※初稿作成者はAndroidでのみプレイしており、iOS版については全く存じていない状況です。インストール時点で課金が必要となるiOSとはアプリ内での課金や広告などで差異が生じている可能性があることをご理解ください。
また、そのiOS版についての情報提供が「検証依頼」で依頼されています。対応できる方はご協力をお願いします。
Lapse: A Forgotten Future
【らぷす あ ふぉーがってん ふゅーちゃー】
ジャンル
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ミステリーアドベンチャー
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対応機種
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iOS 10.0以降 Android 4.4 以上
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発売元
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Cornago Stefano
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配信開始日
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Android・iPhoneともに不明(2017年6月2日~2018年9月20日の間)
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定価
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iOS 120円 Android 無料 アイテム課金あり
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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iOS 12+ Android 10歳以上
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備考
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Android版タイトルは「Lapse: A Forgotten Future(忘れられた未来)」
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判定
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なし
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ポイント
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シンプルなゲーム性 ストーリーは未完結
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概要
"Lapse"は英語で「時の流れ」を意味する。実際に本作は「時間」というものがキーワードの一つとして挙げられ、ある年になるまでに問題を解決しなければならないという流れとなっている。
このゲームはイタリア北部のベルガモにオフィスを持つCornago Stefanoという企業が制作した。
操作・ルール
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舞台は2075年で、荒廃した世界の中である国の大統領となって指導を進めていく。
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画面中央に首相、将軍、厚生大臣、庭師といった人間からの提言という形でカードが表示される。これをプレイヤーは自分の意見を出すという形で左右どちらかにスワイプする。スワイプした方向によって画面上部にあるアイコンで表されているメーターが変化する。
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例えば「いくつかの河川が沼地になっているから修繕すべき」というカードが出てきたとする。これに修繕すると答えれば資金が減る代わりに民衆と環境のメーターが上がり、逆に修繕をしないと民衆と環境のメーターが下がる。
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このようなメーターへの影響は選択しようとしただけだとどのメーターが受けるかまでしかわからず実際に行うまで下がるか上がるかはわからない。
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カードによっては連続して選択する必要があるものも存在し、そこで適切な選択をすることによって新たな人物が登場したり、ストーリーを進めたりすることができる。また、中には誤った選択をすると即ゲームオーバーになるカードも存在する。
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それぞれのメーターは0になるか、最大までいくと以下に示す理由でゲームオーバーとなる。なお、それぞれのメーターに正式な名前はないため、わかりやすい名前を独自に付与している。
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資金:主に何かしらの事業や対策を行ったときに減少し、援助を受けたり増税をした時に増える。ゼロになると政治的地位を他国に売り飛ばされ、最大まで行くと権力を持ちすぎた銀行が反乱勢力に対する支援を行ってしまう。
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軍事:アイコンが示すとおり、国が持つ軍の力を表す。軍力を増やすようなことを行えば増え、減らすようなことを行えば減る。0になると外国から攻められ、最大になると将軍がクーデターを起こしてしまう。
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民衆:民衆からの評価を表すメーターで、民衆のためになることを行えば増え、嫌うようなことを行えば減る。0になると反乱を起こされてしまう。一方、最大になると…(問題点で後述)
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環境:国の環境を表すメーターで、緑を増やしたりすれば増え、緑を減らしたり放射線を増やしたりすれば減る。0になると放射線レベルが限界を突破する。一方最大になると厚生大臣がその功績を独占し、大統領にはむしろ邪魔されたことにされてしまう。
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ゲームオーバーになると、それぞれのメーターがリセットされた上で再びなった日にちから再開する。これを繰り返すことでストーリーを進め、作中の謎を見つけることが目標となっている。
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カードによってはアイテムを入手できるものもある。
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例えば、ティータイムではたまに開発者と名乗る人間が現れ、広告を見ることによって信託を入手できるようになる。信託はカードをそれぞれの方向に持って行くだけで実行する前にどのメーターが上下するかを見ることができるようになる。ただしゲームオーバーになると効果を失う。
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それ以外にも特殊部隊フォックスバウンドや核シェルターといったようなアイテムを入手できるカードが発生する場合もある。こういった施設は特定のゲームオーバー条件を満たしたときに一度だけ回避できるようになっている。例えば核シェルターは放射線レベルが限界を突破したとき(環境メーターが0になったとき)に開かれ、放射線に耐え抜けられるようになり、環境メーターも一定数回復する。
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信託などのアイテムは課金をすることによって入手することもできる。
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エンディングは3つに分かれていて、回収するたびに制作者からのコメントの後、2075年からやり直しとなる。
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その時に一部のキャラを追加するフラグは残り、最初から登場するようになる。ただし、一部のフラグは消えるため、もう一度回収する必要がある。
評価点
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シンプルでわかりやすいゲーム性
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ゲーム自体は各キャラクターの発言を見た上で選択肢を選ぶだけなので、難しい操作は要求されない。
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その上で雑にやっては何度も失敗してしまうような絶妙な難易度を持っている。
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メーターはどれが上がりどれが下がるかまでは分からないため、何度もやっていってこれを選べばこのメーターが上がり、逆を選べばこのメーターが下がるという風に覚えて行く必要がある。
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カードはランダムに提示されるため、メーターの状況によってはどちらを選んでもゲームオーバーになってしまう場合もある。そうならないためにも数手先を考えて選択をする必要がある。
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アイテム入手の課金はあるものの、基本的になくても進めやすい。
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アイテム自体も無課金での入手機会はある程度あり、場合によっては広告を見る必要もない。
問題点
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どういったイベントを行うことでストーリーを進められるのかわからない。
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だいたいのイベントには「はい」と言うか引き下がらずに相手に聞くかすればそのまま難なく進むため、何がフラグとなってエンディングへの道が開けるのかわからずじまいとなってしまう。
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回収しきれていない伏線がある。
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一例※ネタバレ注意
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中盤に隣国の大統領が何者かに連れさらわれ、その後に救出されるというイベントがある。
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このイベントの後その大統領から「誘拐犯が主人公に似ていた」というようなことを言われるが、これが後々に影響するというようなことは一切ない。
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キャラクター面に対する掘り下げが薄い。
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例えば「狂人」ことクレイジージュフリーは本作における重要な用語を壁に落書きするなど、通常の言動を含めて何かしら重要な立ち位置にありそうな人なのだが、特にストーリーにおいて重要な役目を持っているという事はない。
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民衆のメーターが最大になったときのゲームオーバー理由が強引すぎる。
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「不幸にも病気で死亡した」と出てくるが、なぜ、どんな病気で死亡したのかという説明がなされない。
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広告が多い(Android版のみ iOS版は要検証)
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ゲームオーバーになってリトライする度に広告が流れるため、連続してプレイしようとしている人にとっては何度も閉じないといけなくなりストレスとなる。
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一応、「ゲームオーバーになった後すぐにアプリを閉じてすぐにまた開く」という事をすれば広告を気にしなくてもよくなる。
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一部イベントは一度発生させると二度と見ることができなくなる。
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特に主人公を殺そうとした犯人を問い詰めるというイベントがあり、そこでの回答次第ではその犯人が担当していた職業が別の人に交代する。こうなると、もう二度と元の人に戻すことができない。
総評
シンプルなゲーム性と絶妙な難易度はゲームをよりおもしろくしてくれる。
一方、ストーリーには消化不良なところがいくつかあり、キャラクター面を中心にもっと掘り下げてほしかったところである。
また、ゲームオーバーからのリトライをする度に流れる広告も進行を阻害しており、それが評価を落としてしまっている。
『暇なときに一回ゲームオーバーになるまでやる』というようなプレイスタイルであれば広告を気にせずにプレイできるため、時間があるときに少しずつ物語を進めることをお勧めする。
続編
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続編の「Lapse2 Before Zero」が配信されている。
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舞台は1500年代で主人公はファラオになっている。予告の時点で本作の重要人物である「クミヨ研究者」がいるが…?
最終更新:2022年03月19日 19:27