FIRE PRO WRESTLING WORLD

【ふぁいやーぷろれすりんぐわーるど】

ジャンル プロレスゲーム
対応機種 Windows(Steam)
プレイステーション4
発売・開発元 スパイク・チュンソフト
発売日 【Win】2017年12月19日
【PS4】2018年8月9日
定価 【Win】2,946円(税抜)
【PS4通常版】5,800円(税抜)
【PS4限定版】9,800円(税抜)
プレイ人数 【Win】1~4人(オンライン)/1~8人(オフライン)
【PS4】1~4人
レーティング CERO:B (12歳以上対象)
判定(Win:新日コラボなし) なし
判定(Win:新日コラボあり) 良作
改善
判定(PS4) 良作
ポイント 12年ぶりに帰ってきたファイプロ
有料DLCで 新日本プロレス&スターダムと本格コラボ
実名の男性選手が初登場
PS4版はSteam版の有料DLCの一部がバンドル済み
ファイプロシリーズ


概要

2005年の『ファイプロ・リターンズ』から12年の時を経て帰ってきたファイプロ最新作*1
今作は近年若い女性を中心に高い人気を誇るプロレス団体・新日本プロレス、国内最大の女子プロレス団体・スターダムとのコラボが実現。
29年の歴史上初めて、実名の男性選手達と熱いバトルが楽しめる。*2

総合監督は『喧嘩番長』や『ガチトラ! ~暴れん坊教師 in High School~』を手掛けた松本朋幸氏。
氏自身も元々は本シリーズに憧れてゲーム業界に入ったほどの筋金入りであり、企画の段階から気合を入れたと語られている*3

前作からの追加点(太字は有料DLC)

  • 掟破り
    • 正面組み時に特定のボタンを押すと相手の得意技を繰り出す事が可能。
  • 打撃応酬
    • 交互に打撃を繰り出し、連打数が多い方が勝利。どっちが勝つか手に汗握る駆け引きが魅力。
  • ミッションモード
    • チュートリアルから始まり様々なミッションをクリアしていく一人プレイ用モード。試合の満足度により5段階で評価される。
  • パーツクラフト
    • 画像ファイルを取り込み、レスラーパーツを作成できる。
  • 入場クラフト
    • レスラーの入場時の演出や入場曲がかかるタイミングの設定が可能。
  • 技クラフト
    • パーツやモーションを組み合わせ、オリジナル技を作れる。実在技の再現から『'98甲子園』のような奇想天外な技までなんでもござれ。
  • オンライン要素
    • シリーズとしては初となるオンライン対戦が可能で、ロジック操作と手動操作が選べる。また、Steam版はワークショップ、PS4版はFPW NETでエディットしたレスラーやリングが共有可能。
  • チャンピオンロード・ビヨンド

登場選手(太字は入場曲あり)

+ 新日本プロレス
  • ケニー・オメガ
  • タマ・トンガ
  • バッドラック・ファレ
  • タンガ・ロア
  • オカダ・カズチカ
  • 外道
  • 後藤洋央紀
  • 石井智宏
  • 矢野通
  • YOSHI-HASHI
  • 内藤哲也
  • “キング・オブ・ダークネス”EVIL
  • BUSHI
  • SANADA
  • 高橋ヒロム
  • 棚橋弘至
  • 柴田勝頼
  • 真壁刀義
  • 本間朋晃
  • KUSHIDA
  • 田口隆祐
  • ジュース・ロビンソン
  • マイケル・エルガン
  • スーパー・ストロング・マシン
  • 永田裕志
  • 小島聡
  • 中西学
  • 天山広吉
  • 岡倫之
  • 川人拓来
  • 北村克哉 *4
  • 飯伏幸太
  • 鈴木みのる
  • TAKAみちのく
  • エル・デスペラード
  • ザックセイバーJr.
  • タイチ
  • 金丸義信
  • 飯塚高史
  • ジェイ・ホワイト
  • 鷹木信悟
  • 高橋裕二郎
  • トーア・ヘナーレ
  • 獣神サンダー・ライガー
  • タイガーマスク(4代目)
  • 邪道
  • ウィル・オスプレイ
  • SHO
  • YOH *5
  • ロッキー・ロメロ
  • バレッタ
  • ドラゴン・リー
  • マーティ・スカル
  • 石森太二
  • 海野翔太
  • 成田蓮
+ スターダム
  • 岩谷麻優
  • 星輝ありさ
  • スターライト・キッド
  • 花月
  • 葉月
  • アンドラス宮城
  • 渡辺桃
  • 林下詩美
  • 木村花
  • ジャングル叫女
  • 中野たむ
  • 鹿島沙希
  • 飯田沙耶
  • ビー・ブレストリー
  • AZM
  • 刀羅ナツコ
  • 夏すみれ
  • 小波
  • DEATH山さん。
  • 上谷沙弥
  • ジュリア
+ フリーランス
  • 高山善廣

評価点

  • 新日&スターダムとの本格コラボ
    • あの一流選手とエディットしたレスラー達の夢の対決が実現。選手本人のボイスも収録されており、エディットレスラーに流用が可能。
    • チャンピオンロードでは新日本プロレスに入団し、選手達と交流しながら最強のレスラーを成長させていく熱いシナリオとなっている。
      • ラスボスのオカダ・カズチカ選手は最強スキル「維新魂」*6を持ち、一筋縄では勝てない強敵だ。
  • 遊び方無限大のクラフトモード
    • 使いこなすのはかなり難しいが、工夫次第ではド派手な技を繰り出すアニメキャラを参戦させる事も可能。
  • オンラインでレスラーを共有
    • レスラーエディットに自信がなくとも、実在選手をダウンロードして使用する事が出来るようになった。
    • 様々なユーザーが作ったレスラーを集め、トーナメントやリーグ戦で誰が一番強いか競わせるという遊び方も出来る。
    • 元来のモードの多くが有料DLCとなっている中で、数少ないバニラでの強みとなっている。
  • 初心者にも優しいミッションモード
    • 最初はチュートリアル形式で基本的な操作を学ぶ事ができる。
    • エディットポイントを増やすにはミッションモードをクリアする必要があるが、アップデートでコマンドを入力すればクリアした事にできるようになった。

賛否両論点

  • ファイティングロードの主人公の性格
    • 前作までは質実剛健とした真面目なキャラだったが、今作は「~っす!」といったどことなくチャラい言動が目立つ。

問題点

  • Steam版初期の惨状
    • 上述の通り今作はSteam版の方が先に発売されているが、主だったモードは、バトルモード、ミッションモード、エディットモードしかない上、デフォルト選手もかなり少なくスッカスカ。新日コラボは有料DLCとして追加する形となってしまっている。
    • バグも多く、処理落ちやフリーズの報告が相次いだ。
    • PS4版は新日選手やファイティングロードが最初からバンドルされているが、その分価格も張る。また、Steam版も新日選手入りのバンドルが発売されている。
    • 一方でスターダムの選手や各種クラフトモード、団体運営モードのファイヤープロモーターはともに有料DLCとなっている。
  • 実名選手の練り込み不足
    • 本人の監修は入っていないらしく、PS4版発売後にタイチ選手が松本氏との対談で「 俺が使わねぇような技が設定されているから、(中略)実名で出すなら、もっとひとりひとり研究しとけよ! 」と苦言を呈している(参考)。
  • ミッションモードで自作レスラーを選べない
    • 必ずデフォルトで入っている特定の選手で固定となる。
    • 試合速度も100%となっており、早回しで操作・観戦している人は遅く感じるかも知れない。
  • オンライン対戦のラグの多さ
    • エディットのオンライン共有が好評を博す一方で、対戦はラグが多く遊べたものではないと不評。現在ではオンライン人口は0に近い。
  • 一部技の設定がおかしい
    • 「ボディバスター」「アピールボディバスター」「エル・エス・クレロ」「バーミヤンスタンプ」はフォール時のフレーム数がおかしく、レフェリーのフォールカウントが「遅い」でないと返すのが困難。
  • 「今まで人気だった試合形式は100%収録」と説明にあるものの、なぜか前作にあった軍団対抗戦はカットされてしまっている。

総評

対戦ではなく選手の共有に限られるが 初のオンライン対応が大きな強みになった今作。
初期こそ評価は芳しくなかったものの、細部まで凝れるエディットは健在、金に糸目をつけなければ昔からのファイプロファンにもオススメできる一作。
また、2団体の実名一流選手達も魅力の一つだ。

最終更新:2024年05月05日 20:01

*1 2012年には「Fire Pro Wrestring」がXbox360で発売されているが、従来のものとゲーム性が大きく異なる。

*2 女子選手は『ファイプロ女子ALL STAR DREAMSLAM』や『ファイプロ女子 憧夢超女大戦 全女vsJWP』に実名で収録された前例がある。

*3 本作以前に”5回”もファイプロの新作の企画書を出しており、本作でようやく通ったという。

*4 以上3名のヤングライオンはまとめて「ヤングライオンのテーマ」が流れる。

*5 以上2名は「ロッポンギ3Kのテーマ」で共通。

*6 特定ダメージ以下の技で3カウントを取られない、ギブアップ率大幅ダウン、クリティカル率大幅ダウン