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【せんじょうのふーが】
ジャンル | シミュレーションRPG | ![]() 高解像度で見る |
対応機種 |
Nintendo Switch Xbox Series X/S Xbox One Windows 7~10(Steam / Epic Games Store / Microsoft Store) プレイステーション5 プレイステーション4 |
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メディア | ダウンロード専売 | |
発売・開発元 | サイバーコネクトツー | |
発売日 |
【Switch/XSX/One/Win】2021年7月29日 【PS5/PS4】2021年8月10日 |
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定価(税抜) |
通常版: 4,180円 デラックスエディション アップグレードパック: 2,200円 デラックスエディション: 6,380円 アルティメットエディション :7200円 |
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プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
判定 | スルメゲー | |
ポイント |
過去作から大幅にゲームバランスを改善 とにかく人を選ぶ作風だが、システムさえ掴めばハマる内容 悪魔の兵器ソウルキャノン 大量の削ぎ落としを受け入れるか否かで評価が変わる |
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リトルテイルブロンクスシリーズ テイルコンチェルト / Solatorobo / リトルテイルストーリー |
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戦場のフーガシリーズ 1/ 2 |
「イヌヒト」と「ネコヒト」という2種類の種族が暮らす、大小様々な浮島からなる世界――浮遊大陸。
ある日突然、北東の国「ベルマン帝国」から村が襲撃され、一夜にして戦火に焼け落ちる。
大人たちはマルトや子どもたちを逃がし、敵軍に連れ去られてしまった。
山の洞窟へ逃げたマルトたちは、そこで謎の巨大戦車「タラニス」を見つける。
村のみんなを救うため、マルトたちは「タラニス」に乗り込み進撃を開始する―
(公式サイトより引用)
リトルテイルブロンクスシリーズ3作目(家庭用以外の作品を含めると4作目)。
前作『Solatorobo それからCODAへ』から11年の歳月を経て発売された続編であり、シリーズ初のHDタイトルかつ自社パブリッシングプロジェクト「C5」のタイトル「復讐三部作」の第1弾でもある。
これにより20年以上シリーズに密接に携わってきたバンダイナムコエンターテインメントが非関与となり、権利自体もサイバーコネクトツーが独占している為、続編であっても権利が異なるので本家の流れを汲む別シリーズである。
制作総指揮はサイバーコネクトツーの代表取締役でありシリーズ全てに携わってきた『ぴろし社長』こと松山洋氏が担当し(*1)、キャラクターデザインは前作とは異なり『死神メサイア』や『アスラズラース』のキャラクターデザインを担当した同社とも深い関係をもつ時津祐介氏が担当する事となった。
2010年にサイバーコネクトツー15周年プロジェクトとして『ストレルカストーリーズ』のストーリーボードが公開され、以降も関係者からの続編を匂わせる発言は度々あったが、前作の商業的失敗により望まれていた続編の展開が打ち切られ(『ストレルカストーリーズ』についても2019年にプロジェクト凍結が正式決定)、さらに2014年から配信開始したシリーズの流れを汲む『リトルテイルストーリー』も全く売り上げが振るわずに僅か半年でサービスが打ち切られた末にシリーズの展開が途絶えてしまい、開発元であるサイバーコネクトツーの自社販売でグッズが売り出される程度に留まった。
2018年にサイバーコネクトツーの公式サイト上で「自社パブリッシングによる続編を開発中」と公表され、翌年2019年にYouTubeの生放送でゲーム画面が初公開された後にぱったりと音沙汰が途絶えてしまいファンをやきもきさせたものの、2021年6月14日に突如公式サイトがオープンし、同年7月29日にダウンロード専売で世界同発で無事リリースの運びとなった。
その為、パブリッシャーを経由して全国の量販店でパッケージ販売された前2作とは異なり、「全プラットフォームDL配信のみ」というインディーズゲーム枠としての販売となる。
前2作とは全く異なるゲームシステム
大幅に改善されたゲームバランス
理念無き戦争の悪意を軸にした重く、先の読めないストーリー
大幅に一新された獣人達のキャラクターデザイン
プレイヤーの良心が試される悪魔の兵器ソウルキャノン
国籍を越えた友情展開
+ | ゲーム終盤のネタバレ |
向上した音響効果
対応機種の幅広さ、実況配信・動画投稿の自由さ
ダウンロード専売に特化した独自の販売形態
置いてけぼりな数々の超展開
+ | ストーリー上の粗について |
+ | ベルマン帝国の女軍人フラム・キッシュの顛末について |
+ | 前作との繋がりについて |
+ | 実績解除システム(通称、歯車点灯)について |
『リトルテイル』テイストの欠如
物語とゲーム性の整合性が取れず生じる違和感
+ | ラスボス撃破後演出の矛盾点 |
デメリットだらけのソウルキャノン
救われないベルマン帝国の軍人たち
グラフィック関係
前作にあった演出面での劣化・削除された要素
良くも悪くも解釈任せの作風
上級者向けのゲームバランス
やり込み要素の1つ「???」の人を選ぶ内容
+ | 以下ネタバレ |
発売後のアップデートの乏しさ
フルボイスではない
オープニングアニメは無し
使いにくい粗削りなUI
操作しにくいインターミッションパート
バグが多い
探索パートの問題点
印象の薄いガスコ軍
前2作で不評だったゲームバランスを全面的に改善し、何度でもやり込めるインディーズゲームとして新生したリトルテイルブロンクスシリーズの一作。
荒削りな部分はあるものの他のゲームには無い独自のゲーム性が高評価を得て、癖は強いが中毒性の高いゲームシステムは『やり出すと止まらない』や『夢中になってしまう』等、国内外問わず絶賛されている。一方で、過去作のノウハウがあまり生かされずに、終始説明のみで終わる致命的なシナリオの薄さや、
本作が3部作の内の1作にしか過ぎず、続きをプレイする為には残りの2作を定価で新規購入しなくてはならない
等、本作で挙げられる数々の懸念点には賛否が分かれている。
しかし、低迷していたシリーズの権威を取り戻したと言うべき作品である事には間違いなく、『
シリーズの良さを潰したのにヒットに至った
』と言う逆転現象を起こしてしまった。よって、旧来のファンからは否定意見が強く残るが、インディーズゲーム屈指の名作として今後もその名を残すであろう。
発売までの経緯など
C5プロジェクト
スピンオフ作品・コミカライズ版
その他・豆知識・小ネタなど
その後の展開
続編
*1 本作ではゲームデザインから絵コンテまで作業量は多岐にわたる
*2 2章の光る少女出現イベント発生時にマルトが死亡済みだとメイの台詞が追加。「お兄ちゃんだったら会いたいな」と嘆く
*3 完全設定資料集181pに記載
*4 『テイルコンチェルト』の鉄巨神、『soratorobo』のラーレス・レムレスは結晶石を触媒にする事で復活・制御が可能になる設定であるため、このコアも恐らく結晶石かそれに相当する物と思われる。ただコア自体に「共鳴反応により完全稼働する」という新要素があるため一概に同一視はできないようだ(ヴァナルガンド自体がティタノマキナ最上位種である事も関係しているのかもしれない)
*5 あくまで『終戦』ではなく『停戦』であり、2国の関係は続編でも描かれる事となる
*6 点灯条件については後に全世界シリーズ累計ダウンロード数が30万を突破した際に公式が記念に公表している
*7 ブルットヴルストについては同族に対する逆恨みのため除外
*8 公式インタビューでは『開発段階で不要なものは全て廃止し、1個の尖りで勝負する』と松山氏が発言しているが、何故その様な開発体制に至ったのかは明かされていない
*9 絆イベントを進める事で、戦争が起きる前はマルトが学校に通学していた事やカイルやジンの家庭環境が断片的に見えてくると言う設定面でのフォローは存在する
*10 2022年の公式生配信で『最もファンアートが描かれているキャラとして』挙げられている事から人気は高い事がうかがえる
*11 ニンテンドードリーム2022年10月号に記載
*12 現に子供達にはステータスの概念が存在せずに攻撃を受けると1発で倒れてしまう、戦闘を行えるのは蒸気銃のおかげ等、頷ける部分もある
*13 続編では「蒸気銃」と名称は使われずに「トイガン」で統一されている。
*14 一応擁護すると本作と『soratorobo』の時系列は大きく離れている為、モンスターの生態系等は大きく異なる可能性もあり、
*15 もっとも、白兵戦になれば必然的に銃火器や刃物などを使用する事になるため、子供達が圧倒的に不利かつCEROの対象年齢引き上げに繋がりかねない
*16 タイムリープ発動時は前作でも登場した『とある空間』(続編では深層域と表記)が映し出されるが、空間の詳細に関しては本作の時点は明らかになってない
*17 他にも彼の悪口を言った兵士が後日、変死体となって発見されたという噂が流れている
*18 幸い凶悪だったハクスの闇に堕ちるまでの経緯が上述したベルマンレポートで明かされており、やはり彼も一概に悪人だったと言う訳ではない事が分かる。
*19 とはいえ、フラムキッシュは生身でジンの父親を銃殺、ブルットヴルストはネコヒトの人体実験で直接的な殺害を行っているなど、プレイする度に解禁されるライブラリを読めば彼らも生身での殺傷力に長けた軍人である事が分かり、設定に関して掘り下げられている
*20 ナレーションによるとベルマン帝国の飛行船を奪って迎えに来たと言う事らしいのだが、あまりにも唐突な展開過ぎる上にベルマン軍との間に何が起きていたのかは一切説明がない。
*21 完全設定資料集206Pに記載
*22 なお、松山氏は「現在のゲーム業界が慢性的に抱えている大規模開発のジレンマで若手クリエイターが業界を去ることも少なくない」という問題もプロジェクト立ち上げの理由に挙げている
*23 ラジオの女の指南を受けないままプレッツェル戦に突入、ゲーム続編に関わるキャラクターの登場等々
*24 ちなみにサイバーコネクトツーは本作の約2ヶ月後に発売された『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』の開発元でもあり、境遇こそ大きく異なるが主人公が家族を奪われる、妹と共に復讐の旅に出る等、本作との共通点もある
*25 続編『2』の完成後の2023年4月3日に退社
*26 2017年5月に設立
*27 これに関してはブリッツ自身が物語のキーマンとなる本作の裏主人公と言うべき存在である為に、ネタバレ防止を含んだ措置だと思われる
*28 と言っても、こういった配布方法は少ないもののそれこそ同人ソフトや小規模なインディデベロッパー作品でも見受けられるケースが実際にある。
*29 番組が放送された段階では本作が正式発表前だった為、情報の公開を避けるのと同時に視聴者に分かりやすく説明する為の演出表現だった可能性が高く、本作の世界観自体も第二次世界大戦中がベースになっていると言う事は変わらない
*30 プロモーションを担当する事になった経緯はZENZO氏が本作をプレイした事が切っ掛けで二次創作活動を行う様になり、それが松山氏の目に止まったからと言うもの。