Arrog
【あろっぐ】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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Nintendo Switch Windows(Steam) PlayStation 4(海外のみ)
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メディア
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ダウンロード
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発売元
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Indienova 【PS4】Nakana sp. z o.o.
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開発元
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LEAP Game Studio Hermanos Magia
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発売日
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2020年11月26日 【Win】2020年7月29日 【PS4】2021年2月6日
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定価(税込)
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399円 【Win】310円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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なし
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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死生観がテーマ テキストが殆どない短い絵本
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概要
ペルー発の死生観をテーマにしたADV。
テキストによるストーリー解説は一切ない。生と死をテーマに、白と黒を基調とした独特なタッチのイラストを舞台に繰り広げられる短編劇といったところ。
ゲーム性はあるものの、ストーリー展開への介入はあまりできない。
システム
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文章がほぼない白黒の絵本を進捗させるために、簡単ですぐに終わるミニゲームのようなものを10個程度こなしていくのが本作の大まかな流れ。30分程度で全クリ可能。
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クリックとドラッグ
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左スティックによるカーソル操作、さらにはクリック操作(ボタン短押しのみ)とドラッグ操作(ボタン長押しで物を掴んで左スティックで別の場所に運ぶ)の2つで解決可能なゲーム。
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怪しい箇所をアイコンを動かしてクリックして回るか、オブジェクトをドラッグでつかみつつ正しい場所に運んでいくかなど。タッチ操作にも対応している。
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火をともしたり、死を弔う石像をつついて破壊したりなど。
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Aボタン押しっぱなしで、円盤を回転させて絵をあわせるといった一幕もある。
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寸断された光の道を観察しつつ、寸断箇所を埋めるのに適したパーツを選んで運んだり、終盤だと楽器がなった順番を記憶して正しい順番に鳴らしていくという音ゲーのようなゲームもある。
評価点
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美術的な表現
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登場人物やめまぐるしく変わる舞台に対して、あえて説明がなく独特の世界観を醸し出している。
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色がほぼ使われないという点も特徴。デザインこそシンプルだが、決してモーションで手を抜いているのではなく、風になびいたり細かく建物が振動している様子をあまさず描写している。
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こちらが調べた物体は、相応のリアクションをしてくれることが多い。
賛否両論点
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シンプルすぎる操作性
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適当にあやしいところを調べて回れば先に進めてしまえるケースが多い。
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極端に残酷だったり怖い表現があるわけでもないので、幼児向けのゲームとはいえるかもしれない。
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あえて先に進むために何が必要なのか説明されないので、先に進むたに必要な試行錯誤を人によっては楽しめるかもしれない。
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ツールソフトのような類ではないし、一応娯楽性はあるのだろうがそもそもゲームというくくりにも該当するのか怪しい。絵本を読んでいる感覚に近いかもしれない。
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哲学的な内容
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テキストの類はほぼなく、亡くなった人がその後どうなるかが非常に抽象的なアニメーションで表現されるといった内容。
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何か刺さる人には刺さるかもしれないが、意味不明なゲームに思う人もいるだろう。
問題点
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ボリューム
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ダウンロードサイトに「20~30分のゲーム時間」とあるが本当に誇張でもなくその通りである。
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一応定価が500円未満なので、ぼったくりというレベルとは言いがたいが、プレイヤー側がストーリー展開に介入したりやりこめる要素は一切なく呆気なく終わってしまう。ボリューム不足を残念に思う意見がちらほら聞かれる。
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セーブ
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チェックポイントにくると自動セーブされる仕組み。短いゲームなので特に気にすることではないかもしれないが、止め時を悟りづらい。
総評
死生観について文字を介さず白黒の抽象的な絵で描ききった絵本のようなADV。
すぐに終わってしまう点、ゲーム性がほとんどない点は人を選ぶが、ひとつの美術的で独特な世界観の構築には成功しているといえるだろう。
最終更新:2021年09月30日 22:05