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*THE IDOLM@STER DearlyStars 【あいどるますたー でぃありーすたーず】 |ジャンル|アドベンチャー|&amazon(B002BH3GKG)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|マイクロビジョン|~| |発売日|2009年9月17日|~| |定価|6,279円|~| |周辺機器|DSi/LL独自機能対応|~| |通信機能|ニンテンドーWi-Fiコネクション対応|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |ポイント|ジャンル変更及び新規ユーザー向けの構成&brシリーズ初のグラフィックつき男性キャラの登場&br営業戦略のぶれ等による売り上げの不振&brシナリオは概ね高評価だがシステム面に問題あり|~| |>|>|CENTER:''[[アイドルマスターシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/885.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- *概要 -『[[アイドルマスター>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/166.html]](通称『アイマス』)』シリーズの外伝的作品。初の任天堂ハードタイトルでもある。 --本作は「PROJECT IM@S ''2nd VISION''」と銘打たれた『アイマス』シリーズ新展開の第1弾として発売された。新興プロダクションの「876(バンナム)プロダクション」を舞台に、「日高愛」「水谷絵理」「秋月涼」の若き3人のアイドル達の成長と活躍を描く作品である。 --本作ではジャンルが過去作のアイドル育成SLGからアイドル視点のADVに変更された。マルチエンディング制を採用しており、ゲーム上の成績(オーディションの勝敗)によってシナリオ展開やエンディングが多彩に分岐する。全体的に新規ユーザーやライトユーザー層を意識した構成で、ゲームの難易度は若干低め。 *特徴 -シナリオは、各人1本ずつ、合計3本を収録。あるアイドルのシナリオ中に他のアイドルが登場する事も頻繁であり、3人が強い友情とライバル意識で結ばれていることが強調されている。 -本作の主人公となるアイドル候補生の数自体は無印の頃と比べると少ないが、全員強烈な個性派揃いである。 #region(close,876プロ・アイドル候補生達) -日高愛 13歳 [声:戸松遥] --明るく猪突猛進な性格で、声が大きく歌が大好き。あだ名は「''とつげき豆タンク''」。 --過去にアイドルアルティメイトで優勝経験のある元トップアイドル・日高舞の娘で、偉大な母親というコンプレックスと2世タレントとしてのプレッシャーを抱えている。 --新人アイドルのオーディションに幾度も落選し、落ち込んでいた所を天海春香と出会い、運命に導かれるように876プロのアイドルとなる。 --初期値はヴォーカルが高い。総合能力値は3人の中で最も低いが、テンション管理は非常に楽。 ---なおヴォーカルが高いのは「声が大きいから」であるらしく、作中の描写としては''音痴''扱いされている。つまり彼女はドラマの上ではゲーム開始時点で''アイドルとして、優れている能力が一つもない''((尤も、彼女のプロポーションは実は極めて理想比率に近いものを持っており、また声の大きさに耐えうる声帯の強さはゲームが進むにつれて十分な武器になっていくなど、潜在的なポテンシャルは高い。))。 ---また、声が大きいという設定を反映してか、声の収録ボリュームが異常に大きい。 --一人称は「あたし」。ちなみに『アイマス』は一人称が「あたし」の女性が不自然な位に少ない。 -水谷絵理 15歳 [声:花澤香菜] --元は引きこもりで、ネットアイドルELLIE(エリー)として活動していた少女。あだ名は「''ネットワールドからの迷い子''」。 --気弱な性格だが、思ったことははっきりと言う。言葉を疑問形にする癖があり、よく語尾に「?」が付く。 --フリープロデューサーの尾崎玲子にスカウトを受けて876プロに入る。ちなみに876プロではプロデューサーの手でプロデュースされている唯一のアイドルでもある。 --ネットアイドルの経験もあり、魅せ方をよく理解している(ビジュアルが高い)。代わりにヴォーカル値は最低。 --気弱な性格でテンションが下がりやすいが、頭がよく状況整理に長けているのでコミュニケーションは比較的楽。また、「休む」でのテンション回復量が最も多い。 -秋月涼 15歳 [声:三瓶由布子] --非常に可愛らしい外見をしているが、実は''男''。アイドル活動時は女装した上で女性として振る舞っている。また、秋月律子のいとこでもある((これまで“律子にいとこが居る”と言う話は出てきておらず、彼は後付キャラである可能性が高い。))。 --男でありながら男に告白されるような自分を変え、男らしいイケメンアイドル目指してデビューしようとするも、様々な事情により女装アイドルとしてデビューするハメになってしまう。 ---そういう経緯からか、キャッチフレーズに「''こっそり抱えた大きな秘密''」「''女顔のヘタレ少年''」とまあ散々なことを書かれている。 --物腰が柔らかく落ち着いているが、芯は男らしくて強い。特技は料理、ダンスなど。「''ぎゃおおおん!''」という個性的過ぎる悲鳴が特徴。 --ダンスのための身体能力は3人の中で最も高いが、自らを「女性アイドル」として魅せるビジュアル能力は、当然ながら一番低い。 --テンションは上がりやすいが下がりやすく、落ちる時はとことん落ちてしまう。 #endregion -前作からのキャラのキャラクターデザインに関しては引き続き窪岡俊之氏が担当しているが、本作初登場キャラクターについては田宮清高氏がキャラクターデザインを担当している。 -シリーズの例に漏れず本作も、他作品と設定が統一されずストーリーも連続していない「パラレル設定」を採用している。 --とはいえ全体的な設定は無印をベースにしており、無印の「あり得る後日談のひとつ」として受け取る事が可能なつくりである。 --765プロダクションのメンバーに関しては、すでに一定の地位を築いた先輩アイドルとして876アイドル達と関わっていく事となる。 --なお、『[[アイドルマスターSP>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/846.html]]』に登場した961プロダクション所属アイドルに関しては、本作では最初から765プロダクション所属アイドルとなっている。 ---そもそも961プロ自体登場しない。『DS』予約特典の雑誌『ViDaVo(ビダボ)』には“ここの所活動が不明”と書かれている。''高木社長「黒井…。」'' -本作では、「男の娘」アイドル涼の存在や、彼を含めシリーズ初のグラフィック付き男性キャラが数名登場する点、愛の母親である日高舞の設定((舞の年齢が29歳で娘の愛が13歳。つまり愛は舞が16歳の時に出産した子供となる。それだけならまだしも「実はかつて、日本史に残るほどの超トップアイドル」であり、13歳からわずか3年間しか活動しなかったにも関わらず、未だに伝説として芸能界に語り継がれるほどのチート級実力者。))など、ファンの間でも大きく好みが分かれる部分がある。その為''賛否両論ゲーム''としての側面もあった。 --特に秋月涼に関しては、キャラ造形については公式側でもかなりの配慮を窺わせる部分が多い((涼のストーリーには“桜井夢子”と言う人物がライバル(ヒロイン?)として深く関わって来る。その為「彼が765&876の女性達と親密になるのでは?」などの心配も無い。))。また、本作が「外伝的位置づけ」として住み分け出来ている(悪く言えばどうしても許容できなければ無視してしまう事も容易)事が功を奏した部分も大きい。性格面でもプレイヤーが感情移入がしやすいキャラクター造形となっており、本作がアイドル視点のゲームシステムであることも相まって受け入れが容易である。 -ライトユーザーを意識した構成ではあるものの、過去作品と比べてシリアスでシビアな展開も多く、ベストエンディング以外のエンディングの中には、いわゆる鬱エンドになる場合や、それまでの主人公の努力を否定するような結末を迎える場合もある。 --例を出すと涼のシナリオの中には、''ある出来事のショックで精神崩壊を起こし、それ以降自分を女と思い込んでアイドル活動を継続する''((通常は普通に男として通っている学校にさえ女装して通学するようになっている。))。という、笑えばいいのかどうすればいいのかわからない不条理なエンディングもある。また他の主人公も含め、本当の意味で笑える要素のない陰鬱なだけのエンディングも、数は少ないながら存在する。 --エンディングの種類そのものはそこそこ豊富。前向きな決意を持って別の道へと歩き出すなど、ベストエンドとは異なるなりに筋の通った終わり方を見せるものも多い。また敗北が全てゲームオーバーに直結するわけでもなく、負けた方がかえって余分のエピソードを楽しめる場面も少なくない((これはこれで、別の難点に直結していたりもするが。詳しくは問題点の項を参照。))。脇道が全て鬱エンドという訳ではないので、念の為。 *売り上げ不振 -期待されていたほどの売り上げを残せず、ワゴン送りになる事も多かった。その要因として、主に以下のような点が指摘された。 -ライトユーザー層、特に低年齢層をも対象顧客に含めたのだが、その為か営業戦略がぶれてしまった事。 --旧来の『アイマス』ファンでも満足しうる内容と表裏一体で、ある程度『アイマス』シリーズの基礎知識がないとやや入りづらく、プレイしても理解し辛い部分があった。 -発売時期が『[[ラブプラス>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/95.html]]』とバッティングしてしまい、あちらに話題を取られてしまった事。 -コミュイベントでキャラが3Dじゃなくなった事やライブシーンでの3Dモデル表現の低下。特にライブシーンは『SP』よりも見劣りする。 --とはいえ、『DS』としてみれば相当高水準のグラフィックであり、ボイスの収録数も携帯機とは思えないほど((主人公1キャラあたりの総合ワード数は360版よりも多い。))充実している。更にサウンドサンプリングもDSの限界を超えた高音質である事が判明した((上位機種のDSi/LLや3DSで本作をプレイした場合、性能の余裕から初代やLiteでは実質的に処理落ちしていたグラフィックやサウンド再生が、本来のデータの質で再生される。))。 -前述のジャンル変更や設定の好みの分かれる部分において、今までの『アイマス』ファンの間で食わず嫌いが先行してしまい、やや敬遠された向きがあったこと。 *評価点 しかし発売から日数が経過するに従って下記の点において再評価が進んだ。 -キャラクター造形の魅力の高さと丁寧な作りのシナリオは好評。765プロアイドルの登場のさせ方も過度に主張させず、極力本作登場の新キャラの踏み台にもさせないよう配慮するなどバランス感覚は見事。 --選んだ主人公にもよるが、3~5名の765プロアイドルがシナリオ上重要なキャラクターとして登場する。時を経て少しだけ成長した彼女たちに出会えることは、旧作ファンにとっては大きな喜びでもあった。 --メインストーリーに絡まない765プロアイドルは、主人公がレッスン場に向かった時に現れてレッスン効果を増幅してくれて、さらに後述の「振り付けパネル」をくれるという役どころである((選んだキャラによってはストーリー・レッスンの両方に出てこないアイドルがいるケースやストーリー・レッスンの両方に出てくるアイドルがいるケースがあるなど一部例外あり。))。 ---この「振り付けパネル」の中身もなかなかネタ性が高い。ほとんどはアイマス曲(未収録曲含む)のダンスの一部を切り取った断片なのだが、中にはやよいの「ハイ、ターッチ!」 や春香の「(のヮの)」など、「それ絶対ダンスの振り付けじゃないだろ」とツッコまずにはいられない物も混じっている。765プロアイドルたちとの不意の遭遇と会話、そしてもらえるアイテムを集めるコレクション要素のため、シナリオクリア後も本作の周回プレイを続行しているファンも珍しくない。特に最後の「サンクス」パネルをもらう時の会話はグッとくるものがある。 ---『SP』で改変された美希の性格が無印で言う“覚醒後”に戻された。 ---なお響と貴音は特定の時期に会話ができるだけで、ストーリーには絡まずパネルをくれるという要素もない((本作の開発は『SP』の開発と同時進行であり、2人の登場を急遽盛り込んだためである。))。 --本作オリジナルのキャラはややアクの強い者が多いが、準主人公級・脇役ともに総じて好評であり、シナリオをうまく盛り上げている。今では各人に根強いファンがいるが、中にはすっかりネタキャラ扱いが定着してしまった者も。 --シナリオの傾向も選択キャラによって、言うならば日高愛は「コミカル系ローティーン向け少女漫画風」、水谷絵理は「シリアス系ハイティーン向け少女漫画風」、秋月涼は「サブカル+熱血系少年漫画風」…と言った感じの多彩で幅広い作風となっている((後に3作同時連載された漫画版も、まさしくそのような内容であった。))。選べるキャラが少ないという弱点を、シナリオ方向性の個性でうまくカバーしているとも言える。 --各シナリオのルート分岐・ボリュームも十分にあるので遊びごたえの点でも満足度は高い。 --全シナリオの共通項としてそれぞれのキャラごとに「自分にとってアイドルとは何か?」「自分はどんなアイドルになりたいのか?」という疑問が投げかけられ、その疑問に答えを出し成長していくくだりが存在し、そのあたりは『アイマス』に成長劇を求める層から高く評価されている。 --そういうマジメなシナリオが根幹に据えられている一方で一部コミュの内容は「公式が二次創作に本気で勝ちに来た」とまで評されるほどはっちゃけたものが存在しており、それらはネタ的に高い評価を得ている。 -''DLCが一切配信されていない。''つまり追加支出を気にせず楽しめるという事でもあるので、特にライトユーザーにとっては優しい仕様と言える。 --シリーズ全体を通して見ても、『アケマス』『シンデレラガールズ』はゲームシステムの関係上プレイにかかる費用が膨大な額になりがち。それら以外はDLCにかかる費用が厳しい事などを考えると、本作は非常に良心的な仕様といえる。 //『シンデマス』の略称が蔑称にとられることも懸念してとりあえず表記変更。 //本作にDLCがないのは、DSがDLCがに不向きなハードであることが主因と思われる。ゆえにバンナムを賞賛するには値しないし、皮肉だとしても的外れ。 --DLCがない代わりの独自機能なのか、雑誌などのQRコードをDSのカメラで読み込むとゲームを進めずとも新しい衣装を手に入れる事が可能であった。また、衣装の一つ「Tシャツ」の柄として、自分で絵やデザインを描き込む事ができる機能もある(但しサイズは小さく然程美麗な仕上がりにはならない)。 -ゲームの難易度も低めでとっつきやすく、従来作に比べレッスンやオーディションの簡略化も行われているので遊びやすい。 --オーディションは、従来作のような多人数の対戦ゲーム形式ではなく、画面に百分率表示された「合格率」を変動させて合格を目指すという形に改められた。合格率は主にアイドルの能力値によって決められる。これはゲーム終盤に従って厳しくなっていくので、継続的なレッスンが欠かせない。 --能動的に合格率を変動させる手段として「思い出アピール」がある。ADVパートの成績によって得られる「思い出」を消費して合格率を高めるのだ。だが使用時はルーレット目押しのミニゲームが課せられ、これに失敗すると合格率はむしろ使用前よりも低下してしまう。 --合格率の最大値は90%、最低値は10%である。本当に表示通りの合格率で「抽選」されているため、何度もリセットを繰り返して無理矢理に合格(不合格)してしまうことも不可能ではない。 ---とはいえ、合格率10%のオーディションに合格するまでひたすらリセットを繰り返すよりも、レッスンを行って合格率を高めてからオーディションに臨んだほうが結果的にプレイ時間は短くて済むという、ごく当たり前のゲームバランスとなっている。 -携帯機とは思えないほど充実した「ステージモード」を搭載。 --アイドル(3人)、曲(10曲)、衣装やアクセサリー、会場などを自由に選べるうえに、「振り付けパネル」を組み合わせて自分だけのオリジナルダンスを創作したり、事前のプログラミング形式でカメラワークを制御することが可能。さらにコール(ファンの掛け声や手拍子)をリアルタイムで入力することもでき、おまけに規定の譜面どおりにコールを鳴らす音ゲーまで搭載している。まさに至れり尽くせりである。 ---ただし衣装、アクセサリー、振り付けパネルはストーリーモード内で入手する必要がある。入手頻度が低いうえに、どれが手に入るかもランダムなので、自分の思うままのステージを組み立てるには相当な時間と忍耐力が要求される。 --同時にステージに上がれるアイドルは『SP』同様1人のみ。ただしDSワイヤレス通信機能を利用すれば、複数のDSで曲を同期させることにより、擬似的に複数アイドルユニットのステージを鑑賞することも可能である(ユニットライブモード)。 -楽曲とシナリオ内容が、高い親和性を見せている。 --本作では4曲の新曲が用意されており、うち1曲は、このゲーム自体の主題歌に相当する「"HELLO!!"」という曲。そして残りの3曲はアイドル3人達それぞれの持ち歌となっているが、楽曲そのものがスーリーに組み込まれており、それぞれの物語を進めた先のクライマックスで獲得するという流れになっている。~ 各々の物語と楽曲がクライマックスで結びつき、たった1度のステージにキャラクターたちの想いが集約される物語構造が、本作の評価を高める大きな要因の一つである。 *問題点 上記のような評価点の一方で、主にゲームシステム面を中心に、多数の問題点も指摘されている。 -まず何よりも、ゲームのジャンルが育成・対戦ゲームからADVに変更された事である。育てゲーとしてのアイマスが好きだった旧来ファンの一部を失望させた。『アイマス』シリーズの他作品が備えている、効率的な育成方法を模索する戦略性も、対人対戦の興奮も、本作には無い。 --ただし本作の充実したストーリーは、ADV形式だからこそ可能だったという声もある。 -レッスン・営業・オーディションの3つを繰り返してゲームを進める点は、従来の『アイマス』と同じ。だが物語の大半は営業イベントの中で語られ、レッスンとオーディションはゲームを進める為に義務的に課せられるミニゲームとなってしまっている。 --しかも、スケジュールが「日」で管理されているためかレッスンの効果が低く、安定した合格率を得るためにはより多くの回数の「レッスン」をプレイしなければならない。なお、能力値のキャップに達した場合(いわゆるカンスト)はアイドルがその旨を教えてくれる他、週明けにはレッスンが充分かどうかを教えてくれる。 -どんなにオーディションが好成績でも10%の確率で不合格となる仕様のため、従来作のジェノサイドなどとは異なる理不尽さを内包している。逆にどれだけ失敗を重ねても10%の確率で合格してしまうため、運だけで通ったオーディションを「感動した」「素晴らしかった」などと褒められるなど、シナリオとの整合性が取れていない状態になる。 -シナリオ展開は基本的に「オーディションに合格すると次の話に進むが、不合格だと即エンディング(トップアイドルになれない不本意な結末)」の繰り返し。しかし「不合格だとサブイベントを経由して次の話に進むが、合格するとサブイベントを飛ばして進む」という箇所も少なからずあり、さらにごく僅かだが、「合格時と不合格時で違う話に進み、次で合流する」箇所や、「合格でも不合格でも同じ話に進む」箇所もある、といった若干ややこしい事態となっている。 --つまり合格した為に物語の一部が読めなくなり、しかもそれを自覚する事すらできない場合もありうるのである。合格すべきオーディションと不合格になるべきオーディションは判別困難である。 //-また、萩原雪歩が“舞と勝負して''パーフェクト負け''”と言う''噛ませ犬''扱いになってしまった事にも少なからず不満の声が、特に雪歩ファンなどから上がっている。 //↑もっと丁寧に書かないと誤解を招きやすいし、丁寧に書くと無駄に長くなるし……ということで、とりあえずCO。言及したければ、もう少し表現を工夫して欲しい。 -ADVとして見た場合、バックログや既読スキップ、「ロード」コマンド(あるいはソフトリセット)などの、ADVならあって当たり前の機能が搭載されていないのは大きな欠点と言わざるを得ない。セーブが3箇所というのも少なすぎである。 -プロローグが終了した途端一気に多数の操作が開放される為、どれが重要なアクションなのか判別しにくい。 --ストーリーを進行するのに重要なのは、「メール((ゲーム進行のヒントが送られてくる。また一部のメールは、特定の営業を発生させる条件ともなる。))」・「営業((実質上のストーリー本編。))」・「オーディション((各章のクライマックス。営業を進行させると自動的に開放される。))」のみ。他にシステムとしての「セーブ」、能力値を成長させる「レッスン」、フレーバー兼サポート要素としての「衣装変更」「楽曲変更」を覚えておけば攻略上は十分。 --育成パート開始時、最初に表示されるのが「衣装と楽曲の変更」であることは大いなる罠。''最初の時点でここは、一切いじる必要がない''((2周目以降のプレイであるなら、衣装だけは適当に変更しておく方が無難(初期状態ではアクセサリを装備していないので)。))。ゲームが進行するにつれ変更する意味も出てくるが、それは進行に従い徐々に理解できてくるはず。 --続けて表示される「振り付けとカメラの変更」は、''最後まで一切いじらなくても構わない''。下手にいじるとダンスの流れがガタガタになるため((システム上の実害こそないものの、せっかくのステージ演出を楽しめなくなってしまうのは惜しい。))、寧ろ最初の内は手を出すべきでない((振り付けパネルをある程度の数収集するまで、どの道まともな演出など組めない。))。 ---こと振り付けの変更メニューがなまじ凝っているので、過剰に難しいゲームが始まったように見えてしまう。ここは本編とほとんど関係がないのに。 -ゲーム進行に対して相対的に、衣装やアクセサリの入手ペースがあまりにも遅い((DLCを用意できないという側面もあるため仕方のない面もあるのだが。))。元々アイマスには、衣装とアクセサリのコーディネートを楽しむ着せ替えゲームとしての側面があり、それは本作にも踏襲されているのだが、自由なコーディネートを楽しめるほどの衣装・アクセサリが揃う前に、おそらく3人全てのストーリーをクリアしてしまうと思われる。 --DSi/LLにおいては救済措置として出現しにくい衣装・アクセサリに関してはQRコードによる取得が可能となっている。 -収録曲数は10曲。うち新曲は4曲。これまでのアイマスと比べると少ない部類である。 --だがこれはDSというハードの特性上、仕方のない面も大きい。10という収録曲数は元祖であるアーケード版と同じであり、むしろよく頑張ったという意見もある。 --ただし新曲のうち3曲は物語中で特別な意味を持つ関係上、攻略中に任意で選択することができない。ストーリーモードでは他のアイドルの持ち歌も選択することができないため、10曲も収録されていながら、本編中では実質7曲からしか選べないのである。このため曲数以上にボリューム不足を印象付けてしまいがち。 --曲はボーカル系、ダンス系、ビジュアル系の3種類に分けられるが、収録されている曲のジャンルを比べるとかなり偏りがある((ボーカル1(3)、ダンス5(6)、ビジュアルはなんと0(1)。カッコは新曲を含めた数))。そのため本来ダンス系の2曲((GO MY WAY!!とキラメキラリ))がビジュアル系に変更になっている((この結果、ボーカル3、ダンス4、ビジュアル3と無理やりではあるがバランスが取れた))。 -本作の3人の主人公と765プロのアイドル達はほぼフルボイスだが、それ以外のキャラクター達には一切音声が収録されておらず「ぽぽぽ」的な効果音でごまかされている。たとえ、それがシナリオ上でどれほど重要なキャラであっても。 --特に、主人公と他のキャラクターが長い会話を交わす場面では、声優による熱演と「ぽぽぽ」を交互に延々と聞かされることになり、不自然で滑稽な印象を受けてしまう。 --のちのドラマCDでは主人公以外の主要人物にも声が付けられた(後述)。 -上記にもあるが、今までの『アイマス』にもなかった強烈な印象のストーリー・エンディングや、一部のキャラ描写など大きく好みの分かれる部分はある。 *総評 -ゲームの出来は決して悪くはないが、前述の売り上げ不振もあり発売当初の評価が今一つであった。現在はシナリオを中心に一定の再評価がなされている。安価で売られていることも多く、DLCなどの追加出費も必要ないため『アイマス』の入門編として悪くないソフトとも言える。 --『アイマス』とは切っても切れない関係にある二次創作の現場においても今作のキャラクターたちが十分に市民権を得ている事も、今作がユーザーには黒歴史扱いされていない証左と言えるだろう。765組ではなく876組を創作の中心に据えているユーザーも少なくない。 --元々購入者の満足度は比較的高く、ライト層やシリーズ初心者へ向けての『アイマス』としても決して間違いばかりではなかったとも言える。 -ソフトの売り上げ面からすれば、シリーズ全体の中で見れば確かに劣等生であることは否めないが、作品評価の見直しや関連商品の売り上げの高さなど、一概に成功・失敗を語れないソフトではあった。 -DSのハード性能が足かせになっている部分も多いため、より高性能なHD機での続編やリメイクを望む声も多い。 //HD機でのリメイクを望む声は多いが、PSPで出して欲しかったという声はあんまり聞かない。よって書き換えた。 *その他 -関連商品の売り上げはシリーズ本流にも負けないレベルに到達している。 --876プロダクションのメンバーのCDは当初伸び悩んだものの、その後作品評価の上昇とともに売り上げをじわじわ伸ばし、最終的には765プロダクションのメンバーのCDと比べても遜色のない売り上げを出している。 --またオリコンチャートにおいて876プロのCDはアイマスCDの中では最長の6週連続ランクイン((しかも、そのCDは今でも時折Amazonのランキングに顔を出してくるほど。))を果たしており、平均連続ランクイン記録でも765プロの「Master Artist」が2.5週に対し876プロの「Dream Symphony」が3.3週という記録を打ち立てている。 //こうした優秀なCD売り上げは、本作やCD内容の高評価だけでなく、それに加えて声優自身の以前からの人気によるところも大きいと思われる。ただし記事本文に書く必要はないと思うのでCOとして追記しておく。 -本作の3人のアイドルをそれぞれ主人公とした漫画版が『Comic REX』で3本同時連載。アイマスシリーズのコミカライズ作品の中でも非常に良好な評価を得ている((なお、この漫画版3作品は基本的に3人のアイドルが相互に絡むシナリオの場合は共通の展開で進んでいく形(例としては序盤で3人の同期オーディション対決があるのだが、この時は3作品とも涼が勝利した展開で進行している)。このような展開を破綻なく進められたのは全ての作品の作者・編集者それぞれがうまく連携していたからこそともいえる。))。 --また、2011年7月に発売された漫画版の各単行本第3巻限定版には、本作のキャストによるドラマCDが付属している。ドラマCDでは本編で声のなかったキャラにも声がついており、内容・キャスティング共に好評を博している。 -ただ、上記作以外でのコミカライズ作品への本作登場キャラの出演はあまり行われてはいない。 --愛・涼は漫画『アイドルマスターブレイク!』にも一コマだけ登場しているが、何故か絵理だけは未登場。なんで? --現在も連載が続いているスピンオフ漫画『ぷちます!』に関しては現時点で本作初出の人物は未登場。 -本作の主人公たちはカードゲーム『ヴァイスシュヴァルツ』のカードとして収録されている。PSP版『ヴァイスシュヴァルツ ポータブル』にもカードとして登場。 -テレビアニメ『アイドルマスター』以下『アニマス』にも本作の主人公3人がゲストキャラとして登場。ただし本筋にはそれほど関わらない短時間の出演であり、“愛は春香に憧れている”“涼は律子のいとこであり真を師と仰いでいる”といったキャラの設定は詳しく触れられていない。 --そもそも『アニマス』は『2』に近い設定であり、無印の後日談に近い設定である『DS』とは設定が両立し得ないので無理もない事ではあるのだが。 -後にPS3版『2』''限定''で本作の主人公たちがDLCとして配信(勿論''有料'')。このDLCのお陰で彼女ら876アイドル、及びその持ち歌の魅力を初めて知ったという人もいるようであり本作の再評価の機運が出ているが、360ユーザーなど限定有料配信を良く思っていない者もおり波紋を呼んでいる((なお、一部の衣装(「765スクールミズギ」など)には涼が着用できないものもある。))。 -また、PS3版『2』限定版や『アニマス』限定版の特典ディスクであるPS3''専用''ソフト『アイドルマスターG4U(グラビアフォーユー)!』にも本作の主人公達が登場している((因みに『G4U!』での涼の衣装はなんと露出度の高い「セーラーミズギ」をパレオなしで着用。涼の性別も相まってこれまた波紋を呼んでいる。))。 -モバゲーで展開中のソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』も現時点では本作初出の人物は未登場。パチスロ『アイドルマスター ライブインスロット』においても同様。 --とは言え上記のコンテンツではキャラクターイメージ的に『2』以上の悪評を被る可能性がある為登場しない事には安堵の声もある。 -尚、本作を担当した製作スタッフのトップ2名は現在バンナムを退社している((2人が退社した理由は明かされていない。ブンケイPに関しては「ブシロードに好待遇で引き抜かれた」という噂もあるが、梶岡Dはハローワークに通う程の苦境を体験しており「売上不振の責任を取る為にクビにされた」と解釈してるファンが多い。))((また、2人の退社が原因か「『DS』に関わった全バンナム社員が何故か『1』『L4U!』に関わった社員も全員巻き込んでリストラされた」と言うとんでもない噂まで立った。もちろん根拠も何も無い只の噂だが、バンナムの信用の無さゆえかかなり広く流布している。))。 --プロデューサーの“ブンケイP”こと田中文啓氏は本作発売後バンナムを退社し現在『ヴァイスシュヴァルツ』の製作会社ブシロードに在籍、少なからず『アイマス』に関わっている((なお、ブンケイPはバンナム退社後も『ヴァイスシュヴァルツ』関連でアイマス公式ブログに寄稿しており、バンナムとは円満退社であったことが推察される。))。 --ディレクターの“梶岡D”こと梶岡俊彦氏はバンナム退社後に5pb.に移籍している。 ----
*THE IDOLM@STER DearlyStars 【あいどるますたー でぃありーすたーず】 |ジャンル|アドベンチャー|&amazon(B002BH3GKG)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|マイクロビジョン|~| |発売日|2009年9月17日|~| |定価|6,279円|~| |周辺機器|DSi/LL独自機能対応|~| |通信機能|ニンテンドーWi-Fiコネクション対応|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |ポイント|ジャンル変更及び新規ユーザー向けの構成&brシリーズ初のグラフィックつき男性キャラの登場&br営業戦略のぶれ等による売り上げの不振&brシナリオは概ね高評価だがシステム面に問題あり|~| |>|>|CENTER:''[[アイドルマスターシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/885.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『[[アイドルマスター>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/166.html]](通称『アイマス』)』シリーズの外伝的作品。初の任天堂ハードタイトルでもある。 --本作は「PROJECT IM@S ''2nd VISION''」と銘打たれた『アイマス』シリーズ新展開の第1弾として発売された。新興プロダクションの「876(バンナム)プロダクション」を舞台に、「日高愛」「水谷絵理」「秋月涼」の若き3人のアイドル達の成長と活躍を描く作品である。 --本作ではジャンルが過去作のアイドル育成SLGからアイドル視点のADVに変更された。マルチエンディング制を採用しており、ゲーム上の成績(オーディションの勝敗)によってシナリオ展開やエンディングが多彩に分岐する。全体的に新規ユーザーやライトユーザー層を意識した構成で、ゲームの難易度は若干低め。 **特徴 -シナリオは、各人1本ずつ、合計3本を収録。あるアイドルのシナリオ中に他のアイドルが登場する事も頻繁であり、3人が強い友情とライバル意識で結ばれていることが強調されている。 -本作の主人公となるアイドル候補生の数自体は無印の頃と比べると少ないが、全員強烈な個性派揃いである。 #region(close,876プロ・アイドル候補生達) -日高愛 13歳 [声:戸松遥] --明るく猪突猛進な性格で、声が大きく歌が大好き。あだ名は「''とつげき豆タンク''」。 --過去にアイドルアルティメイトで優勝経験のある元トップアイドル・日高舞の娘で、偉大な母親というコンプレックスと2世タレントとしてのプレッシャーを抱えている。 --新人アイドルのオーディションに幾度も落選し、落ち込んでいた所を天海春香と出会い、運命に導かれるように876プロのアイドルとなる。 --初期値はヴォーカルが高い。総合能力値は3人の中で最も低いが、テンション管理は非常に楽。 ---なおヴォーカルが高いのは「声が大きいから」であるらしく、作中の描写としては''音痴''扱いされている。つまり彼女はドラマの上ではゲーム開始時点で''アイドルとして、優れている能力が一つもない''((尤も、彼女のプロポーションは実は極めて理想比率に近いものを持っており、また声の大きさに耐えうる声帯の強さはゲームが進むにつれて十分な武器になっていくなど、潜在的なポテンシャルは高い。))。 ---また、声が大きいという設定を反映してか、声の収録ボリュームが異常に大きい。 --一人称は「あたし」。ちなみに『アイマス』は一人称が「あたし」の女性が不自然な位に少ない。 -水谷絵理 15歳 [声:花澤香菜] --元は引きこもりで、ネットアイドルELLIE(エリー)として活動していた少女。あだ名は「''ネットワールドからの迷い子''」。 --気弱な性格だが、思ったことははっきりと言う。言葉を疑問形にする癖があり、よく語尾に「?」が付く。 --フリープロデューサーの尾崎玲子にスカウトを受けて876プロに入る。ちなみに876プロではプロデューサーの手でプロデュースされている唯一のアイドルでもある。 --ネットアイドルの経験もあり、魅せ方をよく理解している(ビジュアルが高い)。代わりにヴォーカル値は最低。 --気弱な性格でテンションが下がりやすいが、頭がよく状況整理に長けているのでコミュニケーションは比較的楽。また、「休む」でのテンション回復量が最も多い。 -秋月涼 15歳 [声:三瓶由布子] --非常に可愛らしい外見をしているが、実は''男''。アイドル活動時は女装した上で女性として振る舞っている。また、秋月律子のいとこでもある((これまで“律子にいとこが居る”と言う話は出てきておらず、彼は後付キャラである可能性が高い。))。 --男でありながら男に告白されるような自分を変え、男らしいイケメンアイドル目指してデビューしようとするも、様々な事情により女装アイドルとしてデビューするハメになってしまう。 ---そういう経緯からか、キャッチフレーズに「''こっそり抱えた大きな秘密''」「''女顔のヘタレ少年''」とまあ散々なことを書かれている。 --物腰が柔らかく落ち着いているが、芯は男らしくて強い。特技は料理、ダンスなど。「''ぎゃおおおん!''」という個性的過ぎる悲鳴が特徴。 --ダンスのための身体能力は3人の中で最も高いが、自らを「女性アイドル」として魅せるビジュアル能力は、当然ながら一番低い。 --テンションは上がりやすいが下がりやすく、落ちる時はとことん落ちてしまう。 #endregion -前作からのキャラのキャラクターデザインに関しては引き続き窪岡俊之氏が担当しているが、本作初登場キャラクターについては田宮清高氏がキャラクターデザインを担当している。 -シリーズの例に漏れず本作も、他作品と設定が統一されずストーリーも連続していない「パラレル設定」を採用している。 --とはいえ全体的な設定は無印をベースにしており、無印の「あり得る後日談のひとつ」として受け取る事が可能なつくりである。 --765プロダクションのメンバーに関しては、すでに一定の地位を築いた先輩アイドルとして876アイドル達と関わっていく事となる。 --なお、『[[アイドルマスターSP>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/846.html]]』に登場した961プロダクション所属アイドルに関しては、本作では最初から765プロダクション所属アイドルとなっている。 ---そもそも961プロ自体登場しない。『DS』予約特典の雑誌『ViDaVo(ビダボ)』には“ここの所活動が不明”と書かれている。''高木社長「黒井…。」'' -本作では、「男の娘」アイドル涼の存在や、彼を含めシリーズ初のグラフィック付き男性キャラが数名登場する点、愛の母親である日高舞の設定((舞の年齢が29歳で娘の愛が13歳。つまり愛は舞が16歳の時に出産した子供となる。それだけならまだしも「実はかつて、日本史に残るほどの超トップアイドル」であり、13歳からわずか3年間しか活動しなかったにも関わらず、未だに伝説として芸能界に語り継がれるほどのチート級実力者。))など、ファンの間でも大きく好みが分かれる部分がある。その為''賛否両論ゲーム''としての側面もあった。 --特に秋月涼に関しては、キャラ造形については公式側でもかなりの配慮を窺わせる部分が多い((涼のストーリーには“桜井夢子”と言う人物がライバル(ヒロイン?)として深く関わって来る。その為「彼が765&876の女性達と親密になるのでは?」などの心配も無い。))。また、本作が「外伝的位置づけ」として住み分け出来ている(悪く言えばどうしても許容できなければ無視してしまう事も容易)事が功を奏した部分も大きい。性格面でもプレイヤーが感情移入がしやすいキャラクター造形となっており、本作がアイドル視点のゲームシステムであることも相まって受け入れが容易である。 -ライトユーザーを意識した構成ではあるものの、過去作品と比べてシリアスでシビアな展開も多く、ベストエンディング以外のエンディングの中には、いわゆる鬱エンドになる場合や、それまでの主人公の努力を否定するような結末を迎える場合もある。 --例を出すと涼のシナリオの中には、''ある出来事のショックで精神崩壊を起こし、それ以降自分を女と思い込んでアイドル活動を継続する''((通常は普通に男として通っている学校にさえ女装して通学するようになっている。))。という、笑えばいいのかどうすればいいのかわからない不条理なエンディングもある。また他の主人公も含め、本当の意味で笑える要素のない陰鬱なだけのエンディングも、数は少ないながら存在する。 --エンディングの種類そのものはそこそこ豊富。前向きな決意を持って別の道へと歩き出すなど、ベストエンドとは異なるなりに筋の通った終わり方を見せるものも多い。また敗北が全てゲームオーバーに直結するわけでもなく、負けた方がかえって余分のエピソードを楽しめる場面も少なくない((これはこれで、別の難点に直結していたりもするが。詳しくは問題点の項を参照。))。脇道が全て鬱エンドという訳ではないので、念の為。 **売り上げ不振 -期待されていたほどの売り上げを残せず、ワゴン送りになる事も多かった。その要因として、主に以下のような点が指摘された。 -ライトユーザー層、特に低年齢層をも対象顧客に含めたのだが、その為か営業戦略がぶれてしまった事。 --旧来の『アイマス』ファンでも満足しうる内容と表裏一体で、ある程度『アイマス』シリーズの基礎知識がないとやや入りづらく、プレイしても理解し辛い部分があった。 -発売時期が『[[ラブプラス>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/95.html]]』とバッティングしてしまい、あちらに話題を取られてしまった事。 -コミュイベントでキャラが3Dじゃなくなった事やライブシーンでの3Dモデル表現の低下。特にライブシーンは『SP』よりも見劣りする。 --とはいえ、『DS』としてみれば相当高水準のグラフィックであり、ボイスの収録数も携帯機とは思えないほど((主人公1キャラあたりの総合ワード数は360版よりも多い。))充実している。更にサウンドサンプリングもDSの限界を超えた高音質である事が判明した((上位機種のDSi/LLや3DSで本作をプレイした場合、性能の余裕から初代やLiteでは実質的に処理落ちしていたグラフィックやサウンド再生が、本来のデータの質で再生される。))。 -前述のジャンル変更や設定の好みの分かれる部分において、今までの『アイマス』ファンの間で食わず嫌いが先行してしまい、やや敬遠された向きがあったこと。 **評価点 しかし発売から日数が経過するに従って下記の点において再評価が進んだ。 -キャラクター造形の魅力の高さと丁寧な作りのシナリオは好評。765プロアイドルの登場のさせ方も過度に主張させず、極力本作登場の新キャラの踏み台にもさせないよう配慮するなどバランス感覚は見事。 --選んだ主人公にもよるが、3~5名の765プロアイドルがシナリオ上重要なキャラクターとして登場する。時を経て少しだけ成長した彼女たちに出会えることは、旧作ファンにとっては大きな喜びでもあった。 --メインストーリーに絡まない765プロアイドルは、主人公がレッスン場に向かった時に現れてレッスン効果を増幅してくれて、さらに後述の「振り付けパネル」をくれるという役どころである((選んだキャラによってはストーリー・レッスンの両方に出てこないアイドルがいるケースやストーリー・レッスンの両方に出てくるアイドルがいるケースがあるなど一部例外あり。))。 ---この「振り付けパネル」の中身もなかなかネタ性が高い。ほとんどはアイマス曲(未収録曲含む)のダンスの一部を切り取った断片なのだが、中にはやよいの「ハイ、ターッチ!」 や春香の「(のヮの)」など、「それ絶対ダンスの振り付けじゃないだろ」とツッコまずにはいられない物も混じっている。765プロアイドルたちとの不意の遭遇と会話、そしてもらえるアイテムを集めるコレクション要素のため、シナリオクリア後も本作の周回プレイを続行しているファンも珍しくない。特に最後の「サンクス」パネルをもらう時の会話はグッとくるものがある。 ---『SP』で改変された美希の性格が無印で言う“覚醒後”に戻された。 ---なお響と貴音は特定の時期に会話ができるだけで、ストーリーには絡まずパネルをくれるという要素もない((本作の開発は『SP』の開発と同時進行であり、2人の登場を急遽盛り込んだためである。))。 --本作オリジナルのキャラはややアクの強い者が多いが、準主人公級・脇役ともに総じて好評であり、シナリオをうまく盛り上げている。今では各人に根強いファンがいるが、中にはすっかりネタキャラ扱いが定着してしまった者も。 --シナリオの傾向も選択キャラによって、言うならば日高愛は「コミカル系ローティーン向け少女漫画風」、水谷絵理は「シリアス系ハイティーン向け少女漫画風」、秋月涼は「サブカル+熱血系少年漫画風」…と言った感じの多彩で幅広い作風となっている((後に3作同時連載された漫画版も、まさしくそのような内容であった。))。選べるキャラが少ないという弱点を、シナリオ方向性の個性でうまくカバーしているとも言える。 --各シナリオのルート分岐・ボリュームも十分にあるので遊びごたえの点でも満足度は高い。 --全シナリオの共通項としてそれぞれのキャラごとに「自分にとってアイドルとは何か?」「自分はどんなアイドルになりたいのか?」という疑問が投げかけられ、その疑問に答えを出し成長していくくだりが存在し、そのあたりは『アイマス』に成長劇を求める層から高く評価されている。 --そういうマジメなシナリオが根幹に据えられている一方で一部コミュの内容は「公式が二次創作に本気で勝ちに来た」とまで評されるほどはっちゃけたものが存在しており、それらはネタ的に高い評価を得ている。 -''DLCが一切配信されていない。''つまり追加支出を気にせず楽しめるという事でもあるので、特にライトユーザーにとっては優しい仕様と言える。 --シリーズ全体を通して見ても、『アケマス』『シンデレラガールズ』はゲームシステムの関係上プレイにかかる費用が膨大な額になりがち。それら以外はDLCにかかる費用が厳しい事などを考えると、本作は非常に良心的な仕様といえる。 //『シンデマス』の略称が蔑称にとられることも懸念してとりあえず表記変更。 //本作にDLCがないのは、DSがDLCがに不向きなハードであることが主因と思われる。ゆえにバンナムを賞賛するには値しないし、皮肉だとしても的外れ。 --DLCがない代わりの独自機能なのか、雑誌などのQRコードをDSのカメラで読み込むとゲームを進めずとも新しい衣装を手に入れる事が可能であった。また、衣装の一つ「Tシャツ」の柄として、自分で絵やデザインを描き込む事ができる機能もある(但しサイズは小さく然程美麗な仕上がりにはならない)。 -ゲームの難易度も低めでとっつきやすく、従来作に比べレッスンやオーディションの簡略化も行われているので遊びやすい。 --オーディションは、従来作のような多人数の対戦ゲーム形式ではなく、画面に百分率表示された「合格率」を変動させて合格を目指すという形に改められた。合格率は主にアイドルの能力値によって決められる。これはゲーム終盤に従って厳しくなっていくので、継続的なレッスンが欠かせない。 --能動的に合格率を変動させる手段として「思い出アピール」がある。ADVパートの成績によって得られる「思い出」を消費して合格率を高めるのだ。だが使用時はルーレット目押しのミニゲームが課せられ、これに失敗すると合格率はむしろ使用前よりも低下してしまう。 --合格率の最大値は90%、最低値は10%である。本当に表示通りの合格率で「抽選」されているため、何度もリセットを繰り返して無理矢理に合格(不合格)してしまうことも不可能ではない。 ---とはいえ、合格率10%のオーディションに合格するまでひたすらリセットを繰り返すよりも、レッスンを行って合格率を高めてからオーディションに臨んだほうが結果的にプレイ時間は短くて済むという、ごく当たり前のゲームバランスとなっている。 -携帯機とは思えないほど充実した「ステージモード」を搭載。 --アイドル(3人)、曲(10曲)、衣装やアクセサリー、会場などを自由に選べるうえに、「振り付けパネル」を組み合わせて自分だけのオリジナルダンスを創作したり、事前のプログラミング形式でカメラワークを制御することが可能。さらにコール(ファンの掛け声や手拍子)をリアルタイムで入力することもでき、おまけに規定の譜面どおりにコールを鳴らす音ゲーまで搭載している。まさに至れり尽くせりである。 ---ただし衣装、アクセサリー、振り付けパネルはストーリーモード内で入手する必要がある。入手頻度が低いうえに、どれが手に入るかもランダムなので、自分の思うままのステージを組み立てるには相当な時間と忍耐力が要求される。 --同時にステージに上がれるアイドルは『SP』同様1人のみ。ただしDSワイヤレス通信機能を利用すれば、複数のDSで曲を同期させることにより、擬似的に複数アイドルユニットのステージを鑑賞することも可能である(ユニットライブモード)。 -楽曲とシナリオ内容が、高い親和性を見せている。 --本作では4曲の新曲が用意されており、うち1曲は、このゲーム自体の主題歌に相当する「"HELLO!!"」という曲。そして残りの3曲はアイドル3人達それぞれの持ち歌となっているが、楽曲そのものがスーリーに組み込まれており、それぞれの物語を進めた先のクライマックスで獲得するという流れになっている。~ 各々の物語と楽曲がクライマックスで結びつき、たった1度のステージにキャラクターたちの想いが集約される物語構造が、本作の評価を高める大きな要因の一つである。 **問題点 上記のような評価点の一方で、主にゲームシステム面を中心に、多数の問題点も指摘されている。 -まず何よりも、ゲームのジャンルが育成・対戦ゲームからADVに変更された事である。育てゲーとしてのアイマスが好きだった旧来ファンの一部を失望させた。『アイマス』シリーズの他作品が備えている、効率的な育成方法を模索する戦略性も、対人対戦の興奮も、本作には無い。 --ただし本作の充実したストーリーは、ADV形式だからこそ可能だったという声もある。 -レッスン・営業・オーディションの3つを繰り返してゲームを進める点は、従来の『アイマス』と同じ。だが物語の大半は営業イベントの中で語られ、レッスンとオーディションはゲームを進める為に義務的に課せられるミニゲームとなってしまっている。 --しかも、スケジュールが「日」で管理されているためかレッスンの効果が低く、安定した合格率を得るためにはより多くの回数の「レッスン」をプレイしなければならない。なお、能力値のキャップに達した場合(いわゆるカンスト)はアイドルがその旨を教えてくれる他、週明けにはレッスンが充分かどうかを教えてくれる。 -どんなにオーディションが好成績でも10%の確率で不合格となる仕様のため、従来作のジェノサイドなどとは異なる理不尽さを内包している。逆にどれだけ失敗を重ねても10%の確率で合格してしまうため、運だけで通ったオーディションを「感動した」「素晴らしかった」などと褒められるなど、シナリオとの整合性が取れていない状態になる。 -シナリオ展開は基本的に「オーディションに合格すると次の話に進むが、不合格だと即エンディング(トップアイドルになれない不本意な結末)」の繰り返し。しかし「不合格だとサブイベントを経由して次の話に進むが、合格するとサブイベントを飛ばして進む」という箇所も少なからずあり、さらにごく僅かだが、「合格時と不合格時で違う話に進み、次で合流する」箇所や、「合格でも不合格でも同じ話に進む」箇所もある、といった若干ややこしい事態となっている。 --つまり合格した為に物語の一部が読めなくなり、しかもそれを自覚する事すらできない場合もありうるのである。合格すべきオーディションと不合格になるべきオーディションは判別困難である。 //-また、萩原雪歩が“舞と勝負して''パーフェクト負け''”と言う''噛ませ犬''扱いになってしまった事にも少なからず不満の声が、特に雪歩ファンなどから上がっている。 //↑もっと丁寧に書かないと誤解を招きやすいし、丁寧に書くと無駄に長くなるし……ということで、とりあえずCO。言及したければ、もう少し表現を工夫して欲しい。 -ADVとして見た場合、バックログや既読スキップ、「ロード」コマンド(あるいはソフトリセット)などの、ADVならあって当たり前の機能が搭載されていないのは大きな欠点と言わざるを得ない。セーブが3箇所というのも少なすぎである。 -プロローグが終了した途端一気に多数の操作が開放される為、どれが重要なアクションなのか判別しにくい。 --ストーリーを進行するのに重要なのは、「メール((ゲーム進行のヒントが送られてくる。また一部のメールは、特定の営業を発生させる条件ともなる。))」・「営業((実質上のストーリー本編。))」・「オーディション((各章のクライマックス。営業を進行させると自動的に開放される。))」のみ。他にシステムとしての「セーブ」、能力値を成長させる「レッスン」、フレーバー兼サポート要素としての「衣装変更」「楽曲変更」を覚えておけば攻略上は十分。 --育成パート開始時、最初に表示されるのが「衣装と楽曲の変更」であることは大いなる罠。''最初の時点でここは、一切いじる必要がない''((2周目以降のプレイであるなら、衣装だけは適当に変更しておく方が無難(初期状態ではアクセサリを装備していないので)。))。ゲームが進行するにつれ変更する意味も出てくるが、それは進行に従い徐々に理解できてくるはず。 --続けて表示される「振り付けとカメラの変更」は、''最後まで一切いじらなくても構わない''。下手にいじるとダンスの流れがガタガタになるため((システム上の実害こそないものの、せっかくのステージ演出を楽しめなくなってしまうのは惜しい。))、寧ろ最初の内は手を出すべきでない((振り付けパネルをある程度の数収集するまで、どの道まともな演出など組めない。))。 ---こと振り付けの変更メニューがなまじ凝っているので、過剰に難しいゲームが始まったように見えてしまう。ここは本編とほとんど関係がないのに。 -ゲーム進行に対して相対的に、衣装やアクセサリの入手ペースがあまりにも遅い((DLCを用意できないという側面もあるため仕方のない面もあるのだが。))。元々アイマスには、衣装とアクセサリのコーディネートを楽しむ着せ替えゲームとしての側面があり、それは本作にも踏襲されているのだが、自由なコーディネートを楽しめるほどの衣装・アクセサリが揃う前に、おそらく3人全てのストーリーをクリアしてしまうと思われる。 --DSi/LLにおいては救済措置として出現しにくい衣装・アクセサリに関してはQRコードによる取得が可能となっている。 -収録曲数は10曲。うち新曲は4曲。これまでのアイマスと比べると少ない部類である。 --だがこれはDSというハードの特性上、仕方のない面も大きい。10という収録曲数は元祖であるアーケード版と同じであり、むしろよく頑張ったという意見もある。 --ただし新曲のうち3曲は物語中で特別な意味を持つ関係上、攻略中に任意で選択することができない。ストーリーモードでは他のアイドルの持ち歌も選択することができないため、10曲も収録されていながら、本編中では実質7曲からしか選べないのである。このため曲数以上にボリューム不足を印象付けてしまいがち。 --曲はボーカル系、ダンス系、ビジュアル系の3種類に分けられるが、収録されている曲のジャンルを比べるとかなり偏りがある((ボーカル1(3)、ダンス5(6)、ビジュアルはなんと0(1)。カッコは新曲を含めた数))。そのため本来ダンス系の2曲((GO MY WAY!!とキラメキラリ))がビジュアル系に変更になっている((この結果、ボーカル3、ダンス4、ビジュアル3と無理やりではあるがバランスが取れた))。 -本作の3人の主人公と765プロのアイドル達はほぼフルボイスだが、それ以外のキャラクター達には一切音声が収録されておらず「ぽぽぽ」的な効果音でごまかされている。たとえ、それがシナリオ上でどれほど重要なキャラであっても。 --特に、主人公と他のキャラクターが長い会話を交わす場面では、声優による熱演と「ぽぽぽ」を交互に延々と聞かされることになり、不自然で滑稽な印象を受けてしまう。 --のちのドラマCDでは主人公以外の主要人物にも声が付けられた(後述)。 -上記にもあるが、今までの『アイマス』にもなかった強烈な印象のストーリー・エンディングや、一部のキャラ描写など大きく好みの分かれる部分はある。 **総評 -ゲームの出来は決して悪くはないが、前述の売り上げ不振もあり発売当初の評価が今一つであった。現在はシナリオを中心に一定の再評価がなされている。安価で売られていることも多く、DLCなどの追加出費も必要ないため『アイマス』の入門編として悪くないソフトとも言える。 --『アイマス』とは切っても切れない関係にある二次創作の現場においても今作のキャラクターたちが十分に市民権を得ている事も、今作がユーザーには黒歴史扱いされていない証左と言えるだろう。765組ではなく876組を創作の中心に据えているユーザーも少なくない。 --元々購入者の満足度は比較的高く、ライト層やシリーズ初心者へ向けての『アイマス』としても決して間違いばかりではなかったとも言える。 -ソフトの売り上げ面からすれば、シリーズ全体の中で見れば確かに劣等生であることは否めないが、作品評価の見直しや関連商品の売り上げの高さなど、一概に成功・失敗を語れないソフトではあった。 -DSのハード性能が足かせになっている部分も多いため、より高性能なHD機での続編やリメイクを望む声も多い。 //HD機でのリメイクを望む声は多いが、PSPで出して欲しかったという声はあんまり聞かない。よって書き換えた。 **その他 -関連商品の売り上げはシリーズ本流にも負けないレベルに到達している。 --876プロダクションのメンバーのCDは当初伸び悩んだものの、その後作品評価の上昇とともに売り上げをじわじわ伸ばし、最終的には765プロダクションのメンバーのCDと比べても遜色のない売り上げを出している。 --またオリコンチャートにおいて876プロのCDはアイマスCDの中では最長の6週連続ランクイン((しかも、そのCDは今でも時折Amazonのランキングに顔を出してくるほど。))を果たしており、平均連続ランクイン記録でも765プロの「Master Artist」が2.5週に対し876プロの「Dream Symphony」が3.3週という記録を打ち立てている。 //こうした優秀なCD売り上げは、本作やCD内容の高評価だけでなく、それに加えて声優自身の以前からの人気によるところも大きいと思われる。ただし記事本文に書く必要はないと思うのでCOとして追記しておく。 -本作の3人のアイドルをそれぞれ主人公とした漫画版が『Comic REX』で3本同時連載。アイマスシリーズのコミカライズ作品の中でも非常に良好な評価を得ている((なお、この漫画版3作品は基本的に3人のアイドルが相互に絡むシナリオの場合は共通の展開で進んでいく形(例としては序盤で3人の同期オーディション対決があるのだが、この時は3作品とも涼が勝利した展開で進行している)。このような展開を破綻なく進められたのは全ての作品の作者・編集者それぞれがうまく連携していたからこそともいえる。))。 --また、2011年7月に発売された漫画版の各単行本第3巻限定版には、本作のキャストによるドラマCDが付属している。ドラマCDでは本編で声のなかったキャラにも声がついており、内容・キャスティング共に好評を博している。 -ただ、上記作以外でのコミカライズ作品への本作登場キャラの出演はあまり行われてはいない。 --愛・涼は漫画『アイドルマスターブレイク!』にも一コマだけ登場しているが、何故か絵理だけは未登場。なんで? --現在も連載が続いているスピンオフ漫画『ぷちます!』に関しては現時点で本作初出の人物は未登場。 -本作の主人公たちはカードゲーム『ヴァイスシュヴァルツ』のカードとして収録されている。PSP版『ヴァイスシュヴァルツ ポータブル』にもカードとして登場。 -テレビアニメ『アイドルマスター』以下『アニマス』にも本作の主人公3人がゲストキャラとして登場。ただし本筋にはそれほど関わらない短時間の出演であり、“愛は春香に憧れている”“涼は律子のいとこであり真を師と仰いでいる”といったキャラの設定は詳しく触れられていない。 --そもそも『アニマス』は『2』に近い設定であり、無印の後日談に近い設定である『DS』とは設定が両立し得ないので無理もない事ではあるのだが。 -後にPS3版『2』''限定''で本作の主人公たちがDLCとして配信(勿論''有料'')。このDLCのお陰で彼女ら876アイドル、及びその持ち歌の魅力を初めて知ったという人もいるようであり本作の再評価の機運が出ているが、360ユーザーなど限定有料配信を良く思っていない者もおり波紋を呼んでいる((なお、一部の衣装(「765スクールミズギ」など)には涼が着用できないものもある。))。 -また、PS3版『2』限定版や『アニマス』限定版の特典ディスクであるPS3''専用''ソフト『アイドルマスターG4U(グラビアフォーユー)!』にも本作の主人公達が登場している((因みに『G4U!』での涼の衣装はなんと露出度の高い「セーラーミズギ」をパレオなしで着用。涼の性別も相まってこれまた波紋を呼んでいる。))。 -モバゲーで展開中のソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』も現時点では本作初出の人物は未登場。パチスロ『アイドルマスター ライブインスロット』においても同様。 --とは言え上記のコンテンツではキャラクターイメージ的に『2』以上の悪評を被る可能性がある為登場しない事には安堵の声もある。 -尚、本作を担当した製作スタッフのトップ2名は現在バンナムを退社している((2人が退社した理由は明かされていない。ブンケイPに関しては「ブシロードに好待遇で引き抜かれた」という噂もあるが、梶岡Dはハローワークに通う程の苦境を体験しており「売上不振の責任を取る為にクビにされた」と解釈してるファンが多い。))((また、2人の退社が原因か「『DS』に関わった全バンナム社員が何故か『1』『L4U!』に関わった社員も全員巻き込んでリストラされた」と言うとんでもない噂まで立った。もちろん根拠も何も無い只の噂だが、バンナムの信用の無さゆえかかなり広く流布している。))。 --プロデューサーの“ブンケイP”こと田中文啓氏は本作発売後バンナムを退社し現在『ヴァイスシュヴァルツ』の製作会社ブシロードに在籍、少なからず『アイマス』に関わっている((なお、ブンケイPはバンナム退社後も『ヴァイスシュヴァルツ』関連でアイマス公式ブログに寄稿しており、バンナムとは円満退社であったことが推察される。))。 --ディレクターの“梶岡D”こと梶岡俊彦氏はバンナム退社後に5pb.に移籍している。 ----

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