クルりんスッシー
【くるりんすっしー】
ジャンル
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パズル
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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アークシステムワークス
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配信開始日
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2012年9月12日
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定価
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306円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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スッシーシリーズの1作目 カーソル回転操作による3マッチパズル 運に左右されがちなゲームバランス
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概要
アークシステムワークス発売による3DSダウンロード専売ソフト。同社の『ARC STYLE』シリーズの冠は付けられていないが、公式ではシリーズ扱いとなっている。
新米寿司職人「スッシー」と師匠である「ロボ店長」のやり取りが繰り広げられる『スッシーシリーズ』の1作目。後に2作目『にかくでスッシー』がリリースされた。
ジャンルは回転操作による3マッチパズルゲーム。3DS初期タイトルとしては珍しく3D立体視非対応。
ゲームルール
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ゲームモードについて
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本作には「ストーリーモード」と「フリーモード」が収録されている。各モードのルール説明は下記参照の事。
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操作体系
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主にカーソルと回転操作がメイン。ボタン側とタッチ&スライド側の両操作に対応。
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スライドパッド・十字ボタン・タッチのいずれかでカーソル移動。カーソルは「縦2マス×横2マス」の範囲があり、この中にあるネタを後述操作で動かしていく。
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AかBボタン・スライドのいずれかで時計回りか反時計周りへとカーソル内のネタを回転させる。一部のネタには対しては連打操作が必要な場合あり(下記)。
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ステージルール
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下画面に表示された「縦8マス×横10マス」のマス集合体の中で操作を行い、ブロックにあたるネタをできる限り消していく。
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消したネタの隙間には重量に従って上にあったネタが落下し、無限にネタが沸いてくるためステージ全域のネタが枯渇する事はない。
ただしデカネタと冷凍ネタに関しては、残してしまうとネタ詰まりを起こし上部のネタが落ちてこない場合がある。
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ネタには以下のタイプ及び種類が存在し、消し方にそれぞれ相違がある。出現するネタの種類はランダムとなる。
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ネタのタイプ・種類一覧
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寿司ネタ
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最も出現率の高いネタ。同じ種類の寿司ネタを縦もしくは横列に3マス以上並べると消滅し、その回数分がお客様へと提供される。 「マグロ」「イカ」「タコ」「エビ」「アナゴ」「たまご」「ウニ」「イクラ」「鉄火巻き」「かっぱ巻き」の10種類。
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デカネタ
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縦もしくは横2マスの形状をした巨大なネタ。カーソル内において3回ボタンもしくはタッチ連打で消滅。ストーリーモードではステージ6から登場。 「マグロ」「イカ」「タコ」「エビ」「アナゴ」の5種類。消したデカネタは同種の寿司ネタとしてお客様に提供される。
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冷凍ネタ
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縦もしくは横2マスの形状をしたもう1タイプの巨大なネタ。冷凍の中に何かの寿司ネタが2マス閉じ込められている。 カーソル内において6回ボタンもしくはタッチ連打で解凍され、隣接した寿司ネタを消す事でも解凍できる。ストーリーモードではステージ4から登場。
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ご褒美ネタ
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これ単体では消す手段がない特殊なネタ。隣接の寿司ネタを消すとご褒美ネタも同時消滅する。 「ケーキ」「ハンバーグ」「メロン」「フライドポテト」の4種類。
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お邪魔ネタ
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単体で消す手段がなく、さらにはカーソル内の回転操作が効かなくなる厄介なネタ。消し方はご褒美ネタと全く同じ。 「お茶」「味噌汁」の2種類。
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ランダムネタ
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カーソル内においてボタン押しもしくはタッチをすると、画面内にある寿司ネタの何か1種類がすべて消える効果のネタ。 ランダムネタで消した寿司ネタ自体は消滅するだけで売上にはならないが、その後の連鎖消しにおいて売上獲得のチャンスとなる。
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お客様について
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上画面には寿司コスプレをした10種類の「お客様」が1人来店しており、ネタの消し方によって様々な対応をしてくる。
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寿司ネタを消すとお客様がお金(スコア)を支払った上で「満足度」が1ゲージずつ上昇し、満足度を最大にすると新たなお客様へと切り替わる。
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お客様には「好きな寿司ネタ」と「嫌いな寿司ネタ」が設定されている。好きな寿司ネタはお客様のコスプレと同じものがそれにあたる。
前者ネタを消すと相場の倍額のお金を支払ってくれるが、後者ネタを消しても食べてくれず満足度も上昇しない。
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好きな寿司ネタを消すと「ご褒美ネタ」が、嫌いな寿司ネタを消すと「お邪魔ネタ」が一定確率でステージ内に出現する。
前者ネタは消すと追加報酬が得られるが、後者ネタは消しても何の収入も得られない。両方のネタ共に満足度の影響はなし。
ゲームモード
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ストーリーモード
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全10ステージを順々にクリアしていくモード。スッシーとロボ店長とのイベントシーン付き。
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3分以内に複数来店するお客様全員の満足度を最大にすればステージクリア。逆に制限時間が0になるとゲームオーバー。
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お客様の来店数や満足度の上限はステージによって異なり、先のステージに進むにつれ上昇していく。最大のお客様来店数は15人、満足度は8ゲージまであり。
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ステージ3からは「クリアまでに一部の寿司ネタを〇〇数消す」のノルマがあり、達成した状態でクリアすれば特別報酬が加算される。
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ゲーム終了後はベスト5までの売り上げランキングが記録される(ネームエントリー非対応)。なおステージセレクトやコンティニューは行えない。
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フリーモード
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制限時間3分以内にどれだけの売上を稼げるかを競うモード。
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時間が続く限りはお客様が何回でも来店し、満足度は8ゲージ固定。制限時間30秒を切る前にネタを連鎖消しすると、微小に制限時間延長のボーナス。
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ゲーム終了後はベスト5までの売り上げランキングが記録される(ネームエントリー非対応)。
評価点
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分かりやすい操作の3マッチパズル
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原則カーソルの移動と回転(連打)のみが操作対象であり、「寿司ネタを3マッチで消していく」という単純明快なゲームである。
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視覚的にネタの位置がどこにあるのかが分かりやすいカラフルな配色であり、ボタン側の操作に関しては大きな不備は感じられない。
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問題点の裏返しとなってしまうが戦略的要素をほとんど気にする必要はないため、とりあえずはありったけの寿司ネタを消していくと認識すればいい。
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他の3マッチパズルとの差別化を図るためか、巨大サイズのネタを連打操作で消していくを行う点に本作ならではの独自性を感じる。
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ゆるいノリのイベントシーンと寿司ボイス
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ストーリーモードにおけるスッシーとロボ店長とのやりとりに独特のゆるさを感じさせる。
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「健気かつ努力を怠らないスッシー」と「職人気質で売上主義のロボ店長」との凸凹コンビによる漫才風のイベントがステージ前後に挟まれる。
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ストーリー自体は手短で済まされるものだが、異質な姿の2人が寿司店でわちゃわちゃと会話する様がシュールかつ可愛い雰囲気を醸し出している。
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ステージ中においてネタを消すと「へいらっしぃ!」「寿司食いねぇ!」といったボイスが発せられ、賑やかにゲームを盛り上げてくれる。
問題点
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ゲームバランスに難あり
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これは3マッチパズルというジャンル全般にいえる事だが、クリアや成績に運が絡みやすい。
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そもそも出現するネタの種類がランダムなため、消しやすさがプレイする度に毎回変わる。消える場合は雪崩式に消えるが、消えない場合はなかなか消えない。
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「寿司ネタの消滅⇒お客様への提供⇒売上」へと直接繋がってくるので、寿司ネタをひたすらに消さなければ売り上げが伸びないしクリアにも近づけない。
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ネタの消滅中における回転操作入力が効かず、いわゆる「後付け連鎖」が行えない仕様なのも厄介。
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そのためネタの消滅が終わるまで操作が一時中断となり、連鎖が発生するかどうかも運が深く絡んでしまう。自力で連鎖するという実力性も否定される事に。
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もっともネタが消えるまでの間隔が非常に短いため、たとえ回転操作が行えたとしてもまともな後付け連鎖ができない可能性もあるのだが…。
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お客様の機嫌を見極める余裕がない
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公式では「お客様の好みを把握して、満足度と売上を上げよう」的なアドバイスがされているが、実際のプレイではそのような余裕はない。
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というのも各ステージ(モード)の制限時間が3分しかなく、じっくりと寿司ネタの好みを考えるよりも手当たり次第に消した方が断然効率的なため。
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上記の運依存の件もあり、好きな寿司ネタを消したところで連鎖的な売り上げに繋がる保証はない。思考性よりも操作の速攻・的確性が有利となる。
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一見ではお客様の好みのネタが何なのかが直感的に分かり辛く、いちいち確認する意味がほとんどないという問題もある。
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好きな寿司ネタはお客様のコスプレと同じなのは分かるが、嫌いな寿司ネタは電子説明書のお客様の一覧紹介で事前に確認しないと把握できない。
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ステージセレクト・コンティニューができない(ストーリーモード)
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上記の通りゲームバランスに難があるにもかかわらず、ストーリーモードにおけるステージセレクトやコンティニューが行えない。
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特にお客様の満足度上限が高い終盤ステージはクリアまでの道のりが過酷になりがち。にもかかわらず制限時間が毎ステージ固定(3分)なのがきつい。
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一応は各モード共にリトライでステージのやり直しはできるものの、一度でもリトライしてしまうと売り上げの記録がされない。
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タッチ側の操作性が非常に悪い
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タッチ側の操作感知がブレが発生しやすく、まともなプレイをするにはボタン側の操作が推奨される。
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具体的には「タッチしても移動したいカーソルの近くにずれる」「スライドによる回転操作が異様に効きにくい」などの問題あり。
総評
3マッチパズルとしては分かりやすい操作とルールでプレイヤーを問わず楽しめるであろう一作。スッシーとロボ店長とのゆるいやり取りも魅力。
一方でジャンル上致し方ない面はあるもののゲームバランスはよろしくなく、お客様の機嫌よりも操作の速さが有利となる難易度には疑問が残る。
その後の展開
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概要でも述べた通り、2013年2月13日にシリーズ2作目『にかくでスッシー』が3DSダウンロードソフトとして配信された。
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ジャンルが上海系パズルである「四川省」に変更されており、本作とはまた違ったゲーム性が楽しめる。なお『スッシーシリーズ』は2作目をもって終了している。
最終更新:2022年01月18日 13:17