傑作選! がんばれゴエモン1・2 ゆき姫とマッギネス
【けっさくせん がんばれごえもん わん つー ゆきひめとまっぎねす】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ゲームボーイアドバンス
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メディア
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128MbitROMカートリッジ
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発売元
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コナミ
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開発元
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ジュピター、六面堂
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発売日
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2005年4月21日
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定価
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3,990円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:全年齢対象
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廉価版
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コナミ・ザ・ベスト 2006年4月27日/2,625円(税込)
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判定
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良作
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がんばれゴエモンシリーズリンク
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概要
がんばれゴエモンシリーズのSFC版第1作『ゆき姫救出絵巻』と第2作『奇天烈将軍マッギネス』のカップリング移植作品。
変更点
変更点(共通)
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解像度の都合によりアイテム欄などの画面レイアウトが変化した。
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タイトル画面に「遊技場」が置かれており、両作品のミニゲームが手軽に楽しめる。特に制限はなく、最初から全てのミニゲームを遊ぶことが可能。
『ゆき姫』の変更点
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パスワードによるセーブ方式からバッテリーバックアップによるセーブ方式に変更された。
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ただし、原作同様に旅日記屋があるステージでしかセーブできない。
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1人プレイ専用になった代わりにゲーム開始時にゴエモン・エビス丸のどちらを操作するか選べるようになり、ゲーム中でもセレクトボタンで瞬時に変更させることができるようになった。
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ミニゲームの絵合わせの配置が8パターンの固定配置からランダムになった。
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巻き物のストックの上限が、術10回分から99回分になった。
『マッギネス』の変更点
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セレクトボタンを押せば、いつでもキャラクターの切り替えが可能。ステージマップ上での変更も可能。
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ライフと残機数のみ共有で、原作同様に所持金・アイテムはキャラ別のままとなっている。
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これを利用し、回復・防御アイテムを全キャラ分整えておくことでアクションステージやボス戦である程度まで粘れるようになった。
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「ぞうきんがけ」の各種ステージに対応する場所が原作から変更された。ステージの内容自体は変更ない。
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原作ではメッセージ送りができず、待つしかなかったボス撃破後のマーブル五人衆やラスボス撃破後の会話シーンなどで、ボタンによるメッセージ送りができるようになった。
問題点
ハード性能の制約上、劣化点が多い。
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共通
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音質がかなり劣化している。特にBGMはハード性能を考慮したとしても明らかに再現度が低く質が悪い。『マッギネス』では一部の効果音も削られている。
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画面の縦幅が狭いので、いくつかのステージは上方が画面から見切れてしまう(スクロールさせないと見えない。)ために視認性が悪く、やや攻略し難くなった。
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2人同時プレイの廃止
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遊びの幅を広げる要素であり、特に『マッギネス』ではキャラ選択制になった分、おんぶプレイによる役割分担が出来るようになって楽しみ方が増えていただけに、通信プレイで再現されなかった点は惜しまれる。ミニゲームも通信による2人プレイは楽しめない。
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『ゆき姫』
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「最終面で特定の操作を行うと1面に戻される」といったハタ迷惑なバグが新たに誕生した。
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『絵合わせ』ゲームの絵柄の配置がランダムになったため稼ぎ難くなった。
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『マッギネス』
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城ステージでエリアが切り替わる度にBGMが最初から再生されるようになった。
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ボタン数がSFCのコントローラーよりも少ないため、インパクト戦がやや操作しづらい。
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戦闘中のセリフのほとんどが削られているなど、演出面も劣化している。
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クリア済みの城ステージ・インパクトステージは相変わらず再挑戦出来ない。
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バグが多い。深刻なバグが無いのがせめてもの救いか。
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その他
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ミニゲームの『グラディウス』『XEXEX』は、元々「ゲーム画面の表示領域が小さい=フル画面で遊べない」という仕様(画面内に置かれたモニターにゲーム画面が映し出されるという描写になっている。)であるため、携帯機の小さな画面ゆえにやや遊び難くなっている。
評価点
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ゲーム進行に関わるような深刻なバグは幸いにもなく、原作のゲーム性やおもしろさそのものは損ねずに保っている。
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リメイクにありがちなステージ構成や内容の変更なども見られず、隠しキャラが残っているなど内容は原作に忠実。
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『ゆき姫』がバッテリーバックアップ形式になったため、パスワードをメモする手間がなくなった。
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後続の作品同様、データ保存枠は3つ用意されており、データコピーにも対応している。
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『マッギネス』でキャラチェンジができるようになったため、キャラを変えるためだけにリセットする必要が無くなった。
総評
SFC版ゴエモンシリーズの中でも特に評価の高い初期2作品のカップリング作品であり、VCでの作品の配信が本格的に始まる前だったこともあって、手軽に遊べる携帯機でのリリースが喜ばれた。
しかし、原作の面白さ自体は全く損ねてはいないものの、売りであった2人同時プレイがオミットされてしまった他、ハード性能を考慮しても細部に粗の多い出来であるのは否めない。
既に3DS向けにVCで2作品の原作に忠実な移植版が出ているが、そちらも本作同様1人プレイ専用であり、忠実移植のため本作での変更点や追加要素はないという相違点はある。
しかし、全体的な質から言えば、今からこちらを選ぶ意義は薄いと言わざるを得ないだろう。
余談
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本作はシリーズ最終作『東海道中 大江戸天狗り返しの巻』との連動要素が存在しており、初代DSのGBA用スロットに差し込んだ状態で『東海道中』を起動すると、本2作が初出のキャラであるクロベエとマッギネスが本編にゲスト出演する。
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開発者の山内円氏が公式サイトの製作者日記にて語った所によると、本作は「システムの根本から何度も作り直しを行なって、主力で制作を行なっていた人達が倒れそうなくらい辛い制作」だったらしく、超難産だったとの事。
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同時に「3・4はあるのかな?」と語っていたが残念ながら実現はしていない。
最終更新:2024年01月31日 01:47