ちっぴーとのっぽー なかよしコンビのわくわく工場
【ちっぴーとのっぽー なかよしこんびのわくわくこうじょう】
| ジャンル | アクションパズル |  | 
| 対応機種 | Nintendo Switch Windows(Steam)
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| メディア | ダウンロード | 
| 発売元 | peakvox | 
| 開発元 | オーツー | 
| 発売日 | 2023年3月9日 | 
| 定価 | 2,500円 | 
| プレイ人数 | 1人~2人 | 
| レーティング | IARC 3+ | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | ブロックで玩具を作るアクションパズル 特徴の異なる2人を操作
 お題と多少違っててもクリア可能
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概要
お題として示されたおもちゃ(ブロックで構成)を作り上げるアクションパズルゲーム。
操作するキャラクターはタイトルにもあるとおり「ちっぴー」と「のっぽー」の2人であり、この2人を同時に操作しておもちゃを組み立てていく。
基本的には2人で遊ぶことを前提としたゲームバランスであるが、1人で同時に2人を操作して遊ぶことも可能である。
特徴
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ステージ毎にお題が示されると共に、そのお題を作るためのブロックが配置される。
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目標はブロックを組み合わせてお題となった玩具と同じ形を作り上げることである。
 
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プレイヤーが操作するのは「ちっぴー」と「のっぽー」の2人のキャラクターであり、この2人でブロックを運搬したり、組み立てたりすることになる。
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なお、二人プレイの際は1Pが「ちっぴー」を、2Pが「のっぽー」を操作することになる。
 
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「ちっぴー」と「のっぽー」はどちらもブロックを運搬したり組み立てたりといったことができるが、性質面で以下のような違いがある。
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「ちっぴー」は背が低く、ブロック1個分の高さしかないため狭いところを通ることが可能。
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「のっぽー」は背が高いため、ブロック2個分の高さがないと通過できないが、ジャンプ力が高く「ちっぴー」だと届かない高さまでジャンプできる。
 
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2人ともブロックを運ぶ力は同等である。
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基本的に持ち上げられないブロックはないが、ブロック4個分以上で構成されているオブジェクトを持つ際は移動スピードが大幅に落ちる。
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ブロック4個以上で構成されているオブジェクトは2人で一緒に運ぶことで移動スピードの減少などを防ぐことができる。
 
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オブジェクトを持っている際にジャンプも可能。また、オブジェクトを持ち上げ(1マス高い位置まで持ち上げる)、下ろす(自分と同じ高さに下げる)といった操作も可能。
 
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2つ以上のオブジェクトを隣接させると接着する。
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持っている最中で勝手にくっ付いてしまう事は無いが、持っていないオブジェクトに隣接させて置いてしまうと有無を言わさず接着されてしまうため複数のオブジェクトを近くで扱う際には注意が必要。
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なお、一度くっつけてしまったオブジェクトはカッターのギミックがある場合を除き切除することは一切できない。
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詰み防止のために、任意のオブジェクトをくっつけた部分まで巻き戻すことができる機能が用意されている。
 
 
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お題が完成したら納品エリアにオブジェクトを置き、その近くにある審査ボタンを「ちっぴー」と「のっぽー」の双方で踏むことで完成品のチェックがされる。
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完成品は3段階で評価される。評価の基準はお題にどれだけ近いかのみであり、完成に掛かった時間は評価に全く関係が無い。
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このことから分かるように、本作ではお題と異なるものを納品したとしても、ミスが軽微であれば完成品として認められる。
 
 
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ステージによってはギミックが存在する場合もある。
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ブロックを着色するペンキや、ブロック同士を切除するカッター、形を変える加工機などブロックに変化を与えるものや、エレベーター、ワープ装置など移動に必要なギミックなどがある。
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中にはそもそもブロックをどのようにして手に入れるか、納品エリアに運ぶか、といった操作面での謎解きを要求される場面も。
 
 
評価点
ほどよい歯ごたえのあるパズル
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可愛らしい見た目から子ども向けと思われがちだが、パズルそのものは決して簡単すぎない絶妙な難易度とになっている。
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ブロックを回転させることができない、一度接着させたブロックは(カッターが無い限り)切り離せないといった制約があるため、何も考えずにブロックを組み合わせて行くだけでクリアできる……といった単純な構造にはなっていない。中には、余分なブロックが設置されているため、取捨選択を要求されるステージもある。
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とはいえ、完成図は与えられており、何を作れば良いか分からないということはないので根気強くやればクリアできずにつまることはないだろう。
 
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アクション要素が多少要求される場面はあるが、クリアに支障があるほど難しいケースはない。もし、緻密な操作が要求されていてクリアできない、という場面があるとしたら別の解法があると考えた方が良いだろう。
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ステージ次第だが、クリア方法がいくつかあるものもある。カッターがある場合は、ブロックを切りまくるという力業も許容される。
可愛らしい見た目と掛け声
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操作キャラである「ちっぴー」と「のっぽー」はどちらも可愛らしい見た目をしているだけでなく、要所要所で掛け声を発する。
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開始時には「準備オッケー」「いつでもいいよ」といったものから、重いオブジェクトを運ぶ際に「もの凄く重ーい」「手伝ってー」と発したり、一緒に運ぶ際には「せーの」といったり、ボタンを押す際に「ポチッとな」など発するボイスは様々でクスリとさせられるものも。
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単純に重いブロックを運んでいることを一緒にプレイしている相手に伝える場面以外ではゲーム進行に何らメリットがあるわけではないが、思わずほっこりさせられることだろう。
 
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当たり前と言えば当たり前だがカッターなどのギミックこそあるが、キャラクターが切れてしまう心配は一切ない。
わいわい盛り上がる協力プレイ
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本作の醍醐味である2人プレイでは、お互い意思疎通しながら組み立てることになるため盛り上がれる。
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上記の通り、ひょんなことでブロック同士がくっ付いてしまうため、互いの意思疎通が取れていないと、変なところに置いて変なところにくっつけてしまうなんていうミスが起きることもある。
 
賛否両論点
完成図が分かりにくい
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各ステージで必ず完成図が表示されており、完成図そのものは大きく表示される上、大きめのステージだと2箇所に表示される場合もあるため、完成図そのものの確認はしやすい。
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しかしながら、3Dパズルである都合上、お題の形状次第では見えない部分のパーツが多くなり完成図だけでは分からない部分も普通に存在してくる。
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一応、ステージ内にある赤いボタンを踏むことで完成図のホログラフィーが表示される。ホログラフィーはカメラを回転させることで背面まで見ることができるが着色はされていないので複数色のブロックがある場合、ある程度想像力が問われることも。
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一応、完成図に記載されている一言メモがヒントになっている場合もある。
 
 
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見えない部分が理不尽なことになっている、といった問題はなく、見えない部分のせいで失敗してしまうということにはならないことや、ブロックそのものを消去法で選んでいくことでどのようなブロックをはめ込むか分かったりするため、あくまでパズルの一要素と考えることも可能だが、お題が与えられる以上見えない部分をなくしてほしかったという意見も聞かれる。
クリア時間の評価はされない
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本作のクリア時の評価はお題と一致しているかどうかのみで判断される。折角タイムも計測されるのにタイムが評価に含まれないのが残念との声もある。
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とはいえ、時間を気にせず遊べるというプラスの意見ももちろんある。また、評価が一致度で判定される都合上、上記の見えない部分を組み立て損なって最初からやり直し、ということにもなりにくい(ある程度正しければ評価は低くてもクリアできるため)。
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ただ、間違ってるのは嫌だというプレイヤーとしては、やり直したいのにそのままクリア扱いになってしまうというジレンマも。
 
 
問題点
一人では厳しいバランス
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2人のキャラクターを同時に動かす、というシステムなので当たり前だが、1人で操作しようとすると2人のキャラクターを同時に操作しなければならず操作難易度はかなり高い。
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この手の2キャラクターが存在するパズルゲームは同時操作を求められないなどで、事実上1人でもプレイ可能なものが多いのに対し、一緒に運ぶ、片方がエレベーターを操作するなど、本作では同時操作を普通に求められるため、ハードルは決して低くないものとなっている。
 
総評
見た目や雰囲気からは子ども向けのパズルゲームを想像しがちだが、簡単すぎず難しすぎない絶妙なバランスのパズルゲームである。
ブロックを組むだけなのだが、様々なギミックなどが用意されており、ある程度考える力が求められる。
1人でプレイするのは操作面でかなりハードルが高いものの、2人で協力して遊べるパズルゲームを探しているなら打ってつけの一作といえるだろう。
最終更新:2024年01月07日 00:11