ピクセル ライン2 イン・トゥ・パズルバース
【ぴくせる らいんつー いん とぅ ぱずるばーす】
概要
レイニーフロッグ発売、スコアスタジオズ開発によるNintendo Switch専用ダウンロードソフト。『ピクセルシリーズ』の通算7作目にあたる。
『ピクセル ライン DX』『ピクセル ライン DX ニューパズル500!』(以下:『DX』)の続編であり、『ピクセル ラインシリーズ』としては3作目。
ジャンルは『DX』と同様のライン繋ぎ系のイラストペンシルパズル。シリーズ初となる有料パック(DLC)も各300円(税込)で配信されている。
スコアちゃん一味が様々な時代にタイムスリップしながらパズルを解いていく設定。本作のキャラクターデザインはラフなペーパー画調で描かれる。
ゲームルール
問題の解き方や操作体系に関しては『DX』と全く同じ。詳細は『DX』のゲームルール(問題の解き方・操作体系)を参照の事。
このページでは『DX』からの変更点や収録モードを中心とした解説を行う。
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本作では「ストーリーモード」と「パズルモード」のモードがプレイできる。共に初回からプレイ可能。
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ストーリーモードは「章」、パズルモードは「ジャンル」というカテゴリー分けがされ、その中に複数の問題ステージが収録されている。
 
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問題のマス集合体のサイズに大きな変更が加えられており、『DX』には存在しなかったサイズの割合が非常に高くなっている。
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『DX』のマス集合体は必ず縦マス・横マスが同じ数の正方形型だったが、本作では各列マスの数が異なるの長方形型である場合が多く、正方形型は少数しかない。
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『DX』における各列の最大マス数は128マスに及んだが、本作では各列100マスまでとなっている。最大のマス集合体は「100×100」。
 
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ロード時間が全体的に『DX』よりも短縮されている。また『DX』には非搭載だった「ステージ中の問題リセット機能」「各ステージのクリア時間の記録」も追加。
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BGMやステージの背景を好きなものから選択できる(ランダム選択も可能)。BGMは全12曲。背景は過去の『ピクセルシリーズ』を意識したデザインを含む全6種類。
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プレイの総合情報が確認できる。「1問あたりの平均クリア時間」「全モードクリアまでの総プレイ日数」などの情報あり。
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コントローラー側の操作性がある程度改善。『DX』に比べるとすらすらとラインを引きやすくなっている。とはいえSwitch本体側のスライド操作の方が断然やりやすい。
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ゲーム中にとある条件を満たすとトロフィーが獲得できる。全20種類。トロフィーは登場キャラのフィギュア風で、360方向から様々なアングルで鑑賞できる。
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『DX』と同じくチュートリアルがゲーム初回時に挟まれる。スキップ可能なのも『DX』同様だが、トロフィーの獲得条件に関わるため、実質強制プレイといえる。
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一部のステージに限り、問題を解き終えるとステージクリア表示と共に「解いた絵柄に関するトリビア」が表示される。トリビアは後の再鑑賞が可能。
ゲームモード
有料パックを購入するとパズルモードに新たなジャンルが追加される。1パックにつき80問前後のステージがプレイ可能。
パズルモードにおいては追加ジャンルが定期的に無料アップグレード(アンロック)される予定。1ジャンルにつき9ステージの問題が追加されている。
有料パックと無料アップグレードは下記のパズルモードのジャンル数に含んでいない。本ページではデフォルトである初期バージョンの表記となる。
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ストーリーモード
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ストーリーを進めながら各章に収録された問題ステージを攻略していくモード。全6章+隠し3章(全210ステージ)。
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各章は25ステージの構成。ステージ25以外はどこからでも好きなステージをプレイできる。ステージ25は他ステージすべてクリアすると解禁。
 
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ステージクリアすると問題の絵柄が立体化され、セレクト画面に表示されたジオラマに登録される。ジオラマはいつでも様々なアングルから鑑賞できる。
 
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パズルモード
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パズルのみのプレイに特化したモード。全9ジャンル(全160ステージ)。
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各ジャンルは9~25ステージの構成。どのステージも即プレイ可能。全ステージクリアをしたジャンルは選択画面から一旦削除される(再表示も可能)。
 
 
評価点
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安定したプレイのしやすさとボリューム
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プレイのしやすさとボリュームは『DX』とほぼ同じであり、本作にも『DX』の評価点がそのまま当てはまる。
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「同色・同数字同士のマスをラインで繋げる」という分かりやすいルールで、小難しい操作抜きでさくさくとプレイできるのは『DX』同様。
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減少傾向ながらも問題数は多く、『DX』同様にやり応えは高い。1,500円販売のペンシルパズルとしてはかなりのプレイ時間を要する。
 
 
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『DX』からのシステム周りの改善
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『DX』よりもロード時間が短縮され、コントローラー側の操作性も向上している。これにより、待ち時間が少なくなり、コントローラー側でも遊びやすい。
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『DX』ではなぜか非搭載だった、クリア時間の表示や問題リセットといった機能がようやく搭載。タイムアタック的な楽しみ方もしやすくなっている。
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「プレイの総合情報」「BGMと背景の選択」「絵柄の関するトリビア」といった、本作独自のシステムも追加され、より洗練された作りとなった。
 
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登場キャラが相変わらず可愛いらしい
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毎回キャラのデザインが変わるシリーズではあるが、本作のデザインはラフなペーパー画調という、過去シリーズとはまた違った魅力がある。
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手短な描写ではあるものの、ストーリーモードにおけるスコアちゃん一味の活躍も見所。『DX』では不在だったモナ・クロマティック博士も同行している。
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様々なアングルでトロフィーやジオラマを鑑賞できる"おまけ"も嬉しい特典。トロフィー等の作りも凝っており、まるで実物を眺めているような感覚。
 
問題点
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問題数・マス数の縮小化
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600問も収録されていた『DX1』と同価格でありながら、デフォルトでの問題数は370問と縮小している。
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評価点の通り、依然として問題数は多いものの、『DX1』の600問、『DX2』の500問と比べ、『ピクセル ラインシリーズ』としては控えめなボリューム。
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有料パックを購入すれば問題数は増やせるが、当然ながらそれ相当の追加出費がかかる。無料アップグレードはあまり大きな追加問題は期待できない。
 
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問題のマス数に関しても『DX』に比べると縮小化の傾向があり、比較的短期でのクリアに収まりやすくなっている。
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最大マス数が各列100マスまでに抑えられ、マス集合体が片方の列が短い長方形型中心に変更された影響もあり、問題のスケールが少し縮められている。
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一方で『DX』における各列が極端に少ない問題も減少傾向にあり、総合的にいえば「問題のサイズの均一化が図られた」というべき修正が加わっている。
 
 
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ジオラマのアングル調整が行い辛い
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ジオラマのアングル調整の操作に独特のクセがあり、思い通りのアングルで眺めにくいのが地味に厄介。
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せっかくの凝った作りのジオラマが思い通りに鑑賞し辛いのは悲しい。なおトロフィーのアングル調整に関しては特に不備はない。
 
 
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トリビアの解説が中途半端
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すべてのステージにトリビアが対応しておらず、むしろトリビア対応のステージの方が少数しかない。
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原則として知名度があまり高くないであろう絵柄であるほどにトリビアが解説されやすい傾向にあるが、すべてに対応していない中途半端さは否めない。
 
 
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操作性の問題
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『DX』と違い、カーソル移動時にキーが斜めに入らない場合がある。
 
総評
イラストパズルとしての安定した面白さは『DX』同様であり、ボリュームの縮小化はあれど販売価格以上の価値は十分に持っている。
『DX』からの改善点や追加された要素もあり、シリーズの中でも高い完成度を誇る一作といえる。
最終更新:2024年06月28日 00:15