Goodbye Volcano High
【ぐっどばい ぼるけーのはい】
| ジャンル | アドベンチャー |  | 
| 対応機種 | Windows(Steam) プレイステーション5
 プレイステーション4
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| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売・開発元 | KO_OP | 
| 発売日 | 2023年8月29日 | 
| 定価 | 【Win】3,400円(税込) 【PS5/PS4】3,080円(税込)
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| レーティング | IARC:16+ | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 擬人化された恐竜たちの青春ADV フルアニメーションで紡がれるストーリー
 アニメーションが大部分故にゲーム性は低い
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概要
KO_OPが開発・発売したインディーゲーム。
2023年2月24日の「State of Play」で発表されたタイトルの一つでもある。
ストーリー
Fangは典型的な18歳の恐竜。卒業後のことよりも自分のバンドがバズることの方が気になっている。しかし、恐ろしいニュースのせいで卒業が台無しになった時、すべてが変わる。
Fangたちは自分を理解する時間を見つけることができるのか? 変わりゆく世界を導きながら恋愛もうまく両立できるのか? 困難な時期に、私たちは互いを思い何ができるのだろうか?
(PlayStationの公式サイトより引用)
特徴
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フルボイスとフルアニメーションで描かれるアドベンチャーゲーム。
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物語の大部分は2Dのフルアニメーションでストーリーが語られていく。
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例えるならノベルゲームで文章を読み進めるパートをアニメーション置き換えた、と言えばわかりやすいだろうか。
 
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時折、選択肢が提示されたりする他、主人公たちのバンドが歌う音楽に合わせてボタン・スティック入力を行う音ゲーのようなパートが挟まることもある。
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また、ストーリーの途中、登場人物たちがTRPGをプレイするパートがあるのだが、その際は一般的なノベルゲームのように、立ち絵とテキストボックスによるノベルゲーム形式で物語が進んでいく。
 
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プレイヤーの選ぶ選択肢によって、主人公とキャラクターとの関係性が深まり、「キオク」や「フォト」といった要素がアンロックされる。
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「キオク」は本編では語られないショートストーリーが閲覧でき、キャラクター同士の関係性をより深く理解できるようになる。
 
評価点
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クオリティーの高いアニメーション
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本作全体の半分以上を占めるアニメーションであるが、クオリティーに関してはかなり高く、違和感なく物語を楽しむことができる。
 
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擬人化された恐竜たちによる青春ストーリー
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物語は隕石によって滅亡が近い世界を舞台に、高校卒業を間近にした主人公のバンドメンバーや友人たちとの青春ストーリーが上手く描かれている。
 
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プレイヤーを飽きさせない工夫
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前述したバンド演奏時のボタン入力などもあり、「単なるムービーゲー」になっておらず、中だるみしにくくなっている。
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PS5版はDualSenseによるアダプティブトリガーやハプティックフィードバックなどにも対応しており、没入感の向上に一役買っている。
 
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質の高い日本語訳
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対応しているのはUIと字幕だけであり、ボイスは英語しか対応してないものの、日本語訳に問題はほぼ見られない。
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少なからず誤字・脱字等はあるが、物語の理解を妨げるほどではない。
 
 
問題点
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ゲームとして見た場合ボリュームはやや少なめ
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一周するのに5~6時間程度と、定価3,000円以上するADVゲームとして見た場合は、ボリュームはやや控えめ。
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とはいえ、特徴に記した通り本作にはアニメーションが多用されており、アート・アニメーション面でのコストを考えれば十分妥当な価格ではある。
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この問題点に関しては『デスカムトゥルー』や『春ゆきてレトロチカ』などのような、ムービーを前面に押し出したADVゲーム全般に言えることでもあり、ある意味切っても切れない問題点とも言える。
 
 
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ストーリーはほぼ一本道
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一応選択肢によって多少の分岐はあるのだが、大筋に影響を及ぼすものではない。
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エンディングも決まっており、他のノベルゲームやアドベンチャーゲームにありがちな、複数のエンディングを回収するという遊び方もできない。
 
総評
質の高いアニメーションや擬人化された恐竜たちによって描かれる青春ストーリーは、比較的高く評価されている。
一方、ゲーム作品として見た場合は、ほぼ一本道のストーリーを読み進めるだけであり、些かゲームらしさに欠ける点も否めない。
「アニメーションとゲームの融合に挑戦した作品としては中々の出来」と捉えるか、「アニメともゲームともどっちつかず感が否めない」と捉えるかは、プレイヤー次第と言える。
最終更新:2024年09月01日 02:41