おしゃべり!ホリジョ!撃掘~アナ・ホリスキー宇宙を救うってなんでやねん~

【おしゃべりほりじょげきほり あなほりすきーうちゅうをすくうってなんでやねん】

ジャンル ドラマチックシューティング
対応機種 Nintendo Switch(ダウンロード専売)
発売元 クラウズ
開発元 クラウズプレイカンパニー
ギガ連射
発売日 2019年8月22日
定価 1,200円
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:A (全年齢対象)
判定 良作
ポイント 前作から大幅増加のボイスとやり込み要素
シリアスながらもギャグベースなストーリー
初心者でもクリアしやすく、やり込めば爽快感も味わえる
おしゃべり!シリーズ
ホリジョ! / カケジョ! / パズル~スタッフBもつらいよ!~
ホリジョ!撃掘 / パズル チガタン~みんなで間違い探し~ / ホリジョ!ホリスラッシュ

概要

株式会社クラウズプレイカンパニーより製作された『おしゃべり』シリーズ4作目。
前作同様、簡単操作とおしゃべりボイスがウリのシューティングゲーム。
おしゃべり!ホリジョ!』の続編となる作品だが、そもそも前作にストーリーはほぼないので未プレイでも問題はない。

ゲーム内容

あの「おしゃべり!ホリジョ!」がシューティングゲームになって帰ってきた!
地球のすべてのお宝が何者かによって宇宙に運び込まれてしまった!
ホリスーツを身にまとい、アナ・ホリスキーが宇宙に旅立つ!
(公式サイトより引用)

システム

  • 操作はスティックで移動、Aで弾発射のみ。
    • 弾を出している間は移動速度が若干低下する。
    • ちなみに外見上では自機はドリルを持ったまま飛んでいるが、ドリルで敵に直接ダメージを与える事はできない。
  • 2Pモード時は2PのAを押すとメテオが登場し、2Pの人が操作できる。
  • 敵の出してくる弾にぶつかるとダメージを受け、エネルギーが0になった状態でダメージを受けるとゲームオーバーとなりリザルト画面へと移行する。
    • また時間経過で自動的にエネルギーは減っていく。
    • 他シューティングゲームと異なり残機システムはない。
    • リザルト画面では進めたエリア、得点、集めた鉱石の数と換金額が表示される。
      • 前作と異なり修理費はない。
    • 敵に直接ぶつかってもダメージはない。
  • アナの周りの円はグラビティで、この中に敵の弾が入ると弾の速度が低下する。
    • ただし、青い弾はそのままの速度となる。
    • また鉱石が自動で回収される。
  • 敵を撃破すると鉱石が入手できる。
    • ただし、カーゴ積載限度量を超える量になってしまうと移動速度が激減してしまう。
+ 登場キャラクター
  • アナ・ホリスキー(CV:大谷 理美)
    • トレジャーハンター兼考古学者の女の子。
      ある日自宅の庭に置いてあった鉱石含め、地球上のお宝が全て盗まれたと聞いて、チカノミズ博士からスーツとドリルを貰って宇宙へ旅立つ。
    • 行動力もすさまじいが、喜怒哀楽が激しく、おしゃべり大好きなのでとにかく喋って喋って喋りまくる。
  • メテオ(CV:村山 香月)
    • 見た目が猫だかイタチだかに近い宇宙生物。
      宇宙の危機だからという理由で、どこで知ったのかアナに助けを求めに行った。
    • 地球ではアナと出会えなかったが、アナの乗ったロケットにくっついて一緒に旅立っている。
    • 本編では2Pお助けキャラとして操作できる。
  • ウメルダ(CV:桐島 ゆか)
    • ポタリアン星の女王。
      地球のお宝を全て盗み出してある計画を実行しようとしている。
    • ポタリアン星人たちとは見た目がだいぶ異なり地球人に近いが、ポタリアン星人と同じく髪型がクルンとしており黒縁メガネを着用している。
  • ポタリアン星人(CV:村山 香月)
    • ポタリアン星に住む一般人。
      ウメルダ大好きで忠誠心の塊なので指示には喜んで従う。
    • 一般生物のはずだが、なぜか声が機械チックで見た目はペットのような感じ。
  • チカノミズ博士(CV:なし)
    • アナの友人の博士。
      自作した宇宙服をアナに渡して旅立たせた。
    • 宇宙服テストで自ら宇宙へ旅立った光景をネットに公開しているらしい。
  • スペースマンボウ(CV:奥田 耕大)
    • 宇宙をさすらう行商人。
      女房と喧嘩中で家に帰れないでいる。
    • 関西弁口調で会話しており、どこにでも現れる。
  • モード選択
    • 3種類あるうち、最初は1種類しかないが、エンディングを見ることで2つ目が解禁されるといった仕組みとなっている。
  • ステージ
    • エリアは基本5つ構成で、惑星離脱→宇宙空間×2→惑星到着→ボスとなっている。
    • ステージセレクトで好きなところから挑めるが、宇宙空間~惑星到着まではボス戦開始まで選ぶことが出来ない。
    • 現在の進行度は画面下側のメテオの位置で大体把握可能となっており、メテオがゴールのところまでたどり着くとエリアクリアで次のエリアに進む。
      • ボス戦の場合は進行度の代わりにボスの残り体力となり、こちらもメテオがゴールまで行けば撃破となる。
+ ステージ内部詳細
  • 鉱石地帯
    • 土と鉱石が混ざりあったエリア。
      こちらの弾は土を掘れるが、敵の弾が貫通しないので一時しのぎの防御にも使える。
    • ある条件を満たすとレア鉱石地帯が現れ、少し先の鉱石が画面いっぱいに現れる。
    • 土を掘って直接鉱石を掘り出すこともできるが、鉱石土に接触しても回収可能。
  • パワーアップアイテム
    • ホリクラッシュ、ホリエナジー、ホリレーザーの3種類があり、時間経過で切り替わる。
      時間で消滅することはない。また入手したときに画面にあった敵の弾は全て鉱石に置き換わる。
      • ホリクラッシュはアナの周りに炎のオーラが発生し、 オーラに触れた弾は消滅する。
        事実上の無敵時間であるが、上記の鉱石地帯を一瞬で通過してしまうデメリットもある。
      • ホリエナジーは文字通りエネルギーを回復する。
      • ホリレーザーは一定時間前方に貫通レーザーを発射する。
        鉱石を掘り出すのに便利な他、通常弾より威力が高めになっている。
        ただし、敵の弾は消滅しない。
  • 輸送隊
    • 鉱石を大量に詰んだ船。
    • 撃破すると鉱石を回収できるほか、鉱石取得ボーナスが発生して、以後回収量が増加する。
    • ただし、撃破できずに画面外に出てしまうとボーナスがなくなってしまう。
  • 中ボス
    • 一定場所まで進むと出現し、30秒という短い時間のみの戦いとなる。
    • 撃破すると大量の鉱石とパワーアップアイテムが出現する。
    • 中ボスだけに攻撃も激しいので、厳しそうなら回避に専念するといいだろう。
    • 鉱石地帯の途中だろうと出現する。
  • マンボウショップ
    • 今作での買い物できる場所。
    • こちらで鉱石を換金するとリザルト移行時の換金額より多め*1に貰える。
    • 基本的にボス戦前のみに登場するが、カーゴ積載限度量超過状態だと登場頻度が増加する。
    • 買い物や鉱石換金を行った場合は退店時にエネルギーが一定量回復に加えて自機が無敵状態になるため、窮地に陥った時の仕切り直しや緊急回避にも役立つ。
      • 上記のカーゴの仕様上ほぼない状況だが、買い物、鉱石換金どちらもしなかった場合はエネルギー回復は行われない。
+ 装備一覧
  • マンボウショップでレベルアップできる装備一覧
    • ドリルスーツ:ショットの攻撃力と防御力を強化。被弾時のエネルギー減少量が少なくなる。
    • エンジン:エネルギーの燃費がよくなり、時間経過によるエネルギー減少が少なくなる。
    • ホリワイド:自機本体からのショットが広くなる。
    • ホリレーザー:ホリレーザーの太さと照射時間が延びる。
    • ホリクラッシュ:ホリクラッシュの効果時間が延びる。
    • メテオビット:自機の上下に支援攻撃を行うミニメテオが装備される。Rボタンを押している間は射角を固定可能。
    • グラビティ:グラビティの範囲が広くなる。
    • カーゴ:カーゴの積載量が増加され、より多くの鉱石を積めるようになる。
  • コレクション
    • キャラクター紹介やボス一覧などが確認できる。
      • 前作と異なり、個別でボイスは流れない。
    • ミッションもこちらに統合されており、難しめのやり込み要素もあるが条件は不明*2となっている。

評価点

  • 前作よりパワーアップしたおしゃべり要素
    • 種類ごとの鉱石回収ボイスこそなくなってしまったが、それ以外のボイス量が圧巻の域で、ゲームプレイ中もはやいつ黙るのかというレベルで喋り倒す。
      • 開発側もアナに「実況者の皆さん、うるさくてごめんね!」と言わせるだけのレベルといえば分かるだろう。
      • 残エネルギー量や中ボス出現などもボイスで知らせてくれるので、忙しいゲーム展開の中でも状況把握がしやすいメリットもある。
  • シリアスながらも重苦しくないストーリー
    • ある日地球のお宝を盗まれてしまったので取り返すという王道的ストーリーではあるが、アナの性格のおかげでむしろギャグに近い雰囲気に仕上がっている。
      • もちろんギャグだけではなく、宝を盗んだウメルダ側のシリアスな事情やアナらしい解決に向けた動きといった熱い展開もある。
  • 装備パワーアップによる強さの実感のしやすさ
    • 初期装備は貧弱で最序盤の敵を倒すにも1,2秒はかかり、ホリクラッシュは3秒ほど、レーザーは極細とはっきりいってまともに戦えるものではないが、マンボウショップでレベルアップをすると次第に強くなっていき、今まで苦戦した敵も倒せるようになっていくと一般的なRPGと同様の分かりやすさがある。
      敵撃破は装備のおかげと言えるが、敵の攻撃をしのぎ切るのはプレイヤーの腕前になってくるので、装備ありきの設計ではなく、ちゃんとプレイヤー自身の成長も感じ取れるように出来ている。
      • ちなみにレベルカンストまであげれば中ボスが少し炙っただけで蒸発するなど、もはや無双ゲーとも言える強さにまで成長する。
      • もっとも大抵の場合は行き過ぎる強さになる前にクリアできるのでヌルゲーということはない。
  • 鉱石を集めていく爽快感
    • ジャラジャラと出るアイテムを回収していく近年のシューティングゲームのツボをきっちりと押さえている。
      本作では自機を強化していくと鉱石地帯や輸送船ボーナス、中ボス撃破で目に見えて鉱石をザクザク回収できるようになるので、自機の強化が実感しやすいと共に爽快感が更に増していく作りとなっている。
      • ただし、鉱石を積むカーゴ周りの仕様については1つ無視できない点がある。(後述)

賛否両論点

  • カーゴ積載限度量を超えると移動速度が激減する仕様
    • 前作同様『ホリジョ』なので鉱石が存在し、それを集めていくのも攻略の一つになるのだが、上記の通り限界を超えると移動速度が激減する。
    • シューティングが苦手な人なら限界を超えることはそうそうないが、実力ある人だとあっさり限界を迎える*3
      • そうなると敵の弾を回避するだけでも一苦労であり、かといって鉱石を取らないようにするのにもグラビティで吸いよせてしまうので現実的ではない。
      • そのため、大量に積んだ鉱石を苦労して運び、一気に換金してお金が凄まじく増える様を楽しむ人もいれば、輸送船をわざと見逃すなど戦略を立てないとならないのは爽快感を阻害するという人もいる。

問題点

  • チカノミズ博士のボイスがない
    • おしゃべりゲームでありながら、チカノミズ博士のセリフだけ完全無音となるのは流石に問題と言える。
      • と言っても本編に絡まない上に、セリフ量自体ものすごく少ないが。
  • JOYコンプレイ時に強制的に2Pモードとなる
    • ゲーム起動時にJOYコンでプレイすると、強制的にLが1P、Rが2P状態となってしまう。
    • 本作は二人プレイに対応しており、友人と遊べるということ自体はいいのだが、せめてメニューやオプションで選べるようにならなかったのだろうか。

総評

  • シューティングが苦手な人でも満足できる難易度と公式が推すだけあって装備のレベル上げでサクサク進め、かといってそれだけではクリアできない絶妙な難易度に仕上がっている。
  • やり込みとして装備レベルを上げれば上げるほど無双状態になり、圧倒的強さで殲滅していく爽快感も楽しめる作品となっている。
  • また、『おしゃべり』シリーズ特有の圧倒的おしゃべり量による盛り上げや、アナの持ち前の明るさによる暗くならないストーリーもポイント。

余談

  • 本作にはDLCがあるが、そちらはクラウドファンディングにより実現した。
    • 開始1週間で1st目標を達成し、その後業界の方々の支援もあって2nd目標も達成している。
+ DLC内容
  • 内容自体はチカノミズ博士のボイス追加(CV:北脇 一徹)、メニュー画面でのボイスキャラ選択*4、オーバーパワーモード(限界突破の更なるレベルアップエリア)*5、タイムアタックモード*6、シューティング中のボイスにアナのボイスの種類増加とポタリアン星人のボイスが追加、ポーズ画面での装備レベル調整*7、本編のアフターストーリー、本編の後日談ストーリーとなっている。
  • オーバーパワーモードでレベルを上げるとはや無双を通り越した何かになるが、最初からあった3つのモードに反映されない。
    • 例としてホリレーザーを最大レベルまで上げると画面の9割を占める超極太レーザーに、グラビティは半径が画面の約半分という特大サイズにまでなる。
+ 後日談ストーリーについて、ネタバレにつき折り畳み
  • 後日談ストーリーはメニュー画面のセッティングの右側にあるウメルダモードから開始できる。
    • アナモードに戻るには同様にセッティングの右側のアナモードを選択すれば戻れる。
  • 主人公はアナではなくウメルダとなっている。
    • コレクションもアナとは別になっている。
    • 当然装備もレベル1から。
    • タイトル画面のイラストも差し替えられており、アナとメテオがボスキャラっぽい風格になっている。
    • 後日談だけにアナモードをクリアしていること前提のため、アナモードより高難易度となっている。
  • パワーアップはウメプラズマ、ウメエナジー、ウメレーザーとなっている。
    • ウメプラズマは前方にプラズマ弾を発射し、命中すると周囲に弾と敵を消し去る円が発生する。
      命中しないと不発になるが、中に入ることで事実上の無敵時間となる。
    • ウメエナジーはホリエナジーと同じ。
    • ウメレーザーは基本はホリレーザーと同じだが、方向が前方ではなく45度上下斜め発射となっている。
    • その他ビットはアナモードのメテオビットと動きが若干異なる。
  • シューティング中のおしゃべりはアナと変わらず多量。
    • ただし、アナモードでのウメルダ操作は相変わらず無言のまま。
  • ストーリーは本編と異なり非常に重い。
    • ある日宇宙を飛んでいたらポタリアンが行方不明になり、発見するもなぜかウメルダを攻撃しだす。その原因をつきとめるという内容なのだが…。
    • 本編にも登場する惑星も悲惨なことになっている。
    • 特に最終面はウメルダの精神を支配するために、ネガティブ発言を延々繰り返しウメルダとプレイヤーに対する精神攻撃まで追加される(この区間はウメルダがほぼ無言となるため辛みが増している)。(ネタバレにつき伏字)
最終更新:2024年06月30日 23:50

*1 少なくとも2倍以上

*2 あるモードをクリアすると確認できるようになる

*3 特に3つ目のモードでは輸送船ボーナスが大きいため、たとえレベル最大まで上げていてもあっという間に限界を迎える

*4 デフォルト、マンボウ、チカノミズ、メテオ、ポタリアンから選択可能

*5 3つ目のモードクリア後に選択可能

*6 最初のモードクリア後に選択可能

*7 グラビティ、ホリクラッシュ、ホリレーザーは最低レベルが1ではなく「オフ」となっている。グラビティなし状態だと鉱石自動回収範囲が画面全域となり、ほか2つはパワーアップアイテム出現時に出現しなくなる。