ゴッド・オブ・ウォール 魔宮の秘宝
【ごっどおぶうぉーる まきゅうのひほう】
ジャンル
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ACT
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対応機種
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Nintendo Switch Steam
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発売元
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TOM CREATE CO.,LTD.
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開発元
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TOM CREATE CO.,LTD.
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発売日
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【Switch】2019年7月4日 【Steam】2019年7月18日
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定価
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800円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A (全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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パズルのオリジナリティと世界観は良し 序盤に漂う退屈さと敵のイヤらしさが難
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概要
古代エジプトをモチーフとした2Dパズルアクション。
プレイヤーは悪神ゼメトに討ち取られた善神ファラシスの復活を目指す主人公となり、怪物の蔓延るファラシス神殿を奥へと進む。
ストーリー
はるか昔―神が人間を統治していた時代。
人々から善神として支持を得ていた神ファラシスは
悪神と名高い神ゼメトにより謀殺され、この世は暗黒の時代を迎えたのである。
ファラシス神は残された力を振り絞り、魔法の剣を作り出した後、息絶える。
やがて、神の啓示を受けた一人の若者がファラシス神殿へとやってくるのであった―
※公式サイトより引用
システム
全40からなるステージクリア制で、パズル要素のある通常7ステージとボスバトル1ステージの8ステージ×5セットで構成される。
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通常ステージの目的は「神殿内の壁の修復」
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神殿内は至るところで背景の壁が破れている。これらの壁は、道中拾える壁紙を使って修復することができる。
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壁紙はステージ内の壊せるオブジェクトの中に隠されていたり、特定の敵が隠し持っていたりする。
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反対に最初から貼られていて破ることのできる壁紙もあり、中から武器やアイテムが出てくることがある。
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そうした壁紙は対象の武器やアイテムが壁画としてあしらわれている。
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勿論そこで剥がした壁紙は、貼り直しても良いし別の箇所に貼ってもいい。
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各種アイテムを手に入れつつ壁紙を集め、最終的に故意に破った所含め「全ての破れた壁に壁紙を貼り直す」と出口の扉が開く。
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そのうえで出口から脱出すればステージクリアとなる。
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入手できるアイテムはその面の謎解きに必須のものとなり、次のステージに持ち越すことはできない。
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その他壁紙の仕様もろもろ
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壁紙が破かれている場合、その箇所にある干渉可能なオブジェクトも無効化されている。
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壁紙を貼ることによってその位置にあったリフトが動作したり、甕を壊せるようになったり、仕掛けを起動できるようになったりする。
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つまり、単に壁を修復するというよりその場所の機能自体をアクティブ化させる、という感覚が近い。
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壁紙には3色のバリエーションがあり、壁と適合する色の壁紙でないと貼ることができない。
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同じ色であればどこで拾った壁紙であろうと好きな壁に貼って問題ない。
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バリエーション豊富なアイテム群
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武器は「5種類の剣」があり、「無」「炎」「氷」「雷」「神」の属性をそれぞれ持つ。
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無属性以外はMPを消費して発動できる固有の技を持っており、それぞれ謎解きや攻撃に用いる。
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炎:火柱を発生させ、燭台に火を灯す。氷:冷気を伴う矢を放ち、噴水を凍らせて足場にする。雷:前方一直線に電撃を放ち、特定のスイッチを起動する。神:画面内の全ての敵にダメージを与える。
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他、2段ジャンプを行える靴、崖を掴んでより高所に行けるようになるグローブ、隠し通路を暴く瞳、猫に変化できる魔法といったアイテムがあり、それぞれステージ内の探索に利用する。
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隠された秘宝
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通常ステージには赤い「光の珠」が1~8個隠されており、すべて見つけるとステージ内にある仕掛け壁が動き、秘宝を入手することができる。
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この宝は1ステージにつき1個必ずあるが、入手しなくてもステージクリアは可能である。
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ボスステージはパズルよりアクション重視のガチバトル
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8ステージごとに存在するボス面は、基本的には攻撃をかわしつつ、ひたすらボスに直接ダメージを与えていくアクション重視の仕様となっている。
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しかしボスごとに弱点となる武器属性が決まっており、その有効な武器自体がボスステージのどこかに隠されている。
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そのため、まずはボスの攻撃を見切りながら武器を調達する必要がある。
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主人公は男女から選択
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主人公はタイトルやイメージイラストにも描かれている男女いずれかから選択でき、またそれぞれ3色のカラーバリエーションを選ぶことができる。
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性能差はないが、選択した見た目はロードアイコンやロード後のタイトル画面、およびエンディングスチルに影響する。
評価点
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「壁を剥がして付け替える」という独特なパズル
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ぱっと聞いただけではピンとこないルールだが、要はステージ内を走り回って、散らばっているパーツをしかるべきところに設置するというよくある構成である。
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しかしそれを「マップ背景の壁の付け外し」としたことで、「貼る/剥がす」がそのまま「周辺の配置物の有効/無効」に置き換えられており、凝ったマップ構成にせずともパーツのやりくりによるパズルの奥行を表現できている。
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壁紙の剥がれた箇所は仕掛けが作動しない、というのもよくよく考えると変だが直感的には理解しやすい。
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また、敵が重なった箇所の壁紙を剥がすとその敵は消滅するという仕様があり、なかなか心くすぐる技なうえに、プレイテクニックとして単純にカッコ良い。実際、後半ステージで敵の出現が激しくなるシーンでは頼ることになる。
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徹底したエジプトモチーフ
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ホルスの目などが模様に使われているマップの雰囲気は勿論、敵もスカラベを始めいかにも壁画で見たような生物で構成されている。
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ステージ中の仕掛けについても、スカラベの描かれた壁画を壁紙で修復すると球が出現し、主人公自らそれに乗ってスイッチまで運ぶなど、世界観に則ったゲームシステムとなっている。
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すべての壁を修復しゴールの扉が開いた際のジングルもしっかりオリエンタルスケールとなっており、妙に耳に残る。
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タイム切れ=即死でないゲームデザイン
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通常ステージには残り時間が設定されているが、0になっても死亡するわけではなく「迷宮の門番」が現れるというルールである。
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この迷宮の門番とは愛らしい容姿で知られるメジェドだが、当たり判定無視でマップ中を縦横無尽に舞い、目から反応不可能な超高速レーザーを撃ってくるという凶悪な敵となっている。
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ただうまく立ち回れば十分逃げ切ることが可能であり、極端な話、ステージ開始時に放置して迷宮の門番が出てきてから攻略に臨んでもクリアすることはできる。
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多くのアクションゲームではタイムが0に近づいた時点で死亡確定となりやる気も落ちてしまうが、本作のこの仕様の場合「タイムは0になるけどゴールまで逃げ切ればクリアできる!」と、最後までモチベーションを保ったまま(寧ろ高揚感を持って)プレイ続行することができる。
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ちなみにクリア時のタイムの多寡は、ゲーム内の進行や評価にいっさい影響しない。
賛否両論点
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立ち位置のわからないヒントテキスト
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要所要所で背景の文字板にヒントが書かれているが、これが誰目線なのかいまいちわからない、何とも味わい深い内容となっている。
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多くは主人公を手助けする文言であり、例えば「全ての壁を修復すれば道は開けるであろう」などは(ゲーム内世界に感情移入すれば)ファラシス神の遺志が宿ったものだろうと推測することはできる。
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しかし「アイテムが隠されていることも…」といった匂わせ口調もあり、これもファラシス神の仕業だとすればなんともお茶目さが漂う。
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最終ステージでは「ゼメト神は偉大なり!その無敵の身体は、攻撃する属性が合っていないと傷つける事すら不可能!」というヒントがあるが、悪神ゼメトを崇めつつその弱点を明かす書き手はゲーム内のどこを探してもおらず、どういう距離感で読み取ればよいのか不明な代物となっている。
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言ってしまえば全部メタ的なヘルプでしかなく、しかもどれもぱっと見で意味が伝わりやすい優れたテキストなので大きな問題はないのだが、ここだけはあと一歩世界観に乗り切れていない印象を持たせる。
問題点
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念入りすぎて退屈なチュートリアル
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最序盤のステージは仕様の習熟を目的としてかなり簡素なつくりとなっており、少々横長のステージを往復しながらヒント(というより直接的な指示)を元に少ない壁紙をとっかえひっかえするだけで完了する。
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チュートリアルとしては完璧といえるがそれだけに作業感が強く、最も退屈なパートとなっている。
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この時点では後のステージでどれだけやり応えが提供されるかも想像できず、ただ簡単な作業を長い道のりでごまかされたような印象だけが残るため、ここでダレて脱落しないかが本作の1つめの鬼門と言える。
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アイテムがステージごとにリセットされる仕様
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「謎解きに必要なアイテムを現地調達する」パズルアクションである性質上、先述の通り、手に入れた武器や2段ジャンプなどアイテムは次のステージには持ち越せない。
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そのため先に進んだのにパワーダウンしたような心持ちとなるし、慣れないうちは攻撃や2段ジャンプができるものだと錯覚して操作ミスや被弾に繋がることもある。
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そういう仕様ですと言われればそれまでなのだが、わざわざ有用なアイテムを捨てて手ぶらで未知のステージに向かう主人公、というのはいかにも不自然である。
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操作しにくいキーアサイン
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Switch版での問題点となるが、「ジャンプがA」で「攻撃がB」のボタン設定となっている。
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ファミコンであれば問題ないがSwitchコントローラのボタン位置からするとやりにくく、実際「二段ジャンプからの攻撃」などは空振りしやすい。
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キーコンフィグはないため、アクションも求められる本作ではマイナスポイントと言える。
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アニメーションの固さ
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主人公の動きがそこそこ凝っており、2Dアニメーションというより3Dモデルの動きを取り込んだような、関節の動作を感じさせるものとなっている。
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…というと良いように聞こえるのだが、妙にその動きが固く、特に走行時のアニメーションは不器用なもも上げのようなドタドタとした様子に見える。
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操作性とレスポンスは先述のボタンの関係を除けば良好であり、あくまで見た目の問題である。
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足場に乗った後で落ちる理不尽さ
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ギリギリの高さのリフトにジャンプで登る際、一度足が乗った後で落下することが頻繁にある。
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なまじ一瞬乗れているのが却って嫌な挙動であるうえ、ギリギリとはいえ高度は足りており同様の操作で上がりきれることもあるため、あたかも「ゲームの機嫌」で落ちているように感じられ理不尽さが拭えない。
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更にここでも先述のアニメーションの固さによって脚をカクカクさせながら落下するため、「神の啓示を受け使命に燃える若者」としては大変に間が抜けている。
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意地悪な挙動&配置の敵
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中盤以降、「ダメージを食らわせてなんぼ」という勢いでイヤらしい敵が頻出するようになる。
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離れた位置から氷柱を降らせてくる敵は視界が広く、画面に映りこむ前に攻撃を開始してくる。
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こちらも右スティックで視界をずらして索敵することはできるのだが、敵配置が判っていない初見はダメージを食らいがち。
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後半には氷柱以外にも追尾式の弾を撃ちだしてくる敵がいるが、この弾がかなりしつこく、ステージの端から端までついてくるという驚異の追尾性能を持っている。
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極めつけは「鳥」。あらゆる2Dアクションで厄介な雑魚といえばこの生物だが、本作でも例に漏れず、こちらが届かない高さから急降下してすぐ飛び去ったり、急降下のついでに竜巻弾を発生させたりと一方的な攻撃を仕掛けてくる。
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ちなみにどの敵も、弱点の剣を持っていないと撃破に3発程度かかる。
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更に厄介なのが復活時。雑魚敵は撃破した後、一定時間経過でリスポーン(復活)するのだが、リスポーン予告となる黒いモヤのような表示が出た直後に接触ダメージ判定が発生するため、油断しているとただ歩いていただけでHPを削られる事態に陥る。
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挙動がおかしくなりやすいサソリ
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敵の1種である「サソリ」は普段天井を往復移動し、主人公が真下に来ると落下してくるが、時折接地状態へのアニメーション移行がうまくいかず高速で上下反転を繰り返すことがある。
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また稀に地面に半分埋まった状態となってしまい、こちらからの攻撃は届かないが向こうからのダメージは一方的に受けるという非常にアンフェアな状態になる。
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やりごたえがありすぎるボス
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8ステージごとに訪れるボスバトルはやや難度が高く、通常ステージと比べて格段にゲームオーバーになりやすい。
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先述の通り、まず有効な武器を探すところから始まるため最初はボスの攻撃を見切りながらステージ内を駆けまわるハメになる。
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そのうえでボスの攻撃手段が「高速で広範囲な弾を撃つ」など初見ではかわしにくいものが多いため、武器を見つけたとて隙が少ないし、またそもそもHPが高くかなりの回数斬りつける必要がある。
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更にボスバトルではこちらのHP回復手段はない(ラスボスを除く)ため、これらの要因が複合して死にやすさに繋がっている。
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そして一度死亡するとボスステージの頭からやり直しになるのだが、ここで「ボス入場演出の再生しなおし」や「武器の探し直し」が挟まるため、意地になるより前に飽きやすい。
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ボス戦自体の面白さが特別あるわけでもなく、特に4番目のボス・スフィンクスは「移動を阻害するダメージ柱を立ててくる」「歩き回る雑魚敵を召喚する」「ほぼ常にマップ両端に槍を投げてくる雑魚敵が居座る」「床を端から端まで一掃するようにビームを撃つ」など、行動が制限されてストレスになりやすい攻撃手段ばかりで構成されているうえ、更に「目を開いている時しかダメージを与えられない」という、嫌なボスあるあるを集積させた化身のような存在となっている。
総評
単純なステージクリア型パズルアクションながら、アイディアと世界観でうまく仕立てた小品。
しかしながら序盤は退屈さが目立ち、それを乗り越えたところで小さな問題点の積み重ねが影響し、取り立ててクソゲーと言うほどではないが手放しで面白いといえるわけでもない非常に地味な完成度となっている。
ただボリューム自体は値段分の元が取れる量であるため、こうしたジャンルへの興味が多少なりともあれば、十分遊ぶことができるだろう。
余談
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タイトルをweb検索すると勝手に『ゴッド・オブ・ウォー』に補正されて検索されるという、ちょっと不遇な作品である。
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そもそも『ゴッド・オブ・ウォール』(壁の神)というタイトル自体がいまいちピンとこない。
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一応全秘宝を集めた際にファラシス神の壁画が完成するという演出はあるが、全体を見てストーリーの筋に係る要素というわけでもないため、何か他の題名でもよかったのではという感じがある。
最終更新:2023年11月27日 14:15