ローグ







"Now do I get a kiss, sugah?"

+ 日本語吹替声優
小林優子
1992年アニメ版(テレビ東京版)
山戸恵(現・山戸めぐみ)
1992年アニメ版(トゥーン・ディズニー版)
山口眞弓
『スパイダーマン(1994年アニメ版)』
小池亜希子
『エボリューション』
小島幸子
『X-MEN』シリーズ(劇場公開版)、『フューチャー&パスト』
樋浦茜子
『X-MEN』シリーズ(テレビ朝日版)
山本希望
『マーベル・スナップ』

アメリカのマーベルコミックの代表作『X-MEN』シリーズに登場するヒーロー。
初出は1981年の『Avengers Annual #10』。最初はヴィラン(悪党)として登場した。
「ローグ(Rogue)」とは実際「悪党」という意味。なんとも酷い名前だと思うことだろうが、
これには「いたずら小僧」とか「一匹狼」といった意味合いもあり、悪い意味でばかり使われるわけでもない。*1
海外での多くのX-MEN関係のゲームにも登場している他、カプコンの『X-MEN VS. STREET FIGHTER』及び『MARVEL VS. CAPCOM 2』にも参戦している。

余談だが南部訛りで話すため、原語では独特なスラングや短縮形を多用するので非常に読みにくい。
もしアメコミを原語で初めて読んでみたい!という方はローグとソーザ・シング、それからデッドプールが登場する話は避けた方が良いかもしれない。

本名はアンナ・マリー(アンナ・バキン女史演じる映画版『X-MEN』ではマリー・ダンキャント)。身長173cm。体重54kg。
ミシシッピ川近辺に産まれたが、反抗的な性質を持っていたため、「ローグ」のあだ名を付けられる。
成長した後に出奔し、彼女に目を付けたミスティークの下に娘として引き取られた。
その後に発現したミュータントとしての能力を活かすために、ミスティークからテロリストとして教育された。
だが、ヒロインのミズ・マーベルと戦った際、彼女の記憶を取り込んだ(後述)ことから運命が変わり始める。
信念と意志に裏打ちされたミズ・マーベルの記憶を取り込んだために正義の心に目覚め、X-MENに加入することになる。

ミュータントとしての能力は、皮膚の接触を媒介とした侵奪能力。
奪える物は生命エネルギーや記憶、果てはミュータント能力など様々。
さらには戦闘経験や格闘技術といったものまでコピーできるため、キャプテンアメリカの能力をコピーし、
悪役時代にはブラザーフッドの残党の指揮を執っていたこともあった。

幼少時に初恋の相手であるコーディ(NOT普通に生きられない男)とキスした時に、
彼を昏睡状態に追いやってしまったことがトラウマになっている。
このため、普段は特殊な服を着て直接接触が無いように気を付けている。
また、ミズ・マーベルから奪った(通常は奪った能力はすぐに消えるが、これは永続している)体力、怪力、飛行能力なども使いこなす。
後に能力を奪った影響で長らく意識不明だったミズ・マーベルをプロフェッサーXが治療したため、
これらの能力は失われたが、その代わりにサンファイアのパワーを身に付けた。

現在それらの能力は失われた代わりに、能力吸収能力を完全に制御できるようになった。
素手で他人と接触しても平気なようになり、遂にガンビットと念願のファーストキスを果たした。
まぁ実はファーストじゃなかったんですけどね
吸収能力を完全な制御下においた結果、吸収した他のミュータントの能力を複合使用できるようになり、
一人一人では微力な幼少ミュータント達の能力を複数吸収し組み合わせることで強力な能力として使用したり、
少数でしか活動できないような状況へと送り込まれる場合、他のX-MENの能力を複合吸収し、
一人でX-MENの能力を全て使うことも可能。
ウルヴァリンの爪、コロッサスの生態金属と怪力、エンジェル*2の羽といった、
一線級ミュータントの能力を同時に発動した姿は正に圧巻である。

恋愛関係は、やはり同じチームメンバーとのものが多い。
ガンビットとは相思相愛の関係だが、思想的な面もあってマグニートーにも惹かれるものを感じている。
AOA世界では実際にマグニートーの妻となり、息子(クイックシルバースカーレットウィッチとは異なる)まで授かっている。
マグニートー、老いらくの恋もあったもんである。

現在では正史世界でもマグニートーと相思相愛の間柄で残念ながらガンビットは振られてしまっている。
負けるなモナミ、代わりに黒髪ロング殺人鬼と良い雰囲気だぞ。
…と思ってたらガンビットがX-23との旅を終えた後、求婚されて見事にゴールインした模様。

映画版では原作に加えジュビリーのイメージを足したようなキャラクター造形になっている。
一般家庭に育ち普通の少女のようにボーイフレンドも出来たが、
彼とキスしたときにミュータント能力(後述)で意識不明にさせてしまったことで、思い悩んだ末に家出してしまう。
各地を彷徨いアラスカまで行き着きそこのバーへ入った所でウルヴァリンと出会い、彼と旅を共にする。
後にセイバートゥースとの戦いに助勢したサイクロップスストームの手引きで「恵まれし者の学園」に入学、X-MENに加入することとなる。
なお、登場当初は茶色の髪だったが終盤でウルヴァリンの再生能力を借りて生き残る際にパワーを消費し、原作と同じく前髪が白くなった。
アイスマンと恋仲になるも、三作目で彼がキティ・プライド(シャドウキャット。物質を透過する能力を持つ)と良い関係になっている場面を目撃
(実際はプロフェッサーXを失い落ち込んでいるキティをアイスマンが慰めていただけ)、
「触れることの出来ない自分では、彼(アイスマン)の愛情を得ることを出来ない」と思い詰め(理由はそれだけではないが)、
ミュータント能力を消す薬「キュア」を求める行列に並ぶ一途な面も見せる。


格闘ゲームにおけるローグ

やはりスーパーパワーを利用した技が多い。
中でも、キスをすることで相手の持っている能力を奪う技である「パワードレイン」「グッドナイトシュガー」が特徴的である。
このため、『X-MEN VS. STREET FIGHTER』では、X-MENで唯一瞬獄殺が使用可能(もちろん豪鬼から奪う)。
ただ、『MVC2』では流石にキャラが多すぎて対応し切れなかったのか、
技を奪うのではなく、相手に応じて自分のステータスを上昇させる技に変わっている。

+ パワードレイン補足
+ 『Xスト』の場合
『X-MEN VS. STREET FIGHTER』において、パワードレインで奪うことができる技は以下の通り。
瞬獄殺を除き全て波動コマンド+Kで出せるので昇龍拳やスクリューなどは強力。
技性能はローグオリジナルなので、本家より劣化、もしくは逆に強化されている場合がある。
キャラ 技名
リュウ 波動拳
ケン 昇龍拳
春麗 気功拳
ナッシュ ソニックブーム
キャミィ キャノンドリル
ダルシム ヨガフレイム
ザンギエフ スクリューパイルドライバー
ベガ サイコショット
豪鬼 斬空波動拳瞬獄殺
サイクロップス オプティックブラスト
ウルヴァリン バーサーカーバレッジ
セイバートゥース
ガンビット キネティックカード
ストーム ワールウィンド
ジャガーノート アースクエイクパンチ
マグニートー ハイパーグラビテーション
+ 技を奪い、実際に使用する様子はこちら(YouTube)

+ 『MVC2』の場合
『MARVEL VS. CAPCOM 2』において、パワードレインで得られる効果は以下の通り。

効果名 詳細 該当キャラ
パワーアップ 攻撃力が1.25倍になる。 アミンゴキャプテンコマンドーケン豪鬼
春日野さくら(日焼け時)、ナッシュ
ハヤト(プラズマフィールド中)、ベガリュウロックマン
キャプテンアメリカ(シールドあり)、ケーブルサイクロップス
サノスジャガーノート(サイトラックパワーアップ中)、
シュマゴラス(カオスディメンジョン中)、
シルバーサムライ(闘気「炎」中)、
スパイラル(パワーアップダンス中)、
セイバートゥースブラックハートベノム
ディフェンスアップ 防御力が2倍になる。 ガイル春日野さくら(通常)、ザンギエフ(通常)、
ジン・サオトメ(通常)、トロン・ボーンルビィ・ハートロール
アイアンマンアイスマンウォーマシンオメガレッド
キャプテンアメリカ(シールドなし)、コロッサス(通常)、
シルバーサムライ(通常)、スパイラル(通常)、
Dr.ドゥームマグニートー
スピードアップ 移動や技モーションの速度が上がる。 キャミィストライダー飛竜ソンソン春麗ハヤト(通常)、
フェリシアモリガン・アーンスランド
ウルヴァリンガンビットサイロック
シルバーサムライ(闘気「雷」中)、ストームスパイダーマン
スパイラル(スピードアップダンス中)、マロウ
ライフアップ 体力回復。
ただしヴァイタルソース以上に
回復することはない。
アナカリスコブンジル・バレンタインダルシムダンバレッタ
シュマゴラス(通常)、スパイラル(メタモルフォーゼ中)
スーパーアーマー スーパーアーマーが付く。
相手によって細かい性能は異なる。
ザンギエフ(メカザンギエフ時)、
ジン・サオトメ(スーパーアーマーモード時)
コロッサス(スーパーアーマー中)、
シルバーサムライ(闘気「氷」中)、センチネルハルク

なお、これ以降は原作でミズ・マーベルの能力を失った影響もあってだろうか、『VS.』シリーズに不参戦。
コピー能力だけで戦うキャラにするとしてもちょっと難しかったのだろう。
一方、『INFINITE』では能力のコピー元だったミズ・マーベル改めキャプテン・マーベルが参戦しており、
「ローグにどことなく似た動きはするが、全く同じ技は使わない」といったキャラに仕上がっている。


MUGENにおけるローグ

現在、以下のローグが存在する。

+ kong氏製作 MVC2仕様
  • kong氏製作 MVC2仕様
基本的にはいつものkong氏仕様。
一通りの必殺技以外には、「パワードレイン」でそこそこのダメージが発生したり(本来は1)、
飛行モードが追加されたりしている等のアレンジが加えられている。

+ Splode氏製作 XVS仕様
  • Splode氏製作 XVS仕様
現在はhamer氏によって代理公開されている。
基本的には原作と比べマイルドな調整となっているが、ハイパーコンボの種類が増えている。
上述の通り特定のキャラから技を奪えるが、スタートボタンを押しながら選択することで、
ランダムに技をコピーした状態からスタートできる
イントロでキスで技を奪われ投げ捨てられる男(たまに女)共は役得か……)。
また、『MVC2』と似たパワーアップ方法のモードも存在している。
プレイヤー操作

+ Thomas Hsieh氏製作 XVSF仕様
  • Thomas Hsieh氏製作 XVSF仕様
しょぼんの作者であるThomas Hsieh氏によるローグ。
4段階にレベル設定が可能なAIをデフォで搭載しており、攻守に隙が無くかなり強い。
DLは氏のサイトから。

+ Acey氏製作 MVC2+アレンジ仕様
  • Acey氏製作 MVC2+アレンジ仕様
MUGEN1.0以降専用。
「Infinity Mugen Team」の同志であるkong氏のローグを改変したもの。
スプライトをアメコミ原作『X-Men レガシー』版コスチュームへと打ち直した労作である。
作者によるAIも搭載されており、対人戦には程良い感じの強さとなっている。

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
更新停止中
非表示

出演ストーリー

プレイヤー操作

ローグでMUGENの武者修行(操作キャラ、Splode氏製)


*1
実際、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』ではクラスの一つ「シーフ」が、
泥棒じゃなくてハン・ソロとかインディ・ジョーンズをイメージしてほしい」ということで現在は「ローグ」に改められたし
(一方で『ロードス島戦記』では「スカウト:偵察兵」と呼ばれている)、
スターウォーズ』でも反乱軍のトップエース部隊が「ローグ中隊(ローグ・ワン)」であるし、
そもそも直球で『ローグ』というタイトルのコンピューターRPGを始祖とする「ローグライクRPG」という老舗のジャンルもあるので、
悪人というよりは「悪漢」的なイメージである。
デビュー以来ずっとこのヒーローネームを使ってるしね(デビュー時は悪人だったうえ、そもそも能力が「相手の能力の 強奪 」だからだろうけど)。

*2
サイクロップスマーベルガールビーストアイスマンと同じくX-MEN創始当初のメンバー5人(ファースト・ファイブ)の内の一人。
本名はウォーレン・ワージントン三世。
「天使」というコードネームの通り、背中に生えた純白の翼で空を自在に飛ぶことができる。
一時は翼を失いアポカリプスに捕獲され、改造手術で金属の翼を移植された「アークエンジェル」になったこともあったが、
現在は元通り翼が再生し、さらに他人を治癒する能力にも開眼している。


最終更新:2025年04月14日 14:20