GITADORA HIGH-VOLTAGE GuitarFreaks / DrumMania

【ぎたどら はいぼるてーじ ぎたーふりーくす/どらむまにあ】

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 アーケード
販売・開発元 コナミアミューズメント
稼動開始日 2021年4月21日
判定 なし
GuitarFreaks & DrumManiaシリーズ


概要

GITADORAシリーズにモデルチェンジしてから7回目となるオンラインリニューアルアップデート。
今回はMUSICIAN'S ROADという長期イベントが軸となっている。

開催イベント

MUSICIAN'S ROAD

  • 今作のメインイベント。クレジットが終わる度にプレーできる双六のようなゲームで、ルーレットを回して出た数字の分だけ移動する*1
  • 止まったマスには色に応じてパラメータ上昇(ファン数)やイベントが発生する。
    • パラメータは技術(青)、知名度(黄)、人脈(緑)に分かれている。また、イベントマスは次回のクレジット時にミッションが発生するもので、過去のプレーヤーボードのパーツや未解禁の隠し楽曲を解禁する事ができる。
  • そしてファン数が一定以上に溜まると、新たな隠し楽曲やプレーヤーボードのスキンが解禁できる。

曲つく!!チャレンジ

  • NEX+AGEで解禁できなかった隠し曲の救済イベント。オトベア達が曲を作っていく設定となっている。
    • 前作と違いクリア対象曲の指定が無く、選曲の自由度が上がった。

評価点

  • G.O.D.の再登場
    • 2021年6月にはギター演奏ユニットであるG.O.D.(Guitarist On Demand)がTri-Boost Re:EVOLVE以来の参加となった。
      • 特に解禁曲である「Xenocross」は全曲屈指のブラストビート地帯*2が襲いかかり、ギタードラム共にクリアでさえ苦しめられる程の熾烈さとなっている。
      • ちなみに追加当初はムービーが存在していなかったが、12月のアップデートにて演奏者によるムービーが追加された。
  • UNDERTALEとの公式コラボイベント
    • 2022年8月にはインディーズゲームであるUNDERTALEとのコラボ企画が告知され、代表曲である「MEGALOVANIA」がYvya氏によるアレンジを施され収録された*3
      • BEMANI PRO LEAGUE機種*4以外で初めてBEMANI機種に収録された事もあってか、意外性のあるコラボとして当時のTwitterのトレンドにも掲載されたほど。
    • イベント内容は楽曲をプレーするとポイントが溜まっていき、15/30P獲得で新たな演奏スキンが獲得できる。
      • ちなみに、楽曲ボーナス対象曲である「MEGALOVANIA」及びロング曲は2倍の進捗となっている。
    • 近年のGITADORAでは珍しく、楽曲解禁が絡まない上、開催期間も2ヶ月と異例の長期スパンとなっている。 通常イベントもこれ位長ければ良いんだけどなぁ…

問題点

フレンド機能の廃止

  • 前作まではフレンド同士で未解禁楽曲をシェアする事や、解禁イベントの進行ペースを促進できる事が可能だったが、今作でいきなり廃止となってしまった。
  • NEX+AGEからはフレンド登録できない隠し楽曲も徐々に増えつつあり、イベント促進が適用されない解禁イベントが増えた事も廃止に至った経緯として考えられるのだが…
    • 未解禁曲の救済を兼ねてた利便性もあって、今回で切り捨てられた件に関しては多くの批判が集まった。
  • その代わり定期開催の「VOLTAGE Quest」では、フレンドボーナスの廃止によって目標値が下がっている。

MUSICIAN'S ROADに関して

  • 獲得したパラメータに偏りが出るとファン数の獲得量が鈍くなる仕様となっているが、技術(青)のみルーレットとは別に毎プレー必ず上昇するため、殆どのユーザーは技術が突出して偏りやすく、ルーレットの目押しをしていても効率が悪くなっていく。マスの出現頻度にも偏りが見られ、狙ったパラメータだけを上げるのは難しい。*5
    • ルーレット以外でパラメータを稼ぐには1日1回のログインボーナス(知名度)やセッション、バトルプレー(人脈)しか方法が無い。一応イベントマスの要素の全解禁以降は同マスの条件クリアによってパラメータが上昇するものの、どれが上がるかはランダムなうえ、そうなる頃には手遅れである。
  • イベントに対する必要クレジット数もかなり多く、序盤の2曲+プレーヤーボード2枚までは比較的すんなりと解禁できるが、3曲目以降はかなりのクレジット数が要求される。
    • 特に最終解禁楽曲に至っては最低でも通算70クレ前後が必要と、約3か月間の長期イベントとはいえ近年のギタドラではかなり重めのイベントとなっている。イベント開始時からコンスタントにプレーしていれば解禁できないということはないものの、楽曲ごとに必要クレ数が増えていくのも相まって、なかなか解禁が進まないという考えになりがち。
  • 他にもファンの増加演出はテンポが悪い上スキップが出来ない仕様となっていたが、第2回開催分よりスキップが可能になった。

コナステ先行解禁ロング曲の扱い

  • 2021年7月からコナステ版GITADORAにて、専用ギターコントローラ購入者を対象に先行解禁ロング曲がプレー出来るようになった。
  • その際にACでもプレー可能になるとの告知がされており、半年近く経った12月にようやくACでプレー可能になったものの、通常解禁ではなく専用コントローラ購入者のみプレー出来るという仕様。前述の告知が「未購入者でもACでは解禁できる」ともとれる文面だったことや、専用コントローラに無反応等の初期不良が発生していた*6こともあり批判の声が見られた。
    • また、これらの楽曲はロング曲としては初の汎用ムービーとなってしまっている。

賛否両論点

  • PREMIUM ENCORE演出の汎用化
    • EXCHAINから専用ムービーが廃止されたとは言え、プレアン進出時の一枚絵は残っていたが、今作ではそれさえも汎用演出になってしまった。
  • 前作の分岐プレアンの扱いについて
    • 前作では通常プレアンの他にイベント解禁要素である分岐プレアン*7が存在していたが、今作稼働と共にプレーする手段が無くなってしまった。
    • VOLTAGE Quest第6弾にて一斉に解禁できるようになったが、『前作での扱いの割に解禁条件が雑』との意見も。
  • コナステ版GITADORAとの連動要素
    • 2022年にはコナステ版GITADORAとの連動として、特定のパッケージを購入するとACでもコナステ限定曲が解禁できるようになっている。
      • ただし、購入にはPC環境とコナステ版GITADORAベーシックコースへの加入が必要となっており、人によってはある意味ACの解禁イベントよりハードルが高くなっている。

総評

メイン企画であるMUSICIAN'S ROADはブラッシュアップの甘さが現れる結果となったが、 前作終盤から鈍っていた楽曲追加ペースも回復し、致命的な不具合も無く音楽ゲームとして一定数の支持を受けている。

一方で、演出面をはじめとした楽曲以外の要素がじわじわと削られていることによって楽曲に対する印象が薄まったり、今作ならではの要素に欠ける部分も見られ、サブタイトルに反してどこか停滞した空気が感じられるのも事実である。

スキルシステムに大幅な変更が加わったMatixx以降、楽曲を解禁してスキルを伸ばす以外にプレー要素が少なく、ここ数作その状態から脱却できていないこともあってか既存ユーザーからもマンネリも表す意見が多く見られているため、今後の展開で良い方向へと巻き返しを図れるかが期待されている。


余談

  • Yvya氏の活躍
    • EXCHAINから加入したYvya氏だが、今作序盤の時点で4曲*8を担当している。
    • この活躍っぷりにはユーザーからも熱い支持を集める一方、働きすぎじゃないかと逆に心配する声も。
  • アップデートで判明した新作フラグ
    • NEX+AGE稼働末期のアップデートにて、フレーズ成功時の演出が従来と違うデザインに変更されていた。
    • これを見たユーザーは新作稼働フラグではないかと予測していたが、実際的中しており、後日公式から新作へのバージョンアップが発表された。
      • また今作のサブタイトルであるHIGH-VOLTAGEも、新デザインの縮小された文字から判明された。
  • 相変わらずブレの激しい新曲の難易度査定
    • GITADORAでは難易度表記のブレが大きく、それによって詐称曲や逆詐称曲が多く生み出されているが…
    • ドラム側では特に版権曲である夜に駆ける*9のMAS-D譜面の難易度が8.50と、曲調から予想されるものより高かったためユーザーを驚愕させたが、実際の譜面では8.50たる要素は微塵も無く『7.50の間違いではないか?』や『次回作で6.50に下がっても違和感は無い』と難易度に対する意見が非常に多く出回った。他にもKazekiri Rumble (MAS-D)やArena Argenticuria (MAS-D)など、高難易度帯においても極端な逆詐称が見られたり、連動イベントで追加されたVOLAQUAS -GITADO ROCK ver.-(MAS-D)とWhite Stream(MAS-G)が超絶詐称譜面だったためか、X(旧Twitter)で「難易度をダーツで決めている」という投稿まであったほどである。
      • 過去にもGuitarFreaksV~V2までのCARNIVAL DAY(ADV-B)がレベル87*10と、これに匹敵する位の逆詐称曲があった事もあり、相変わらずかという溜息混じりの反応であった。
    • 一方のギター側ではレベル不相応な技術を要求される譜面が多く、ドラムとは逆に全体的に見ると厳しめの難度値設定になっている。奇数オルタやBPMに対する運指量など、難所とされる要素についてスタッフとプレーヤーとの間に大きな乖離が見られる。
  • GITADORAオリジナル楽曲追加のスパンについて
    • 今作のGITADORAオリジナル楽曲はデフォルト曲とPREMIUM ENCORE曲を除いて、MUSICIAN'S ROADでしか追加されていない状況が続いていたが、VOLTAGE Quest 第10弾にて漸く当該イベント以外で解禁出来るオリジナル楽曲が追加された。以降は月に3~4曲程度の安定した追加が行われている。
  • 虹ネーム以降のスキル格差
    • XG3で最高位として実装されて以降、ギタドラの一つのステータスとなっている虹ネームだが、現状(2022年9月時点)のスキル理論値は9700を超えており、同じ虹ネームでも非常に格差が大きくなってしまっている。
      • そのため、虹ネームを超えるとスキルシステムは半分機能しなくなってしまう。実際、BATTLE MODEでは8500以降は全て虹ネーム表記となり、マッチング時点ではスキル値が見えない仕様も相まってか、相手の実力を測るのが難しくなってしまっている。
  • 公式アカウントによるアンケート実施
    • 2022年7月にはGITADORA公式Twitterによるアンケートが実施された。
    • 内容はコナステ版に関する設問が大半であったが、アーケード版に対する設問も存在していた。
      • ちなみに、BEMANIコンポーザーであるwac氏がこのアンケートについてツイートした所、公式アカウントよりwac氏の方がリツイート数が多くなったという、ユーザー数の減少を物語る光景が見られた。
最終更新:2024年04月15日 20:35

*1 ルーレットに並ぶ数字はランダムになっているが、一応目押しは可能である

*2 シンバル(ハイハット)、スネア、バスドラムを合わせた激しいビート。REALIZEの終盤や今作で追加されたBereavement等が該当する。

*3 ムービーはDDRA3に実装されているものと同じと思われる

*4 DDRはA3稼働初期にいち早く収録された。SDVXではMEGALOAANIAの楽曲の他、作中で登場する楽曲も多数収録されている。IIDXは作中の楽曲そのものでは無いが、IIDX30にToby fox氏が新曲を書き下ろしている。

*5 この仕様は公式からの事前説明はなく、ユーザーの検証で明らかになった

*6 修理の他に返品も受け付けているが、返品した場合楽曲はプレー不可の状態になる

*7 MODEL DD13、天泣、Stargazerの3曲が該当

*8 Cajuput、Saiph(今作初期のPREMIUM ENCORE楽曲)、Get There、Devil's rule

*9 原曲:YOASOBI、ノスタルジアと同じくカバー版

*10 実質レベルは87も無く、V3以降はレベル50にまで下げられた