編集の際はモンスターハンター総合スレでの意見もご留意ください。


現在は [Ver.16] に基づいた記述となっています。本作は不定期にアップデートが行われており、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。アップデートによる評価等の追記は配信から1ヶ月経過してからお願いします。
本記事は『モンスターハンターライズ』の 有償DLC について記述しています。概要等についてはオリジナルの記事もご確認ください。
特別な理由がない限り操作キー等の表記はSwitch版のもので記述します。


モンスターハンターライズ:サンブレイク

【もんすたーはんたーらいず:さんぶれいく】

ジャンル ハンティングアクション
対応機種 Nintendo Switch
Windows(Steam)
プレイステーション5
Xbox Series X/S
プレイステーション4
Xbox One
Microsoft Store
発売・開発元 カプコン
発売日 【Switch/Steam】2022年6月30日
【PS5/XSX/PS4/One/MSStore】2023年4月28日
定価(税込) 通常版:4,990円
デラックスエディション版:5,990円
MHRiseセット パッケージ版:8,789円
MHRiseセット ダウンロード版:7,990円
MHRise + サンブレイクDXセット:8,990円
プレイ人数 1人(オンライン:1~4人)
セーブデータ 3個
レーティング CERO:C(15才以上対象)
備考 『MHRise』の超大型拡張コンテンツ
「日本ゲーム大賞2023年間作品部門」大賞
判定 良作
ポイント 西洋風の舞台に一新
全武器に共通&個別の新要素
一部のクエストにNPCが同行
エンドコンテンツ「EXランク」の追加
エンドコンテンツのランダム要素には批判の声も
モンスターハンターシリーズ


概要

『モンスターハンターライズ』(以下『MHRise』)の超大型拡張コンテンツ。
『MHRise』よりもさらに難しい「マスターランク」のクエストや新たなフィールド、モンスターなどを追加するパッチである。
過去の例に倣えば、『MHRise』の「G級版」に相当する。『MHW:IB』に続く、アップデートによるDLCという形でのタイトル移行となる。
公式からは『MHサンブレイク』や『MHRise:SB』と表記されることが多いが、プレイヤーからは『MHR:SB』『サンブレ』『サブレ』とも呼ばれている。
プロデューサーは今やすっかりファンにはお馴染みの辻本良三氏、ディレクターは『MHRise』でゲームデザイナーを担当していた鈴木佳剛氏が務めることになった。


『MHRise』からの変更点・追加点

和から洋へと変化した舞台

  • 全体的に和のテイストが非常に強く押し出されていた『MHRise』から、西洋文化をモチーフとした設定・ビジュアルへと大きく変更された。
    • 「いつもの『モンハン』」らしいモチーフに戻ったとも言える。ただし、UIの装飾や効果音など和を感じさせる部分は引き続き残っている。
  • 「和風」「忍者」「妖怪」などが作品のテーマやデザインのモチーフだった『MHRise』に対し、今作は「洋風」「騎士」「悪魔」などがその立場を引き継いでいる。
    • インタビューによれば、大型拡張コンテンツの開発にあたって、『MHRise』で好評だった和の雰囲気を引き継ぐか、それとも変更するかは慎重に議論されていた模様。
      辻本プロデューサー曰く、「これまでのG級作品も新作を作る気持ちでやってきたので、どうせやるならイメージをガラリと変えて西洋に振り切ってしまおうという話になった」とのこと。
  • 新たなる拠点とフィールドの追加
    • 今作で拠点となるのは観測拠点「エルガド」。カムラの里から遠く離れた異国とされる王国の領内に築かれた調査拠点であり、王国領内に生息するモンスターの異変を調査するために建てられた。
      • なお、調査拠点として建てられた関係上、カムラの里にあるうさ団子や闘技場、訓練場は無いため、前者は出張する形でエルガド内に設置され、後者は設定上は里まで移動して利用するようになっているが、システム面ではそれぞれの拠点からそのまま利用可能。
      • カムラの里に戻る事もできるが、ストーリーの進行状況によっては一時的に戻れなくなる。
        戻った際はタイトルとキャラクターセレクト時の画面が『MHRise』と同様の演出になる。
    • 本作で追加されたフィールドは「城塞高地」と『MH2』で初登場した「(テロス)密林」で、どちらも前作の『MHRise』と同じくシームレスな作りとなっている。また、アップデートで決戦型フィールドの「塔の秘境」も復活する形で追加された。
  • 本作のストーリーを大まかに説明すると、「カムラの里から遠く離れたとある王国、その周辺地域でのみ確認されていたはずのモンスター達がカムラの里周辺にも現れるようになった。我らがカムラの里のハンター(=プレイヤー)は、「王国騎士」と呼ばれる王国所属のハンター達やエルガドの人々と協力しながら事態を鎮めるべくモンスターの狩猟やフィールドの調査に赴くことになる」というもの。
    • 『MHRise』のオトモ広場で交易窓口を担当していたロンディーネはこの王国の出身であり、彼女が異変の調査に加勢を依頼したことが本作のストーリーのプロローグになっている。
  • 王国周辺に生息するモンスターの中でも特に強い影響力を持つのが「王域三公」と作中で呼称される3体の新モンスター。
    • 頑丈な身体と圧倒的なパワーを有し、怒ると土砂や植物を纏って相手を叩き潰す剛纏獣ガランゴルム、俊敏な動きと冷気を纏った爪牙で相手を翻弄し、興奮すると四足形態から二足形態というこれまでに無かった形態移行を行う氷狼竜ルナガロン、そして本作のパッケージを務める王域三公の筆頭、爵銀龍メル・ゼナ
    • モチーフはそれぞれフランケンシュタインの怪物、狼男、ドラキュラと、いずれも西洋の妖怪代表と言っても良いポピュラーな面子である。デザインや動きに元ネタの怪物を意識した特徴が多々盛り込まれ、西洋風の舞台をアプローチするのに大きく貢献している。
  • 噛生虫 (げっせいちゅう)キュリア
    • ストーリーをある程度進めることで明らかになる存在。ヒルのような胴体に蝶の羽のような膜が付いた昆虫のような小型生物で、本作のストーリー及び一部コンテンツに深く関わっている。強力な毒素を保有し、他の生物に噛み付いてエネルギーを吸収すると共に毒を注入、噛み付かれたモンスターは過剰なエネルギーを強制的に放出し続けることになる。この特徴が後述する傀異化の原因にもなっている。
    • ストーリー中ではメル・ゼナによって使役され、吸い取ったエネルギーをメル・ゼナが摂取していたことから、王国騎士や研究者達からはキュリアの宿主たるメル・ゼナさえ討伐すれば騒動は解決するものと推測されていたが……。
      + ネタバレ注意
    • 冥淵龍ガイアデルム
      • 本作のラスボスであり、キュリアの本来の宿主。
      • 普段は地底深くに潜んでいるが、一定の周期でキュリアを地上に放って他の生物のエネルギーを吸収させ、自らの糧としている。
      • 王域周辺を縄張りとするメル・ゼナとは敵対関係にあり、ガイアデルムはメル・ゼナのエネルギーを吸い尽くすべくキュリアを放ったが、メル・ゼナは逆に自分の生命を蝕むキュリアへの耐性を身につけ、あまつさえそれを使役する能力を身に付けてしまった。つまり、メル・ゼナとキュリアの共生関係は、ガイアデルムが差し向けたキュリアを奪い取って得たものである。
      • ストーリーの終盤は、ハンターがメル・ゼナを討伐したことでキュリアが本来の宿主の元へと帰還。満を持して出現したガイアデルムの存在を確認したエルガドは総力を上げて最終決戦に赴くという筋書きとなっている。
        + なの、だが…
      • このガイアデルム、現在の『モンハン』としては珍しく強化個体と戦えるクエストが追加されていない。
        • 『モンハン』の集会所ラスボスとはその作品のストーリーの最後に立ちはだかるボスで、その後に「裏ボス・追加ストーリー」があるとしても物語の締めとして重要な位置付けになる。
          だがそれ故に倒せなければストーリーが終わらないのでその作品で初めてモンハンに触れた人でも頑張れば倒せるような強さで調整されている。
          このためストーリーを楽しんだ後、腕試しとして能力を強化されたラスボスと戦えるクエストが追加されるのが定番だったが、ガイアデルムにはそれがなくストーリー中の通常クエストでしか戦う事はできない。
  • 舞台の変更に伴い、百竜夜行とそれに関連するシステムは一切追加なし。よってMR相当の百竜夜行は存在しない。
    • この理由について「百竜夜行とそれに関連したカムラの里を巡るストーリーは『MHRise』で完結しているため」と辻本プロデューサーに明言されている。

環境生物

  • 狩猟をサポートする環境生物が更にバリエーション豊かになった。
    • 変幻翔蟲
      • 翔蟲の特殊個体。採取することで、一定時間翔蟲ゲージの回復速度上昇と操竜待機状態にしやすくなるという2つの効果が発動し、翔蟲に関わるアクションがより使いやすくなる。
      • 紅色の個体であれば操竜大技を使った時のダメージが上昇、金色の個体は操竜で別のモンスターを攻撃した時の落とし物の数が2倍になるという、それぞれ戦闘と素材集めに特化した用途を持つ。
    • イロヅキムシ
      • 今作で追加された新たなる環境生物。5体の群れで壁に張り付いており、特定の操作でモンスターをイロヅキムシのいる壁に強く当てることで炸裂し追加ダメージが入る。壁に貼り付いている時にモンスターのブレスやハンターの武器アクションが当たるとその属性に応じて体色と属性が変化し、ぶつけられたモンスターを属性やられにできる。
    • オニクグツ
      • クグツチグモの近縁種。使用することで強靭な糸を射出してモンスターとハンターの腕を繋げ、追加入力でモンスターをハンターの方向に引き寄せることができる。引き寄せられたモンスターはよろめきながら一定距離を前進し、移動先に壁判定のオブジェクトがあった場合はモンスターをぶつけてダウンさせることが可能。噴出口やイロヅキムシと併用すると効果的。
    • 上記以外にも、食いついたモンスターの部位にハンターが攻撃すると追加ダメージが入る「クイツキガマ」、回遊するルート上に入り込んだモンスターを怒涛の勢いで貫いていく「ツラヌキイカ」など、モンスターへのダメージ稼ぎにおいて有用な環境生物が多く追加されている。

ハンターのアクション

  • 全ての武器に鉄蟲糸技2種と入れ替え技1種を新たに追加。『MHRise』の時には入れ替えに対応していなかったアクションや鉄蟲糸技に対応している。一例として大剣の溜め斬り連携→流斬り連携のように、別武器と言えるほどに立ち回りが変化するものもある。
    • 『MHX(XX)』の狩技で一部やたら入手条件の厳しいものがあったこと*1を反省したのか、新入れ替え技/新鉄蟲糸技は、MR昇格後すぐに全武器種の全ての技を一気に入手できるようになっている。
  • 戦闘中に入れ替え技のセットを切り替えられるアクション「疾替え」が追加された。
    • MRに昇格することで疾替えの書【朱】と疾替えの書【蒼】を入手し、それぞれの書物に好きな入れ替え技と鉄蟲糸技をセットできる。ZL+X+Aを入力もしくはアクションスライダーから「疾替え」を選択することで疾替えを発動。【朱】と【蒼】が入れ替わる(ボウガンや弓などのガンナーではR+X+Aとなる)。
      • これにより、クエスト出発前にセットしておけば好みの入れ替え技/鉄蟲糸技が狩猟中いつでも自由に使えるようになり、わざわざBCに戻る手間は無くなった。
      • 疾替え後に回避ボタンを入力することで短距離を回避移動する「先駆け」に派生できる。位置取りを変更するほか、無敵時間もあるのでモンスターの攻撃を回避する手段として利用することも可能。本作で追加されたスキルにはこの「疾替え」と「先駆け」の使用がスキル発動のトリガーとなったり効果に影響を及ぼしたりするものが多数存在する。
  • 壁への疾翔けで行えた壁への張り付きが、ダッシュ・空中落下・空中回避を壁に向かって行うことでも可能になり、翔蟲を消費せずとも縦横無尽に崖や壁面を登れるようになった。
    • 便利な一方で、戦闘中に壁際に追い込まれた時など、予期せぬタイミングで暴発してしまうことも考慮してか、オプションから「ON」「OFF」「戦闘中のみOFF」のいずれかに設定が可能。

装備

  • 『MHW:IB』と同じく、Lv4スロットとLv4装飾品が追加されている。
    • 装飾品が生産できるようになった『MHRise』の仕様に合わせてLv4装飾品もMRモンスターの素材で生産できる。しかし、『MHW:IB』に存在した体力・弱点特攻珠や匠・加護珠のような別種のスキルを内包した装飾品は存在しない。
    • 大きな変更点としてMRの武器は百竜強化をすることはできず、百竜スキルの付いた上位武器を強化した場合も、付いていた百竜スキルは解除される。 代わりにMR武器には百竜装飾品スロットが追加され、百竜装飾品を装着することができる。百竜装飾品はその名の通り百竜スキルを装飾品化したもので、通常の装飾品と同じくモンスターの素材を使って生産可能。
    • 一部の装飾品は百竜スキルより数値が弱体化しているが、上位までは百竜スキルの効果が強力すぎて武器の評価に多大な影響や格差が発生していたという問題点もあったため、お気に入りの武器に自由に百竜スキルを付けられる仕様に改善されたと言える。
    • ただし、こちらにも通常のスロット/装飾品と同じくLvの概念があり、スロットよりLvの大きい装飾品は付けることができない。百竜スロットのLvは武器によって異なるため、攻撃力や斬れ味、属性や作製のしやすさに加えて百竜スロットの大きさが武器のステータスに新たに加わることになった。
  • 十数種類の新しいスキルが登場している。内容は前例がないものが多く、新しい戦法を考案させるようなものばかりである。
  • 護石にロック機能が追加された。
    • 錬金の項目に「不要な護石を複数個投入して新たな護石を作る」というものがあり、愛用の護石を間違って投入してしまうことが多くのプレイヤーから危惧されていたため、それに応えた形となる。
      • なお、この機能は本作発売直前に追加されたアップデートなので『MHRise』単体でも使える。

傀異化モンスターと傀異調査クエスト

  • 傀異化 (かいいか)モンスターはMRを解放した後に挑めるようになる特殊なモンスター。内容は大きく異なるものの、カテゴリーとしては『MH4』の狂竜化モンスターや『MHX』の獰猛化モンスターに近いものとなっている。
    • キュリアに寄生されたことで生命力が無理やり活性化させられているという設定があり、外見が赤黒く変色している他、攻撃力と耐久力が通常個体よりも大きく上昇している。
    • 傀異化モンスターが怒り状態になることで体の各部位に「傀異核」という赤いエネルギーの塊が発生する。この傀異核は何度も攻撃すると破壊することができ、同時にモンスターに爆破属性のような肉質無視の固定ダメージが入る。
    • 傀異核への攻撃も含めて傀異モンスターに十分なダメージを与えると「傀異鈍化」となり、傀異化の解除と同時にモンスターが長時間ダウンする。更にモンスターが疲労状態になり、ハンターにとって非常に有利な状況になる。
    • 逆にダメージが不十分だと一定時間を経た後に「傀異バースト」と呼ばれる大爆発を発動する。この爆発はガードで防ぐことが出来ない*2うえに、喰らうと大ダメージ+確定で気絶状態*3に陥る。
      • そのため、傀異化モンスターを相手にする時は、大幅に強化された体力・攻撃力への対応以外にも、傀異バーストを発動させないために短時間で効率よくダメージを与えていく技術や装備構成も求められる。
    • なお、傀異化したモンスターの狩猟は、捕獲ができず討伐のみという古龍種と同じ特徴がある。
      • あくまで捕獲が出来ないだけで罠自体は有効。罠も積極的に駆使する*4ことで狩猟の出助けになるだろう。
    • 傀異化モンスターからは通常の素材とは別枠で傀異化素材が入手できる。鱗、甲殻、皮、爪などがあり(「傀異化した爪」など)、入手できる傀異化素材はモンスターによって固定されている。
  • 傀異調査クエストは、そんな傀異モンスターを狩猟するためのクエストで、下位・上位・MRとは別ランクのクエストとしてカテゴリー分けされ、以下の2種類が存在する。
  • 傀異クエスト
    • 初期バージョンから存在するクエスト。傀異化モンスター単体を狩猟していくオーソドックスな内容となっている。
    • Ver.11より、傀異クエストのクリアでそのモンスターが登場する傀異討究クエストが手に入るようになった。
      • また、そのクエストに登場するモンスターの狩猟や部位破壊を達成すると確率で傀異討究クエストが手に入る。加えてフィールドの採取ポイントに時折赤いエフェクトがかかっていることがあるが、後述の傀異討究クエストと異なりこのオブジェクトを採取しても傀異討究クエストは得られない。
    • モンスターの狩猟や部位破壊などのアクションを取ることで新たなクエストが追加される方式は『MHW(:IB)』の調査クエストに近い。
  • 傀異討究クエスト
    • Ver.11より追加された新たな形式の傀異調査クエスト。
    • 基本的な点は傀異クエストと同様だが、クエストにレベルが設定され、レベルが上がるごとにモンスターが強くなっていく。
    • また、生成される度に登場モンスター、フィールド、制限時間、参加人数、ダウン可能回数がランダムで決定される。これらの要素は『MH4(G)』のギルドクエストを彷彿させるものとなっている。
    • Ver.11当初はレベルの上限は100だったが、Ver.16現在の最高ランクは300。
    • 傀異討究クエストで入手できる傀異素材は、Lv31からは上位素材(「傀異化した尖爪」など)が手に入るようになり、Lv101からは更に上位の素材(「傀異化した剛爪」など)が手に入るようになる。
      • 後のアップデートで追加されたモンスター達は各素材の解禁レベルが上記と異なり、中には最長でLv241から解禁の素材も存在する。
  • 特別討究クエスト
    • Ver.16で追加された傀異調査クエストの総決算と言えるクエスト群。
    • Lv300の傀異討究クエストをクリアすると基本的な仕様はそれと同じだがモンスターの強さが 桁違いに強化 され、過去作の最高難度のクエストに匹敵する強化クエストが追加される。
    • ただしクリアしても得られるのは称号などの「クリアした証明」が大半で、これでなければ得られない実利的な報酬はない。
    • 莫大な時間とプレイ技術が必要だが、全モンスター分の特別討究クエストをクリアすると称号に「完全制覇」が追加されるため本作を遊び尽くそうと考えるなら狙ってもいいかもしれない。
      • 同じくマニアが達成を狙うやり込みとして「全モンスター金冠コンプリート」があるが、特別討究クエストのモンスターは最大か最小の金冠となる確率が高く設定されているためそちら目当てで挑んでもいいだろう。

傀異錬成

  • 傀異クエストで入手した傀異素材を使った装備の特殊強化であり、本作のエンドコンテンツ。MR装備のみ対応させることができる。
    • 武器の傀異錬成はまず武器の傀異スロットを開け、そこに攻撃力アップ、属性アップ、会心率アップなどの効果を取り付けるというもの。言ってしまえば『MHW』のカスタム強化と酷似している。各効果の解法には傀異素材が必要。
      • Ver.14では傀異スロットの解放数に応じて武器のステータスが上昇する解放ボーナスが追加された。無属性+状態異常武器、属性武器としてステータスの上昇値が異なる。
    • 防具の傀異錬成は「精気琥珀」という傀異討究クエストの報酬アイテムを消費して防具を錬成する。精気琥珀のランクは鎧玉に似ており、現状では精気琥珀、精気琥珀・上、精気琥珀・尖と後のものほど評価値が高くなっている。
    • 錬成結果は防御力や属性耐性の上下、新たなるスキルの追加、既存のスキルの強化/消失、スロットの追加/拡張*5と多種多様な結果がランダムで発動する。錬成結果は「元の性能からどの部分がどれだけ変化したか」という形で表示される。
      • 防具の傀異錬成は完全一発勝負。錬成後は新たに出た結果を反映させるかそれまでの性能を保持するかを選べるが、新しく錬成した結果を選ぶなら前の結果は破棄しなければならない。そのため、一度気に入った錬成結果が出たとしても、そこから更に補強するというやり方は不可能。
    • 過去作では同じ防具を複数作ることは可能だがその必要性はあまりない、ということが多かったがこの傀異錬成の仕様上そこそこの防具ができたらそれをキープしてもう一つ同等の防具を作り、今度はそちらがそれ以上の結果になることを目指して錬成を繰り返す、というやり込みもできる。

評価点

モンスターの復活

  • 『MHW』および『MHW:IB』に参戦できなかった顔ぶれを中心に、人気モンスターが多数復活している。
  • いずれも現行世代のグラフィックによって過去作では表現できなかった質感やディテールが細かく作られており、特にセルレギオスの鱗や角の収納・展開の表現は、ディレクターの鈴木氏がPVで豪語していただけあって、グラフィック班の拘りの程がうかがえる見事な作り込みとなっている。
    • 生態的な行動も多種多様で、未発見時には捕食や睡眠など様々な表情を見せてくれる。ハサミや触覚の手入れをするダイミョウザザミ/ショウグンギザミや、ウイルスの影響なのか突然翼脚で頭を押さえて苦しみ出すゴア・マガラ*6は一見の価値あり。
  • 特に2019年にサービスを終了した『MHF』から棘竜エスピナスが参戦したことに関しては、復活モンスターの中でも特に大きな話題となり、当時のプレイヤーを中心に衝撃が走った。
    • 『MHF』オリジナルのモンスター達はサービス終了した現在でも根強い人気があり、ナンバリングシリーズへの導入を希望する声も多かったが、ナンバリングシリーズの開発スタッフは世界観やゲームデザインの違いなどから導入に対して慎重な姿勢を取っており、ナンバリングシリーズへの参戦は当分先になる、もしくは『MHF』の後続作品を待つしかないという向きが強かった。
    • また、『MHP2G』に登場したヒプノック、『MHW』にも参戦したヴォルガノスは、『MHP2G』と『MHF』のスタッフが共同で開発していたという経緯があったため、純粋な『MHF』産のモンスターかと聞かれると微妙な所であった*7
    • そんな中、完全な『MHF』産、それも同作の顔とも言える知名度を持ったエスピナスの参戦は、驚愕と賞賛の声を以て迎え入れられた。
    • 実際の狩猟においても、クエスト開始時には巣で眠っている、平常時は硬いが怒ると大幅に軟化する肉質、驚異的な破壊力と速度を併せ持った突進、毒+麻痺効果を含んだ炎ブレスといった『MHF』ユーザーにはお馴染みの特徴が忠実に再現されている。
      ダメージ・範囲共に強力だがシンプル且つ分かりやすい攻撃が多く、隙もハッキリとしているため戦っていて楽しい良モンスターと好評を博している。
      • モンスターとは違うが「アスールシリーズ」などの「『MHF』発の人気の高かった防具」が重ね着としていくつか追加されたこともファンを沸かせた。
        後のアップデートでも、イベントクエストで手に入る重ね着に『MHF』の装備が数多く採用されており、今までの『モンハン』ではナンバリングと『MHF』は一線を引かれているような印象が長かったため、それが緩和されたように見える今作の追加は歓迎されている。
  • セルレギオス、シャガルマガラは『MH4G』ではストレス要素から不満を持たれがちなモンスターでもあるが、本作への再登場に伴って「オリジナルで不評だった部分が削除される」「大技が追加される」など大胆な変更が加えられており、細かいストレス要素で攻めてくるモンスターからシンプルにパワフルなモンスターへと変貌している。
    • 具体的には、ステップや車庫入れの連打といった隙潰しや先読み行動の削除、シャガルマガラの地雷やセルレギオスの刃鱗爆発などの設置型攻撃判定の削除、バックジャンプブレスに回避猶予の追加、狂竜症や裂傷の内容変更など多岐にわたっている。
      • 一方で、行動速度の強化や、強力な薙ぎ払いブレスや強襲行動の多用などプレイヤー側のリスクも増大。ただしこれらの技は後で硬直があるので、よりモンスターとの攻防を楽しみやすくなっている。
  • モンスターの数はアップデートで定期的に追加されている。
    • 2022年8月10日、無料アップデート第1弾となるVer.11.0にて紅蓮滾るバゼルギウスとナルガクルガ希少種、リオレウス希少種とリオレイア希少種といきなり4種もの追加モンスターを実装。
      • ナルガクルガ希少種は、『MH3G』で不評だった毒棘のバラ撒きや視界外からの不意の攻撃をマイルドに調整しつつ、全体的な肉質の軟化、攻撃後の隙が大きい大技の追加などの大幅なアレンジが加えられ、『MH3G』より遥かに戦いやすくそれでいて歯応えのある秀逸なモンスターへと仕上がっている。
      • リオレウス/リオレイア希少種は、『MHW:IB』で追加された劫炎状態が続投。しかし「攻撃が苛烈になり肉質も硬くなる」という『MHW:IB』から「攻撃が苛烈な代わりに肉質は柔らかくなる」仕様へと変更された。一方的にハンターに不利を強いていた『MHW:IB』とは異なり、ピンチとチャンスを両立させた調整だと好評を博している。
    • 2022年9月28日のVer.12.0ではエスピナス亜種とタマミツネ希少種を追加。
      • エスピナス亜種はロードマップに掲載されていたシルエットや『CAPCOM TV』での辻本プロデューサーの仕草により予てから参戦が有力視されていた。 亜種の最大の特徴であり『MHF』で数多のハンターを震撼させたチャージブレスは健在で、TGSの先行狩猟ではチャージブレスによるクエスト失敗報告が相次ぎ、その戦闘力を体験者に余すことなく見せつける形となった。
      • タマミツネ希少種は非常に珍しい亜種をすっ飛ばしての希少種参戦となり、その外見がスマートフォン向けアプリ『MHXR』に登場する特殊個体と酷似していることも話題となった(ただしあちらは雷属性)。
      • 既存モンスターの強化個体として、傀異克服オオナズチも追加されている。新たな技が追加された一筋縄ではいかない強敵となっている。
    • 2022年11月24日のVer.13.0では渾沌に呻くゴア・マガラが追加。ゴア・マガラとシャガルマガラが先んじて登場していたことから、こちらの参戦も有力視されていた。
      • また、既存モンスターの強化個体として、傀異克服クシャルダオラと傀異克服テオ・テスカトルが追加されている。
    • 2023年2月7日のVer14.0では『MHW:IB』よりイヴェルカーナが、既存モンスターの強化個体として傀異克服バルファルクも追加された。
      • イヴェルカーナはロードマップの「?」マークが『MHW』仕様に変化、頭部と思わしきシルエットが公開される等予てから参戦が有力視されていた。『MHW:IB』最終アップデートで追加された歴戦王イヴェルカーナの攻撃を使うようになったほか、戦闘BGMは原曲、討伐成功BGMは『MHW:IB』で古龍を討伐した時のものがそのまま使われている。
    • 2023年4月20日のVer15.0ではアマツマガヅチが、既存モンスターの強化個体として傀異克服シャガルマガラも追加された。
      • 実は元々、本作内でその存在を示唆する要素が仄めかされていた。クエスト内では初登場作品の『MHP3』で使われたサウンドがあらゆる場面で使用されると言うファンサービスが行われ、クエスト終盤にはとある因縁の相手が登場するサプライズ演出が行われるなど、ファン感涙の仕様で話題を呼んだ。
    • 2023年4月20日のVer16.0ではボーナスアップデートとして本作のメインモンスターの特殊個体として原初を刻むメル・ゼナが追加された。事実上このver.が最終アップデートである*8
      • 扱いこそ特殊個体だが、実はこちらの個体が本来の姿である。作中ではキュリアを使役しない個体の存在がこちらも仄めかされていた。近年のシリーズでは初登場作品でその特殊個体が登場することが珍しかったこともあり、その個体が最終アップデートに大トリとして抜擢されたことでファンからは驚きを持って迎えられた。

ボリュームの増加

  • 拡張版ということを考えれば当たり前かもしれないが、『MHRise』で指摘されたボリューム面については、大幅に改善されたといえる。
    • マスターランクの通常クエストだけでも、『MHRise』の「里クエスト」、下位と上位を合わせた「集会所クエスト」を合計した数があるほどクエスト数は多くなっている。
    • これに加えて盟勇クエストや傀異クエストなども存在しており、エンドコンテンツも(後述の問題点はあるが)充分な量と言える。
  • 『MHW:IB』にあった一部のモンスターがMRに登場しない現象が改善し、『MHRise』のモンスターの殆がMRに昇格している。
    • ストーリー上の都合で登場が難しいのでは無いかと考えられた『MHRise』のモンスターも、意外な形で登場する。
    • このため、『MHW:IB』では叶わなかったMRでのバゼルギウスと紅蓮滾るバゼルギウスの共演が本作で実現している。
  • 裏ボスモンスターの登場に関しても全て狩猟するには道のりこそやや長いが、ストーリーが終わっても特定のMRに到達する毎に新たなモンスターの緊急クエストが登場するためモチベーションを保ちやすく、傀異調査クエストも存在するため、苦痛に感じる事は少なくなり、ボリュームの水増し感は減っている。

新要素でより多彩になったアクション

  • 「疾替え」「先駆け」はもちろん、追加された武器ごとの技も爽快感を感じやすいものが多く、戦闘作風はよりスピード感やスタイリッシュさに寄った味付けになっている。
    • 壁張り付きや操竜移行の設定など、『MHRise』から更に快適・利便性を追求した仕様が多数見られる。
    • これらの新アクションはプレイングの幅を広げる一方、火力や生存性に直結するものではない。プレイスタイルによっては全く使用せずに攻略する事も十分に可能である。過去作では新要素の活用が事実上必須である事が多く、批判されがちであった。

豊富な新スキル

  • アクションだけでなく、新規のスキルも多く追加されている。
    • 新スキルはいずれも疾替えなどの新要素に関するものや、モンスターの性質を反映したものになっており、個性的で強力な効果が得られるものが多い。
    • 一方で、強力な効果に対するデメリットなどからバランスがとられており、基本的に強すぎるものや、それ一択となってしまうものはほとんど存在しない。
    • よって、スキル選択や、狩りでの立ち回りにおける戦略性が大きく広げられている。

武器アクションの上方修正・強化
※本セクションで述べる部分の内、◆の付いた部分は 『MHRise』にも適用された 変更部分であり、本作を購入する必要はない。

  • ◆全ての武器の既存部分に様々な追加・変更が施されている。
    • 単に威力や攻撃範囲の強化だけでなく、モーションの速度や滑らかさを改善したり、派生やキャンセルが繋がらなくなる不具合を修正したり、ゲージ消費やリキャスト時間を軽くしたりするなど、全武器種において使いやすく快適に遊べるように配慮されている。
    • ◆ガンランスは、『MHRise』での不満とMRモンスターの高体力への対抗を踏まえてか、砲撃の威力に大胆なまでの強化*9がなされ、ダメージソースとして十二分に機能するようになった。
    • ◆チャージアックスは、超高出力属性解放斬りの地走り衝撃波の当たり判定が大きく広がった他に、全体的なモーションの硬直や遅さが修正/高速化され、使い心地が格段に改善された。
      • ◆注目すべきは超高出力属性解放斬りを発動した時の強属性ビンの威力強化で、弱点属性の強属性ビンであれば榴弾ビンを明確に上回るほどダメージが大幅に上昇した。
        これにより、今まで敬遠されがちだった強属性チャアクと超高出力属性解放斬りをメインにした戦法が第一線に踊り出ることになった。
        榴弾チャアクも動きの激しいMRのモンスターをスタンや減気で拘束、弱体化できるアドバンテージは大きく、決して産廃にはなっていないのが絶妙である。
    • ◆立ち回り自体は完成していたランス・ハンマー、片手剣はそれぞれ基礎的なアクションの火力上昇がなされ、「普通に戦えばリターンが期待できる」ようになっている。
  • ◆コストに見合わない、弱すぎて他の技の下位互換とされた鉄蟲糸技の多くが強化されている。
    • ◆特に 産廃筆頭 と悪名高かった大剣の「ハンティングエッジ」は、必要な翔蟲ゲージが2→1に半減されたことで一線級の取り回しやすさを手に入れた。
    • ◆片手剣では、「滅・昇竜撃」に食われ気味だった「風車」が、ネックだった斬れ味消費が1//3にまで減少し、属性のマイナス補正も軽減。更に発動時の無敵時間の長さが、高火力のMRモンスターや傀異化モンスターの攻撃を防ぐ方法として注目され、実用性が大幅に増している。
    • ◆ランスのデュエルヴァインは、翔蟲ゲージの消費半減に始まり、始動のクナイ投げの判定も強化されたことで、当てやすさと外した時のリスクが改善。更に糸が付いている間はガード性能上昇・ガード時スタミナ消費量軽減効果が付加された。このガード性能の上昇は通常のガード性能スキルと重複するため、スキルを積め込めばほぼ全ての攻撃をノーダメージで防ぎ切ることが可能。
  • ◆基本的には使い勝手の悪さや火力の低さが目立ったアクションを中心に上方修正が非常に多い。その結果、ハンマーの「インパクトクレーター」に代表される「特定の強力な技しか火力が出ない」という状況からは完全に脱却。モンスターやフィールドだけでなく、自分の好みに合わせて様々な戦法を取れるようになり、自由度は非常に高い。
    • ◆明確に弱体化されたのは太刀の一部アクションやボウガンの徹甲榴弾・斬裂弾だが、これらは『MHRise』の時点であまりにも猛威を振るい過ぎて武器種や戦法の画一化を招いてしまっていたため、弱体化も止む無しだろう。
      • 一方で、これらもプレイヤーの扱い方や相手モンスターによっては依然として有用であるため、弱すぎないレベルまでうまく弱体化されたと言える。
    • ◆弓に関しては、『MHRise』にて異様なまでに高かった溜めレベルによる物理ダメージ倍率が大幅に減少。数ある武器の中でも珍しく下方修正されることとなった。
      • 一方で属性ダメージの倍率は上がっているほか、必須スキルである「弓溜め段階解放」のスキルが装飾品によって追加できるようになった*10ため、防具の幅が広まりスキル自由度が増した。
      • そのため、本作でも依然強力な武器として扱われている。むしろ『MHRise』の溜め補正の高さがどうかしていたと捉えるべきだろう。
  • 新規追加アクションについても、『MHRise』で問題点とされた部分への技術的な回答と思えるものが多く、概して高評価である。
    • 中でも、『MHRise』で不遇武器の烙印を押されていたガンランスとチャージアックスの躍進は凄まじいものがあり、『MHRise』での低評価を払拭させようというスタッフの意気込みを感じることができる。
    • ガンランスの追加アクションには、本作のアップデートに伴って『MHRise』で強化された砲撃を存分に活かしたものが多い。特にモンスターに急速接近してから全ての砲撃機構を一斉射する新鉄蟲糸技「フルバレットファイア」の瞬間火力には目を見張るものがあり、「ありったけをすべてぶっ放す常軌を逸した技。」という公式紹介文がネタ的な意味でも話題になった。
      • また、突き攻撃も新入れ替え技の「爆杭砲」で時間制限付きながら大幅強化でき、突き/砲撃両面において隙のない強化にガンランサー達が歓喜した。
    • チャージアックスに追加された鉄蟲糸技や入れ替え技にも、様々なコンボに組み込める上に属性解放斬りIIと組み合わせることでトップクラスのDPSを叩き出す「即妙の構え」、「困ったら取り敢えずこれを付けておけ」と言われるほどの利便性を持つ攻撃兼移動技の「エアダッシュ」と便利なものが揃っており、多くのチャージアックス使いを唸らせた。
    • 上記2種以外の武器についても、選択肢を増やしたり、足りない部分を補ったりと抜かりはない。
    • 大剣の新アクションである「威糸呵成の構え」は、モーション中に攻撃を受けると最大溜め状態+威力にバフのついた溜め斬りを繰り出すカウンター系の鉄蟲糸技。
      • 溜め行動中に威糸呵成の構えを発動して攻撃を受け止めた場合は、真溜め斬り/激昂斬に派生でき、真溜め斬りまで溜めるプロセスが短縮された点は高評価を得ている。特に真溜め派生した時の威力は全武器中トップクラス。大剣のDPSが飛躍的に向上することとなった。
      • 後述するが問題点もあり、現在ではモンスターの攻撃をトリガーにするのではなく、罠や状態異常で拘束してから小タル爆弾の自爆で発動するという方法が主流。
    • スラッシュアックスのワイヤーステップは、前方に放った翔蟲を起点に糸を使って時計の針のように回り込み回避行動をするというものだが、この無敵時間がかなり長く、移動技としても回避技としても万能の性能を発揮する。消費ゲージが1、クールタイムが4秒と短いのも魅力で非常に扱いやすい。今作で追加されたスキルには「回避行動に成功すると効果が発動する」ものが多く、長い無敵時間を持つ当技との相性は抜群。
      • 欠点は「強力な鉄蟲糸技である飛翔竜剣と金剛連斧のどちらかを捨てなければならないことだけ」と言われるほどで、スラアク使いにとっては悩ましくも嬉しい調整になっている。
  • 『MHRise』で指摘されていた問題点にキチンと手を加えられているため、『MHRise』からのフィードバックが存分に反映されているとプレイヤーが実感できるものになっている。
  • 上方修正が目立った一方で、「これまで主流だった戦法や技が極端な弱体化で使いものにならなくなる」、「追加アクションの使用を強制される」といった調整は皆無であり、先述したハンマーの「インパクトクレーター」の他、片手剣の「バッ旋」やランスの「流転突き」といった『MHRise』では強力なアクションと認識されていた技や戦法も弱体化されることなく残されている。
    • 「新要素や上方修正で出来ることが増えたが、今まで主流だった戦法も否定しない」という方針のため、本作の武器調整は様々な変更点の中でも特に好まれ納得されており、「調整の鑑」とも言われている。
  • ソロプレイにおける本作の武器種間のバランスは非常に良好であり、露骨な強武器や、致命的に使えないような弱武器は存在しない。強すぎず弱すぎずな上手い位置に収まった武器種も多く、選択肢の豊富さは歴代作品でもトップクラスと言える。

属性武器の復権

  • シリーズを通してほとんどの武器種で無属性など物理に特化した武器が最適解になりやすく、武器選択の幅が狭まっていた。本作では以下のようなテコ入れにより多くの武器で「弱点属性特化>物理特化」というバランスが実現しており、狩猟対象により武器を持ち替える意義が復活した。
    • 武器がもつ属性値自体の大幅な向上、手数を多く増やす技や属性に強い補正のかかる技の追加、属性値を向上させる複数の新スキルの実装、など。
    • ボウガンの属性弾も、装備や相手、操作技術を整えれば強力な火力を発揮してくれるようになった。特化し過ぎるとあまりに強力なため後述のとおりバランスブレイカーにもなってしまうが……。
  • 無属性や状態異常武器も産廃と言うほど弱い訳ではなく、個人の好みやプレイスタイル、状況によっては十分に選択の余地がある。

モンスターの登場ランクによる武器格差の是正

  • 『MHRise』では、低ランクから挑めるモンスターの武器は、最終強化の時期が早い代わりに性能もやたら低く抑えられており、終盤に登場するモンスターの武器とはどうしようもない性能格差が発生していた。
    • 今作ではここにテコ入れが行われ、序盤モンスターの武器でも終盤モンスターのそれに引けをとらない性能へと強化できるようになった。代わりに、最終強化にはいずれも傀異化素材が多めに必要で、武器強化の難度は上昇した。

新拠点と追加フィールド

  • エルガドの石造りの城壁と活気あふれる港町を融合させた異国情緒あふれる景観が特徴で、生まれ育った故郷という趣の強かったカムラの里とは対照的で、カムラの里とはまた違った洋風な趣を楽しめる。
    • カムラの里の集会場ではクエストの受注カウンターと装備作成のカウンターが異なるエリアにあったため、装備の作成や強化をするためにはエリア移動が必要であったが、エルガドでは設備が集約されているためエリア移動を必要とせず、快適性が向上した。
    • 移動の点では広すぎず狭過ぎずという丁度よい塩梅で、『MHRise』にあったガルクや翔蟲を使った移動法、そして最大4人のマルチ収容に対応といった賑わいのあるシステムも続投している。
    • また、ロードもスムーズなため、それぞれの拠点に赴く時もストレス無く移動できる。
  • 新フィールドの城塞高地は、場所や時間によって様々な景観を見せる。広大な森林と岩場、崩壊した城塞都市の廃墟、氷に覆われた山頂部に分けられ、エリアによって全く違う表情を見せてくれる。多様な景観のエリアに加えて高低差も大きく、フィールドを探索する楽しさは『MHW(:IB)』のフィールドに勝るとも劣らない。
    • 隠しエリアや地下通路に入り込んだ時はさながら海外のオープンワールドゲームをプレイしているような気分になる。時間による景観の変化も見所で、昼間は美しい青空だが、夜になると空が不気味な赤紫色に染まるという演出がある。昼間の森林地帯と夜間の廃墟地帯ではまるで別フィールドと言ってもいいほど雰囲気が変わる。
      また、ストーリーの進行によって背景の一部が変化するという小ネタも仕込まれている。
  • 復活フィールドの密林が、美麗に描き込まれたグラフィックとシームレスなエリア構造にリメイクされており、ヤオザミが寛いでいる砂浜や生い茂る植物、クリスタルが露出した洞窟など印象的だった景観は原点になぞりつつ、フィールドの中心部にある巨木やエリア10の遺跡内部など、新たに作り込まれたオブジェクトも数多い。
    • 砂原や水没林に比べると密林のアレンジ度は低め。エリア間の繋がりの大幅な変更とそれに伴う見た目の変更や縮小は大きいが印象的な部分はほぼ維持されている。その一方で、サブエリアでの探索要素が濃くなっていて、狩猟フィールドとしてはそこそこに快適でありながら歩きごたえもある、という理想的な構成になっている。
  • どちらのフィールドにも、『MHW(:IB)』にあった大幅なダウンを狙えるリアルで大掛かりなフィールドギミックが復活する形で追加されており、リアルな世界観と狩猟の快適さをうまく両立させている。
  • もちろん、それぞれのフィールドに合わせた手記帳やレア環境生物もしっかり用意されている。特に密林のレア環境生物は、その愛くるしい外見と仕草から好評を博している。
  • アップデートで追加実装された塔の秘境は、希少種のような通常のフィールドでは出現しないモンスターの狩猟をメインとしたクエストを中心に登場する。
    • 過去作の雰囲気はそのままに幻想的な景観がより美麗にブラッシュアップされたグラフィックとシームレスになって環境生物が追加されるという快適性の向上も目指した造りは、古参のプレイヤーからも大変喜ばれた。

世界観を彩る魅力的なNPC

  • 『MHRise』でも好評だったキャラクター性の強いNPCは今作にも引き継がれている。
    • 中でも王国騎士筆頭のフィオレーネは、ストーリー進行に関わるクエストの殆どでプレイヤーと同行することになり、名実ともに頼れる相棒としてストーリーの主軸を担う。特に、ラスボス初回戦で必ず見られるとある演出には度肝を抜かれたハンターが続出した。
      • キャラクター面でも、良い意味で騎士らしい真面目で責任感の強い言動がセリフやムービーの各所で見受けられる他、エルガド内のとあるアイルーから彼女の意外な一面を聞くことができ、普段の凛とした振る舞いとのギャップから多くの支持を集めている。
    • 他にも、過去作の村長ポジションを担い、溢れる威厳とカリスマで騎士達の尊敬を集める提督ガレアス、普段はクールで口数が少ないものの、いざ武器を手にすると途端に戦闘狂と化すルーチカ、若手らしいエルネギッシュさに溢れたジェイ、突飛な行動で周囲を困らせつつも、その頭脳でエルガドの調査に貢献するバハリなど、メインストーリーに大きくかかわる騎士団の面子は、個性が被ることなくキャラクターをうまく描き分けられている。
      • また、愛嬌と礼節を持った態度でエルガドの人々を支える受付嬢のチッチェ、姉御肌で明るく溌剌とした性格と、王国お抱えの加工屋を務める程の腕前を持つ加工屋のミネーレ、不器用でガサツだが面倒見が良く、プレイヤーには年長者として様々なアドバイスをかけてくれ、周囲からも先生と慕われているアルロー教官など、サブキャラクター達も個性的で不思議と記憶に残りやすい。
    • フィオレーネ役の石川由依氏をはじめ、諏訪部順一氏、津田健次郎氏、山路和弘氏、江口拓也氏、上坂すみれ氏、楠木ともり氏、近藤唯氏など声優陣も豪華で演技の質も高い。
  • そんな魅力的なNPCとクエストに同行できる「盟勇クエスト」は大好評。
    • この手のNPC協力型のモードの常として、「余りに弱すぎてソロプレイと殆ど変わらない」「暴力的なステータスでお粗末なAIを強引にカバーしている」といった難点がありがちで、実際に過去作では戦力としては頼りなかった『MHP2G』のオトモアイルーや逆に強すぎる『MHF』のレジェンドラスタを始めとするサポートNPC群などでそういった問題を起こしていたが、本作の盟勇クエストにおけるNPCはAIが非常に賢く、ダメージ量こそハンターには及ばないものの、回復や状態異常などのサポートは的確にこなす。任せきりにして全部片付けてくれるほど優秀過ぎるわけではないため、丁度良い塩梅に収まっている。
    • 行動パターンやステータスも、とにかく攻撃一辺倒で回復行動を一切行わないルーチカや、高い体力と豊富な保護・耐性スキルのおかげで非常に強固で倒れにくいアルロー教官などキャラクター毎に面白い特徴付けがなされている。
    • 会話パターンも各NPC毎に豊富に用意されている。中でもウツシ教官の台詞は一見の価値あり。 相変わらずやかましいとは言っていけない
    • NPCにカメラを向けた時や、メインターゲットそっちのけで採取や探索を始めた時など、プレイヤーの様々な行動に対して色々な台詞を返してくれる。基本的にはキャラクターの性格に沿ったリアクションだが、時に意外な一面が垣間見えることもあって楽しい。
    • 盟勇同行クエストでは同行するNPCは固定だが、重要調査クエストでは好きなNPCを最大2人まで自由に連れて行ける。ヒノエ&ミノトやロンディーネ&フィオレーネのように血縁関係にあるキャラクター同士だとお互いを気遣ったり、特に接点の無さそうなキャラクターの組み合わせで意外なやり取りが見られることもあってプレイヤーを飽きさせない。
    • 世界観設定上は「モンスターを能動的に討伐しに行く狩猟はハンターや軍人等にしか許されない(百竜夜行は自衛戦闘なので可能)」と定められており、騎士やハンターの資格を持っていないヒノエとミノトについては「主人公のような優れたハンターの監督下のみ狩猟に行ける」というルールがあることを作中で説明されている。

ストーリー

  • 『MHRise』はストーリー展開が淡々としていたため、やや盛り上がりに欠けていたが、本作では所々で盛り上がりを見せてくれる。
    • 特に登場する人物やモンスター、舞台となる地域の生態系に関する描写が増えており、物語がより深いものとなっている。
      • 中でも本作のメインモンスターであるメル・ゼナは出番こそ少なめだが十分な存在感を発揮している。
    • また、ムービーの回数や長さなども『MHRise』に比べ増えてはいるがアクションゲームとしてのテンポを損なわない範囲に収まっている。

BGM

  • シリーズ恒例の高品質なBGMは今作でも健在。和楽器やコーラスを使ったキャッチーなフレーズやメロディーが印象的だった『MHRise』に対し、今作では洋楽器を使った重厚な楽曲が多い。
    • バンドネオンのゆったりした旋律が安らぎを与えてくれるエルガドの「観測拠点エルガド」や、映画音楽のように壮大な城塞高地戦の「攻防自在、乱戦必至の城砦」に加え、パイプオルガンとコーラスが高貴さと絶望感を演出するメル・ゼナ戦の「朱に染むる夜宴」など耳に残る名曲が目白押し。
    • 『MHRise』では、「全ての楽曲に声を入れる」というアイデアを取り入れた結果、古参モンスターの専用BGMのアレンジが「新鮮で良い」「和楽器やコーラスがゴリ押しされすぎ」といった賛否両論もあったが、今作で復活したモンスターの専用BGMはいずれも原曲のイメージに忠実なアレンジが施され、新規のフレーズや間延び要素も原曲の雰囲気を壊さない程度に控えめになっている。

アップデート(評価点)

  • 『MHRise』はストーリーが未完結の状態で発売され、パッチで続きを補完するといった手法を取ったことが物議を醸したが、本作は発売時の時点でストーリーが完結するようになっている。
    本作のローンチ時に公開されたロードマップはシステムやモンスターの複数追加が告知されており、段違いにポジティブな評価を得た。
    • 不具合修正も比較的早期に対応されている。
      改造で不正に作られた傀異討究クエストや特定の状況でゲームが強制終了する、 セーブデータが破壊される といった深刻なものも放置しなかったのは評価できる*11
  • 『MHW:IB』同様、アップデートで武器の重ね着機能が解放された。
    • さらに本作ではシリーズで初めて有料DLCで個性的なデザインの武器の重ね着も配信されている。いずれも抜刀、納刀時に大きく変形したり、狩猟笛は専用の音色が流れるなど拘った作り。
  • 2022年11月24日配信のVer.13.0では、盟友クエストと重要調査クエストでしか同行できなかった盟友がマスターランクのほぼ全てのクエスト、傀異クエスト、傀異討究クエストに連れていけるようになった(この場合はソロクエスト仕様になり、参加要請などは行えない)。
    • ただし、盟友を連れていくには対応した盟友クエストをクリアし、解放条件を満たしている必要がある(参加人数は2名までで解放されているキャラから任意選択可能)。
      • なお、同行させられるのは上記のクエストに限り、里クエストと集会場下位、上位クエスト、百竜夜行、マスターランクを含むイベントクエストと闘技大会には同行不可。
    • その他にも、マカ錬金の追加や傀異討究クエストのレベル調整実装などの改善が行われている。

その他の評価点

  • 操竜の仕様が改善された。
    • 『MHRise』では操竜待機中に納刀状態でAボタンを押す他、攻撃を当てた時も強制的に操竜状態になってしまい、中~上級者のダメージ稼ぎにおいては不評の声も見られた*12
    • 今作ではオプションで「これまで通り攻撃を当てても操竜状態に出来る」「納刀状態でAボタンを押した時のみ操竜に移行する」を選択できるようになり、自由度と利便性が増した。
  • エフェクトを調整できるようになった
    • 『MHRise』では鉄蟲糸技等ハンターの攻撃がモンスターにヒットした際のエフェクトが激しく、視認性を損なっていた。
    • 今作ではオプションにより3段階でエフェクトの大きさを調整できるようになった。
    • 特に、自プレイヤーが発生させたエフェクトと他プレイヤーのエフェクトの大きさを別々に調整できるため、マルチプレイにおいて大きく改善したといえる。
  • MRのクエストは『MHW(:IB)』のように全てオンラインに対応し、村・集会所クエストの仕様が撤廃されたため、ストーリーを進めるときの面倒さや違和感も改善された。
    • 逆に盟勇クエストは従来の村クエストのようなオフライン専用のクエストとなっており、完全なソロプレイが苦手な人にもフォローを入れ、難易度によるソロでの集会所クエストの敷居の高さも改善されている。
  • 『MHW(:IB)』のアイテムボックスのアイテム振り分け機能が復活し、アイテムの整理や見分けが再び付きやすくなった。
    • その他、体力が満タンで回復アイテムを飲む必要がない時は使用せずに自動で仕舞う機能やアイテムのマイセットとショートカットパレットの紐付け機能などの『MHW』で好評だったが『MHRise』で削除されてしまった機能が復活している。
  • 護石のロック機能が追加されたほか、レア度・スキル内容・スロット数・ロックの有無などによるソート機能が実装され、目的の護石が探しやすくなった。
  • マカ錬金の際に「迅錬丹」という消費アイテムを使用すると、クエストを消化せずに錬金を終わらせられるようになった。
    • 錬金専用の「マカ油」という系統の素材も登場しており、全体にポイント効率が良く使いやすい。集めるのもMR中盤以降のクエストならば難しくはない。
  • オトモ道場の新システムについて
    • 今作では、ストーリーを進めて一定の条件を満たすと、雇用している他のオトモからスキルを伝授できるようになった。
    • アイルーのサポート行動も、サポートタイプによって決まる2つ以外はほぼ自由に付け替えられるようになっている。
    • 結果として、オトモの厳選を行う手間がほとんど省けたといえる。
  • 食事では「跳び竹串」という要素が追加され、団子の上段・中段・下段で団子スキル効果のLVが変化するようになった。
    • 通常串の場合、全ての団子がLV2で固定だったのに対し、飛び竹串の場合は、上段LV4・中段LV3と、団子スキル効果が通常串より高まるが発動率が下がり、下段LV1は団子スキル効果が弱体化する代わりに発動率が上がる。 こうして、団子スキルの組み合わせにLVの概念が導入され、LV2では見向きもされなかった団子が、LV4になると突如として非常に有用となるなどの戦略性が高まった。
    • なお、これまでの通常串も選択できるため、選択肢が増えていると言える。

賛否両論点

モンスターの調整

  • 完全版作品の常として、MR帯のモンスターの戦闘力はかなり苛烈な方向に傾いている。
    • ほぼ全てのモンスターが高威力、広範囲、強ホーミングのいずれかに当てはまる技を持っており、『MHRise』の上位で狩り慣れたモンスターでもMRの新モーションに思わぬ苦戦を喫することも多い。
      • 序盤のモンスターからこの傾向が現れており、狙いが正確な上に喰らうと絶大なダメージを受けるヨツミワドウの背面プレスや、高威力の上に派生が多く読みづらいアケノシルムの宙返りサマーソルトは油断して挑んだ多くのハンターをキャンプ送りにした。
    • 一方で、本来見過ごされがちな序盤のモンスターがこのように強烈な強化で歯ごたえが増したことを歓迎するハンターも数多い。
    • ハンターのカウンター系アクションが充実したことへの対策か、一撃加えてからすぐに隙を見せるような素直な行動パターンは少なくなり、攻撃と同時にハンターから大きく離れ去ったり、二段三段とコンボにして繋げてきたりするパターンが急増した。
    • 相手の攻撃を耐えてから渾身の一撃をぶつけるアーマー系の技も、モンスターの攻撃力と手数が強化されたため、耐えきれずに力尽きるリスクが跳ね上がり、使いづらくなってしまった。
    • 着地地点や移動地点を先読みしたり、連続攻撃の最後だけ受け止めたりするなどのテクニックと知識が要求される局面が増えた。敷居が高い分狩り応えも相応のものであるが、装備が不十分な状態でMRに挑む難易度は過去作以上に高いものとなっている。
    • 敵モンスターの新アクションの範囲・ホーミング力が高い分、ダメージ判定の短い攻撃も増えており、『MHRise』で弱体化された「回避性能」のスキルが再び日の目を見るようになったため、スキルバランスが調整された面もある。
  • 『MHRise』では低難易度化が賛否両論であったため、歯応えある難易度になったと肯定的にとらえることもできる。
  • アップデートのたびに少しずつ防具の強化の上限が解放されているため、同じモンスターでも時間が経つごとに相対的に少し楽になっている。

一部のモンスターのランク調整

  • どういうわけか、一部の『MHRise』産のモンスター達が謎のランク格下げを受けている。
    • 該当するのはマガイマガド、ゴシャハギ、オロミドロ、ヤツカダキの4体で、いずれも下位・上位では最終盤になってようやく現れていた実力者揃い*13から一転、MRでは中盤であるMR3とかなり早い時期に挑めるようになった。
    • ゴア・マガラやエスピナス、セルレギオスやライゼクスなどの強豪枠が多数追加されたため、飽和を防ぐために敢えてランクを中盤に下げた可能性もあるが、何故か上位までは彼らより先に挑めたリオレウスやジンオウガ、タマミツネがMR4に格上げされているので調整には疑問符がつく。
    • 発売時のバージョンでの傀異化モンスターは、MR3までに登場する面子しか対応していなかったため、理由は不明ながらも、『MHRise』産のモンスターは全て、発売当初から傀異個体に挑めるように統一する意図があったとも考えられる。
    • オロミドロとヤツカダキは亜種が、マガイマガドは特殊個体の怨嗟響くマガイマガドが更に上のランクに現れるため、原種の格を落としたとも考えられる。
    • 誤解の無いように追記すると、下げられたのはあくまで受注ランクだけであり、実力まで下方修正されたわけではない。元々高い戦闘力にMRでの強化が加わり、かつての最終盤を務めた実績に相応しい強敵に仕上がっている。特にマガイマガドとゴシャハギは、追加されたMRモーションが多くかなり手強い。

百竜夜行及びそれに関連する要素の廃止

  • 『MHRise』の独自要素であった百竜夜行だが、DLCではMR級クエストの追加などが行われず実質廃止となってしまった。
    • 既存のクエストが削除されたわけではないので上位までの百竜夜行を遊ぶこと自体は可能。しかし獲得できる素材も上位止まりのためMR級装備の作成には使えず、MR級プレイヤーが遊ぶメリットはほぼない。
    • 百竜夜行自体は賛否分かれるコンテンツであり廃止を喜ぶ声もあるが、一方で楽しんでいたプレイヤーからすると『MHRise』の目玉コンテンツがDLCでなくなってしまったという事態は残念という他ないだろう。
  • 関連した要素の扱いもDLCの本作では縮小気味。
    • 百竜夜行に登場した強敵モンスター「ヌシ」には新規追加はなく、クリア後のクエストで既存種のMR級が登場するのみ。「MR級ヌシ装備」も存在しない為、狩猟するメリットは薄い。
    • 同じく百竜夜行に関わるモンスターはMR級でも続投。こちらはMR級装備も用意されている。
    • 「百竜武器」に関してはMR級の強化先が用意されず、百竜夜行ともども実質廃止となった。武器のカスタマイズは「百竜装飾品」や「傀異錬成」などの新システムに受け継がれてはいるが、やはり愛用者にとっては少しさびしい扱いである。
  • なお、無印版の要素が拡張版で廃止されるのはシリーズ全体で見ても異例の対応である。前述の通り本作の配信より前の段階で「百竜夜行はない」と公式が明言しており、「あると思っていたのになかった」という詐欺のような事態にはなっていないが。

傀異化モンスターの仕様

  • 傀異化したモンスターは体力・攻撃力・部位耐久値が大幅上昇し、長期戦を強いられるという、『MHX』の獰猛化によく似た問題点を抱えている。 特に体力の上昇値は凄まじく、少ないモンスターでも6万前後、多いモンスターだと8万を超える*14
    • 一方で獰猛化の反省を活かしたのか、傀異核を破壊する度に割合ダメージが入り、更に傀異鈍化に成功するとモンスターが大ダウンし一定時間疲労状態になるなど、膨大な体力を削るための配慮もそれなりに用意されている。
    • しかし、傀儡鈍化を成功させるには傀異バースト発生まで一定量のダメージを与えなければならず、そのためには出来るだけ短時間で高火力を叩き込む必要がある。 従って火力や立ち回りが不十分だと、傀異核が中々破壊できずに一定量のダメージを与えられない→傀異バースト発動(沈静失敗)→疲労状態にならない→狩猟が長引くという悪循環に陥りやすい。
    • ゴシャハギの背中に代表されるように高位置や硬肉質の部位にも平然と傀異核が発生する。この場合はガンナーや弾かれない攻撃を持つハンターでないと狙うことが難しい。
      • よりにもよって、傀異化クエストで最初に戦うことになるアオアシラにこの傾向が見られるのも難点の1つ。近接武器にとって尻に張り付いて攻撃することがセオリーとなるアオアシラにおいて、傀異核が頭や腕に発生すると対処しづらいことこの上ない。
      • 攻略難易度とは裏腹に入手できる素材の需要は高いため、否応無しに戦闘をこなす必要があり、一時は傀異化モンスターの象徴として恐れられている時期もあった。 現在はアップデートに伴い、いくらかの弱体化が図られている
    • 傀異化モンスターは捕獲が出来ないという点も「狩猟時間の短縮を露骨に対策している」と批判されやすい。モンスターのファンからは「捕獲できないのはかわいそう」という意見も存在する。
      • 複数のターゲットがいる傀異討究クエストでは、メインの傀異モンスターや同じく捕獲が出来ないヌシモンスターを先に討伐し、普通のモンスターは最後に捕獲することで帰還時間を短縮するのがセオリーとなっている。
    • 設定上の説明が今なお明らかにされていない獰猛化とは異なり、傀異化の発生原因やについては「メル・ゼナ及びラスボスの討伐で宿主を失ったキュリアが他のモンスターに寄生した」「キュリアの影響で生命力が暴走しているため」という背景が明言されている。
    • 一方で、捕獲が出来ない理由については、NPCから「この様子では捕獲は無理だな」と説明があるだけで特に明言されていない。麻酔玉が効かないのか、傀異化の感染拡大を防ぐための意図的な措置なのか、考察の余地はあるものの、現時点で理由は判明していない。

バランスブレイカー的な一部の要素について

  • ラスボス防具で発動するスキル「伏魔響命」は、疾替えの書の色に応じて属性か物理を強化する代わりに、キュリアに常に体力を奪われるという極めてハイリスクハイリターンなスキルとなっている。
    • 特に【朱】の属性値強化とボウガンの属性弾の相性が異常に良く、火力が極端に伸びる。
      • これだけだと体力が減り続けるリスクに見合った強力な効果に見えるが、食事スキルの「おだんご防護術」と組み合わせると更に強力になる。
      • おだんご防護術は一定以上体力が減ると、一度だけ被ダメージを減らす防御効果を得られるもの。伏魔響命での体力減少でも効果を満たせるため、たとえ被弾しても被ダメージを大きく減らせる。下手したら伏魔響命なしよりも生存率が上がるとすら言われており、極めて強力。
      • 欠点としては、どんな小ダメージでも防護術が剥がれてしまうことか。そのため小型モンスターの妨害が致命的になりやすい。また、疾替えが実質封じられるため、疾替えを使った立ち回りはやりづらくなる。
  • Ver.13で追加されたスキル「狂化」は、疾替えの書を【蒼】にすると残体力を赤ゲージに変換し、常時減り続ける代わりに 赤ゲージがある間はどんな攻撃を受けても絶対に耐えられる という、体力と防御力の概念を超えたスキルとして実装された。
    • 特に赤ゲージが6割以上でスタミナ消費無効が発生する「奮闘」、常時発動になる「逆恨み」、リスクがゼロになる「業鎧【修羅】」などを組み合わせることで、伏魔響命を上回る火力と生存力を発揮する。中でもスタミナ消費無効の恩恵が大きい双剣、弓との相性が極めて良い。
    • ただし常時体力が減り、体力1で止まらず力尽きるリスクを自動回復などで相殺しなければならないため運用難易度は高く、伏魔響命同様に疾替えが封じられるので立ち回りが制限されやすい。
  • オトモガルクの新たな猟犬具「鉄蟲猟犬具」は、装備中にプレイヤーが鉄蟲糸技を使うとモンスターを貫通する強力な矢で援護するというもの。
    • しかし、これまた新登場のオトモスキル「遠隔優先の術」を付けると、何故か鉄蟲糸技を使わなくても矢を連射するようになる。
    • この矢は威力が高いだけでなくモンスターを操竜可能にできるほか、状態異常蓄積にも極めて優れていたため、ハンターの状態異常武器の影すら薄くしてしまっていた。
    • 流石にやりすぎだと思われたか、Ver.13で威力や状態異常蓄積などに大幅な弱体化が施された(遠隔優先の術で撃つようになる点には変更なし)。
    • ただ、同アプデでは『MHRise』から存在した猟犬具「双刃鎖鎌」が属性補正が10倍近くになるというトンデモな強化を受けており、現在では火力目的ならこちら一択と言われている。

事前情報通り過ぎたゲーム内容

  • 過去作と比べると、追加されたフィールド・モンスターがラスボス関連を除くとすべて発売前に公開されてしまっており、サプライズ性に乏しい。
    • 『MHRise』と比べてゲーム性の変化に乏しく、本作で追加された新要素は既存要素の派生的なものであり、前作の枠組みを打ち広げるほどの変化ではない。
      • 賛否両論あったとはいえ、前作の目玉システムだったと言える百竜夜行が事実上廃止されてしまったことも、本作のゲーム性が平坦なものになってしまった印象を強めていると言える。
      • 『MHW:IB』は(こちらも賛否両論あったが)クラッチクローによって大幅にプレイングに変更を加えていたのに比べると、同じMRの有料DLCとしてみると大枠で目新しく見えるものがない。ローンチ時のゲームメディアに掲載された批評家のレビューでも同様の指摘がみられた。
    • 大きな変更を加えると既存部分と相反したり、プレイ感覚が大きく変わりすぎてしまう可能性もあるので、完全新作ではない拡張版として良しとみるか悪しとみるかは評価が分かれる部分でもある。

オトモ偵察隊について

  • 今作では、オトモを各マップの特定のマップに派遣し、ポイントを支払ってクエスト中にそこへファストトラベルができるようになった。
    • アクセスが悪かった地点へすぐに移動できることも多いのだが、毎回ポイントを消費してしまう、1マップに1か所しか配置できない、1クエストに1回しか使用できないなど不必要に感じられる制限がいくつも課せられていて不便な点も多い。
    • ポイント消費は微々たるものなのでそこまで問題ではないが、他の二つに関しては利便性を妨げる要素にしかなっていない。

盟勇クエストについて

  • 各盟勇は主人公と比べて火力が低くなるよう補正が掛かっているため、派手なアクションを決めていてもダメージ面への貢献度はそれほど高くない。
    • 一方で狩猟笛の演奏効果はプレイヤーが操作している時と同じ効果が付与されるため、狩猟の効率面を求めると盟勇の選定は狩猟笛が使えるヒノエ・ミノト・ウツシの3人のどれかに絞られやすい。
    • とはいえ、「盟勇と一緒に狩りをするだけでも楽しい」という意見も見られるため、効率面を重視するかは好みの問題とも言える。
    • アップデートで狩猟笛以外の盟勇の攻撃力を上げる調整が行われ、
      「狩猟笛は有用だが敵味方の性質や戦い方次第で他の武器と効率が逆転しうる」という程度には変わっている。少なくともどんな敵にも何も考えずに狩猟笛2人で行くのが最適解とは呼べなくなった。

新要素の解放について

  • 今作では新要素として、新規の鉄蟲糸技が各武器種に2つずつ追加された。
  • しかし、これらの解放がやや遅めとなっている。
    • 疾替えや新規の入れ替え技がMR解放後すぐに使えるようになるのに対し、新規の鉄蟲糸技が解放されるのはMR☆4の中盤である。
    • 今作のラスボスがMR☆5の最後に登場することを考えると、解放はストーリーの後半ということになる。
    • これらが使えるようになるまでは、武器種にもよるが疾替えのメリットも少ないため、『MHRise』の時と同じような立ち回りでストーリーを進めていく必要がある。
  • 復帰勢に配慮してのことかもしれないが、2つのうちの片方だけでもすぐに使えるようにしてほしかったところ。

縄張り争いの対戦カード

  • 復活・新規モンスターを中心に縄張り争いも新しく追加された。
    • エスピナスvsクシャルダオラ、ルナガロンvsジンオウガ、そしてメル・ゼナvs怨嗟響めくマガイマガドなどはハイクオリティな完成度でプレイヤーからの評価も高い。
    • また、本作発売直前のアップデートで、ラージャンvsバゼルギウスの縄張り争いが追加された。この縄張り争いにおけるバゼルギウスは、序盤こそ対レウス飛竜の流用で尻尾を捕まれて叩きつけられるものの、その後ラージャンを振りほどいて爆鱗と滑空突進で痛烈な反撃を加える。『MHW』で指摘された「縄張り争いが殆どなく古龍級生物としての風格が感じられない」という不満に応えた形となり、こちらの評判も上々。
  • 一方で『MHRise』から続投していたモンスターに縄張り争いのバリエーションが増えることは殆どなく、不満が残る。
    • 中でも、過去作から何度も因縁の相手であることを示唆され、世界観上でもライバル関係を仄めかすような設定があるリオレウスとライゼクス/セルレギオスの縄張り争いが実装されていないことにガッカリしたプレイヤーは数知れず。ライゼクスにはタマミツネとの、セルレギオスにはゴア・マガラとの縄張り争いがそれぞれ存在するが、「そんな工数があるならリオレウスとの縄張り争いを作って欲しかった」という指摘は数多い。

一部の最終強化の武器銘が中途半端

  • 本作のMR武器は最終強化らしい名前になってから更に傀異素材で強化するパターンが多く、その最後が「改」で終わるものがやたらと多い。
    • 発売当初は、「今後追加される希少種や特殊個体の素材で更に強化出来るのではないか」と推測する声もあったが、アップデートで追加された希少種や特殊個体の武器は全て原種武器から派生されるパターンばかりであり、中途半端な武器銘が変更される兆しは見えそうにない。
    • ゲームバランスやシステムに影響を与えるものではないが、気になる人は気になってしまう所。

既存のモンスターを噛ませ犬にする登場ムービー

  • 復活・新規モンスターの登場ムービーの殆どが、既存のモンスターを噛ませ犬にする演出になっている。
    • ゴア・マガラに押さえつけられ狂竜ウイルスを浴びせられるゴシャハギ、メル・ゼナから逃走するも会えなく捕らえられ捕食されるリオレウス、エスピナス亜種に火炎放射を真っ向から受け止められ、チャージブレスの餌食になるテオ・テスカトルなど、メイン級や古龍級のモンスターも容赦無くかませ犬に起用している。
    • 「モンスター同士の戦闘シーンが迫力があって格好いい」「噛ませ犬にされるということはそれだけ実力が認められている証」と肯定的な意見もあるものの、やられた側のモンスターのファンからはヘイトを集める羽目になってしまっている。
    • 特にクシャルダオラは、激昂したラージャンとリオレイア希少種という古龍でもない2体の登場ムービーで引き立て役として扱われてしまい、上記のテオ・テスカトルと合わせて古龍種を足蹴にし過ぎていると批判されやすい。フォローするならば、激昂ラージャンもリオレイア希少種も世界観上ではトップクラスの危険度と戦闘力を誇り、それぞれが攻勢に入る瞬間にムービーが終了するため明確に倒された描写が無いのが救いと言える。
    • しかし、怨嗟響めくマガイマガドの登場ムービーではジンオウガ、タマミツネ希少種はティガレックスが引き立て役として起用され、こちらは両者共に明確に息絶えるシーンまでしっかりと映されているためフォローのしようがない。
      • この内タマミツネ希少種については、ティガレックスが好きなプレイヤーからの非難以外にも、「なぜ対を成すジンオウガにしなかったのか」「戦闘フィールドの獄泉郷がティガレックスに合っていない*15」など、選出のミスマッチを指摘する声も多く上がっている。
    • ナルガクルガ希少種のようにただ現れて動き回るだけにするか、ドスフロギィを仕留めるライゼクスのように強さの差が明白な小型モンスターや中型モンスターを起用した方が無難だったのでは無いだろうか。

アップデート(賛否両論点)

  • アップデートで追加されたモンスターは『MHRise』とは違い、発売当初から登場していたモンスターの亜種や特殊個体、所謂「色違い」のモンスターばかり。しかも、使用する属性が火(爆破)と毒に偏っている状態である。
    • アップデートで追加された通常種の復活モンスターはイヴェルカーナとアマツマガヅチの2体のみと『MHW(:IB)』に比べると少なく、『MHW(:IB)』と違い最終的にアップデートで完全新規のモンスターが追加されることも無かった為、その点を残念に思うプレイヤーは多い。
    • もっとも、近年の作品の亜種や特殊個体のモンスターはいずれも単なる「色違い」ではなく、通常個体と比べて属性やモーション、作成できる装備に大きな違いがあるため水増し感は少なくなっている。
    • しかし、すでに強力なモンスターが数多く存在する現在では、今更通常種のモンスターを追加したところで狩猟する意欲が湧きにくいという声もある。
  • Ver.14で追加された武器の傀異錬成における解放ボーナスだが、属性値がとても低い属性武器は解放ボーナスが属性武器と同じなので、攻撃力上昇の恩恵を受けにくく、無属性武器には攻撃力、高属性値武器には属性値で大きな差を付けられてしまった。
    • 中でも、属性値がとても低いがそれ以外の性能が優秀で実質無属性武器として運用されていたタマミツネ希少種武器がそのあおりを強く受けてしまった。

問題点

傀異化を取り巻くシステムについて

  • 傀異化周りのコンテンツ、特に防具の傀異錬成は問題点が多い。
    • 防具の傀異錬成によるスロット・スキルの拡張は非常に幅が広く多くのプレイヤーを虜にした一方で、理想の結果が出ずにいつまで経っても泥沼にハマってしまうハンターが続出した。
    • 錬成に使用するアイテムである精気琥珀の消費量は防具のレア度と錬成の種類に比例し、一番メジャーであるレア度10のスキル特化錬成に至っては現在最もランクの高い精気琥珀・王を一度に2個も消費する。何も考えずに注ぎ込んでいるとすぐに在庫が空になるため、精気琥珀は回復薬やボウガンの弾などと同じく消耗品という認識でいた方が良い。
      • 精気琥珀・王2つ分の評価値の精気琥珀・真が実装され、ドロップ量も多めなため、適度にクエストに行けば足りなくなることは少なくなった。
      • 運良く理想の錬成結果がすぐに出れば良いのだが、千個単位の精気琥珀を消費しても理想はおろか妥協の結果にすら辿り着けないプレイヤーもいる。理想にしろ妥協にしろゴールの見えなさに嫌気がさし、プレイするモチベーションが萎えてしまうプレイヤーも。
    • また、一度の錬成で一回しか抽選結果を出せない点も「ボタンを連打するのが面倒くさい」と不評。
      「まとめて複数回分の錬成が出来るようにしてほしい」「入れた素材が無駄になるのではなく、錬金の様に無駄な結果を利用する機能がほしい」という指摘は数多くされていたが、この辺りは最後まで改善されなかった。
      • 念のため書いておくと、 傀異錬成自体を全くやらない、もしくは最適解の装備が出ないからといってクリア困難なクエストがあるわけではない
        しかし、理想の装備を組めないフラストレーションが溜りやすいという点では、護石と同じ轍を踏んでしまっている。
  • 傀異化したモンスターのステータスについては上述した通り。傀異核の爆発ダメージや沈静化による疲労などの配慮もあるが、それでも攻撃力・タフネス共に非常に高いことに変わりはない。 対するハンター側も出来る限りの高火力を用意してひたすら短時間で押し切るプレイスタイルに終始しがち。
    • 「傀異錬成に大量の琥珀が必要」→「琥珀を入手するためのクエストを早く回したい」→「傀異錬成で高火力装備を引き当てなければならない」すなわち「傀異錬成するために傀異錬成が必要」という矛盾に陥るプレイヤーも続出している。
    • 一応、今作は物理・属性共に火力を補強できるスキルが充実しているので、傀異錬成に頼らなくとも、防具に元々付いているスキルや装飾品だけでもソロ5分台討伐を達成できるような高火力装備を組むことは可能。
    • ガンナー、特にヘビィボウガンは全武器種でも頭ひとつ抜けて火力を伸ばしやすく、最短を突き詰めると弱点属性に特化したヘビィボウガンで貫通属性弾を集中砲火というプレイが最効率となる。
    • オンラインではヘビィボウガン4人の高速周回部屋がずば抜けて多く、他の武器の使い手でもヘビィボウガンの扱いに慣れていたり、ヘビィ専用の装備を組んでいたりするプレイヤーは多々見られる。一方で「弾を撃つだけの単調な作業」と嫌悪感を抱くハンターも多い。
      • スタッフや仕様の似ている『MHXX』と比較すると、あちらのヘビィボウガンも「ボルテージショット」というブレイヴスタイル固有の強力な技があり、効率派の御用達となっていたが、その主な用途はTAや超特殊許可クエストでの護石集めの募集だった。効率狩りに興味の無いプレイヤーは、通常クエストの報酬やスキルのマイナスが出ない仕様に改善された錬金だけでのんびりと護石鑑定を回すことも可能だったので、棲み分けは出来ており目に付くことは少なかった。しかし、傀異錬成は火力だけでなく防護や快適性の面においても圧倒的な上昇値が得られるため、火力に固執しないプレイヤーでも傀異クエストを早く回すために必然的に火力を意識せざるを得なくなり、嫌でも効率重視のプレイングやヘビィボウガンの話題が目に付きやすいのである。
    • 「ヘビィボウガン以外の武器を担いで野良部屋に入ったらキックされた」という報告も相次ぐことになった。自由な募集文章が打てない『MHRise』のオンラインロビー設定も合わせての問題点と言える。
    • 傀異討究クエスト自体も、傀異琥珀を大量に入手出来る・モンスター自体が狩りやすい等といった一部のクエストにばかり人気が集まることとなった。
      • 特に弱点属性が同じで貫通弾のヒット回数を稼ぎやすい巨体持ち、かつモンスターの体力が更に減少する制限時間30分の二頭クエストに人気が集中している。中でも、氷属性に極めて脆い肉質を持つディアブロス、同じく貫通弾と相性のいい巨体に氷属性が弱点、更に物理肉質も柔らかいので短期決戦を挑みやすい紅蓮滾るバゼルギウスの二頭クエストが「ディアバゼ」と呼ばれ、他の人気クエストに比べて事故率が低く、短時間で傀異琥珀を大量入手できるカモとして傀異討究クエスト実装当初から現在に至るまで大人気となっている。
  • 古龍種と追加モンスター以外のMR武器の最終強化に必ず傀異素材を要求され、その数が入手量に比べて多いことも不評。
    • フルフルやビシュテンゴなど序盤のモンスターであれば1種類の傀異素材で済むが、リオレウスやジンオウガクラスの強さになると鱗と牙、爪と体液など、2種類の傀異素材を要求される。
    • 一方で古龍種や希少種の武器は入手が面倒な大宝玉や部位破壊専用の素材はあるものの、傀異素材を使うことなく最後まで強化できてしまうため、本来なら大変なはずの古龍/希少種武器の方が完成させるのが楽という逆転現象が発生してしまっている。
  • 理想品を手に入れるためのランダム要素が強すぎる、モンスター側が高火力で少しのミスがクエスト失敗に直結する、モンスターが弱体化している間に高火力で押し切る戦法が主流になる、報酬の美味しい特定のモンスターばかりが乱獲される、特定武器種以外のキック行為が蔓延している等の問題点は『MH4G』のギルドクエスト及び極限状態、モンスターのタフネスが非常に高く長期戦を強いられる、専用の素材が武器の最終強化に必須といった問題点は『MHX』の獰猛化と共通している。
  • 傀異クエストの需要がほとんど無い。
    • モンスターが弱めで倒しやすい低レベル、モンスターが強力な代わりに報酬も豪華な高レベルと、ハンターの好みによって使い分け出来る傀異討究クエストとは異なり、モンスターの強さが固定で報酬も余り美味しくない傀異クエストはどうしても需要で見劣りしてしまう。
    • 特に、リオレウスやタマミツネ、ルナガロンなどが該当するEx5の傀異クエストはどういう訳かLv100の傀異討究クエストに登場する個体よりステータスが高く設定されている。そのくせ報酬が特段豪華というわけでもないため、現状腕試しとクエスト埋め以外の需要がなくなっている。Ex6以降も実装時の最高Lvよりステータスが高い場合が殆ど。
      • 前述の通り傀異クエストをクリアするとそれとほぼ同内容の傀異討究クエストが追加されるという仕様になっており、もしこれが無い場合は傀異討究クエストを全て削除したプレイヤーはマルチに行かない限り2度と傀異討究クエストを遊べないため詰み防止としての要素がある。
        それを抜きにしても場合によってはこちらの方が狙った種類のモンスターの傀異討究クエストを得やすい。
      • 傀異討究クエストを全て消す、というのは考えにくいかもしれないが「討究クエストは受けているクエストと近いランクしか新規に取得できない」という仕様があり、それは体感で察することはできるが説明されないため「高ランククエストばかり集めていて星1や2のクエストを消していたら、後から星1クエストをやりたくてもすぐに取れなくなった」ということは発生しうる。

モンスターの仕様

  • 発動阻止に時間制限のある大技の増加
    • 『MHRise』ではマガイマガドの大鬼火怨み返しやクシャルダオラの大竜巻、テオ・テスカトルのスーパーノヴァなど、「強化状態で一定時間経過すると必殺級の大技を発動」するモンスターが存在したが、今作ではメル・ゼナ、ガランゴルム、ライゼクス、紅蓮滾るバゼルギウス、タマミツネ希少種など該当するモンスターが大幅に増えている。
      • これらの大技を阻止するには「その一定時間内に攻撃を叩き込んで強化を解除させること」が挙げられる。上記のモンスターはいずれも、強化状態で肉質が軟化する傾向がある上に解除に成功すれば特殊なダウンを奪えることが多く、上手く狙えばダメージも攻撃チャンスも増えるので狩猟時間を大きく短縮できる。
      • しかし、裏を返せば、火力が低かったりピンポイントで部位を狙うのが苦手だと、阻止に失敗すれば危険な大技の脅威に晒され攻撃チャンスも減ってしまうという二重苦に陥るということでもある。MRはモンスターの耐久力が高く解除に必要なダメージ量も多い、動きも激しいため狙うチャンスが限られる。頑張って攻撃していても結局発動を許してしまうという光景は意外と珍しくない。「短時間で高火力を叩き込む効率プレイを押し付けられている」「自分の装備やプレイスタイルが火力不足だとバカにされているような気分になる」といった不満も上がっている。
      • 傀異化したモンスターは、上記のように一定時間内に傀異核を破壊できないと傀異バーストを発動してしまうため、傀異クエストに限れば実質全てのモンスターが発動阻止に時間制限のある大技を有していることになる。
  • MRモンスターの部位耐久値について
    • MRの部位耐久値が高すぎる。『MHRise』でも顕著だったが、今作では更に悪化している。これにより部位破壊の難度が一気に凶悪化。
    • 全身通して怯みやすく、翼が少し硬い以外は簡単に部位破壊できるメル・ゼナや、過去作より明らかに耐久値の下がっているショウグンギザミのヤドなどもあるが、基本的にMRのモンスターは体力以上に部位耐久値の上昇が著しい。
      • 単体クエストをソロプレイで挑む場合でも、全ての部位を破壊し終える前に瀕死になっていることが少なくない。体力の下がる複数クエストでは、関係ない部位に攻撃を当てないように調整しなければすぐにモンスターの体力が尽きてしまう。
      • 中でも奇しき赫耀のバルファルクのMR個体は、体力に比べて部位耐久値が余りにも高く、破壊王Lv3ありでも1,2箇所の破壊が精々。全ての部位を破壊してクリアするのは最早縛りプレイの領域。
    • モンスターの耐久力が上昇するマルチプレイは更に厳しく、参加メンバー全員が破壊王を発動していようとも1箇所も破壊できずにモンスターが倒れる光景が誇張抜きで日常茶飯に発生する。
      • この理由は、体力の上昇率に対して部位耐久値の上昇率が高過ぎることにある。2人プレイ時の体力の上昇値が約1.3倍、4人プレイでもおよそ2倍にとどまっているのに対し、部位耐久値は人数の数だけ乗算される仕組み。つまり、クエストメンバーが2人なら部位耐久値はソロプレイ時の2倍、4人であれば4倍にまで跳ね上がる。体力と明らかに釣り合っていないのは言わずもがな、人数が増えれば増えるほど部位破壊が困難になってしまう。このせいで尻尾や翼、角といった部位破壊がメインの入手方法となる素材を集めるのが極めて困難*16になり、これらの素材が集める場合はソロプレイが推奨される。
    • 同じく部位耐久値が極端に高いことで問題視された『MHW:IB』は、クラッチ傷つけからのぶっ飛ばしダウンがあり、体力を余り削らずに部位ダメージだけ膨大に与えられたが、本作ではクラッチクローの削除でそのような戦法は使えず、武器アクションのみで耐久値を削るしか無い。
    • 同じモンスターでも、登場するランクや高難度クエストの補正によって、攻撃力の他にどういう訳か部位耐久値まで激増してしまい、部位破壊が一気に困難になってしまう例も見られる。高難度クエストのライゼクスや激昂ラージャン等、部位破壊に必要なダメージが総体力を上回っており、全破壊が絶対に不可能というパターンまで存在する。
    • 不具合を疑われるほどの壊しづらさを誇っていたボルボロスの頭殻は修正されておらずそのまま。判定が狭く狙いづらいトビカガチの前足や、本体を部位破壊するのと同等のダメージを与えないと剥がれない上に頻繁に纏い直しを行うジュラトドスの泥纏いもそのまま。ロアルドロスのたてがみなど、MR限定で部位耐久値に特殊な上方補正がかかるパターンまで存在する。
    • 追加モンスターもリオレイア希少種の尻尾が『MHW:IB』から格段に切断しやすくなった*17一方で、ナルガクルガ希少種の頭部や尻尾、紅蓮滾るバゼルギウスの尻尾のような理不尽じみた高耐久の部位が散見される。
    • 傀異化モンスターも部位耐久値が大幅上昇する仕様のせいで部位破壊は困難。しかし、高レベルまで鍛えた傀異討究クエストでは、部位耐久値以上に体力の上昇が目立ち始め、相対的に全部位破壊が楽になるという逆転現象が発生する。
  • セルレギオス武器のギミック削除
    • 旧作では「回避するたびに斬れ味回復/弾丸装填」という極めて個性的かつ特殊なギミックを持っていたセルレギオス武器だが、本作ではなんと削除。
    • なら武器の性能はどうなったかと言うと、「斬れ味と攻撃力はそこそこだが、特筆するほどの魅力がない」という中途半端な性能。加えて、今作では属性武器が大きく躍進しているため、無属性武器の立場が低め。プレイヤーによっては狩猟の優先度を下げてしまう要因となってしまっている。
  • そもそも上記の武器ギミック削除も含めてセルレギオスの扱いが妙に悪い。
    • ストーリー上では特に大々的にピックアップされず、MR4が解放されてから自由に挑めるモンスターの一体という扱い。亜種/希少種/特殊個体の新規参戦やアップデート追加もなかった。
    • 復活組仲間であるライゼクスとエスピナスは、NPCから生態や特徴について言及され緊急クエストのターゲットとして抜擢、同じ『MH4』のメインモンスターであるゴア・マガラに至っては成体や特殊個体の追加、それらの装備のいずれにもユニークで強力な新スキルを引っ提げてきたことでアップデート終盤まで注目を浴び続けていたのを見ると、セルレギオスの影の薄さが際立つ。シャガルマガラの紹介ムービーにて、空中から叩き落とされた挙げ句ウイルス爆破を浴びせられるという、かませ犬としての選出も不遇な印象を助長する。
    • 極め付けに「 復活モンスターの中で唯一イベントクエストに一度も登場していない 」という点は批判・ネタの双方でよく槍玉に挙げられる。
    • フォローするならば、『MH4(G)』のティガレックスのように、あからさまなゲーム面での手抜き調整はない。評価点で述べた通り、削除された行動に代わって追加された、シンプルでパワフルながらもセルレギオスのイメージを尊重した鋭くキレのある新モーションの数々は多くのプレイヤーから好評。傀異化個体も、元々の俊敏な動きに耐久力の上昇が噛み合い、同ランク帯のモンスター達に決して引けを取らない強さに仕上がっている。ただ、その手強さから精気琥珀集めのカモとしては注目されにくく、影が薄くなる一因にもなってしまっている。
  • ヌシモンスターの扱い
    • MRでもヌシと戦うこと自体はできるのだが、その詳細は「傀異討究クエストでターゲットが複数いる内の一体」というもの。
      • ステータスはMR相応に強化されているものの、新モーションや専用のMR素材は用意されておらず、ヌシモンスターのMR個体をメインターゲットとして狩猟することもできない。
      • 目玉要素の一つとしてPVやメディアで大々的に紹介され、発売後しばらく経ってからも複数狩猟や超強化個体のイベントクエストで頻繁に顔出ししていた『MHRise』と比較すると扱いの落差が激しい。
      • 百竜夜行に関するシナリオは終了したとはいえ、終結したという扱いにもなっておらず、現に元凶となるモンスターはれっきとしたMR級個体が出現しているのにゲームのメインコンテンツであるモンスターについて扱いが悪いと不評。
      • 現状、新規モーションもなく専用素材や武具もないため、「傀異討究クエストのお邪魔者」でしかないが、ヌシ・タマミツネなど一部のヌシモンスターは傀異琥珀の入手量が多いので周回対象として見られることもある。
  • 小型モンスターの横やり
    • 『MHRise』から何らの改善や変更はなく、相変わらず小型モンスターの攻撃のホーミング性が挙がっているため、妨害のストレスが激しい。
      • 特に、砂原のデルクスはとてつもなく厄介。
    • 今作では伏魔響命といったデメリットのあるスキルや傀異化の存在によって横やりがなおさらハイリスクとなっており、狩猟時の快適性を損ねている。
    • 『MHW(:IB)』『MHRise』と快適性に関する見直しが進んでいる中、従来から多く言われてきた小型問題は見直しの枠から漏れている状態になっている。

一部の武器バランス/調整・装飾品の仕様について

  • 本作の武器バランス・調整は歴代最高との声も多いものの、未だ課題も多い。
    • 大剣の新鉄蟲糸技「威糸呵成の構え」は、ロマン溢れる高威力や真溜め斬りまでのプロセスが短縮されたこと自体は評価されているが、相手の攻撃を受けないと始まらないカウンター技という特性からして、同じ短縮でもシンプルで能動的に繰り出せた『MHW:IB』の強化打ちショートカットに比べると癖が強い。
      • コンボ攻撃や大きく移動しながらの攻撃が増えたMRのモンスターと悪い意味で食い合わさってしまい、せっかく発動に成功しても追撃で潰されたりステップや車庫入れで空振りしやすい。「ボタンを押すだけ」ではなく「ボタンを押してから離す」というひと手間かかる操作も批判されがち。
      • 評価点でも述べたように現在の主流は小タル爆弾の自爆を受け止める方法だが、こちらはこちらでショートカットから即座にアイテムを使う技術や爆発までのタイミングを掴む必要があり、マルチでは爆発に味方を巻き込まないよう気を使う必要もある。
      • Ver.14で「冰気錬成」が復活したことで抜刀攻撃メインの戦法でも十分なダメージを出せるようになったが、威糸呵成の構えとの組み合わせで凄まじいダメージを出せるので威糸呵成の構えをどれだけ使いこなせるかが大剣のDPSを左右している点は依然変わらない。冰気錬成を採用した場合、鉄蟲糸技の回転率を上げられるスキル「風纏」との相性が絶望的なため、外した時のリスクは更に大きくなってしまう。
      • そもそも「真・溜め斬りのプロセスを短縮する」という調整を『MHW:IB』から繰り返しているため、前動作が長すぎる真・溜め斬り自体失敗なのではないかという厳しい意見もある。
    • 太刀は追加技の「円月」が極めて使いづらい。「あえて移動可能範囲を狭めることでカウンターなどを強化する」というハイリスクハイリターンな技だが、「範囲からモンスターが出るだけで無効」「納刀するだけで無効」など、あまりにも制約が多すぎる。
      • 単に「使いづらい」ではなく、「理論値としては強力だが、モンスターの動きなど不確定要素に弱すぎる」という点が痛い。「運次第で使えたり使えなかったりする」というのは繰り返しプレイが前提となる『モンハン』とは相性が極めて悪い。
      • Ver.15で範囲拡大、納刀しても効果継続、円に触れた時の吹っ飛び撤廃など大幅な改善が入った。モンスターの行動運に大きく左右される点こそ変わらないものの、とりあえず展開しておいても悪くはないという程度の性能にはなった。
    • 片手剣の新鉄蟲糸技「重撃の刃薬」は、発動から後隙までの一連の動作がやたら長く隙だらけで、無敵時間やアーマーも無いため妨害されやすい。
      • Ver.13で発動時に斬れ味少量回復が追加されたため死に技ではなくなったが、翔蟲ゲージを1つ消費するのに対して回復時間が最長クラスの15秒、部位ダメージを1.15倍にする効果を45秒間続くだけと、まだ発動までの手間に釣り合っていない。
    • 双剣は『MHRise』の時点では強力だが異様な使いづらさが目立った「鉄蟲斬糸」が何のテコ入れもされず、MR以降は使い所のない技になってしまった。
      • 始動技のクナイ投げのリーチと当たり判定が小さい、クナイがヒットした後に1歩後退するアクションが入るせいで攻撃が届きにくくなる、使用する翔蟲ゲージは1だがリキャスト時間がワーストタイに遅い(30秒)など、『MHRise』の頃から指摘されていた問題点の悉くが一切手付かず。
      • 極め付けに、属性値と会心率がダメージに影響しないという重大なデメリットがある。ただでさえ属性ダメージがメインの双剣で会心周りを強化するスキル構成が人気という二重苦の中、武器の属性値が大胆なまでにインフレしているという本作の調整が加わり、どうしようもない苦境に立たされてしまっている。
      • 入れ替え技である「螺旋斬」は逆に属性ダメージが非常に高い上に再使用時間も短いという優秀な技なのだが、優秀過ぎて螺旋斬をどれだけねじ込めるか、という単調な武器になってしまった面もある。
    • ハンマーは 溜め中に傾斜で勝手に滑ってしまい 、攻撃を当てづらい問題が未解決であり、ON/OFFを切り替えさせるか削除すべきであると言われている。
      • また、ハンマーは相変わらず仲間を吹き飛ばしやすいためにマルチで使いにくい武器という立ち位置であり、長年白い目で見られる状況に不満が積み重なっている。
      • 一応この点についてはVer.15で実装された、仲間に攻撃を当てても吹っ飛ばなくなるスキル「緩衝」の追加で改善されたが、装飾品を1枠消費させられてしまう。
    • 狩猟笛は新アクション「鉄蟲糸響打」によって火力を伸ばしやすくなったが、問題もあり手放しで褒められるものではない。
      • 「鉄蟲糸響打」の効果時間中に発動する追撃には属性ダメージが1.5倍となる特徴があり、『MHRise』では不遇だった属性笛が一気に活躍の場を広げた。
      • 一方で属性ダメージ1.5倍の恩恵を受けられない無属性・状態異常属性の狩猟笛は極一部を除いて火力で大きく差をつけられることとなった。属性笛自体も、属性値の大きさこそが正義といった状況になり、狩猟笛間のバランスはかなり悪い。
      • 「鉄蟲糸響打」自体も、発動はスーパーアーマー付きなので回避にも使えるが、発動後に少し後ろに下がる影響でその後の攻撃(特に気炎の旋律)が当てにくくなったり、効果時間が45秒しかないので頻繁に掛け直す必要があり、かゆい所に手が届かない。
    • ガンランスは調整により他武器にも後れを取らない火力とDPSを手にしたことは高く評価されているが、砲撃タイプのバランスが通常型優位に傾いている点と砲撃Lv7とLv8の威力差が大きい点はよく指摘される。
      • 普通にプレイする分には他の砲撃タイプやLv7でも十分な火力を出せるのだが、今作では通常型の威力が大きく躍進した結果放射型や拡散型との差が縮まり、フルバーストの威力が非常に高い上に派生できるコンボルートも多いことから、通常型ガンランスでフルバーストを連発する戦法の強さが頭一つ抜けた形となっている。最短クリアや最強装備を突き詰める際には砲撃Lv8+通常型ガンランスの組み込みが無視できない要素となる。
      • また、竜杭砲が入れ替え技の「爆杭砲」のほぼ完全な下位互換になってしまっている。爆杭砲は動作が短く、斬撃を強化できるなど有利な特性を多く持っている一方、竜杭砲は「拡散型でスタンを取れる」ことや、フルバレットファイアの火力がやや高くなるぐらいしか長所がない。
    • ヘビィボウガンは相変わらず近接攻撃及び回復・機関竜弾はほとんど使い道がない。
      • むしろ『MHRise』では「火力の低い狙撃竜弾を使うなら回復になる方がマシ」という消極的な理由で採用されることもあった回復・機関竜弾はさらに影が薄くなった。
    • 弓は新アクションの実装に伴い、元々評判の良くなかった「竜の一矢」の扱いが更に悪化し、その新技にも微妙な物が多い。
      • 弓の場合、新アクションの「疾替え」を駆使することでスタミナを消費せず溜め倍率を維持しながら矢を射ることができるのだが、「疾替え」と「竜の一矢」はボタン配置が似通っているため、「疾替え」をしようとして「竜の一矢」を放ってしまう…という事態がまま見られる。
      • 「竜の一矢」はモーションが長く、一定時間その場で動かなくなってしまうため、敵の攻撃前に上記事象が発生した場合は目も当てられない。そのため「入れ替え技で竜の一矢そのものをできなくしたい」という意見も出ている。
      • このように発動しないようにしたい、と思わされるほどに「竜の一矢」は使い道が限られる技だが、今作で追加された「一手」も有志で有用な使い方を研究してもいまいち回答が出ないほど使い道を見出せない技である。(発動にかかるコストに対して利点が少なすぎる)
        「竜の一矢」と「一手」と率直に言えば使えない技が2つもありながらどちらも最終アップデートまで何もテコ入れされなかったため「ある意味戦術が一本化されて習熟が楽」という皮肉な状態になっている。
  • 『MHRise』で指摘されていた、最高性能の護石を求めるにあたっての天文学的確率については据え置きのままである。
    • 発売当初は、比較的入手しやすい錬金専用アイテムが追加された程度で、この点について不満が募っていた。
  • 今作では、MR素材を消費してさらにレア度の高い護石を錬成できるようになった。
    • しかし、必ずしも『MHRise』で手に入った護石よりも強力なものが手に入るというわけではなく、あくまで入手できる可能性のある上限のスキル値やスロット数が引き上げられただけである。
      • よっていくらレア度の高い護石を新たに錬成したとしても、『MHRise』で手に入れたレア度が低い護石のほうが強力だったという現象も起こりやすくなっている。
  • 防具のスロット数とスキル数の増加や傀異錬成の登場により、相対的に護石厳選の必要性が薄くなってはいるが、そちらもそちらで問題点がある。
  • Ver.13では、1枠目のスキルを確定させられる「錬金術・極光」が追加。
    • これにより妥協ラインの護石であれば容易に作る事は可能となったのだが、「最大のスロット数が出ない」など最高性能の物は出ない仕様であり、最高性能が欲しいなら引き続き闇鍋のガチャを回す必要がある。この点には批判も多い。
  • 『MHRise』側の記事では「最高性能の護石が欲しいなら100年遊び続ける必要がある」という趣旨の記述があるが、
    今作での変更点をまとめるなら「100年が50年に短縮された上で、妥協ラインの物であれば入手が容易になった。また他の能力強化手段が導入されたので相対的に護石にこだわる必要性が低下した」「ただし、最高性能に拘る場合、根本的な改善は殆どされていない」と言ったところ。
    間違いなくマシにはなったのだが、最高品質の護石を求めるには厳しい。極光で妥協ラインの護石を手っ取り早く入手し、後は良い護石が出たらラッキーと考えながらルーチンワークとして護石作成をしておくのが精神衛生上お薦め。
    • 新たに「錬金術・覇気」「錬金術・円環」が追加。「覇気」は傀異化素材を使用する錬金、「円環」は「覇気」で排出された護石を使用する錬金。「円環」は一部のスキルを除いてスキル指定が可能かつ最高性能のものが出る場合もある模様。
  • 武器ごとに変化する百竜スキルを装飾品制にしたことで武器間の格差を是正しようと導入されたと思われるが、スロットLVは武器によって異なるため実際のところ格差は改善されたとは言い難い。
    • 特に百竜スロットLV1とLV2の格差が極めて大きく、LV1の武器は採用を見送られる事もあるほど。
      • LV1スロットに付けられる百竜スキルは火力に直結するスキル殆ど無いが、LV2スロットには該当するモンスターへの物理ダメージが1.05倍になる強力な効果を持つ「〇〇特効」系のスキルが入る。キャンプで付け替える手間さえ惜しまなければ、ほとんど全てのモンスターへの物理ダメージ1.05倍に等しい強力な効果。
    • 一方でLV2とLV3の差は殆どなく、高レベル特有のアドバンテージは感じられにくい。
      • LV3スロットに入るスキルはほとんどが〇〇特効に単純な期待値で劣りがち。例外は双剣であえて斬れ味を落として研磨術【鋭】に繋げたい場合の「鬼人激化」やスラッシュアックスの「ビン変形強化」など。属性特化武器であれば「弱点特効【属性】」も実用化の視野に入る。
    • 傀異錬成で百竜スロットを強化することも可能であるが、錬成のスロットを大量に消費するため、その分を武器自体の強化に回した武器に大抵の場合見劣りする。
  • つまり百竜スキルの中で「〇〇特効」が強力かつ汎用性が高すぎるのが根本的な問題点であり、上記のような例外を除いて選択の余地がほとんどない。
  • 他にも、このような調整ならLV1の武器は選択肢が狭い分強力に、LV3の武器は逆にやや性能を低くするのがセオリーだと考えられるが、実際にはスロットLVと他の性能に相関は殆ど感じられず、LV3な上に他の性能も強力だったり、逆に弱いのにLV1で踏んだり蹴ったりな武器もあったりと、LVの設定意図がよくわからない。

サンブレイク要素に入るまでの冗長感

  • 基本的な扱いが「『MHRise』を概ねクリアした層向けのDLC」であるため、『MHRise』のシナリオ部分は数時間~十数時間で終えられても、更に同等以上の時間を掛けて依頼をクリアしていかなければサンブレイク部分が開放されない。ソロプレイでの「壁」と言われる高難度の部分もあり、新規プレイヤーにとっては出し惜しみ・引き伸ばされている時間に捉えられてもやむを得ない。
    • 最序盤に無償配布される装備が優秀なのでグレードアップを急かされる必要は乏しく(作成した新装備に変えてもプラスを感じにくい)、そのための「狩り」の時間と手間はそれでも大幅に省けている。故にと言うべきか、★の数が増えていくコンテンツをただ踏破するだけという構造になってしまっている。
  • 『MHRise』のシナリオ要素自体が短く薄いことに端を発する問題とも言えるが、通常の★4~5でサンブレイクに入り始めるテンポでも大勢に悪影響はなかったと思われる。

クエスト関連

  • 『MHRise』同様にイベントクエストが随時配信されているのだが、これが報酬・クエスト内容共に魅力に欠けるとして引き続き不評。
    • 最大の理由は報酬の乏しさであり、ギルドカードに使える称号やジェスチャーなどではプレイヤーの要求に応えられているとは言い難い。
      • プレイヤーが最も欲しがっているのはユニークな武器や防具であり、新しく装備が組めるものや新しく試したいと思える武器がないとモチベーションが維持しにくい。
    • 特にクリア後のメインとなる傀異討究クエストは手強いモンスターを立て続けに狩猟したり、通常のクエストでは見ない構成のクエストを体験する機会があるため、クエストバリエーションで差別化をするのが困難になっている。 例外的に、金策クエストとして傀異化よりも体力の低い通常個体を高速で回す、といった時のみ旨味が生じている。
  • 闘技大会の難易度が跳ね上がった。
    • 『MHRise』の時点で一回力尽きるだけで失敗など難易度は高めの仕様だったが、本作で追加されたMR闘技大会はなぜか通常の回復薬が一切支給されず、ほぼ全てのクエストで回復薬グレート10個だけで挑む必要がある。一応闘技場の隅にある薬草から補給もできるが……。
      • その代わりに、コンプリート時の報酬についてはさほど実戦面で価値のあるものではなくなった。純粋な腕試しコンテンツになっていると言える。
      • そもそも制限時間ギリギリまで使うつもりで徹底的に安全策を取って戦えばその武器をそこで初めて使う人間でも余裕でクリアできるようになっており、
        しかもクリアタイムやランクを切り詰めても報酬のが増えるだけでそうしないと得られない物質的な報酬はない。
        つまり危険な状態を見極めてじっくり戦う基本的な動きを身につければクリアできないようなものではない。

その他の問題点

  • 完全新規マップとなる城塞高地には問題点も見られる。
    • まず大きな問題点として、サブキャンプがひとつしかないことが挙げられる。メインキャンプがマップ下、サブキャンプがマップ右上にあるだけであるため、マップ左や左上へのアクセスが非常に悪いものとなっている。
      • また、サブキャンプに関してもマップの細い通路の奥にあるため、決して使い勝手が良いとは言えない。
      • 一応、オトモ偵察隊を派遣する事で一度だけファストトラベルできるが、複数回移動する時にはやはり不便である。
    • それ以外にも、大型モンスターぐらいの幅の微妙に細い通路が多く狭い場所での戦闘を強いられることがあるなど、戦闘面でもあまり良いとは言えない。
  • ゲーム内写真アルバムの保存数が増加しなかった。
    • 前作の『MHRise』では300枠が上限でモンスターリストや環境生物リストの写真を埋めるプレイヤーにとっては少なく感じやすく、本作でアルバムの上限が増えることが期待されていたが、モンスターや環境生物が増加しているにもかかわらず、アルバムは300枠のまま据え置き。全てのリストに写真を貼り付けようとするとアルバムの上限の過半数を占有する。
      • 幸いにも、本作ではリストに写真を貼り付けることによって得られる勲章は存在しないので趣味の領域だが、スクリーンショット撮影を楽しむプレイヤーには少なく感じられる。
    • また、本作からカメラ撮影時のUIを非表示にできるようになったので、非表示にした状態でプラットフォームのスクリーンショット機能で撮影すればゲーム内アルバムの枠を消費せずに済むが、アルバムが上限に達している場合、「アルバムがいっぱいです」という警告がUIを非表示にしても消えないという問題があるので、結局299枚以下を維持することを求められる。
  • 『MHRise』で問題となった部屋名/部屋コメントを自由に記入できない、集会所参加者の武器が分からない、集会所のクエスト受注状況/救難枠に人が入っているかの有無がわからない、マルチ体力といった仕様がまったく手つかずである。
    • よって、本作も募集がやりにくく、何の部屋なのか分かりにくいので部屋内でのコミュニケーションが発展しにくく、目的の部屋を見つけにくいといった部分がそのまま。
  • 演出の簡略化
    • MRの登場ムービーで使用されているBGMは殆ど同じものが使い回されている。
      • 過去作ではムービー内に既存のBGMをアレンジして用いていたり、演出に合わせて新規に作り起こされていたり、『MHRise』ではムービー毎に語りに合わせて琵琶法師が演奏方法を変えていたことと比べると味気無さや手抜き感が否めない。
  • Switch版で多発する処理落ち
    • Nintendo Switch本体の性能の限界もあるのだが、特に携帯モードでのフレームレート低下が激しい。
      • 表現のレベルをもう一段階下げないと厳しいのだが、本作ではエフェクトの増大などによって処理落ちがかなり気になりやすい。
        特に、ソロプレイで拠点の広いエリアを映すだけでも若干処理落ちするほどで、マルチプレイを行うと極端に低下しやすい。
  • 一部のUIについて
    • メニューのRスティック操作が効かない部分がある、ショートカットの入力成立が分かりにくい、ショートカットを誤爆しやすい、必要な操作回数が多い、ページスクロールなどのボタンの割り振りがおかしい/画面によって似たような操作なのに入力が異なる、などの基礎的な問題点はそのままである。
+ アップデートで改善済みの問題点

盟勇フゲンの問題点

  • 『MHRise』では、百竜夜行を止めるツワモノとして、得物の一太刀でモンスター達を退散させていた里長フゲンだが、彼を盟勇クエストに同行させると無視できない問題が発生する。
    • それは「ギルドマネージャーのゴコクから大量のガスガエルを預かっている」という設定の元、狩猟中にやたらめったらガスガエルを置くAIが組み込まれていること。フゲンの置いたガスガエルは猟具生物として扱われているらしく、主人公もガスの効果を受けてしまう。周囲の状況などお構いなしで設置するため、チャンスの時にボムガスガエルで吹き飛ばされたり、ピンチの時に毒ガスガエルで追い討ちをかけられたりする。
    • 最悪なのがシビレやネムリガスガエルを置かれた時で、モンスターと一緒に主人公も状態異常に陥りチャンスを活かせないどころか、場合によっては暴れ回るモンスターの前でハンターだけが麻痺や睡眠に陥るため危険極まりない。設置する時の台詞も汎用的で、どの属性のカエルを置くかが分からないのも問題点の一つ。仕掛けたフゲン自身が吹っ飛んだり痺れたりしている間抜けな光景も結構な頻度で目にする。
    • その迷惑ぶりから、「地雷」「盟ゆうた」などという揶揄され、使用可能武器のアイコンが全てガスガエルに置き換わったコラ画像が出回るなど、『MHRise』の百竜夜行での勇ましい戦いぶりからの落差もあって、悪い意味で有名になってしまった。
    • クエスト中のフゲンの台詞は豪快で面倒見の良いキャラクターが表れており、猟具生物集めや採取などの寄り道にも「これぞ狩り場の雰囲気だ」と肯定的にフォローしてくれるなど、プレイヤーからの心象は極めて良い。それだけにAIの改善が求められていた。
    • Ver.12.00でガスが主人公に当たらなくなる仕様に改善された。

新規モンスターの数

  • 発売当初は『MHRise』から追加された新規モンスターの数が17体と歴代の拡張版作品に比べて少なめであったため、不満の声も見られた。 現在では 複数回の大型アップデートにより新規モンスターが複数追加 され、歴代作品と同等以上のモンスター数となっている。

UI関連

  • 発売当初はUIに関する不備が多く見受けられた。
    • 今作では、使用するとクエストを挟むことなく護石を速攻で錬成できるアイテム、「迅錬丹」が追加されている。
      • しかし、護石を錬成しようとすると、毎回「迅錬丹」を消費するかどうかを決める選択肢が出ていたため、非常に煩わしいものとなっていた。
      • 現在では、「謹製お団子券」などのように あらかじめボタン入力で使用するかどうかを切り替えることができるようになった ため、手間が省けるようになった。
    • アップデートで追加された「傀異討究クエスト」に参加要請で参加するクエストの条件を絞る際、先にレベルの条件を選択し、そのあと対象となるモンスターを選択した場合に、選択したレベルの条件がリセットされてしまう仕様になっていた。
      • 現在では、選択したレベルがリセットされることはなく、対象となるモンスターによっては下限のレベルが調整されることがあるという仕様になった。

セーブデータのサイズ数増加による不具合

  • Ver.11.0.2にてギルドカードに追加された「自慢の怪異錬成装備」にて"実際に怪異強化した防具"を設定するとセーブデータのサイズ数が想定よりも増加してしまう不具合が存在していた。
  • マルチプレイで受け取った他プレイヤーのギルドカードでも同様の現象が発生していたため、発覚直後は該当のギルドカードは削除する事を推奨するアナウンスがされていた。
  • この不具合により、セーブデータの破損が確認されていたため、Ver.12.0.1にて修正され、破損したデータについてはカプコンにて用意されたデータを補填するという対応が行われた。

強化素材の設定ミス

  • 該当するのは氷片手剣のセクトトレスブラン。強化素材が「 白兎獣の剛凍爪×3 ・モンスターの特濃×1・ 白兎獣の剛凍爪×2 」と、白兎獣の剛凍爪が重複してしまっている。
    • このため、白兎獣の剛凍爪が3個あれば見かけ上は素材が全部揃った扱いになり、強化を施すことはできる。しかし、白兎獣の剛凍爪が3~4個だと実際は素材が足りていないので、強化のやり取りは確かに行ったのに武器は強化されないという不自然な状態になってしまう。
      • 解消するには白兎獣の剛凍爪を5個用意すること。幸い上記の不具合が発生しても料金と素材が消費される訳ではない。Ver.11により素材の見直しが行われ、この不具合が発生することは無くなった。

盟勇クエストの仕様

  • 盟勇は本作の追加要素としては純粋な高評価を得られた部分である一方、一緒に狩猟できる対象のクエストがごく限られてしまっている。
    全クエストに対応させるバランス調整は難しかったのかもしれないが、通常クエストにも連れて行きたかったという意見は多い。
    • 特に、エンドコンテンツである傀異調査クエスト、周回が前提となる傀異討究クエストには一切連れて行けないので、一度盟勇クエストをクリアしてしまえばそれ以降は空気化しやすい。
  • 上記のアップデート(評価点)でも述べたが、この点はVer13で解消された。

総評

『MHW:IB』に続いて2回目となる超大型拡張コンテンツという形での完全版作品。
従来の『G』や大型拡張コンテンツと比べて新要素が控えめなきらいはあるものの、ローンチ時の観点では定番の楽しさは保証されている。
モンスター・アクション・クエストなどが順当に強化され、『MHRise』で問題点として挙げられていたコンテンツの少なさも補われた。
また、追加された新要素も過去作で問題視された「使うことを強制されている」ものが存在しないように収められており、高評価を得ている。
一方で、『MHRise』から据え置きの問題点や、ランダム要素が強いエンドコンテンツの仕様など改善を求められていたが手付かずのままに終わってしまった課題も少なくない。
それでも長期にわたる精力的なアップデートにより要素の追加、改善が継続的に行われ、最終的な遊びごたえやボリュームも大型拡張コンテンツとして申し分のない物となった。
総合的に見て、本作もモンハンシリーズの一作として「良作」と言って差し支えない出来栄えであろう。


余談

  • 本作のプロモーションでは、各種メディアや芸能人とのコラボが行われた。
    • 2022年3月には俳優の山田裕貴氏が「モンハン特派員」に就任し、開発現場の潜入レポートや新要素・新モンスターの狩猟の様子を定期的に配信した。山田氏自身、プレイ時間が1500時間超え、動画内で愛用武器である双剣の鬼人化をモノマネするという熱心な『モンハン』シリーズのファンであり、楽しみながら情報を届けている模様。
      • Ver.13では山田氏が声優を務めたハンターボイスが無料DLCとして配信された。 ゲーム本編に登場しない公式裏設定キャラクター「カガミ」を想定して制作され、そのビジュアルは山田氏の特徴が反映されている。
    • 6月には特別企画として「ザ・たっち」「四千頭身」「タイムマシーン3号」「ハナコ」のお笑い芸人4組がそれぞれモンハンを題材にしたコントや漫才をYouTube上で披露。いずれも本企画のために完全新規で書き下ろしたネタとなっておりモンハン成分が濃い。
    • そして発売日当日となる6月30日には俳優・歌手の松平健氏が自身の代表曲『マツケンサンバ』をアレンジした『マツケンサンブレイク』を歌唱するMVが公開された。 同じカプコン製ゲームのMV繋がりで『バイオハザード ヴィレッジ』と吉幾三氏がコラボした「俺らこんな村いやだLV.100」が話題となったが、それに勝るとも劣らないはっちゃけぶりである。
      • マツケンサンバはCM曲としてこれ以前にも複数のコラボレーションが行われており、他の企業替え歌バージョンも存在する。本作の様にPVまで制作されるのは珍しいが。

その後の展開

  • 2023年4月28日にPS5/XSX/PS4/One/Win(Microsoft Store)版が発売された。
    • なお、本編である『MHRise』も2023年1月20日に上記の機種で発売済み。
最終更新:2024年08月01日 22:12

*1 非常に手強い獰猛化モンスターの二頭クエストや、解放条件が面倒臭いクエストの達成を要求されるなど。

*2 ガード強化スキルが発動していればガード可能になる。

*3 気絶耐性のスキルで対策可能。

*4 傀異鈍化による疲労で効果時間が延びるため、疲労時に罠を設置すると効率が良い。

*5 防具に元々付いていたスロットが消失することはない。

*6 最初にシャガルマガラに成長した個体が散布する狂竜物質には、他のゴア・マガラの成長を阻害させる作用を持つという設定がある。また、脱皮直前まで成熟した段階でこの作用を受けてしまい、脱皮に失敗した個体が『MH4G』や『MHXX』に登場する「混沌に呻くゴア・マガラ」である。

*7 公式からも『MHP2G』初出のモンスターとして扱われている節がある。

*8 本作のver.がボーナスアップデートと呼称されているのは、元々はver.15自体が最終アップデートの予定だった為である。

*9 砲撃と溜め砲撃は約1.3倍、竜撃砲に至っては1.6倍も上昇している。

*10 『サンブレイク』のみ

*11 シリーズには『MH3G』には明らかに不具合とみられる現象があってもパッチなどで対応されなかった前歴がある。

*12 突き詰めた場合、操竜せずに攻撃を続けた方がダメージを与えられる。

*13 ヤツカダキは下位クエストが無いため上位限定。

*14 ハンター側の火力も上がっているので一概に比較できる物ではないが、『MHW:IB』のミラボレアス(最終アップデートで追加された最強格のモンスター)に匹敵する量である。

*15 『MHRise』では勿論、現時点でもティガレックスが獄泉郷に登場するクエストはイベクエも含めて存在していない。

*16 一応、クエスト報酬でも入手できる素材もあるが。

*17 『MHW:IB』と比較して、切断に必要な蓄積値が3分の一以下にまで低下している。『MHW:IB』が余りにも高すぎたという事情もあるのだろうが。