DingDong
【でぃんどん】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Nintendo Switch
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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シルバースタージャパン
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開発元
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ktk.kumamoto
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配信開始日
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2022年10月27日
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定価
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2,200円(税込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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追いつ追われつの鬼ごっこアクション ほぼ運ゲーなゲームバランスと劣悪カメラワーク 異様に強気な販売価格とスカスカボリューム
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概要
『ラビ×ラビシリーズ』『タッチバトル戦車3Dシリーズ』等でお馴染みのシルバースタージャパンからリリースされたNintendo Switch専用ダウンロードソフト。
ジャンルはポリゴン描写による3Dコンパクトアクション。色々な怪獣達が鬼ごっこによる対決をする設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全40ステージを順々に攻略していく。ステージセレクト対応。ステージ別でハイスコアの記録がされる。
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プレイヤー側の怪獣を最大6体から選択できる。怪獣にはそれぞれ個別の特殊行動が用意されているが、それ以外の性能差はない。
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操作体系
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一般的な3Dアクションと同じ感覚でプレイヤー怪獣を操作していく。
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左側のアナログスティックで360度移動。右側のアナログスティックでカメラワーク調整。画面右上にはステージ全域の状態を示すMAP表示がされている。
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専用ボタンで特殊行動を行う。使用中の怪獣によって行動の性能差あり。一度行動を行うと、しばらくは行動不能になる制限あり。
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ステージルール
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限られた範囲のステージ舞台の中で、制限時間300秒以内に対象となる敵怪獣をすべて倒せばクリア。
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通常ではプレイヤー怪獣は敵怪獣に追われる立場であり、執拗に追いかけてくる敵怪獣に接触してしまうとダメージを受けてしまう。
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後述の強化によりベルを持った敵怪獣を1~3体倒すとステージクリアとなる。制限時間が続く間はベルを持っていない敵怪獣も無限に湧いてくる。
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ステージ内にはすべての怪獣の移動を妨げるブロックが多数配置。ブロックの活用で敵を追い込んだり、逆に追い込まれてピンチに陥る場面が多い。
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定期的にステージ内に出現するクリスタルに触れるとプレイヤー怪獣が立場逆転の強化となり、逃げ回る敵怪獣を接触による攻撃で倒せる。
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敵怪獣側もクリスタルに触れると強化されてしまい、より一層のピンチに陥る。また出現したクリスタルを放置すると、その場から消滅してしまう。
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強化は一定時間経過すると効果消滅。敵を倒すと効果が少し延長される。クリスタルは誰かが強化されていない限りは、ステージのどこかに必ず出現している。
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ステージクリア後は「制限時間の残り」「倒した敵の総数」に応じたスコア発表がされる。ダメージ2回を受けるか制限時間が尽きるとゲームオーバー。
問題点
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ほぼ運ゲーなゲームバランス
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あまりにも運の依存が強すぎてゲームバランスが崩壊しているという根本的な問題がある。
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強化に必要なクリスタルの出現位置が完全ランダムなため、強化による攻撃ができるかは100%運で決まる。運が悪いと攻撃をする事が許されない。
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おまけにクリスタルの効果時間にもランダム性があるらしく、せっかく攻撃側に回れても即効果終了という理不尽な現象も高頻度で起きる。
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さらには「目の前のクリスタルが消滅」「敵怪獣にクリスタルを奪われる」という状況も発生しやすく、とにかく攻撃手段の確保が安定しない。
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これに加えて敵の出現位置までもが完全ランダムなので、強化が発動しても敵を倒せる保障は全くない。
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攻撃のチャンスになっても何もできないままに効力終了となりやすい。おまけに攻撃中の敵怪獣は逃げ腰体制で、下記の件もあり、そう簡単には倒せない。
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以上の事から「遭遇するかどうかも分からないクリスタルと敵を引き当てるまでステージを彷徨う」という虚しき運ゲーを強いられる事に。
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足止め必至な劣悪カメラワーク
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本作におけるもう一つの重大な問題として、絶望的なまでにカメラワークが劣悪な点が挙げられる。
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「移動中に視界に映らないブロックに絡まれての足止め」という状況が頻発し、足止め中に敵怪獣に襲われる(攻撃のチャンスを逃す)のは当たり前状態。
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カメラワークがあまりにも劣悪すぎて、MAPがまともに活用できないのも難点。足止め頻発な環境で動きが封じられているのでどうしようもない。
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販売価格と不釣り合いなボリュームのなさ
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短期決着前提のステージが40しかなく、ゲームとしてのボリュームはかなりスカスカな内容。
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ステージを進めても「ステージ舞台が広くなり、敵怪獣の出現頻度が高くなるだけ」の変化しかなく、実質は難易度以外での変化性は皆無である。
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このスカスカボリュームにして2,200円いう超ぼったくりな販売価格。明らかに価格と内容が釣り合っていない。
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特殊行動の使い道がない
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プレイヤー怪獣の特殊行動の使い道がほとんどなく、存在価値皆無な死にシステムと化している。
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なにせ運で結果が決まるゲームバランスと、まともな操作が行い辛いカメラワークなので、特殊行動を行っても焼け石に水の効果しかない。
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グラフィックのチープさ
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PS・SS黎明期並みのチープなポリゴングラフィックで、外観上の見た目もよろしくない。
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登場怪獣の種類及び動きのバリエーションもショボいの一言で、全体的に作りが安っぽい。ゲームを盛り上げてくれる演出もほとんど見られない。
評価点
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ゲームのコンセプト自体は悪くない
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ゲーム自体の完成度の低さはともかく、「怪獣同士で平和的な鬼ごっこをする」というコンセプトは決して悪いものではない。
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有名どころで例えるならば『パックマン』のパワーエサ効果を対戦形式に落とし込んだ内容で、追いつ追われつの関係性を表現した試みは評価できる。
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しかしながら、いくらコンセプトの着眼点は良くとも、肝心のゲーム内容がこれでは評価が全く活かせていないといわざるを得ない。
総評
運がすべてなゲームバランスと劣悪なカメラワークを筆頭に、ゲームとしての面白みが悲しい位に感じられない、まごう事なきクソゲーといっても過言ではない一作。
このクオリティで2,000円超の販売価格は無謀としかいい様がなく、『ラビ×ラビシリーズ』等の販売実績を持つメーカーのする事とは思えない。
最終更新:2023年08月14日 03:13