EDGE
【えっじ】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | ニンテンドー3DS Wii U
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| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売元 | レイニーフロッグ、Two Tribes | 
| 開発元 | Mobigame S.A.R.L. | 
| 発売日 | 2014年6月4日 | 
| 定価 | 400円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| セーブデータ | 1個 | 
| 判定 | スルメゲー | 
| ポイント | 操作のクセの強さと、慣れが必要なステージ | 
 
概要
虹色に光るキューブ(立方体)を自機として転がし、ゴール地点を目指すアクションゲーム。
本作はスマホゲーの移植版であり、『EDGE』、その続編『EDGE extended』の2つをベースに作られている。
システム
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ゲームの構造
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ステージ制のアクションゲームとなっている。
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虹色に光る1個のキューブを自機として動かす。
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各ステージは、いずれも単色のキューブ(自機キューブと同じ大きさ)がいくつも集合して地形が形成されている。一定の法則にしたがって移動するキューブも存在する。
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3DS上画面に3Dの鳥瞰図のようにステージが表示され、下画面にトップビューの2Dで地図が表示される。
 
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操作方法
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スライドパッド、十字ボタンのいずれかで可能。カメラアングルは固定。
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前後左右に1マスずつ転がるようにして移動する。またキューブ1個分の段差であればよじ登ることができる。移動のためには周囲に転がるためのスペースが確保されている必要がある。
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たとえば、自機キューブが段差1つ分の溝にはまり、前後にブロックが1つずつ接触した状態だと、左右にしか転がれなくなる。
 
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完全に転がりきるまでにタイムラグがあり、方向入力(長押し)時間が不十分だと転がらない。
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逆に、壁に対してもたれかかるような状況を維持すれば、貼り付くことが可能。
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自機キューブが乗れる足場がなくなった際に壁に一時的に貼り付いてしのいだり、移動する足場に貼り付いて運んでもらったりすることができる。また長い時間貼り付いていると、クリアタイムから多少の時間がボーナスとして差し引かれる。
 
 
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ルール
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各ステージともに、ゴール地点にたどり着けばクリア。
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自機のキューブが足場から落下したり、移動する足場などに押しつぶされるとミス。最後に通ったチェックポイントからやりなおしとなる。
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急がなくてはならないケースはあるものの、ゲームシステムとしての制限時間はない。
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なおクリアした速さに応じて(速い)S+>S>A>B>C>D(遅い)でランク付けされる。
 
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チェックポイント制で、コンティニューも無限に可能。
 
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収録ステージ
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ノーマルステージ(全48ステージ)、ボーナスステージ(全17ステージ)、エクストラステージ(全44ステージ)
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ノーマル、ボーナスステージはスマホ版の『EDGE』に収録されているステージがベース。
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エクストラステージは、『EDGE extended』に収録されているステージを、少々アレンジしたものが収録されている。ノーマルステージはアクション重視だが、エクストラステージは少々パズル色が強い。
 
仕掛け
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プリズム
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ステージ各所にちらばる虹色の粒。触れると一時的に自機キューブが加速される。
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S+、Sランクをとるためには、取れるプリズムはすべて取らないといけない。
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一部のステージは、他のステージのプリズムをすべて集めきらないと開放されない。
 
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スイッチ
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床に突起状の物体が生えていることがあり、自機ブロックで踏むと地形を形成する一部のブロックがまとまって動く。
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どれだけの量のブロックがどこまで動くのかは、スイッチごとに異なっており踏む前に何がおこるか推定がつかない。
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1回踏んだら発動完了のパターン、踏み続けなくてはならないパターン、何度も踏まなくてはならないパターンがある。
 
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落ちる床
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薄いパネル状の床は乗っていると落ちていってしまう。
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自機キューブがミスすると再生する。
 
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はじいてくるパネル
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地形の壁面に、横方向に自機キューブをはじくパネルが設置されている場合がある。はじかれると自機キューブが横に4~5マス吹き飛ばされる。
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こちらが壁に接触すると必ず発動するタイプと、一定間隔をおいて自動的に発動するタイプとある。
 
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小型化パネル
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自機キューブが3分の1サイズに縮小するパネルが設置されている場合がある。
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小型化すると、あらゆる高さの壁を這って上れるようになる。天井に張り付くことは不可能。
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原則避けて通ることは不可能。逆に、ある程度進むと小型化を解除するパネルが置いてあることも。
 
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シャドウキューブ
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エクストラステージにて主に登場する、自律的に動く黒いキューブ。ステージにもよるが基本的にお邪魔キャラ。
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こちらに不利になるようにスイッチを踏んだりすることが多い。
 
評価点
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ボリューム
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価格が500円未満の安価なゲームながら、100以上のステージが収録されている。
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ひとつひとつのステージもすぐに終わってしまうものとは限らず、クリアタイムを競うやりこみ要素もある。
 
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美術的要素
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自機キューブのほかにも、地形として移動するキューブの罫線が虹色に光っていてきれい。
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無機質なキューブがあつまって形成されるステージではあるが、キューブの群体の動きに見ごたえがあるようなステージも多い。
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はためく旗だったり、波状に動く蛇に見立てているようなものもある。
 
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上画面に表示されるステージは3D表示に対応している。
 
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リトライしやすい
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全体的に難易度が高い本作ではあるが、チェックポイントは多めに設置されている。落ちてもタイムロス以外のペナルティはほぼなく回数無限で再開可能。
 
賛否両論点
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操作のクセの強さ
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キューブの移動操作は、どれだけ長く十字ボタンやスライドパッドを入力するかで調節することになる。しかしこの調整がコンマ数秒の世界であり、使いこなすには相当の慣れが必要。
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転がる動作ひとつについても、自機キューブへの方向入力時間が不十分でうまく転がれなかったり逆に転がりすぎて落ちてしまったりがよく起こる。
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壁はりつき状態を維持するのも慣れていないと大変。入力時間が過剰だと壁から離れてしまうし、かといって足りなくても駄目。さらには重力がかかっているために、定期的に壁にめりこむように方向入力してやる必要がある。
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あたりまえのように壁に数秒貼り付けないと攻略できないステージもある。
 
 
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初見殺しの多さ
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自機キューブの動きに対して、ステージを構成するキューブの動きがやたら速い。
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自機キューブが転がりきるまえに、足場となるキューブがどこかへ動いていってしまい落下、といった事態は多発する。
 
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展開の読めなさという点ではプラスに働いているか。スイッチひとつについても、押すまでは何が起こるかわからない。しばらく押し続けなくてはならないケースが、ごくまれにあえて押してはいけないケースすらある。
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一瞬でこちらを落とすように動いてくるキューブが多く、初見ではほぼ対処不可。
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アクションとしてのやりごたえにも関与するポイントだが、とにかくこちらをあせらせたり、落としたり、振り出しに戻させるような仕掛け満載。
 
 
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難易度
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上記の理由から、手先がある程度器用で視覚情報をすばやく処理できるようになれば、ある程度対処可能なレベルではあるものの、頭が疲れているときにプレイするのはあまりオススメできない。
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序盤のステージはそれなりに簡単ではあるが、終盤のステージになってくるとただクリアするだけでも1ステージにつき数十回単位のリトライを覚悟しなくてはならないレベル。
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クリアするだけなら一応できるが、数歩もロクに歩けぬまま落とされるようなことを繰り返して、ようやく命からがらよくわからないままゴールにたどり着けたような光景になりやすい。
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「楽しく」プレイできるようにするには、クリアランクといったようなやりこみの域に手を出さなくてはならない。各ステージの構造や起こる出来事は固定なので、Sランク以上のクリアを狙うのであれば、ステージがどんな「動き」をしてくるか熟知必須。
 
 
問題点
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画像処理のスピードに関して
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たくさんのキューブが動き回るようなステージだと、画像処理が重くなることがある。
 
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十字ボタン・スライドパッドを傷めやすい
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コンマ数秒の世界で、押す・押さない・押しすぎないといった調節をすることになるので、どうしても指に力が入ってしまいやすい。
 
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視点が固定であること
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壁の裏側や、箱形の地形の内側に自機キューブが隠れてしまっても、それがどのようになっているのか観察できない。
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あえてプレイヤー側に「見せない」ことで、ゲーム中の1種のハードルとして機能させている場合もあるにはが、不便に働いてるケースも多い。
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3DS下画面に表示されるマップでは、高低差含めて見えない部分の足場状況も確認できるようになっているため、なおさら視点が動かせないのは不便に思いやすい。
 
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終盤のステージのリスタート地点の少なさ
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細かくリスタート地点が設けられている傾向はあるが、終盤のステージだとうっかり落ちたりすると結構前からやり直しにさせられる。
 
総評
ほぼすべてがキューブで構成された世界で、キューブを転がしてゴールを目指す内容のアクションゲーム。ゲームルール自体はいたってシンプルではあるが、ゲームバランスとしては難しめに設定されており、クリアするだけでもリトライが日常茶飯事のレベルとなっている。
転がる・壁に貼りつくための独特な操作方法に慣れ、プレイヤーの行く手を阻む幾多のステージギミックに慣れることで、やりこめるようなると本作の真価が発揮されると思われる。
最終更新:2023年03月19日 23:00