Shotgun King: The Final Checkmate

【しょっとがんきんぐ: ざ ふぁいなる ちぇっくめいと】

ジャンル ストラテジー
対応機種 Linux
Windows
Mac OSX
Nintendo Switch
プレイステーション5
プレイステーション4
Xbox Series X/S
Xbox One
発売・開発元 PUNKCAKE Delicieux
発売日 2022年5月12日
【Switch/PS5/PS4/XSX/One】2023年8月24日
定価 1,400円(税10%込)
【Switch/PS5/PS4】1,650円(税10%込)
【XSX/One】1,450円(税10%込)
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント チェス+ショットガン
運ゲー強め
凝ったレトロな雰囲気

概要

ショットガンを持った黒のキングを操作して、白の軍勢に戦いを挑むゲーム。
ストーリーとしては、仲間たちに見放された黒のキングが、王家のショットガンを手に支配の奪還を目指すというもの。

ゲームモードは王座、エンドレス、チェイスが存在する。
王座がメインのモードで、エンドレスは12フロア以降が異なる。チェイスは1つのフロアで無限湧きする白の駒から極限まで生き残るモード。

最初にレベルとショットガンを選ぶ。エンドレス、チェイスはこれらが固定なので省略。
レベルは駒の初期個数が増えたり、駒の体力が増えるなど数字が上がるごとに難度が上がっていき、レベル1から始まって一つ手前のレベルをクリアする事で解禁され、15まで存在する。
ショットガンは5つ存在してそれぞれ性能が異なり、マガジンが小さいが威力と精度に優れるもの、逆に精度が低いがマガジンが大きく敵を貫通する可能性があるものなどがある。

そしてゲーム開始。白の駒が並べられ、黒のキングが出現。

黒のターンから開始し、移動、マガジンに弾があるなら射撃、一つでもマガジンに空きがあるならその場でリロードが出来る。
リロードはマガジンに空きがあるならショットガンのボタンを押して移動せずに出来る他、移動をすると自動でリロードされる。
マガジンがいっぱいの時か、予備の弾が無い時に移動をすると1つ予備の弾が補充される。
射撃は任意の方向に可能で、発射角の範囲で火力分の弾が発射される。
弾には射程が存在し、その範囲内で敵に当たれば1ダメージ。駒の体力を0にすることで破壊でき、オーバーキル分は吸われずに飛んでいくため、火力6で体力3のポーンを縦にダブルキルする事も可能。
ポーン、キング以外を破壊すると魂カードが手に入り、そのカードを使うと、カードに描かれた駒の動きが出来る。例えばクイーンなら、8方向に何かにぶつかるまでの直線距離のどこか好きな所に移動できる。
黒のターンが終了したタイミングで白の駒の攻撃範囲にいるとゲームオーバー。移動タイミングは関係ない。

プレイヤーのミス対策として、愚行の盾というものがあり、その行動でゲームオーバーになる場合、盾を1つ消費して行動を自動的にキャンセルされる仕組みがある。設定で0~3枚を選べ、行動した場合は数がリセットされる。
また、至近距離にいる時に限り、その駒をそのターンで倒してゲームオーバーを免れられる場合、盾に関係なく射撃が行われる。
ただし愚行の盾は完全ではなく、他の駒の攻撃範囲を塞いでいる敵を倒した結果、ルークなどの攻撃範囲がこちらまで伸びてしまいゲームオーバーになるといった事までは考慮されない。

白のターンでは一部の駒が移動をする。
駒にはタイマーがあり、タイマーが最大になると移動をする。震えている駒は次のターンで移動する駒。
タイマーのスタート位置はランダムで、同じ駒でも移動するタイミングがずれる。
ポーンは実際のチェスと違い最初の移動も1マス(後述するカードの効果で2マス動く事も)で、攻撃範囲はチェス同様斜め二方向のため、キングが前に立つ事で動きを止める事が可能。
チェス同様ポーンは一番下まで来ると昇格してクイーン、ナイト、ビショップ、ルークのどれかになる。実際のチェスでは性能上クイーンになる事しかほぼ無いが、このゲームではカードの関係上クイーン以外になる事が脅威になる事もある。

白のキングを破壊する事でそのフロアはクリアになる。後述するカードの効果によってはキングがいなくなってすべての駒を破壊する必要があったり、ビショップがキングの代わりになったりする。

クリア後は、黒のカードと白のカードの組み合わせが2枚提示され、それを選ぶと次のフロアに進む。
黒のカードは火力を上げたり精度を高めたり、逆に精度を犠牲に火力を上げるものなど基本的に黒に有利なもの。
カードによっては、任意の位置に投げてランダムにバウンドした後爆発する手りゅう弾を投げられるようになるもの、その数値以下の敵を剣で倒せるようになるブレードの数値を上げるものなどがある。
白のカードは駒の追加、体力増加、特殊能力追加など基本的に白に有利なもの。
フロア3(3枚目)では必ず、帰郷というクイーンが1つ追加されるカードがどちらの組み合わせにも出てくる。

11フロアで10枚になり、12フロアでは、王座ではボスが現れる。
ボスを倒すとクリア。この時、特定の条件で裏ボスが召喚され、この裏ボスを倒した時にさらに条件で異なるエンディングが見られる。
エンドレスでは駒の追加や体力の増加などゲームの難化が行われる。


評価点

  • カードのユーモアとそれに伴う駒たちのキャラクター性
    • 例えばナイトはカードによって盾を持って1ターンダメージを無効化したり、いる間はキングが破壊できなくなったりと、駒のそもそものモチーフに応じた特殊能力が付き、敵ながら愛着が湧く人もいるだろう。
    • 黒のカードも聖なる火薬や王の施し(手りゅう弾追加)といったツッコミ所もありながらそれっぽいカードが揃う。
  • カードによる戦略性
    • カードは組み合わせによってシナジーが産まれる。
      • 例えば、白のナイトを倒すとターンボーナスが貰えるカードを手に入れた上で白のカードはナイトを増やすものをメインに選んだり、逆に強化されるカードを選びつつナイトを減らすカードを選んで無効化させるなど。
    • 射程と精度を上げてスナイパーになったり、逆にそれらを犠牲にして火力を上げるものをメインに取って火力で圧倒したり、色々なビルドが楽しめる。
  • 徹底的なレトロな描画と重厚な音楽
    • 細かめのドット絵だが、無彩色と赤色に統一されておりレトロ感が強烈。
      • ブラウン管テレビのように画面を歪ませる設定もある。
    • 音楽はかなり重厚で、チェス+ショットガンというバカゲーに踏み込みかけているゲーム内容が気にならなくなるほど。

問題点

  • 運ゲー要素が強め(特に実績)
    • 出てくるカードはランダムのため、何かに特化したビルドを作るのに運が要り、白のカードに強烈なものが揃ってしまえばそれだけ難度が高くなる。
      • ネタバレになるが裏ボスの召喚条件があるカードの組み合わせで、たまたまでは召喚はほぼ不可能な上狙って召喚するのも難しい。
    • 特に実績は、3枚のカードの組み合わせで王座モードをクリアするものが半数を占め、強運を求められる。

総評

運要素は強いがプレイヤーの判断も重要で、やってみるとあの時こうしてればという事は多く、そのためついついリプレイしてしまうゲーム。 実績は狙うと大変だが、とりあえず楽しむ程度でのプレイはおススメしたい。

最終更新:2024年08月12日 18:40
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