Sir Lovelot
【さー らぶろっと】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Xbox One Xbox Series X/S Windows(Steam) Nintendo Switch プレイステーション4 プレイステーション5
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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【ONE/XSX/PC/Switch】pixel.games 【PS4/PS5】Eastasiasoft
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開発元
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pixel.lu
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配信開始日
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【ONE/XSX】2021年3月3日 【PC/Switch】2021年3月4日 【PS4/PS5】2021年6月25日
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定価
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【ONE/XSX】1,170円(税込) 【PC】1,010円(税込) 【Switch】1,200円(税込) 【PS4/PS5】1,000円(税込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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【ONE/XSX/Switch】IARC:7+ 【PS4/PS5】CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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恋人を求めて卿が戦う横視線アクション ミスしやすいながらも絶妙なゲームバランス キャラの小ささによる画面の見辛さ
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概要
ルクセンブルグに拠点を置くpixel.games発売、pixel.lu開発によるダウンロード専売ソフト。
原題は『Sir Lovelot』だが、Switch版のみ『ラブロットどの』というタイトル名に改題されている。ゲーム中はSwitch版も含め『Sir Lovelot』表記で統一。
ジャンルは横視線のコンパクトなアクションゲーム。恋多き「ラブロット卿」が魔物まみれのルルランドを舞台に、恋人の待つ城へと向かう設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全4ワールド・42ステージを順々に攻略していく。一度プレイしたものはステージセレクト可能。
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操作体系
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「移動」「ジャンプ」「攻撃」の各基本操作でラブロット卿を操る。
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アナログスティック等左右で左右移動。ジャンプボタンでジャンプ(二段ジャンプも可能)。一部地形においてはスティック下でそこから降りる。
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ジャンプ中に壁に接するとしがみつき、ジャンプボタンでそこからのジャンプや壁のよじ登り。"はしご"やツタに対しても先述と近い操作ができる。
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攻撃ボタン押しっぱなしで射程距離制限のある飛び道具を撃つ。前方だけでなく上下方向にも発射可能。攻撃力は低いが連射が効く。
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水中にいる間はアナログスティックとジャンプボタン押しっぱなしの組み合わせで泳ぐ。水中では前方にしか飛び道具が撃てない制限がかかる。
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アイテムについて
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主に放置される形で以下の重要アイテムが配置されており、ステージクリアや達成率に深く関わる。パワーアップ等の概念は本作にはない。
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アイテム一覧
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コイン
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放置のほかに所々に設置されたランプの破壊でも出現。1枚でもコインを取り逃すとステージクリア時の達成率が100%にならない。
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プレゼント
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恋人に渡すプレゼントで「花」「指輪」「ダイヤ」「キャンディ」の4種類。最低でも花を取得しないとステージクリアできない。 達成率100%を目指すにはすべてのプレゼントの取得を要する。一部のプレゼントは隠し通路の中に隠れている。
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アヒル
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隠し通路の中に数匹隠れている謎のアヒル。達成率100%を目指すにはすべてのアヒルの取得を要する。
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ステージクリアとミス条件について
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アイテムの花を取得した状態で、ラブロット卿を恋人の待つ城(ゴールポイント)に到達させればステージクリア。
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ほとんどのステージは画面切り替えの固定スクロール形式。各ワールド最後のステージは左右スクロール形式。最終ステージのみボス戦を強いられる。
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隠し通路が随所に存在し、重要アイテム取得やショートカットの活用が行える。後発ステージではスイッチを作動させないと先に進めない局面あり。
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ステージクリア後は「クリア時間」と「達成率」の結果がされる。さらには「ハイスコア」「ベストクリア時間」の記録もあり。
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達成率はそのステージにおいて取得した「プレゼント」「コイン」「アヒル」のアイテム、及び「ミス回数」がどれ程の結果だったかによって決まる。
達成率100%クリアは必ずすべてのアイテムを取得する必要あり。ミスは各ステージに定められた許容ミス回数以下であれば100%クリアの影響はない。
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ステージセレクト画面では各ステージの達成率等の結果表示がされる。またオールクリア後は全ステージの累計結果の表示も追加される。
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ラブロット卿が敵やその攻撃、及びトゲ等のトラップに触れると即ミス。
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ミス後はその画面の初期位置からの戻り復活。復活後は一部例外を除き、ミス前の状態がそのまま継続される。残機の概念はなく無制限に復活可能。
評価点
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ミスしやすいながらも絶妙なゲームバランス
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難易度的には決して簡単なものではなく、そう易々とはステージクリアさせてくれない。
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「敵やトラップの配置密度が高め」「突発的な初見殺しも多め」という厳しい環境で、ステージを進めるに難易度が徐々に上がってくる手強さを含む。
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問題点の件もあり「いつの間にかミスしていた」という事故に遭遇しやすい。ある意味、古典的な死にゲーとしての側面が強い作風である。
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しかしながらゲームバランスは練られており、理不尽さを感じさせない快適さも備わっている。
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「運はほとんど絡まず、ミスしてもそれまでの状態を継続したまま何度でも復活できる」という親切仕様なため、繰り返せば確実に上達へと繋がっていく。
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壁しがみつきに若干のクセはあるものの、操作性は快適で操りやすい。操作に慣れると流れるようなペースでステージクリアするのも不可能ではない。
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達成度100%を目指すやり込み要素
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本作は単にステージクリアするだけでなく、達成率100%でクリアするという楽しみもある。
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達成率100%に達するには「ステージ内をくまなく探索して隠し通路を発見し、アイテムを全取得しつつもミスをできるだけ抑える」という手強き難易度となる。
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とはいえ上記のゲームバランスの件とステージ構造自体が短めな事もあって、ミスの繰り返しをすれば達成率100%の道筋が確実に開けてくる絶妙加減。
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クリア時間は達成率と関わりがなく、じっくりと攻略しても達成率100%クリアは可能。しかし達成率100%のベストクリア時間狙いというさらなる目的もある。
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コミカルなグラフィックと壮大なBGM
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グラフィックは16bitなレトロ風で、ラブロット卿たちの細かな動きの数々が見所。ワールドを進めるにつれ舞台背景が変化していく演出も凝っている。
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BGMはファンタジックな壮大さを強調した楽曲メインで、作中の雰囲気との調和は高い。ワールドごとにBGMが変わり、特定ステージ専属のBGMも存在。
問題点
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キャラの小ささによる画面の見辛さ
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本作におけるラブロット卿を含むキャラのサイズは小さく描かれており、それでいて地形がみっちりと配置されている場面が非常に多い。
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そのため「卿がどこにいるのか」「仕掛けやトラップがどこにあるのか」といった視覚的な情報が若干掴みづらく、結果突発的なミスを繰り返しやすい。
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初見殺しの多さも相まって、初めのうちは「そもそもなぜミスしたのかが分からない」という事態に陥りがち。この辺は慣れるしか対処のしようがない。
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意味のない隠し通路がある
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大半の隠し通路は重要アイテムが隠されていたりショートカットができる意味があるのだが、なぜ存在しているのかが分からない隠し通路も複数ある。
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ただのダミー通路なのか開発中の不具合で発生してしまったのかは不明。もちろん無視しても何ら不具合はないので、大きな問題というものではない。
総評
アクションゲームとしての完成度は高く、視覚上の難点は多々あるものの、快適性やゲームバランスは良好な一作といえる。
ボリューム的にはさほど多いものではないが、達成率100%クリアを目指すやり込みを想定するならば、そこそこ長く遊べる内容といえる。
最終更新:2023年05月17日 00:27