スマイルモ

【すまいるも】

ジャンル アクション
対応機種 Windows(Steam)
Nintendo Switch
発売元 CFK
開発元 REXECHO
配信日 【Steam】2022年5月20日/990円
【Switch】2023年1月19日/990円
プレイ人数 1人
レーティング IARC 7+
判定 良作
ポイント 「エモジ」を操作するシンプル高難易度2Dアクション
「苦行ゲー」の中では遊びやすい部類


概要

「エモジ」である主人公を操作して、ウイルスに感染したインターネット世界を救うことを目指す2D横スクロールアクションゲーム。
英語タイトルは『Smilemo』。

特徴

  • 基本はオードソックスな2D横スクロールアクション。ステージ上に配置された赤いトゲに当たらないように、「エモジ」である主人公*1を操作し、移動とジャンプを駆使して進んでいく。
  • ただし主人公が赤いトゲに当たっても即ミスとはならず、後ろに弾き飛ばされる(ノックバックする)だけなのが本作の特徴。
    • 一見優しいが、このノックバックが曲者。ノックバック中に他のトゲに当たるとノックバックが連鎖して、さらに後ろまで弾き飛ばされてしまう
      • ステージ構成もこのノックバックの連鎖を狙ってトゲが配置されており、場合によっては1ミスしただけなのに、ステージの中頃から初期地点まで一気に戻されてしまうことも珍しくない。
    • トゲに触れた際は一定確率で「CRITICAL」となり、通常よりも大きく弾き飛ばされる。これにより、同じ場所でミスしても戻される距離が変わることがある。
    • アクションゲームとしての難易度も高めで、最初のステージからトゲが大量に配置された足場を渡っていくシビアな操作が要求される。
      • 「ミスするとそれまで進んできた道を大きく戻される」という仕様は『Getting Over It with Bennett Foddy』*2や『Jump King』などと似ており、それらと同様「苦行ゲー」などと称されるジャンルの作品と言える。
  • 移動とジャンプの他、ゲーム進行と共に以下のアクションが追加されていく。
  • ダッシュ
    • 素早く移動でき、ジャンプ力も増す。
  • 壁ジャンプ
    • 壁に張り付いてゆっくり降下したり、壁キックで上に登っていくといったアクションが可能。ロックマンシリーズと似た形式。
  • 空中ダッシュ
    • ボタンを押している間、ゲージを消費して前方に移動できる。方向転換も可能。ゲージは時間経過かアイテムの取得で回復する。
  • 攻撃
    • 近くにいる敵に自動で弾を放って攻撃する。
  • ステージは全7面。
    • マップによってはチェックポイントがあり、メニューの「セーブポイントへ」を選べばどこからでもチェックポイントまで戻ることができる。
    • ボスが登場するステージも存在する。ボスから攻撃されるとノックバックではなく普通にミスとなり、チェックポイントから再開となる。
    • コース上には「ワクチンコード」というアイテムが配置されており、収拾率がリザルトの評価に影響する。

賛否両論点

  • ミス時のイライラとクリア時の達成感
    • 前述の通り、トゲに当たるとそれまで進んできた道を大きく戻されてしまうため、普通のアクションゲームと比べてやり直しの手間がかかり、プレイヤーに意図的にストレスを与える構造となっている。
    • 一方でストレスが大きい分、難所をクリアできた時の達成感と開放感は格別。こうした「苦行ゲー」の例に漏れず、プレイヤーによって好みが分かれるタイプの作風となっている。

評価点

  • 「苦行ゲー」としては遊びやすい作り
    • ミス時のペナルティは大きいものの、アクションゲームとしての操作性は良く、思ったように操作できずイライラするという問題はない。
    • コースも、難易度は高めながら理不尽な仕掛けなどはなく、繰り返しプレイすれば突破できるバランスに調整されている。
      • ステージ制かつチェックポイントもあるので、1ミスでこれまでの苦労が完全に水の泡になってしまうこともない。

問題点

  • ミス時に操作ができない
    • トゲに当たって弾かれている時は基本的に操作不可能であり、リカバリーのために抵抗したりはできない。
  • ボリュームは少なめ
    • ステージは7つのみ。高難易度で1ステージあたりの密度は高いものの、5時間程度でクリアできてしまう。
    • もっとも、ロープライスである点を考慮すれば少なすぎるというほどではない。

総評

『Getting Over It with Bennett Foddy』や『Jump King』などと同様、「ミスすると大きく戻されてしまう」系ゲームの一本。
しかしアクションゲームとしてはクセがない操作性であり、難易度も高すぎるほどではないので、矛盾するようだが「苦行ゲー」の中では遊びやすい初心者向けの作品と言える。
高難易度系の2Dアクションゲームが好きな人であれば、適度な緊張感を持ちながらトライ&エラーを楽しめるだろう。

最終更新:2023年05月25日 10:25
添付ファイル

*1 絵文字にありがちな黄色く丸い顔をしている

*2 通称「壺おじさん」「壺おじ」