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ダブルドラゴン アドバンス - (2021/06/01 (火) 18:16:29) の1つ前との変更点

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*ダブルドラゴン アドバンス 【だぶるどらごんあどばんす】 |ジャンル|アクション|CENTER:&amazon(B00018WEM8)&amazon(B0006NGLFE)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|32MbitROMカートリッジ|~| |発売元|アトラス|~| |開発元|パオン&br;S-NEO&br;ミリオン(ライセンス提供)|~| |発売日|2004年3月5日|~| |定価|4,800円(税別)|~| |廉価版|ベストプライス:2004年11月26日/2,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ダブルドラゴンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 アーケード版『[[ダブルドラゴン]]』をベースに、ファミコン版の1作目や『[[ダブルドラゴンII>ダブルドラゴンII ザ・リベンジ]]』、スーパーファミコン作品『リターン・オブ・ダブルドラゴン』の要素を組み込んでいる。~ さらにグラフィックを一新し、新技や新ステージ、新たな敵キャラクターを加えたダブルドラゴン史上最高傑作。 本作を手がけたプロデューサーである海老沼氏はオリジナルのスタッフではないものの、曰く「ダブルドラゴンを作りたくてテクノスジャパンに入社した」と言うほどのダブルドラゴンファンであり、原作へのリスペクトが凄まじい。 **特徴 -A+Bボタンのニーダウン(しゃがみ)中は敵が一切攻撃してこない上「天殺龍神拳」(ニーダウン中Aで発動する強力なダッシュアッパー)の間合いに勝手に集まってくれる為あまりに強力すぎる点がやや問題があるが、アーケード版の肘打ちくらいのノリで楽しめるためむしろプラス。 -ダッシュ攻撃や馬乗りパンチなどアーケード版『[[熱血硬派くにおくん]]』の流れをも汲み入れた技体系はまさに集大成とも言える。浮いた敵に対する追撃要素も取り入れ、爽快感も激増。また掴み膝蹴り3発目↑同時入力でFC版の蹴り上げが発動するなど、ファンを思わずニヤリとさせる仕掛けが心憎い。大技による豪快なスタイルだけでなく、じっくりと泥臭く撲殺するスタイルでも楽しめる、非常に懐の深い体系を実現している。 -新規書き下ろしグラフィックはかなり『[[北斗の拳>北斗の拳シリーズ]]』を意識している模様。 ---- **評価点 -追加ステージが4つ加わり、全部で8ステージになった。BGMもかつての名曲を良アレンジして使われている。 --ステージ3と4は『リターン・オブ・ダブルドラゴン』の中華街面とトラック面からインスパイアを受けた面で、ステージ6はファミコン版1の洞窟面からインスパイアを受けた面。ステージ7は『ダブルドラゴンII』の要塞ステージをアレンジした面で、BGMも同ステージのものになっている。 -アーケード版の武器アイテムに加えて、『ダブルドラゴンII』の「チェーンハンマー」、『リターン・オブ・ダブルドラゴン』の「ヌンチャク」、新アイテムの「アックス」と「ダブルカリスティック」が追加された。 -敵キャラクターの追加。 --『ダブルドラゴンII』から再生怪人「ブルノフ」と中華系棒術使い「チン」、『リターン・オブ・ダブルドラゴン』からマーシャルアーツ使い「スティーブ」が追加。さらにファミコン版『ダブルドラゴンII』の最終ボスからインスパイアを受けた拳法家軍団「五虎将」がステージ7のボスとして登場する。 ---このうち「五虎将」の設定がFC版『II』から大きくバージョンアップされた。まず原作では対戦前も倒した後も名前が語られず、「謎の格闘家」と書かれるのみだった者にレイモンドと名前が与えられた。FC版『II』の冒頭のマリアン殺害が無くなったので、両者の対決は(相手がウィリーに荷担しているとは言え)純粋に武術家同士の正々堂々の戦いに設定変更。マリアンが死んでいないので、対戦後に唐突にマリアンが生き返るというFC版『II』の超展開も消滅。「こんな形で会いたくは無かった」と事切れるレイモンドの死がウィリーへの怒りを燃え上がらせ、最終決戦に繋がっていく熱い展開になっている。ステージ7の全体を通してFC版『II』の最終ステージをそのまま展開しており、直接対決のBGM「Fight of Fate」はシリーズ屈指の名曲である。 --本作の新規キャラクターとしてステージ3のボスの中華系拳法家コンビ「ハン・ユンフー&ウォン・ガーリョン」とステージ4のボスの勘違い侍「キクチヨ」が加わった。 -初代アーケード版の技に加えて、ファミコン版1作目にあった馬乗りパンチやファミコン版『II』の「天殺龍神拳」と「爆魔龍神脚」などが追加された。 -ステージボスを倒した後やエンディングにデモ専用のイラストが追加された。 --これによって、アーケード版では解りづらかったストーリーが理解出来るようになり、本作で追加された敵キャラクターもストーリーにうまく組み込まれるようになった。 -BGMの選曲やアレンジはファンをうならせる納得の仕事。特にラストステージ直前の面で流れるファミコン版『II』最終面のBGMアレンジは至高の一品。 **問題点 -コンティニューは有限制なので、ベルトスクロール初心者には少々キツいものがある。 --一応、オプションで残機やコンティニューの回数を増やしたり、裏技でコンティニュー回数の最大値を増やすことが出来るが、無限にはならない。 -アーケード版『ダブルドラゴン』に登場した敵「ジェフ」と武器「段ボール」は削除された。 --「段ボール」に関してはアーケード版のデザインでは強そうに見えないので仕方ないが、せっかくの良リメイク作品に出演できなかった「ジェフ」は非常に惜しい。韓国製のリメイク作品『ワンダー・オブ・ザ・ドラゴン』ではリー兄弟の同門という設定を与えられ、中ボスとして登場しているが、そちらはゲームの出来は良くない……。 -追加された敵「スティーブ」がステージボスでもないのに強すぎる。 --パンチやキックのリーチが長い上に攻撃判定が強い。 --アーケード版では最終面まで通用した肘打ちが、ステージ2以降に登場するこの敵に対しては返り討ちを食らうハメになる。 ---- **総評 歴代シリーズの要素を合わせて一作に昇華させた、まさにダブドラの集大成、決定版、完成版と言えるシリーズ最高傑作。~ アクション、グラフィック、ストーリー、BGMの全てにおいて高水準で再構成された、リメイク作品の鑑と言える作品である。 ---- **余談 -製作する際、アドバイザーとして参加していた「くにおくん」こと滝邦夫・元テクノスジャパン社長が「『[[ストII>ストリートファイターII]]』みたいなコマンドを入れろ」等の無茶な要求を突きつけたがプロデューサが「そんなものダブルドラゴンに相応しくありません」と言い切って全部突っぱねた。 --本作は「販売価格を抑えるため」という理由によりアドバンスのソフトとしては最低限レベルの32Mという容量に抑えられてしまっている。(当時のアドバンスのアクションゲームの容量は64~256Mが主流) --しかしながら、出来上がった作品をプレーした「くにおくん」は「お前、いい仕事したな」とプロデューサを褒め称えたという。 ----
*ダブルドラゴン アドバンス 【だぶるどらごんあどばんす】 |ジャンル|アクション|CENTER:&amazon(B00018WEM8)&amazon(B0006NGLFE)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|32MbitROMカートリッジ|~| |発売元|アトラス|~| |開発元|パオン&br;S-NEO&br;ミリオン(ライセンス提供)|~| |発売日|2004年3月5日|~| |定価|4,800円(税別)|~| |廉価版|ベストプライス:2004年11月26日/2,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ダブルドラゴンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 アーケード版『[[ダブルドラゴン]]』をベースに、ファミコン版の1作目や『[[ダブルドラゴンII>ダブルドラゴンII ザ・リベンジ]]』、スーパーファミコン作品『リターン・オブ・ダブルドラゴン』の要素を組み込んでいる。~ さらにグラフィックを一新し、新技や新ステージ、新たな敵キャラクターを加えたダブルドラゴン史上最高傑作。 本作を手がけたプロデューサーである海老沼氏はオリジナルのスタッフではないものの、曰く「ダブルドラゴンを作りたくてテクノスジャパンに入社した」と言うほどのダブルドラゴンファンであり、原作へのリスペクトが凄まじい。 **特徴 -A+Bボタンのニーダウン(しゃがみ)中は敵が一切攻撃してこない上「天殺龍神拳」(ニーダウン中Aで発動する強力なダッシュアッパー)の間合いに勝手に集まってくれる為あまりに強力すぎる点がやや問題があるが、アーケード版の肘打ちくらいのノリで楽しめるためむしろプラス。 -ダッシュ攻撃や馬乗りパンチなどアーケード版『[[熱血硬派くにおくん]]』の流れをも汲み入れた技体系はまさに集大成とも言える。浮いた敵に対する追撃要素も取り入れ、爽快感も激増。また掴み膝蹴り3発目↑同時入力でFC版の蹴り上げが発動するなど、ファンを思わずニヤリとさせる仕掛けが心憎い。大技による豪快なスタイルだけでなく、じっくりと泥臭く撲殺するスタイルでも楽しめる、非常に懐の深い体系を実現している。 -新規書き下ろしグラフィックはかなり『[[北斗の拳>北斗の拳シリーズ]]』を意識している模様。 ---- **評価点 -追加ステージが4つ加わり、全部で8ステージになった。BGMもかつての名曲を良アレンジして使われている。 --ステージ3と4は『リターン・オブ・ダブルドラゴン』の中華街面とトラック面からインスパイアを受けた面で、ステージ6はファミコン版1の洞窟面からインスパイアを受けた面。ステージ7は『ダブルドラゴンII』の要塞ステージをアレンジした面で、BGMも同ステージのものになっている。 -アーケード版の武器アイテムに加えて、『ダブルドラゴンII』の「チェーンハンマー」、『リターン・オブ・ダブルドラゴン』の「ヌンチャク」、新アイテムの「アックス」と「ダブルカリスティック」が追加された。 -敵キャラクターの追加。 --『ダブルドラゴンII』から再生怪人「ブルノフ」と中華系棒術使い「チン」、『リターン・オブ・ダブルドラゴン』からマーシャルアーツ使い「スティーブ」が追加。さらにファミコン版『ダブルドラゴンII』の最終ボスからインスパイアを受けた拳法家軍団「五虎将」がステージ7のボスとして登場する。 ---このうち「五虎将」の設定がFC版『II』から大きくバージョンアップされた。まず原作では対戦前も倒した後も名前が語られず、「謎の格闘家」と書かれるのみだった者にレイモンドと名前が与えられた。FC版『II』の冒頭のマリアン殺害が無くなったので、両者の対決は(相手がウィリーに荷担しているとは言え)純粋に武術家同士の正々堂々の戦いに設定変更。マリアンが死んでいないので、対戦後に唐突にマリアンが生き返るというFC版『II』の超展開も消滅。「こんな形で会いたくは無かった」と事切れるレイモンドの死がウィリーへの怒りを燃え上がらせ、最終決戦に繋がっていく熱い展開になっている。ステージ7の全体を通してFC版『II』の最終ステージをそのまま展開しており、直接対決のBGM「Fight of Fate」はシリーズ屈指の名曲である。 --本作の新規キャラクターとしてステージ3のボスの中華系拳法家コンビ「ハン・ユンフー&ウォン・ガーリョン」とステージ4のボスの勘違い侍「キクチヨ」が加わった。 -初代アーケード版の技に加えて、ファミコン版1作目にあった馬乗りパンチやファミコン版『II』の「天殺龍神拳」と「爆魔龍神脚」などが追加された。 -ステージボスを倒した後やエンディングにデモ専用のイラストが追加された。 --これによって、アーケード版では解りづらかったストーリーが理解出来るようになり、本作で追加された敵キャラクターもストーリーにうまく組み込まれるようになった。 -BGMの選曲やアレンジはファンをうならせる納得の仕事。特にラストステージ直前の面で流れるファミコン版『II』最終面のBGMアレンジは至高の一品。 **問題点 -コンティニューは有限制なので、ベルトスクロール初心者には少々キツいものがある。 --一応、オプションで残機やコンティニューの回数を増やしたり、裏技でコンティニュー回数の最大値を増やすことが出来るが、無限にはならない。 -アーケード版『ダブルドラゴン』に登場した敵「ジェフ」と武器「段ボール」は削除された。 --「段ボール」に関してはアーケード版のデザインでは強そうに見えないので仕方ないが、せっかくの良リメイク作品に出演できなかった「ジェフ」は非常に惜しい。韓国製のリメイク作品『ワンダー・オブ・ザ・ドラゴン』ではリー兄弟の同門という設定を与えられ、中ボスとして登場しているが、そちらはゲームの出来は良くない……。 -追加された敵「スティーブ」がステージボスでもないのに強すぎる。 --パンチやキックのリーチが長い上に攻撃判定が強い。 --アーケード版では最終面まで通用した肘打ちが、ステージ2以降に登場するこの敵に対しては返り討ちを食らうハメになる。 ---- **総評 歴代シリーズの要素を合わせて一作に昇華させた、まさにダブドラの集大成、決定版、完成版と言えるシリーズ最高傑作。~ アクション、グラフィック、ストーリー、BGMの全てにおいて高水準で再構成された、リメイク作品の鑑と言える作品である。 ---- **余談 -製作する際、アドバイザーとして参加していた「くにおくん」こと滝邦夫・元テクノスジャパン社長が「『[[ストII>ストリートファイターII]]』みたいなコマンドを入れろ」等の無茶な要求を突きつけたがプロデューサーが「そんなものダブルドラゴンに相応しくありません」と言い切って全部突っぱねた。 --本作は「海外での販売価格を抑えるため」という理由によりアドバンスのソフトとしては最低限レベルの32Mという容量に抑えられてしまっている。(当時のアドバンスのアクションゲームの容量は64~256Mが主流) --しかしながら、出来上がった作品をプレイした「くにおくん」は「お前、いい仕事したな」とプロデューサを褒め称えたという。 ----

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