黄昏ニ眠ル街
【たそがれにねむるまち】
ジャンル
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3Dアクション
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対応機種
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Nintendo Switch プレイステーション4
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発売元
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PLAYISM
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開発元
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Orbital Express
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発売日
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2022年4月28日
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定価
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パッケージ: 3,980円 ダウンロード: 1,980円
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レーティング
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CERO:B(12才以上対象)
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判定
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良作
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概要
イラストレーター・デザイナーのnocras氏が自ら個人で開発したゲーム。
ユクモという少女を操作して霧に覆われた町を探索し「大地の源」を手に入れたり、聖域を訪れるのが目的。
特徴
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3Dで作られた町がフィールドとなっており、その中を自由に歩き回れる。
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ただし探索のメインとなる町は当初霧のせいで一部通れない道がある。
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海や水路に落ちるとスタート地点に戻される。ゲームオーバーや体力の概念はない。
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町を歩き回ると所々に見かけられるランタンが「大地の源」で、これに触れることで手に入れることができる。規定数手に入れることで新たな場所に行けるようになる。
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ストーリーが進めば町の中で条件を達成することで出現する大地の源もある。
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町の中には大地の源を規定数集めることで入れる「聖域」と呼ばれるエリアが存在する。
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聖域の中には4つのアクションステージがあり、全てクリアし最後に神木のあるエリアで大地の源を入手すればクリア。霧が晴れて行けるエリアが増えたり、町にも色々変化が起こる。
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なお、町などで拾えるお金を消費してアクションステージをパスすることも可能。
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一部の聖域はクリアするとユクモに新しいアクションが追加される。これらを駆使しないと取れない大地の源も多く存在する。
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基本的には町で大地の源を集め、規定数集めたら聖域をクリア、行ける場所が増えたらまた大地の源を集めての繰り返しとなる。
評価点
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なんといっても世界の美しさ。
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製作者のnocras氏は東洋の文化をミックスした世界観のイラストを製作し、有名ゲームタイトルのコンセプトデザインも手掛けている。
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その製作者自身が「自分の世界観を自分で旅したい」と言って開発し始めただけあって、デザインも細部の作り込みも良い意味で「自己満足の極み」と言える出来で、どこを見ても美しい。
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ファンタジーなだけではなく、自動販売機、カーブミラー、エアコンの室外機といった現代的な要素も取り入れられている。
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写真を撮るための専用の操作もあるので、好きな光景を好きな角度で撮ることもできる。
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ゲームとしても自由度が高く、行ける範囲内でならどこから進めても構わない。
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今作は敵やトラップの類も存在しないので安心して町中を歩き回れる。
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聖域のアクションステージはお金でパスすることが可能なのでアクションが苦手なプレイヤーへの救済になっている。
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クリア後も大地の源回収や、ショップの衣装やお土産集め、追加エリアなど、やりこみ要素も存在する。
問題点
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地図を見てもユクモの「現在地」は表示されないので、大地の源を回収する際にはやや不便。
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ゲーム後半、飛行船で飛べるようになるがこれで町の中に浮いている大地の源を取ろうとしてもすり抜けて取れないようになっている。
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これはちゃんと別の足場から跳べば取れるようになっており、ズルができないようにとのゲームの都合なのは理解できるが不自然ではある。
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統計で回収したものの総数が確認できるが、アイコンだけでは意味がわかりにくく具体的な内容を理解しづらい。
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一番わかりにくいであろう巻物のアイコンはゲーム内で読んだ「世界観の説明が書かれたメモ」のことである。
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町中で大地の源を手に入れるミッションに「ツボを全て破壊する」というものがある。
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このツボは近くにいるキャラが一生懸命作ったもの。当然全て破壊すればがっかりされるので後味が悪い。
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なぜこんなミッションを用意したのか…しかもこのミッションが作中3回もある。
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全体的に難易度は低めだが、終盤に存在する「あるもの」を破壊するミッションだけは格段に難しい。
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エンディングを見るだけ問題ないが、制限時間内に全て破壊しなければ解禁できない要素があり、コンプリートを目指す上では大きな壁となる。
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セーブファイルは1つしかないので最初からやり直すならそれまでのデータは消さなければいけない。
総評
美しく彩られた独特の世界観と高い自由度のおかげでプレイしていて楽しい作品。
敵やトラップの類は出てこないので、スリルという点では物足りないかもしれない。
だが、この暖かな優しい雰囲気がお好みならやってみて損はないだろう。
最終更新:2024年08月23日 18:04