Santa Claus Goblins Attack
【さんた くらうす ごぶりんず あたっく】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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Nintendo Switch
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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Isaias Game Dev
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開発元
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DERIK D.F
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配信開始日
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2023年1月26日
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定価
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1,328円(税込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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IARC:7+
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備考
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日本語非対応 2023年12月29日に配信停止
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判定
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クソゲー
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ポイント
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サンタが主役の縦スクロールシューテイング 崩壊したゲームバランスと使い回しの多さ 強気な価格設定に見合わぬ完成度の低さ
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概要
海外メーカーであるIsaias Game Dev発売、ブラジル出身のDERIK D.F開発によるダウンロード専売ソフト。
ジャンルは縦スクロールシューティング。サンタの「クラウス」が操縦するプロペラ機を操り、敵であるゴブリン軍を殲滅させていく設定。日本語非対応。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全25ステージを順々に攻略していく。ステージセレクト可能だが、プレイには一定の星ストックの消費を要する(下記)。
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操作体系
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アナログスティック等でプロペラ機の8方向移動。ショットは操作なしで自動発射。4つのボタンで星ストック消費と引き換えに特殊攻撃発射。
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アイテムについて
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敵を破壊すると高頻度で「星」のアイテムを落とす。これをストックしておくと、下記の強化等で利用できる。
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その他にも「星の自動回収化」「星の獲得数倍増」「一定時間無敵化」「ライフ回復」「シールド回復」の各アイテムも定期出現する。
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星ストックの使い道について
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ステージ開始前にて、星ストックを引き換えにプロペラ機のアップグレードができる。
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「ライフとシールドゲージ、及びショットの強化(5種)」「アイテム効力の延長(3種)」「特殊攻撃の強化(4種)」を各10段階まで行える。
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その他にも星ストックは以下の方法でも利用できる。すべてにおいて利用は任意であり、利用しなくともオールクリアは可能。
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ステージセレクトを行うにはその都度にストックの消費が必要。後発のステージになる程に消費されるストックが高くなる。
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ステージ途中でゲームオーバーになった場合、ストックがあればその場コンティニューができる。ただしステージ最初からのコンティニューの場合は無償。
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消費特殊攻撃は発射する度に少量のストックが消費される。ステージ中の画面右側には「特殊攻撃の対応ボタンやストック消費数」が表示されている。
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ステージクリアとミス条件について
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ステージ最後に待ち構えるゴブリン操縦のボスを倒せばクリア。画面右上側にボスのライフゲージが表示。クリア後もライフゲージ等の回復はない。
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ゲージによるライフ制+ステータスの強化によるシールド制。敵や敵弾接触ダメージでどちらかのゲージが消耗。すべてのゲージが尽きるとゲームオーバー。
問題点
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崩壊したゲームバランス
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本作のゲームバランスはかなりの崩壊気味で、真面目にシューティングとしてプレイするには無理がある。
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プロペラ機の初期ショット性能が攻撃力・連射力・攻撃範囲のあらゆる面で貧弱であり、まともに敵を破壊できない。ほぼ縛りプレイ仕様の性能といっていい。
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星ストックを貯めてアップグレードでショットを強化すると、ショット性能が極端なまでに上昇し、大方の敵を簡単に撃破できる。
通常の雑魚敵だけでなく、一部のボスに対してもショット張り付きで即撃墜できてしまう位の超性能と化すため、苦戦する原因がほとんどなくなる。
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強化後のショット性能があまりにも強すぎる一方で、特殊攻撃全般がほとんど使い物にならない。
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星ストックを消費する割には微妙な性能で、強化ショットのごり押しで攻略した方が断然効率的。しかも特殊攻撃を強化しても大して強くならない。
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プロペラ機の貧弱な脆さ
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本作には自機ダメージ後の無敵時間というものがなく、さらにはダメージ量も高い故に、状況次第ではあっけなくゲームオーバーと化す。
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アップグレードでライフやシールドを強化したとしても、いかんぜん無敵時間なし&高いダメージという貧弱さなため、常時油断はできない。
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敵の出現位置や攻撃を示す前兆というものが皆無で、いつの間にかダメージをくらう状況も頻発。最悪、連鎖ダメージでゲームオーバーとなり得る。
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使い回される水増しステージ
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全25ステージと一見ではボリュームがあるように思えるが、実際には同じステージの使い回しによる水増しである。
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雑魚敵の種類はどのステージでもほぼ同じものばかりで、ステージ背景に至るまで同じものが使い回される。BGMに関しても終始使い回ししかない。
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ボスは大きく分けて「船型」「飛行機型(小型・大型)」「戦車型」しかおらず、25ステージの中で同じ顔触れが繰り返されるだけ。
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ボスの強さに格差があり、船型と小型飛行機型は一瞬で撃破できる脆さで、戦車型は高い耐久度と回避困難な攻撃を放ってくる凶悪さである。
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星ストックが枯渇しやすい
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本作では何をするにも星ストックが必要で、特に初期の頃はストックの枯渇が発生しやすい。
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上記の通り、初期のプロペラ機のショット性能が貧弱すぎるため、星がなかなか回収できない。強化後はかなり回収率は上がるが、それでも十分とはいえない。
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ステージセレクトをするだけでも結構な額のストックが消費されてしまうため、後発のステージからプレイしたい場合はより多大な負担がかかる。
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途中コンティニューで消費されるストックが異様なまでに高額で、しかもコンティニューした途端に連鎖ダメージで即ゲームオーバーになる可能性もある。
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ボス戦前の会話が飛ばせない
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各ステージのボス戦前には必ずサンタとゴブリンとの約30秒ほどの会話シーンが挟まれるが、これが全くスキップできない。
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そもそもどのステージでも同じような淡泊な会話しかなく、しかも日本語非対応である。何が面白くてこんな無駄な会話を導入したのかが分からない。
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謎の不具合の数々
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普通にプレイしても高確率で以下の不具合が発生する。どういう条件で発生するかは不明。
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ボスのライフゲージが残っているのに撃破した扱いとなる。その逆にボスが無敵化して倒せなくなり、ステージクリアが詰む場合もある。
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ステージクリアすると2つ先のステージが始まり、その前のステージがなかった事になる。なおステージセレクトでは25ステージ分すべてが選択対象である。
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「画面右側に表示された特殊攻撃の星ストック消費数」と「実際の消費数」が一致していない。ひどい場合は特殊攻撃を出すとなぜかストックが増える。
評価点
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シューティングとしての破綻はない
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あまりにも問題点の多い本作ではあるが、シューティングとして特別に破綻している面は見受けられない。
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実質移動のみに集中すればいい操作体系は快適といえる。また敵の種類は少ないながらも、すべて攻撃・行動パターンに差別化が図られている。
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レトロ&アニメチックなグラフィックは上々
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どことなくレトロチックながらもアニメチックでもあるグラフィックのクオリティはなかなかに高い部類。
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しかしながら同じような敵と背景が使い回される本作においては、早期に視覚的な飽きが回る点は否定できず、あまり評価に結び付いていないのが残念。
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アップグレードをする度にプロペラ機の外観が変化するという、妙な部分で凝った演出がある。
総評
シューティングとしての破綻はないものの、ゲームバランスの崩壊と露骨な使い回しの多さという抱擁不可能な問題点が目に付く一作。
1,000円台のシューティングとなればそれ相当のクオリティとボリュームを持った作品も多い中で、この完成度で1,300円超なのはかなり厳しい。
最終更新:2023年12月30日 01:55