Zumba de 脂肪燃焼!

【ずんばでしぼうねんしょう】

ジャンル フィットネス
対応機種 Nintendo Switch
発売元 セガ
開発元 Kuju Entertainment
発売日 2020年6月18日
定価 5,478円
プレイ人数 1〜4人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
廉価版 新価格版
2023年1月19日/3,828円
判定 なし
ポイント Zumbaをおうちで
実際さながらのレッスン
判定には部分的に理不尽さも


概要

ダンス型のフィットネスプログラムであるZumba(ズンバ)のレッスンを受けられるソフト。実写映像によるお手本に合わせ、Joy-Conによる判定でプレイする。

システム

  • Joy-Con縦持ち専用で、1本のみ手に持ってお手本通りに動かしてプレイする。利き手の区別は無い。
  • プレイ画面にはインストラクターによるお手本の映像と、その動きを繰り返す時間を示すバー、自らのスコアが表示されている。
    • 曲内には一定間隔でストロークと呼ばれる判定タイミングが存在し、この判定の際に受ける評価でスコアが貯まっていく。
      • 判定はMiss・Good・Great・Zumbaの4段階で、動きに沿えていた度合いで評価が決まる。Good以上を連続で決めるとコンボがつながり、もらえるスコアが増える。
    • 評価を受けると自分のスコア横にあるゲージが貯まり、全て貯まると☆が1つ増え、映像の演出も豪華になる。
  • プレイ後は獲得したスコアと☆のほか、お手本通りだった割合を示す「テクニック」、燃焼カロリーが表示・記録される。
    • スコアが一定値まで貯まると、プレイヤーの「フィットネスレベル」が上がる。

ゲームモード

  • シングル曲
    • 1曲プレイする。様々なジャンルから31曲を収録。
    • 複数人プレイの場合は対戦となる。
  • フルクラス
    • Zumba式のプログラムで何曲かを連続プレイする。15分クラス、30分クラス、60分クラスがある。
  • フィットネスパーティ
    • 複数人プレイだがこちらは協力となるため、参加者全員がノルマをクリアしないと成績がつかない。シングル曲とフルクラスを選択可能。
  • フィットネストラッカー
    • 以下のプレイ記録を見られるモード。
      • 統計…今日、今週、今月、全期間累計の燃焼カロリーやプレイ時間などを見られる。
      • チャレンジ…アワードの達成条件と進捗状況を見られる。
      • アワード…いわゆるトロフィーの閲覧用モード。獲得するとプロフィールに反映できる。
      • 目標…その名の通りプレイ目標が表示される。

評価点

  • 判定付きで本番さながらのZumbaレッスン
    • Zumbaの特徴は「単純な動きの繰り返しが基本となる代わりにインストラクターは一切喋らない」ことだが、ここがしっかり再現されており、ゲーム的にもやりやすい点である。
    • 発売当時は新型コロナウイルスの流行真っ只中で、対面でのレッスンなどとてもできる状況ではなかったため、目標つきの屋内での運動手段という面でも重宝する。
    • 判定の精度については問題もある(後述)が、正解の動きを覚えること自体はやりやすく、ウォームアップに合わせて画面の演出が豪華になるのも楽しい。
    • クラスでの選曲はZumbaのレッスンに準拠し、高負荷と低負荷の組み合わせになっている。
  • (Zumba的に)豪華なインストラクター
    • Zumba創始者ご本人であるベト・ペレスをはじめ、インストラクターはZumbaガチ勢にはよく知られているようだ。
  • 曲数
    • この手のダンスゲームとしては31曲はそこそこ豊富。ジャンルもポップスからサルサ、レゲエ、ヒップホップまで様々で、そう飽きはこない。

賛否両論点

  • コントローラーに左右の区別がない
    • ロード時のTIPSには「インストラクターは向かい合わせであることに注意してください」という内容もあるのだが、実際の判定上はごく一部(左右の腕を1ストロークごとに動かす動き等)を除いて左右の区別がなく、逆向きに踊っていたとしても成功判定になる。
    • これにより、間違った動きをしていても鏡合わせの動きとみなされて成功判定になることもあり、全体としてはかなり易化している。ダンス経験者からすると甘すぎるだろう。
    • ただ、教室にもよるがZumbaは基本的に鏡合わせの動きは大目に見るものである。ダンス経験のない人にとっては向かい合わせの動きを脳内変換することは相当に難しいので、評価する声も多い。

問題点

  • 判定がやや不安定
    • 『ジャストダンス』シリーズのような体感コントローラー1本持ちのダンスゲーム特有の問題点だが、極端な話がコントローラーを持つ手の動きさえ合っていればいいので、張り合いを感じられないという人も多い。
    • 基本的には判定が易しいとされる一方、動きの小さいシーンで成功判定になる範囲が小さすぎる。手(=Joy-Con)の向きが判定に影響しているのだが、映像と合っていないように思える箇所もあり、これでコンボが止まると不条理に思える。
    • 少し遊んでいれば判定のクセもある程度分かってくるとはいえ、どこがどう間違っていてコンボが途切れたのか一切分からないのも不親切。
  • 選曲
    • 海外ソフトのため日本の曲がないのは当然だが、海外チャートどころかSpotifyにも無いような曲ばかり。
    • それもそのはず、アーティスト名が「Zumba」とある通り、これらはどうやらZumbaのインストラクター向けに配布されている曲らしい。
    • Zumbaの経験者には「もうやったことあるよ…」となる可能性がある一方、未経験者からすると有名な曲が題材になっていないのは残念である。
  • ゲーム性が小さい
    • 結局ゲーム内容は採点とノルマ機能のみであり、ゲーム的要素には欠ける。やり込み要素はトロフィーのみで、スコアや☆による隠し要素なども一切存在しない。
    • 採点についてはゲームソフトである本作特有のものだが、上記の有様であるため有用性は微妙。

総評

機能自体は完成されており、フィットネスとしてZumbaをこなすにはぴったり。ただスコアリングの要素が残念で、DVDやYouTube動画で実践するより優れた点は見つけづらい。
本作がコロナ禍のステイホーム需要も狙っていたであろうことは考慮しなければならないが、ツールとしてもゲームとしてもやや中途半端に終わっている感は否めないだろう。

最終更新:2024年01月10日 11:14