
*13 全周、つまり真下に回れて、然るべきのものが見られる。
*14 末尾の空耳から通称「にゃんにゃん」
*15 『ロボットガールズZ』を基としたソーシャルゲーム『ロボットガールズZ ONLINE(現在はサービス終了)』側には今作からのゲストキャラとしてキャスが登場していた。