カイドウ(ONE PIECE)

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カイドウ(ONE PIECE) - (2023/03/13 (月) 17:08:43) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2017/10/07 Sat 15:19:00
更新日:2024/04/13 Sat 20:06:29
所要時間:約 40 分で読めます

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……くそ…!! 頭いてェ…

死ねねェもんだな……!!!

また生きちまった…うまくやったよ白ひげのジジイは…

もう…やるしかねェのか………!!!



くそったれ ……急げ“ジョーカー”

最期の戦闘準備を整えろ!!!


こんな退屈な世界壊れてもいい!!!

世界最高の戦争を始めようぜ!!!



カイドウとは漫画『ONE PIECE』の登場人物。



●目次

【プロフィール】

本名:カイドウ
異名:百獣のカイドウ、この世における最強生物、明王
年齢:59歳
身長:710cm
懸賞金:7000万ベリー→46億1110万ベリー(現時点で存命中の賞金首最高金額)
肩書き:四皇
所属:ロックス海賊団見習い→百獣海賊団総督
所属船:不明
悪魔の実:ウオウオの実 モデル“青龍”(動物系幻獣種)
覇気:武装色 見聞色 覇王色
出身:偉大なる航路 ウォッカ王国
誕生日:5月1日
血液型:F型
好物:酒
趣味:自殺
笑い方:ウオロロロ
CV玄田哲章


【概要】

百獣海賊団の総督にして四皇の一角。通称「百獣のカイドウ」
容貌は長い髭に巨大な角、左肩から腕にかけて鱗のような刺青などが特徴的な魔人のような風貌の巨漢。
なお、ツノの生えた人間自体は、作者は「出っ歯のような普通の特徴で、ハンニャバルなどこの世界には時々いる」とのこと。
和風の服装や刺青もありどこかヤクザの親分じみた印象。
笑い方は「ウオロロロロ」と、酒浸り(とその結果)を思わせるようなものである。

海軍本部からは、個人の強さのみで凶暴な海賊達の尊敬を集め、「四皇」と呼ばれるに至った」と評価されている。
特に光月おでんと会う前は、典型的な凶暴凶悪な海賊だった模様。
彼が率いる百獣海賊団は、“旱害”、“疫災”、“火災”の3人からなる「災害」の異名を持つ大看板をはじめ武闘派揃いで、バジル・ホーキンススクラッチメン・アプーササキなど屈服させた強者(船長)を部下にすることも多い。
そのためカイドウ自身の肩書きも船長ではなく“総督”
更にドンキホーテ・ドフラミンゴを通じてシーザー・クラウンの作り出した人造悪魔の実・「SMILE」を取引しており、それを用いて多数の動物系能力者を生み出すことにより戦力を拡大している。
ドフラミンゴと共に、全員が能力者の最強の海賊団を作り上げようと目論み、日々軍備増強や兵力拡大、強者のヘッドハンティングに力を注いでいる。

本編から約二十年ほど前にワノ国の現「将軍」である黒炭オロチと共謀してワノ国を支配下に置き、ワノ国の大名で元ロジャー海賊団の船員だった光月おでんを錦えもんら家臣の命と引き換えにする形で処刑。
現在は一味共々ワノ国に本拠地を置き、オロチの後ろ盾となる形でワノ国に圧政を敷いている。
ワノ国首都「花の都」では、ワノ国を守る「明王*1として扱うようにされ、崇拝するように子供達には洗脳教育が施されている。


また、元々ワノ国にあったものである、最後の島「ラフテル」に到達するために必要な四つの「ロード・ポーネグリフ」の一つを所有している。
なお親族は判明している限りでは“息子”ヤマト一人だけであり、後述のビッグ・マムとは親族・海賊団色んな意味で対照的である。


【人格】

豪胆で冷酷、かつ気性の荒く凶暴な性格。分かりやすく言うとヤクザの組長。
「平和ボケした権力者を戦場に引きずり下ろすことが平等と自由」「戦争だけが人間の価値を決める」という持論を掲げて弱肉強食こそがこの世の摂理と考える生粋の実力至上主義者。
強者を尊び温情をかける一方で、弱者には一切の容赦が無く、某戦闘民族に負けず劣らずの作中トップクラスの戦闘狂。
少年時代の経験から、実力の伴わない権力者も嫌悪し軽蔑しており、まさに力こそ正義。を地でいく規格外の怪物

ユースタス・キッド11人の超新星の存在と「最悪の世代」のことを「海賊ごっこ」と吐き捨てるなど新世代の海賊たちを若輩者と蔑む。
更に王下七武海の存在すら格下と見下しており、麦わらの一味が七武海を倒したことにも何ら興味関心を示さない*2
ただし、後述の評価を考えれば「代表者個人」を軽く見ており、組織力そのものはまた別問題のようである。
また、利用価値がなくなれば、十数年以上の付き合いだろうと平然と切り捨てる冷酷さを持つ。

なお『ONE PIECE BLUE DEEP』には「新世界の覇者を目指す武闘派四皇で野心家」と書かれており、ドフラミンゴですら怒らせることを非常に恐れていたほど。
このように前評判では極めて好戦的かつ凶暴な性格だと思われていた。

◆総督としての器量

凶暴な一方で、「世界最強の軍隊」を作ろうと考えている為強い兵士を欲しており、上記の最悪の世代らに対しても「部下になるなら歓迎する」という姿勢を崩さない。
特にルフィやキッドのような叩きのめしても反抗するような芯の強い輩はむしろ大歓迎
この手の輩は敢えて殺さずに芯を折って勧誘しようとし、自分に歯向かってきて散々馬鹿にしたキッドも部下にしようと考えたり、「SMILE入手不可能」という大損害を与え、敗北してなお自分をにらみ続ける生意気なルフィに対しても「部下になるなら全部水に流す」と言ったりと器の大きさを見せている。
むしろ欲しがるあまり、アシュラ童子相手など時にストーカーになることすらある。もはやメンヘラである
旱害”“疫災”“火災”などの大看板・飛び六胞達幹部はこうした経緯で部下になったものと思われ、幹部達も酔ったカイドウは流石に煙たがりながらも、普段は「カイドウさん」と呼んでおり慕われ敬意を払う様子を見せている。

事実キングがカイドウの名を借りて飛び六胞を招集したことを納得できる説明があれば事後承諾をするし、飛び六胞のうるティの愚痴や指摘にも眉を顰めることなく肯定。
自由参加の任務があっても宴に参加したい幹部がいれば無理強いはせず本人の意思を尊重するなど柔軟なところももちあわせている。
このように日頃は決して自分勝手に振舞っているわけではなく、冷静かつ柔軟な対応ができむしろ割と真面目であることから幹部に敬意を抱かれていることがわかる。
大幹部旱害のジャックはカイドウのために限界まで戦い抜く忠誠心を持っており、カイドウもまたそんなジャックを認め、いざというときにはジャックをかばって代わりに自分が前に出て戦うほど重用している。

また、同じく我の強いビッグ・マム海賊団は、幹部クラスが戦闘だけではなく国の統治も行っているが、百獣海賊団はワノ国黒炭オロチと結託することで、武器製造の労働力や兵站の一部・表向きの国の支配者をオロチに委託している。
これにより、軍備増強しつつも海軍の目を逃れ、戦争以外の部分をそこまで考えずに済む割り切りの良さとなっている。

後述の通り酔っ払っていたり自殺を考えているときはめんどくさいことが多い厄介な男だが、自殺直前に遭遇した、見知らぬ大男の自殺を一度は止めようとし本気ならば止めはすまいとした優しきウルージさん御一行を攻撃せずにスルーしたり、
ルフィを傘下にしようと考えたり、ワノ国住民に対する情報操作・隠蔽を怠らなかったり、リンリンがワノ国に乗り込んでくる際には「全面戦争になる」と焦ったりした(アニメ版では変更された。【余談】参照)。


世界政府が王下七武海を廃止したときも、政府が愚行に出たのではなく、ベガパンクらの開発した海軍の新戦力が、四皇の勢力を抑えられるほどに強力だということと分析。
ルフィとの戦いでもルフィのギア4の動き方を見て能力の性質が超人系としては異質であることに気付いている。
以上のように、破滅願望丸出しの趣味とは裏腹に大海賊団の首領らしい器量と冷静さを見せている。

大海賊団らしく悪魔の実を容易に調達できるだけの組織力はあるが、どういうわけか管理が甘く、悪魔の実を最低2回は取られている。

◆酒乱


おおう……じゃあもうこれ以上“能力者達”は増えねェじゃねェかよォ~~~!! うおおお~~ん!!!

(今日は泣き上戸か…!)

うおおおおおおお~~ん!!! 全て能力者の最強の海賊団を作ろうぜって言ってたじゃねェか!!! ウオオ~~~!
夢半ばで……あんなガキ共にやられたってのか…!? かわいそうなジョーカー…!! ひとえにてめェが弱いせいだが…

────ですが“麦わら”は話題の男です! ナメてかかると…


…ナメてかかると

何だってんだよォ~~~!!!!

おれが誰だかわかってんのかァ!!?


普段は仁義さえ通せば強者ならある程度話が通じる一面があるにも関わらず、トラファルガー・ローがカイドウを「話の通じる男じゃない」と言わしめる最大の原因。
酒好きのようだが酒癖が物凄く悪く、おまけにランダムで
  • ひたすら嘆き悲しみ号泣する泣き上戸
  • 些細なことで怒り狂い暴れる怒り上戸
  • 酷く上機嫌になる笑い上戸
  • 酷くダウナー化する落込上戸
  • 気持ち悪いくらいに女々しくなる甘え上戸
  • 相手の覇気を簡単に模倣して対応する盗人上戸
  • 凶暴性が著しく高まる殺戮上戸
と、その場その場で喜怒哀楽が目まぐるしく変わり情緒不安定と化す
酒乱の状態は完全にランダムな上に、この切り替えは一切の前兆なく行われ、場合によっては平然と竜に変化して、酔っ払いながら天空を舞い暴れ回る。
おまけに酒豪の癖に、自分が酔っ払っている自覚は全くない。

この時にドフラミンゴ敗北の報を知ったが、敗北は「お前が弱すぎるだけ」と一蹴した一方で、
計画が頓挫したことに対し号泣していたかと思いきや、部下から陳言を受けた途端、急に怒り上戸に変わって部下を巨大棍棒で海の彼方へとぶっ飛ばす狂乱ぶりをみせた。
酔った上に破壊規模は「怪物」並みなので、下手に暴れられるとだれも止められない上に一帯が壊滅する危険すらある。

一応無防備な状態でもあるのでルフィが酔っていて隙だらけのカイドウに一撃を食らわした例はあるがそこは最強生物。
ダメージを与えるどころか、「カイドウの酔いを醒まさせて一撃で敗れ去る」だけの結果となってしまった。
後にカイドウにとっての本領は酒を飲んで酔った状態であることが判明しており、最初のルフィとの戦いで酔いが覚めたのは“興醒め”だった模様。

完全にハンデにしか見えないが、戦いになると相手の先の読めないランダム性で翻弄する戦法も可能。


◆“真面目さ”


………!!!
一問一答で動いちゃいねェんだ
世の中は!!!

酔ったときには上記の問題行動をとるものの、上記の海賊団の首領としての統率力や運営能力、強者を素直に認め勧誘にいそしむなど、根は意外な程「真面目」。
特にこだわりが強いことがうかがえ、敵討ちに挑む者に対しても「従わず挑むのならば讃えよう」と述べている。
海賊としては時には狡猾な手段も選ぶが、それもある意味では“まっとうな海賊らしさ”と言える。

海賊団結成の際に仲間に加えた火災のキングから「ジョイボーイ」の伝説について聞いたようで、敗れたルフィに対して「お前もジョイボーイにはなれなかった」と重い面持ちでいうなど、空白の百年に関わる“ジョイボーイ”についても何かを知っている様子。

後述の過去からその化け物じみた姿や強さを称賛もされたものの、「国」や「世界」から利用されつづけたことから、我が子ヤマトに対して「友情は上っ面!!みんながお前を恐れる!!人は力で支配しろ!お前は鬼の子だ!人間とは仲良くなれねェ!」と、己の経験に基づくものと思われる怒りと諦観の入り交じった言葉をいい、彼なりに諭そうとしている。

謀略も組むがそれとは別にいざ直接戦闘となれば真っ向勝負を好み、光月おでんに対しては黒炭ひぐらしの勝手な策略によるだまし討ちで勝ってしまったことに対し、
処刑されるおでんへ「ババアの件は悪かったな、(ひぐらしは)殺しておいた」と彼なりの謝罪をしており、おでんには「真面目だな…せいぜい強くなれ」と返事されている。
そしておでんの言葉通りカイドウは20年の間に見違えるほど体格がマッシブになっている。

普段真面目さゆえに鬱憤がたまって酒乱で暴れてしまうタイプなのかもしれない。
「本気の自分とやりあえる強者との戦いでは、酒を飲んで戦いを楽しむ」という嗜好でもあり、強い相手と戦っている間は余計なことを考えずに済むタイプでもある模様。


◆自殺願望


死は人の完成だ……!!! そうだろ?

終わろうか……!!!


カイドウという人間を表す最大の要素。
  • その生涯で最も強敵で敬意を示した最大の敵を不本意な不意打ちで殺してしまった何十年もの後悔
  • その卑怯な不意打ちで殺してしまったおでんの偉大なる死に様への憧れ
  • 世界最強と呼ばれるまでに鍛え上げてしまった結果、誰も自分を殺せなくなってしまったこの世界への失望
それらは世界最強の生物の心を大きく変えてしまった…


20年前に侍おでんとの戦いを経て様々な要因を重ねた結果、カイドウは遂に趣味が様々な手段による「自殺」を試すこととなってしまった。
自殺に失敗した際の「うまくやったよ、白ひげのジジイは…」という台詞から、かつて頂上戦争直前に赤髪海賊団と小競り合いを起こした理由は、白ひげの首が目的だったのではなく「頂上戦争を利用して盛大な自殺を試みようとした」のだと推測できる。

カイドウの死生観は上記のおでんの死に様の憧れからか「その人の死に様こそがその人生を決定づける」という思想に至っており、若い頃は馬鹿にしていたはずの白ひげゴール・D・ロジャーの様な伝説的な死に様をした者に敬意を抱くようになるなど認識が大きく変化してるのが見て取れる。
また意外に思われるがワノ国を荒らす支配者という立場にありながら、常に死の覚悟を持って戦いに挑む「侍」には堂々と好感を持っている発言をしているなど、兎に角「死に様」という概念がカイドウの精神に大きく影響しているのが見て取れる。

つまるところ、カイドウが望むものとは、自分が満足できる・納得できる“死に様”
今の目標は、誰も自分を殺せない絶望と虚無感ゆえ、カイドウ自身が憧れと敬意を持つようになった人々の心や世界を大きく動かす偉大な死に方をしたおでんやロジャーや白ひげのように、己も「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」「古代兵器」を手に入れて『暴力の時代』をもたらすことで、時代を動かす偉大な死を遂げて完成すること。

そして、本当に出来ることならば、全力で戦った末での悔いのない敗北と死を遂げたいのであり、20年前に光月おでんとの勝負に勝利し決闘で敗北した結果のやり直しが根底にある事が見て取れる。
特に主君光月おでんの敵討ちの為に自分を殺しに来た赤鞘九人男には相応の期待があったようで、“おでんの影”を見せ自分に血を流させた赤鞘九人男に対して殺されてもよかったとすら発言している。
しかし結局の所「光月おでんほど強くはなかった」という結論を下し、そのまま殺されることをやめることにした。
最悪の世代の自分にダメージを与えうる化け物じみた強さを見た際にも、怯えたり苛立ったりするどころか歓喜している他、覇王色の奥義まで習得したルフィとの1対1の決闘も楽しんだ。


カイドウが悪魔の実を二つ食べるような単純な死に方を選ばないのも、おでんらへの憧れから死に様にこだわっているためといえる。


◆目標



「古代兵器」の存在は!!
世界に“恐怖”と“戦争”をもたらすだろう!!

覚悟しろ
それこそがおれ達の望む
暴力の世界!!


最終的に、ポーネグリフを解読してワンピースと世界最強の力を持つと謳われる古代兵器を手に入れて世界の秩序を壊し、「世界最高の戦争」を始める準備を進めており、“恐怖”と“戦争”に満ちた暴力の世界をもたらすことを目標としている。


これはカイドウ自身の過去に起因しており、ウォッカ王国で生まれたカイドウは生まれつきの強さから10歳足らずで最強の兵士として利用されてきて、ついには13歳の頃に海軍に売り渡されてしまう。
ウォッカ王国の首脳陣が、世界政府での人権を得るべく天上金を支払えるようするために戦争をして金を奪い続け、そして世界貴族に従うことに違和感を覚えたカイドウは不平等を強く感じた。

海軍から脱走したカイドウはロックス海賊団所属を経て、自分の海賊団を結成。「強さのみが全てを支配する弱肉強食こそ自然の姿」という持論に対する確信を深めていった。



「貴族」として生まれただけの!!
平和ボケした権力者共を戦場へ引きずり降ろせ!

それが「自由」と「平等」だ!!
「戦争」だけが人間の価値を決める!!

カイドウが求める「暴力の世界」も、世界政府による不条理な支配を打ち砕き、カイドウなりに考えた「自由」「平等」であった。
しかし、カイドウ自身もそれが真の「平等」「自由」とは思っておらず、右腕のキングから彼が待つ「時代を創るジョイボーイ」のことを知り、我が子ヤマトから「光月おでんが遺言として言った“開国”はジョイボーイを迎えるためのもの」と聞いたことで、解放者であるジョイボーイは自分を倒し、自分では描けない未来を描ける者と思うようになった様子。


お前が一体どんな世界を作れる!!?
麦わらァ〜〜!!!

【人間関係】

◆ライバルとの関係

かつて渡り合ったというゲッコー・モリアからは「カイドウの野郎(バカ)」というある意味馴染みのあるような呼び方をされている。

若い頃は当時世界最強の海賊と謳われていたロックス・D・ジーベックが率いるロックス海賊団に海賊見習いとして所属しており、そのせいか同じくかつてロックス海賊団に所属していた白ひげビッグ・マムとは顔見知り。
「世界の王」を目指していたロックスや世界の支配を目指した金獅子のシキの存在もあってか、「古代兵器」を求めている。

白ひげに対しては「白ひげのジジイ」と親しみを感じさせる呼び方をしている辺り、彼に対してはその実力を大いに認めていたことが見て取れる。
また、ビッグ・マムを「ババア」と呼んでおり、ロックス海賊団見習い時代に彼女に「でかい借り」があると語られていた。
一方、リンリンはカイドウのことを今でも弟のように思っており、闘うことこそためらいはしないが、彼女なりにカイドウに対して親しく話しかける。
ビッグマムとの電話の際に本人は「昔の話だ!」と突っぱねたが「一生の恩」という言葉には言い返すことができずにいた。とにかく現在仲は良くなさそうだ。

その借りの正体は……(後述)


◆光月おでんとの関係


光月おでんの影を見た…

光月おでんに対しては、白ひげのような人格の優しさ・甘さには呆れていたが、自分と渡り合うことができる数少ない相手とその強さは一目置いている。自分を追い詰めるほどの強さを持った彼を、直接対決にて自分の不本意ながら騙し討ちで勝利してしまったことは不服だったようで、勝手にサポートをした黒炭ひぐらしに対して気分を害して処刑している

当初はそうして倒してしまったおでんを単なる障害と見なして油風呂による処刑にかけ、油風呂に入る前のおでんのことをあざ笑っていた。
だが、取引を持ちかけたおでんが油が煮えたぎる風呂を1時間耐えて人々の心をつかみ部下達を逃して死を待つ時には、カイドウは極めて真面目な顔をしており、おでんが見せつけた「真の強さ」に思うところがあった様子。
死を待つだけのおでんに対し、カイドウは意図せぬだまし討ちを謝罪し「見事な死に様と、お前の死は語り継がれる」とある種の敬意を見せ、最期には油風呂ではなくわざわざ自分の手で処刑している。

赤鞘九人男との戦いでは、おでんから受けた傷跡が痛み、赤鞘九人男の攻撃におでんのことを思い出して動揺したほど。


おでんへのある種の敬意ゆえおでんの息子のモモの助にも大いに期待していたようだが、
実際にはごく普通の子供であったことには失望し、おでんを敢えて侮辱してモモの助を挑発し成長を促すも、それでも怖がりな普通の子供だと分かると不機嫌になり興味を失っている。
このようなおでんに対するこだわりは20年経っても残っており、「モモの助のような普通の子供をおでんの子供と認めたくない」「モモの助は親や部下からの借り物の夢である『未来の将軍』を名乗っていると見抜いた」ゆえに、
捕らえて処刑間近のモモの助に対し、「おでんの息子じゃないなら濡れ衣は面目ない。命は助ける。お前の名を言え」と取引を持ちかけ、両親に胸を張りたいモモの助が怖がりながらも「おでんの息子」と宣言したことには露骨に機嫌を悪くしていた。

おでんもまた、「オロチではなく、カイドウを倒さなければ意味が無くワノ国を救うことは出来ないと理解しており、自分がカイドウを倒せなかった以上、“世界の夜明け”を起こす者達が来るまでの約20年、ワノ国は待たなければいけないと考え、部下達を生かすべく上記の行動をとっていた。

しかし不意打ちで光月おでんを倒してしまった事に対してカイドウは数十年間燻ぶらせてる想いがあるようで、今でもその傷は疼くらしい。


◆ヤマトとの関係


親子ゲンカじゃねェ…
おでんの名を背負うなら「戦争」を覚悟しろ
遊びじゃねェんだヤマト!!

そんなおでんとの関係は、何の因果か実の子ヤマトに伝播、おでんの処刑後に「光月おでん」を名乗るようになる。
おまけに貴重な幻獣種イヌイヌの実モデル“大口真神”をヤマトが間違って食べてしまったので(カイドウに言わせればそれで)殺す気も無くなり、自分を倒そうと何度も挑んできたためその度に返り討ちにするはめに。
おでんのように海に出たがるヤマトが百獣海賊団を出奔しないよう、「鬼ヶ島の外に出れば大爆発する手錠」をつけ、鬼ヶ島に軟禁した。

もしヤマトが本当に島の外に出れば爆発して死亡しうるため、我が子を殺す覚悟もあったようだが、
一方で表向きはバカ息子扱いしつつ「息子ヤマトをワノ国改め新鬼ヶ島の将軍にしようとする」など、カイドウなりの愛情?はある様子。
戦い好きなカイドウだが、劇中ヤマトと戦った際は終始不機嫌な表情でもあった。

前述の“真面目さ”はヤマトに対してもそのままであり、8歳にして「おでん」を継ぎたいと思い自称するようになったヤマトに対して「───だが「おでん」を名乗るなら死ねヤマト」と「一人の敵」として扱おうとした。


なお、ヤマトの母(カイドウの妻)については不明。
亡くなっているにしても後妻をとってはいないようで、ヤマトの弟妹もいない模様。

ちなみにヤマトとは上記の通りだが、うるティやページワン、キングを引き取り、高い忠誠心を引き出すくらいまでの関係を築いたあたり「親」としての力がないわけではない。



【戦闘能力】


“能力”が世界を制する事はない!!
世の中はうまくできてる

ロジャーが能力者じゃなかったように…!!
覇気だけが全てを凌駕する!!

基礎戦闘力

四皇だけあって、やはり現状最強クラス。
「この世における最強生物」と恐れられ、「サシでやるならカイドウだろう」と人々は口を揃えて言う。
人型でもキッドの3倍もの巨体であり、棘付きの棍棒「八斎戒(はっさいかい)」を武器として八斎戒による強烈な打撃を主体とした単純明快な戦い方が基本。

作中最高峰の驚異的な生命力を誇るが、その常軌を逸した肉体強度と生命力は過去の所業から知ることが出来る。
  • 海賊として7度敗北
  • たった1人で海軍及び四皇に挑み捕まること18回
  • 1000度を超える拷問を受けても生存
  • 40回の死刑宣告を受け死刑執行されても生存し*3、その過程で沈めた巨大監獄船の数9隻
  • 上空1万mの空島から飛び降り無防備で地面に激突しても「頭痛ェ…」程度のダメージで済み、平然と起き上がる
これだけのことをしても誰も彼を殺すことが出来ず、またカイドウ自身の力でも自分を殺せない文字通りの怪物*4
趣味の自殺もこの常軌を逸した生命力に起因するもので、初登場時も高度1万mの空島から飛び降り自殺をした際は落下地点にいたキッド達の船を意図せず1隻転覆させている程だが、やはり傷一つつかない。
その圧倒的強さは同じ四皇であるビッグ・マムも認める所で一晩ぶっ続けで互角に決闘を行える程

ちなみに最初からこんな異形じみた見た目ではなく、若い頃は背丈こそあるもののまだ常識的な体格であった*5
20年前には光月おでんから「せいぜい強くなれ」と言われており、それが影響しているのか不明だがこの20年で細身の体から非常にマッシブな肉体へと鍛え上げている。
そのため、実力的には光月おでんと戦った20年前から大きく成長しているものと思われる。

彼に傷をつけるためには、ワノ国の流桜(内部破壊の覇気)による攻撃が最低でも必要。しかもそれで単に傷をつけたとしてもカイドウに大きなダメージを与えるには至らない。


ウォロロロロロ!!!
まるで怪物じゃねェかコイツら!!!


麦わらァ!お前はいつでも“目”が死なねェなァ!!


とはいえ、上記の自殺願望もあってカイドウには強者と認めた相手との戦いを楽しむクセがあり、赤鞘九人男やルフィ・キッド・ロー・ゾロ・キラーら最悪の世代との戦いでは
  • 攻撃をほぼノーガードで受ける
  • 自分の傷をつけたりある程度の攻撃には(ダメージが大して残らないレベルでも)大声で叫んでリアクションしたりする
など根っこは生粋の戦闘狂。
相手が大業を出して自分を傷つけようと抗えば抗うほどテンションが上がって過去を懐かしみ多弁にもなる。
何度殴り飛ばしても戦意を失わないルフィを見て笑みを浮かべたり、テンションが上がりすぎてルフィを鬼ヶ島の外にまで殴り飛ばしてしまい、我に返った後に「首を取っておけばルフィの仲間達の戦意をくじけた」と後悔したことも。
例外として、我が子ヤマトと戦う時のみは楽しそうな表情は見せずかなり不機嫌。

覇気の練度も高く武装色は言わずもがな。本気を出すと、覇王色の覇気を纏った金棒を振るい攻撃を仕掛けてくる。
更に戦う相手が強いと、酒を呑んで予測不能の上戸と技と形態変化を織り交ぜる酔拳を行ってくる。ルフィと初めて戦った時のカイドウを見るに「弱い相手だと興醒めして酔いがさめる」タイプのようで、真の強者との戦いではある意味では文字通り「戦いに酔い、楽しむ」様子。
上記の影に隠れがちだが見聞色においても未来予知を再現できるほど。
本人の戦闘の持論として覇気を重要視しているが、その言葉には偽りはない。


悪魔の実の能力

自然系よりも希少とされる動物系幻獣種の悪魔の実「ウオウオの実 モデル“青龍”」の能力者で、巨大な水色の東洋龍に変形できる。

「鯉の滝登り」「登竜門」というように、急流の滝を登り切った鯉は竜になるという古代中国の故事がモチーフ。
実の詳細が明かされたのは98巻のSBS*6

錦えもんが龍を「親の仇同然」と述べていたり気にくわない様子を見せていたことやカイドウが単身で空島に至ったことなどから予想されていた通り龍に変形でき、獣型では「焔雲」という雲を作り出しそれらがカイドウの体を支えることで飛行可能。
獣型では接近戦に弱くなり、最悪の世代や赤鞘九人男達との戦いでは懐に入り込まれてダメージを負っている反面、範囲攻撃を得意としており、いざ本気を出し始めると
  • 火を吐く
  • 咆哮が雷になる
  • 吹いた息が飛ぶ斬撃になる
  • 回転を始めると周囲に竜巻を巻き起こす
  • 飛ぶ斬撃をまき散らす
などその力は天災そのもの。

人獣型では、薄い青色の龍のウロコを纏い尻尾を生やした姿となり、特に肩から胸元にかけては一昔前の極道映画で見られたような色鮮やかな入れ墨を彷彿とさせる模様が見られる様はいよいよもって武闘派の大ヤクザ。
金棒で敵に人型の時以上の威力の近接戦を仕掛けるほか、口からの炎も併用可能。
また、トニートニー・チョッパーブラックマリアの例のように人獣型は決まった形ではなく、酒を飲んだ酒龍八卦(しゅろんはっけ)中などには、歯が全て尖り眉が獣型に似て様相となり、筋肉が更に増えたパワータイプの人獣型も披露している。


ちなみに光月モモの助が食べた「ベガパンク製の人造悪魔の実」はカイドウとほぼ同じ能力を持つが、これはカイドウの血統因子を解析して再現した「ウオウオの実」のコピー。
金色神楽でルフィをはるか高い空に浮かぶ鬼ヶ島へ再び届けるために、ジュクジュクの実の力で肉体年齢28歳になったモモの助は、ピンク色のカイドウそっくりな龍の姿へと変身可能になった。


焔雲(ほむらぐも)


“龍”は飛ぶんじゃないよ!
雲を生み出し雲をつかみ!!
空を駆ける!それが“龍”だ!

翼を持たず月歩も使わないカイドウが空を飛べる理由。
能力で発生させた焔雲で体を支えることで飛行が可能となっている。
この焔雲は人型でも使用可能であり、応用すれば小島とはいえ鬼ヶ島を岩盤ごと浮かばせることも可能。


  • 熱息(ボロブレス)
口から火球や火炎放射を吹くシンプルな技。
だが軽く放った一撃ですら彼方の「おでん城跡」を瞬間に消し飛ばす威力を持ち、火を吹かれた場所は山肌もろとも建物の跡形もなく全焼する。
獣型・人獣型問わず使用できる。
アニメ版1004話では、散弾のように放つものも披露した。

  • 雷鳴八卦(らいめいはっけ)
人型・人獣型で使用するカイドウの象徴的な技。
すれ違いつつ武装色の覇気を纏わせた八斎戒を振り抜く。以上。
ただそれだけでもギア4を一撃で貫通して叩き潰す威力とルフィが未来視をもってしてもかわし切れない速度を併せ持ち、あらためて四皇のケタの違いを見せつけた。
人獣型では直線上に居たゾロとローを纏めて吹っ飛ばすという桁外れの速度と範囲をもった打撃攻撃となっている。
基本的には片手で振り抜くが、ヤマトとの戦いでは両手で放つタイプも披露。

アニメではその名の通り雷を浴び(雲を操る力の応用?)帯電しながら使用。さらにゴムゴムの大猿王銃(キングコングガン)をくらいながらも放っておりよりその強さに拍車をかけた。ひきのばしを兼ねて非常に戦闘時間が長く描写された。

獣型で使用。
咆哮が雷に変わり、敵を襲う。

  • 壊風(かいふう)
獣型で使用。
息を吹き出すことで、口からいくつもの風の刃(飛ぶ斬撃)を放つ技。敵の腕程度なら鎧諸共容易く切断し刎ね飛ばす威力がある。
後に人獣型でも使用し、その際は八斎戒を振るって前方に無数の斬撃を飛ばす形で運用した。

  • 龍巻(たつまき)
獣型で使用。
自身の周囲に無数の巨大竜巻を具現化し暴風で薙ぎ払う。ロロノア・ゾロですら「冗談だろ!?災害じゃねェか!」と驚愕していた。

  • 龍巻壊風(たつまきかいふう)
獣型で使用。
ゾロの刀「閻魔」も含めた「黒縄大龍巻」で反撃された際に「龍巻でおれに挑むとは!」とテンションを上げて使用。
上記の壊風と組み合わせ龍巻の回転に載せて全方位に風の刃の弾幕を飛ばす派生技。
身体を畝らせ指向性を加え、前方にのみ弾幕を飛ばすこともできる。

  • 降三世 引奈落(こうさんぜ ラグならく)
人獣型で使用。
武装色の覇気を纏わせた八斎戒を振り回しながら飛び上がり、降下と共に振り下ろす強烈な一撃。
ルフィもまともに喰らえば失神が免れないほどの威力を誇る。

  • 金剛鏑(こんごうかぶら)
カイドウ版鳴鏑。
武装色の覇気を纏わせた八斎戒を振り上げ、「飛ぶ斬撃」のように飛んだ打撃が離れた相手に砲撃のごときダメージを与える遠距離攻撃。

  • 輪雷上戸 引奈落(わらいじょうご ラグならく)
酒龍八卦の「笑い上戸」状態で繰り出す技。
パワータイプの人獣型に変形し、全身の筋肉をパンプアップさせて八斎戒による渾身の振り下ろしの一撃を叩き込む。

  • 軍荼利(ぐんだり)龍盛軍(りゅうせいぐん)
酒龍八卦の「怒り上戸」状態で繰り出す技。
人獣型に変形し、怒り狂いながら八斎戒の猛烈な乱打を打ち込む大技。

  • 咆雷八卦(ほうらいはっけ)
酒龍八卦の「殺戮上戸」状態で繰り出した。雷鳴八卦の強化版。
パワータイプの人獣型に変形して強烈な踏み込みによって接近、打ち下ろすように八斎戒の一撃を叩き込む。

  • 大威徳(だいいとく)雷鳴八卦(らいめいはっけ)
パワータイプの人獣型で使用。雷鳴八卦の更なる強化版。
覇王色の覇気を纏わせ、両手で構えた八斎戒の一撃を全力で叩きつける。

  • 火龍大炬(かえんダイコ)
獣型で使用。
口から吐き出した炎を自らに纏って巨大な炎の龍になった姿。
その炎は鬼ヶ島の角をバターの如く融解させる程の超高熱になっている。
元ネタは古典落語の演目の一つ「火焔太鼓」。

  • 昇龍(しょうりゅう) 火焔八卦(かえんはっけ)
獣型で使用。
「火龍大炬」の炎を帯びた状態で空を飛び、体当たりと噛みつきをかますシンプル極まりない大技。


酒龍八卦

カイドウが本気で相手をすると宣言しした相手に使う技。
その実態は戦闘中にも関わらず思いっきり酒を飲みまくって酔っ払って戦う酔拳。
酔っ払うことで悪酔い状態になり、目まぐるしく感情と形態が変化しながら変則的かつトリッキーな連続攻撃を仕掛ける。

  • 輪雷上戸(わらいじょうご)
  • 落込上戸
  • 泣き上戸
  • 怒り上戸
  • 甘え上戸
甘ったるい声を出し相手の攻撃を弱める…わけもなくただ気持ち悪いだけ。
  • 盗人上戸
ギア4スネイクマンの軌道や未来視を真似した。
  • 殺戮上戸


合体技

  • 覇海(はかい)
人獣型で使用。ビッグマムとの合体技。
巨人族最強の“槍”「覇国と同じ構えをした後に、全力で八斎戒を振り衝撃波を打ち出す大技。
四皇二人がかりの大技だけあって、その破壊力は作中描写された技の中でも最強クラス。
構えの時点で最悪の世代達が全滅を覚悟するほどの威圧感を放っており、実際直撃していたら間違いなく全滅していた。
ゾロが決死の覚悟で一瞬だけ止めることができ辛うじて回避することはできたが、代償として全身の骨が粉砕するかのような衝撃を受けたゾロの戦線離脱を招くこととなった。ゾロの足止めには、あの口が悪いユースタス・キッドも素直に「ありがとよ…!」と感謝の言葉をゾロに述べた。


装備

  • 八斎戒(はっさいかい)
カイドウが愛用する巨大な棘付き金棒。
特に位列等はないらしいが、100巻SBSでの作者によれば「カイドウが手放したら伝説と呼ばれるでしょう」と評されている。
最上級の獲物で戦ったロジャーや白ひげとはまた違う「強さ」を表しているといえる。
元ネタは仏教における8種類の戒律の総称のこと。


【ストーリーでの活躍】

◇過去

偉大なる航路の「ウォッカ王国」と呼ばれる国で生誕。
少年兵として幼少期を過ごし、10歳の頃にはすでに最強の少年兵として称賛されていた。
一方で天竜人に逆らえず、世界政府に加盟し続けられるよう天上金を納めるためだけに他国に戦争を挑み続け略奪を繰り返すウォッカ王国の現状には不満を抱いており、その思想と高すぎる実力はウォッカ王国の上層部も持て余していた。
13歳の頃ウォッカ王国の国王の意向や、カイドウの実力に目をつけた海軍に引き渡すことで次回以降の世界会議の参加権をウォッカ王国は得ると言う世界政府との取引の元、海軍に徴兵される筈だったが、カイドウはそれに反発して海軍船から逃走。初頭手配で7000万ベリーの賞金首となる。
それから2年間は食事目的の為にわざわざ監獄船に出頭して、脱走することを繰り返していた模様。

15歳の時に海賊島「ハチノス」にやって来たカイドウは大物海賊を捻じ伏せる程の実力を見せて、ロックス・D・ジーベックが船長を務めたロックス海賊団海賊見習いとして所属。
仲間殺しも絶えない危険な海賊団だったが、エドワード・ニューゲートシャーロット・リンリンシキらとは仲間でもあった。

世界最強の海賊団だったが、38年前にゴッドバレー島にて、モンキー・D・ガープゴール・D・ロジャーの共同戦線を前にロックスが討ち取られて壊滅。
21歳だったカイドウはこの時、姉貴分だったリンリンから動物系悪魔の実「ウオウオの実 幻獣種 モデル“青龍”」をもらい、能力者となった。
以降、独自に活動するようになる。


あるときは世界政府に捕らえられ、パンクハザードで実験体となって血統因子が回収された様子。
だが、拘束から逃げ出したカイドウは、驚異的な耐久力を見せていたルナーリア族の少年アルベルを自分が新たに作る海賊団の仲間に誘う。

お前は世界を変えられるか?

おれにしか変えられねェ!!!

そしてカイドウはアルベルに「キング」の名を授け、彼と共に百獣海賊団を結成。

────まだそう思ってんのか?キング…!
おれが“ジョイボーイ”だと!
おれの作ろうとする世界はお前の願う世界か!?ウォロロロ

キングからは「ジョイボーイ」にまつわる伝説を聞かされていた。

その後勢力を拡大し、取引を持ちかけてきたワノ国将軍代理であった黒炭オロチの誘いに乗り彼と手を組んでワノ国を拠点とする。
23年前(36歳時)には、ワノ国に乗り込んできたゲッコー・モリアの「ゲッコー海賊団」との抗争に勝利。

20年前にはワノ国将軍の正当な後継者である光月おでんを処刑しワノ国を完全に占領。その際におでんとの戦いで人生唯一とも言える傷を受けている。
この時返り討ちにしたもののカイドウにとっても不本意な勝ち方をしており、それを行った人物はカイドウに殺されたことが分かっている。

以降はオロチと共同でワノ国を支配し、カイドウはオロチに権威と兵力を、オロチはカイドウに食料や武器・兵器を渡すことで良好な関係を保っている。

◇偉大なる航路編

スリラーバーク

ゲッコー・モリアの口から、「かつて新世界でモリアが敗れた海賊」として名前が初登場。
スリラーバーク編ラストにて、モブ海賊らの会話から「かつてモリアと渡り合った」四皇と判明。

敗れたといってもモリアの汚点として捉えられてはおらず、むしろ名誉ある敗北として世間一般に捉えられているあたり、カイドウとモリア双方がこの時点で相当なレベルの海賊だったことが伺い知れる。

マリンフォード頂上戦争編

その後、白ひげ海賊団vs海軍本部王下七武海のマリンフォード頂上戦争前には海軍本部に四皇の一人である“赤髪のシャンクス”率いる赤髪海賊団と小競り合いを起こしたとの報告があった。

海軍側には「白ひげの首を取ろうとマリンフォードに乗り込もうとし、シャンクスに止められた」と推察されていた。
その後、シャンクスはマリンフォードに駆けつけているため、マリンフォードに来ることは諦めた模様。
実際の所、カイドウとしては、自分が派手に死ねるかもしれない場に乗り込みたかった様子で、後に「上手くやったよ白ひげのじじいは…」と「ワンピースは実在する」と言いつつ一切の逃げ傷無く仁王立ちで往生する立派な死に様を遂げた白ひげについて語っている。

◇新世界編

ドレスローザ編

ドンキホーテ・ドフラミンゴ王下七武海を除名されてインペルダウンに護送される前あたりの話。
空島からの飛び降り自殺を図るも死ぬことができず、ドフラミンゴがルフィに敗れたことを知らず、一向に死に切れない現実に嫌気が差したために彼に「世界最高の戦争」の準備を整えるよう高らかに叫ぶ。

更に、落下した先にいたキッド達と遭遇し、「おれの部下になるなら歓迎する」と勧誘。
元から実はカイドウの部下であったスクラッチメン・アプー以外の彼ら海賊同盟を一蹴し、ユースタス・キッドを瀕死の状態にして監獄にぶち込み、占いでもあっさりと「勝利確率0%」「逃走成功率0%」を叩き出すカイドウの次元の違いを前にして屈服を選択したバジル・ホーキンスを新たに傘下に加えた。(なお、服従を選ぶ時も「服従による生存率40%」と低い)
なお、キッドの元に落下したのは偶然ではなく、情報屋アプーからのタレコミによるものだった様子。


ゾウ

程なくして新聞の報道によりドフラミンゴの敗北を知り、腹心の大幹部旱害のジャックによるドフラミンゴ奪還作戦も、海軍本部前元帥センゴク・大将藤虎・大参謀つるに阻まれて失敗。
そのため、酒を飲んで泣き上戸となりながら、「もうギフターズが増やせない」「夢半ばでかわいそうに」と泥酔しながら涙を流していた。
だが、部下にルフィの危険性を忠告されると突然激昂し、棍棒で部下を殴り飛ばし自分の力を誇示し始める。
そして、満身創痍の状態で牢屋に入れられたキッドを前に、彼ら最悪の世代を

おい お前 教えてやれよ 同世代のバカ共に!!


『早く逃げろ おれ達がやってたのは』


『海賊ごっこだった!!』ってよ!!

と侮蔑した。

ホールケーキアイランド編後

とはいえ大口の取り引き先を潰され少なからず損害を被った相手の動向は流石に無視できないようで、ホールケーキアイランド編後はルフィの活躍を報じた新聞を読む姿が描かれる。
自身の縄張りを荒らしたルフィがなぜホールケーキアイランドにいたのか怪訝そうな様子だった。
この直後、ビッグマムと直接連絡しており、「来るなら殺すぞリンリン」と牽制している。


ワノ国

九里にて
錦えもんやトラファルガー・ローからその脅威が語られる中、龍の状態でジャックの前に現れ、「あのガキどもを今すぐ連れて来い」と命令。が、実はこの時も強かに酔っぱらっており、恒例の暴走状態。
機転を利かせたホーキンスが「麦わらたちはおでん城の跡地にいる」と告げる(偶然ではあるがこの時一味は本当に跡地の近くにいた)やいなや、その場から「熱息」を放って跡地を一蹴。

キレたルフィのギア4による猛撃を受けて地面に墜落するが、ダメージは全く受けずに終わる。
人型に戻って起き上がったところに強襲してきたルフィに対し、カウンターで「雷鳴八卦」を叩き込んで一発KO。見る者に改めて四皇の異常性を思い知らせるのだった。


何の王になるだと………? 小僧ォ……!!!

その場にいた部下たちに兎丼に投獄する様に命じるも、ルフィが無意識に覇王色の覇気を発動。 何人も覇王はいらないとボヤき、龍の姿となり帰って行った。

鬼ヶ島にて
しかしその後ビッグ・マム海賊団、それも四皇の一角たるビッグマム本人率いる本部隊がワノ国へと攻め上がってくる。
流石の「この世における最強の生物」も「天災そのもの」がくればせっかく築き上げた軍隊も唯ではすまないことに焦るが、幸いこの時はキングが妨害したことで事なきを得た*7
それでもなお「絶対に上げるな」と怒鳴りつけており、総力戦を非常に警戒している様子が見られた。

しばらくして、クイーンが泣きつく形で連れてきたビッグ・マムと鬼ヶ島で夜通し大喧嘩を始め、最初の一太刀交えただけで天をも割らせた。
一晩中打ち合い続けるという激しく続いた喧嘩だが、何とその最中に突然リンリンと和解。
世界を取ってからでも殺し合いの続きは出来る」ということで、前代未聞の四皇同士による最強の海賊同盟を結成した。

金色神楽(こんじきかぐら)
鬼ヶ島で行われる、オロチとの年に一度の大宴会「金色神楽(こんじきかぐら)」の日、息子ヤマトが行方不明に。
カイドウの考えを先読みした火災のキングにより、幹部「飛び六胞」が招集され、飛び六胞に「大看板への挑戦権」を褒美としてヤマトの捕縛を依頼。

そして、金色神楽(こんじきかぐら)の会場では、捕らえられた光月モモの助が磔の場に大看板と共に姿を現し、「ビッグ・マム海賊団との同盟」「世界最強の力である『古代兵器』と、ワンピースを手に入れる」と宣言。
手始めに、天然の要害であるワノ国の全国民を労働力として武器工場を増やすことを言い、オロチの逆鱗に触れるが、あっさりとオロチを処刑し、「鬼ヶ島を花の都に移し、ワノ国を滅ぼして将軍をヤマトとして新鬼ヶ島をつくる」と言い放つ。
オロチの部下たちに「おれに従うか、忠義のもと挑むなら(殺すことになるが)讃えよう」と選択を迫り、オロチの部下たちを配下に加えた。

モモの助に対しては、怖がりの普通の子供である彼を豪傑おでんの息子と認めたくない思いから「おでんの息子でないなら濡れ衣で処刑なんて面目ない。処刑を取りやめよう」と持ち掛け名を改めて問うが、両親に顔向けできる男でいたかったモモの助は勇気を振り絞って「光月モモの助」を名乗る。
気分を悪くしたカイドウは、モモの助を処刑しようとするが、そこに赤鞘九人男が乱入。

vs赤鞘九人男
カイドウを倒すために鍛錬を続けた赤鞘九人男は、“捨名ッ知(スナッチ)”を胸に特攻し、流桜(弾く覇気)をまとわせた刀でカイドウに傷をつけた。
カイドウは刃が刺さったことやおでんから受けた古傷が痛み動揺しながらも、交戦を開始。
同じく会場に乱入していたルフィが「全員ぶっ飛ばしに来た!全面戦争だ!!」と宣言していたのを聞くとカイドウは受けて立つと宣言。

龍形態に変化し、大柄な龍形態で戦える外に行くべく天井を突き破って、赤鞘九人男と共に鬼ヶ島ドクロドーム屋上へ到来。
イヌアラシ達が引き連れ、満月の夜を生かして月の獅子(スーロン)で大幅パワーアップしたミンク族の戦士達と、カイドウを守るため駆け付けた旱害のジャックの激闘を見守った。
そしてジャックが月の獅子(スーロン)化したネコマムシとイヌアラシに敗れると「大事な部下が殺されるのを黙って見てる道理はない」とジャックを労って戦闘を交代し、赤鞘九人男と戦闘を開始。

赤鞘九人男の連携攻撃、多種多様な忍術、決め手は赤鞘九人男渾身の、おでん二刀流『桃源十拳(とうげんとつか)など駆使しながら、僅かにダメージを与えることに成功するが、カイドウはまだまだ余力はあった模様。
それもそのはず20年もの間、「せいぜい強くなれ」の言葉通り自らを鍛え上げたカイドウは強くなりすぎていた。自分に傷をつけるほどの赤鞘九人男の気迫で「華々しく死んでもいい」と最初は思ったカイドウだったが、赤鞘九人男の攻撃は「今もなお疼くあの時の傷」を開かせるほどでは無かった。
「赤鞘九人男はあのときのおでんほどではない*8」と理解し興ざめしたカイドウは改めて本気になり、「敵討ちに挑む、死の覚悟を決めている侍」に対する敬意として赤鞘九人男を淡々と蹂躙して勝利。

そしてカイドウは、焔雲を用いて鬼ヶ島を空に浮かばせ、海賊の帝国「新鬼ヶ島」を築くべく花の都へと運びはじめる。
そこに不死鳥マルコを振り切ったリンリンが来て、「古代文字を読めるニコ・ロビンは殺さず確保」と注意された。

vs最悪の世代
鬼ヶ島ドーム屋上へやってきたルフィ・ゾロ・ロー・キッド・キラー達に、リンリンと共に5対2という形で対峙。
流桜(弾く覇気)を修得したルフィの「ギア3“ゴムゴムの業火拳銃”(          レッドロック)」が自分に効いたことに驚かされながらも、以前と見違えるほど強くなったルフィをはじめ“怪物”のごとき最悪の世代の強さに歓喜しながら戦闘を開始。
リンリンと共に最悪の世代を追い詰め、キッドに「まるで地獄にしか見えねェよ」とまで言わせてみせた。

カイドウ達の強さを見て一致団結した最悪の世代によってリンリンと分断され、ローの能力による体内への攻撃やゾロ渾身の九刀流「抜剣(ばっけい) 亡者戯(もうじゃのたわむれ)」でダメージを負いながらも、ルフィ以外を離脱か戦闘不能に追い込み、ルフィも窮地において覇王色の覇気をまとう攻撃を開花させカイドウを更に楽しませる。
結果、熱くなったカイドウは、覇王色の覇気を纏う技の本領を発揮してルフィを島の外にまで殴り飛ばしてしまい、気絶したルフィを海に落下させ勝利。「ルフィの首を切って麦わらの一味と侍達に向けて勝利宣言すべきだった」と、カイドウも疲弊しながら別のことを後悔する余裕があった。

お前も(・・・)…“ジョイボーイ”には……
なれなかったか………!!


vs麦わらのルフィ
バオファンから光月モモの助の居場所の連絡が入ったため、バオファンにルフィとの「対決結果」を島中に連絡させつつ、自身は1回天井裏のモモの助の元に向かい、モモの助を守ろうとした錦えもんを撃破。
モモの助がメアリーズによる通信を逆手にとり“聞こえてきた”ルフィの言葉「カイドウに必ず勝つ」を皆に伝えたところをカイドウは攻撃しようとしたが、島の端だったこともありしのぶがジュクジュクの実の力で地面を腐らせて落下。
空飛ぶ鬼ヶ島から二人を取り逃がし、そこへモモの助の陽動を務めていた我が子ヤマトが到着。
ワノ国を守るために親子の縁を切りカイドウと戦う覚悟を決めたヤマトと激闘を繰り広げる。

その最中、しのぶのジュクジュクの実の能力で28歳の肉体に老いて巨大な龍の肉体に変化したモモの助が、海中からハートの海賊団が回収し復活したルフィを連れて空飛ぶ鬼ヶ島に飛来。


おれに勝てる可能性でもあんのか!?

生きてんだから無限にあんだろ!


カイドウも赤鞘九人男・最悪の世代・ヤマトと連戦に次ぐ連戦で流石に疲弊しながらも、モモの助と時間稼ぎを努めたヤマトが撤退しつつ、ルフィと覇王色をぶつけ合い天を割りながら最後の戦いを始めた。
ルフィも覇王色の武装にも慣れたのか、前回以上に激戦を繰り広げて、極まった戦いは二人に高揚感を齎し始めていた。互いに痛手を負わせ合う対等のやり取りの中でカイドウは興が出始め、戦闘中に酒を吞み始める。
突然の奇行と、例の酒乱によって笑ったり悲しんだりして酔い始めるカイドウの様子にルフィは憤り「負けても酔ってたと言い訳しても知らねェぞ」と攻めにかかる。
だがこれによってカイドウの真骨頂とも言える「酒龍八卦」が発動し、目まぐるしく変わる気分と動きで、さらにルフィを追い詰めていく。
ルフィもこれが最後と覚悟を決めギア4を発動、強力な技の応酬で互いに残った力をぶつけ合い、三度目の戦いは終局に向かった。
殺戮上戸による「咆雷八卦」と「覇猿王銃」の衝突で、決着となる────ハズだった。


来てみろ小僧ォーーー!!! 咆 雷────

"覇"(オーバー)   え!?


激突の刹那、現れたのはCP0のエージェント・ゲルニカ。
世界政府からの新たな命令を受けて、麦わらのルフィ抹殺のためこのタイミングで乱入し、ルフィの腕を掴んで動きを止めた。
カイドウはその光景を前にフラッシュバックする。それは好敵手との戦いに水を差され、不服の勝利を得てしまった……20年前の戦いの記憶。
そして今。ゲルニカの行動に驚きながらも、全力の攻撃を止めるにはもう遅く、思わぬ邪魔が入ってしまい、砲雷八卦は無情にもルフィに直撃してしまう

ようやく自分の人生の完成が見えた途端に起こってしまった、忌むべき事態の再来。
夥しい血を吐いて、自身の金棒に沈むルフィを見て、カイドウは絶望と困惑に満ちた貌を浮かべていた────。
またもや好敵手を“横取り”されたカイドウは、横槍を入れたゲルニカを消した後、自暴自棄気味にルフィの死を宣言し、敵たちに降伏を迫る。さもなくば皆殺しにすると。討ち入り部隊を絶望が包む……。

しかし、ルフィがゴムゴムの実の力を覚醒させ、新たな姿「ギア5」となって復活。4度目の戦いとなった。
カイドウ自身もゲルニカの入れた横槍に納得しておらず、復活したルフィに「ありがとよ」と述べている。
覚醒したルフィの「この世で最もふざけた能力」による自由奔放な戦いに振り回されながらも、全力の覇気で対抗する。

その後もカイドウとの死闘が続くが「これで終わらせる!!」と決意したルフィは自らの右腕を極限まで巨大化させてゴムゴムの猿神銃(バジュラングガン)を発動。それに対抗してマグマを越える熱を纏う巨大な竜となる火龍大炬(かえんダイコ)を展開して両者は激突。


お前に世界は変えられねぇ!!

お前が一体どんな世界を作れる!!?
麦わらァ〜〜!!!


とルフィを否定してここまで健闘したことを讃えながら問う。それに対してルフィは───


友達(ダチ)が……

腹いっぱい!!!

メシを 食える〜〜!!!


世界!!!!


と返して、ありったけの力を込めてカイドウを奈落へと殴り落とした。
そして苦悶しながら落下している最中、キングとの和やかな会話を回想する。




(キング…おれはジョイボーイが 誰だかわかった)

…………!!

(………誰です?)

(この先おれを 倒した男だ!!!)

(じゃあ………現れそうにないな…)




リンリンと共に海底火山のマグマに沈められたカイドウ。
20年の時を越えて、遂に長きに渡るワノ国の戦いに終止符が打たれた。
同時に、最悪の世代により四皇が一挙に2人陥落することとなり、世界はまたしても大きな時代の変化を迎えるのだった。


【余談】

  • モチーフ
「鬼が島」を根城にしていることや金棒を武器にしていることから、モチーフは民話「桃太郎」における鬼だと思われる。
加えて大酒飲みであることから「酒呑童子」も含まれているのだろう。
なお龍の目は鬼に似るとされている。

  • 自殺について
悪魔の実に関する死である、「2個悪魔の実を食べる(人造悪魔の実「SMILE」にもこれは適用される様子)」「悪魔の実を食べた後に入水する」などを試したのかは現在不明。「ウオウオの実」のため、少なくとも溺死は出来ないのかもしれない。

カイドウ自身普段は他の四皇との直接対決は可能な限り避けて勢力拡大に勤しんでいるため、海軍や他の四皇に何回も挑んだのは「酒乱」で気分が悪い時に、己の肉体の強さ・耐久度を試すような自殺のみを試みている可能性がある。

後にカイドウの目的として「世界を大きく動かすような偉大な死」が判明したため、「悪魔の実2個」のような単純に死ぬ方法は選ぶ気は無い様子。

  • 2016年「大ONE PIECE新聞」2号
2016年時点での作者尾田栄一郎は、「カイドウを出したときは「こんなヤツは倒せない」ってさすがに言いましたけど、ルフィと一緒に悩みつつ解決策を切り拓きたい。『このパンチが強いから倒せた』じゃ読者は納得しないだろうし、こうすれば勝てるだろうというアイデアが出たとき初めて読者は納得してくれると思う」と述べている。

劇中でも敗れこそしたものの、
  • カイドウ…赤鞘→最悪の世代(リンリン込み)→ルフィ(2R)→ヤマト→ルフィ(3R)→覚醒ルフィ(4R)の逆ボスラッシュ+最悪戦~火焔八卦までは焔雲使用+雑魚掃除の超重労働。
  • ルフィ…新たに流桜+覇王色纏い+敗北後に覚醒に至るという3段階超パワーアップ

で漸く勝…否、これだけあっても尚ルフィが負けてもおかしくなく、カイドウがまさしく「最強生物」にふさわしいくらい強すぎたのは間違いない。

924話では、リンリンが防衛ラインを突破してワノ国に迫り、対応に慌てる部下に対して、原作ではカイドウ自身もかなり焦っていたが、アニメでは「ワノ国に来させるな!」「全面戦争になるぞ!」という旨のカイドウのセリフは全て疫災のクイーンが言っており、当のカイドウは「狼狽えるなお前ら」「気合い入れてけお前ら 全面戦争だあ」とノリノリで鼓舞するような言動をとっているなど大物感を出す処置がとられた。

また、20年前のおでんとの戦いでも桃源十拳をくらってなお普通に立ち上がり、おでんと真っ向から激突する展開になっている。

991話では、光月モモの助の処刑をライブステージで宣言する黒炭オロチを見て露骨に不機嫌になっている。
おでんを銃殺する間際に一度笑みを浮かべたり、995話では処刑間近のモモの助の宣言を聞いて怒鳴り散らしたり、引き伸ばしの都合もあり、単純な悪役的な面を強調されることが多い。

  • プロレスラー
戦いを楽しむカイドウは特に強者との戦いの最初では、
基本どんな攻撃もノーガードで受ける
「一定以上のダメージ*9を受ければ最終的なダメージはどうあれしっかりリアクションは取ってくれる」
という面を持ち、更に「相手が強力な攻撃を放ち、抗えば抗うほどテンションが上がって過去を懐かしみ多弁になる(誰が呼んだか「おでんポイント」)」といった要素から一部ネット上では「1人だけプロレス興行をしてる男」という評価も。

  • 声優
アニメでのCVを担当したのは玄田哲章氏。
渋く響く迫力のある声色で人気のベテラン声優であるが、そこへONE PIECE史でも屈指の凶悪・強面キャラであるカイドウのキャラクター性が合わさった結果、アフレコ現場での迫力は相当凄まじかった様子。
ゾロの中の人でお馴染みの中井氏は、Twitter配信『麦わらスペース』第2回(2022年3月27日)にて、「玄田さん怖ぇ…」と語っている。

悪魔の実について

悪魔の実は食べると海に嫌われ、たとえ魚人であろうとも泳ぐどころか浮くこともできなくなる。だがここに来て、まさかの水中生物の能力を持った悪魔の実が登場することになったのだ。
既に「魚の能力を持つ人間」として魚人族や人魚族が存在しており、また悪魔の実の能力者はとにかく海にまつわる物事が天敵であるため、「水棲生物の能力を持った実は存在しない」という定説があったのだが、これがひっくり返された形である。
水棲の傾向があるスピノサウルスやアナコンダ、また一生のほとんどを水中ですごすアホロートルの能力者ですら水中を避けていたことも定説を補強していた。

また既に「リュウリュウの実」が存在していること、百獣海賊団にその能力者が多くいたことから、そのまま竜であるカイドウの能力もその幻獣種だと予想する向きも強かった(一方で「恐竜」と「竜」を一緒の系統にはできないのでは、という説もあった)。

現在のところウオウオの実の系列がどんな特性なのかは不明だが、カイドウが食べたのは幻獣種であることがわかっている。
この実はロックス海賊団が解散する際にシャーロット・リンリンから譲り受けたものであり、「一生モノの借り」の正体はコレ。

なお、カイドウが魚の能力を持っていることについては伏線があった。

  • 同じく東洋竜に変形できるモモの助を見たルフィが「うなぎ人間」と勘違いした
  • 笑い声が「『ウオ』ロロロ」
  • 鯉のヒゲ
  • 誕生日の日付(5月1日→コイ?)
  • 鬼が島への入島には「鯉の滝登り」を用いる(なお、滝登りのことを「うなぎ上り」とも言う)
  • カイドウについて「陸『海』空最強」と謳われている(水中で戦う能力を持っている?)




ウオロロロ…おい お前教えてやれよ wiki籠りのバカ共に!!

「早く逃げろおれ達がやってたのは」「追記・修正ごっこだった!!」…ってよ!!


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