「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」を以下のとおり復元します。
//「[[修正依頼]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。
//----
*ゼルダの伝説 ムジュラの仮面
【ぜるだのでんせつ むじゅらのかめん】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B000069RYW)|&amazon(B000092P6R)|
|対応機種|ニンテンドウ64|~|~|
|メディア|256MbitROMカートリッジ|~|~|
|発売元|任天堂|~|~|
|開発元|任天堂、エスアールディー|~|~|
|発売日|2000年4月27日|~|~|
|定価|単品:5,800円&br()メモリー拡張パック同梱:7,800円|~|~|
|配信|バーチャルコンソ-ル&br()【Wii】2009年4月7日/1,200Wiiポイント(税5%込)&br()【WiiU】2016年6月29日/1,234円(税8%込)|~|~|
|周辺機器|''要メモリー拡張パック''|~|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|ポイント|ホラーでパラレルな異質の雰囲気&br;世界最期の3日間を繰り返す|~|~|
|>|>|>|CENTER:[[ゼルダの伝説シリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/487.html]]|
----
#contents()
----
**概要
第2の3Dゼルダ。前作『[[ゼルダの伝説 時のオカリナ]]』の直接の続編(ゼルダシリーズで直接の続編と明言されている作品は少ない)である。~
ゼルダシリーズの時系列(ゼルダ史)において重要なターニングポイントである『[[時のオカリナ>ゼルダの伝説 時のオカリナ]]』において、時の勇者リンクがガノンに勝利し子供に戻った世界((時のオカリナ以降の時間軸では「リンクが負ける」「リンクが勝つ」「リンクが勝つが子供に戻り、ガノンドロフの野望を未然に防ぐ」の3つで世界が分岐する))の話である。
//ゼルダ作品の中で珍しく主人公であるリンクが他作品(『[[ゼルダの伝説 時のオカリナ]]』)と同一人物の設定となっている。
//神々と夢見る島のリンクも同一人物では?

舞台はハイラルではなく、「3日後の世界の滅亡」という絶対不可避の運命を迎える異世界「タルミナ」。3日間という時間制限付きという異例の条件の下「時のオカリナ」の力を借りて時を巻き戻しつつ、タルミナを襲う異変の元凶を突き止めるべく奔走する。

俗に "3日間システム" とも呼ばれるこのシステムは、謎解きを(ゲーム内での)3日以内に解いてセーブ=初日に戻ることを意味し、この3日間を利用した謎解きやイベントが多い。

ニンテンドウ64版は遊ぶためにメモリー拡張パック((以前は「ハイレゾパック」という名称だったが、改名されただけで実質同じもの))が必要。同機器の同梱版と非同梱版の両方が生産された。現在最も手近に遊べるVC版は特別に必要なものは何もないので未体験の方はこちらを推奨する。
//--メモリー拡張パックの採用により、登場人物が時間通りに行動し生活している雰囲気を演出する等を可能にしている。
//--また、前作では1体ずつしか向かってこなかったリザルフォスが2体同時に向かってくるなどの処理の高速化にも利用されている。
//これは雑誌のインタビュー記事からの出典です。
//--ちなみに不確かな情報ではあるが、このメモリー拡張パック、ゲーム中のとあるムービーのためだけに必要だという情報がある。しかし[[開発者インタビュー>http://www.nintendo.co.jp/nom/0008/majora/page02.html]]と矛盾しており、少なくともムービーのため"だけ"というのは誤りであろう。
//とりあえずメモリー拡張パックについての事柄を編集してみました。個人的にもムービーのためだけに必要だったという情報元は、ぜひ知りたいところ。
//情報元が明らかになるまでco。

**ストーリー
>時を越えガノンドロフとの死闘を終えたリンク。~
過去に戻った彼はゼルダ姫に別れを告げ、冒険の終わりで別れた友を探す旅に出た。~
エポナに乗って静かな森をさまよっていると、突然2匹の妖精が現れてエポナを脅かし、リンクは振り落とされて気絶してしまう。
>
そこに奇妙な仮面をかぶったスタルキッドが現れる。スタルキッドはリンクの持つ「時のオカリナ」を奪い、エポナに乗って逃走する。~
追いかけたリンクは一度は追いついたものの、仮面の魔力でデクナッツの姿に変えられてしまい、結局スタルキッドを取り逃がしてしまった。~
そんな中で置いてきぼりを食らってしまったスタルキッドの相方の妖精「チャット」と利害が一致したリンクは、協力してスタルキッドを捜索する事になる。
>
>そうしてリンクがたどり着いたのは、あと3日で全てが終わる世界だった。

**ゲーム内容
-本作の軸になっているのは前述の「3日間システム」と、装着することで謎を解く「仮面・お面」のシステム。

-とある時点で習得可能な「時の歌」を奏でれば、時間を最初の日に戻す事が可能。
--イベントのフラグはほぼ全てリセットされるが、アイテムは消耗品(矢や爆弾、ビンの中身など)以外は無くならず、ルピーも銀行に預けている額は無くならない。オカリナ(楽器)のメロディも覚えたものは失わず、大翼像(ワープポイント)も一度発見したものは最初の日からいつでも利用可能になる。
--限られた3日間の中で新たなアイテムやメロディなどを入手し、それらを活用することで新たな場所への道程を開拓したり、イベントやダンジョンの進行手順を大幅短縮できるようになる。そうしてダンジョンを攻略していき、タイムリミットが迫れば再び「時の歌」で最初の日に戻る。これを繰り返して、最後は異変の元凶を討ち果たしタルミナの危機を救う…というのがおおまかなゲームの流れ。

-多くのゲームエンジン・システムを前作から流用しているが、以前からあったポリゴン・アクションなどには多少の強化がみられる。
--本作のリンクは前作のように青年にならない為、子供状態で使用できるアイテムやアクションが一気に増えている。
--更に「仮面」による3(+α)種類の変身と、変身した姿によるアクションが追加されており、総合的に見れば「できること」はかなり増えている。

-多くの登場人物の外見・ポリゴンも前作で登場した人物と同じである。
--この部分は額面的には手抜きに見えるが、世界観自体が前作のパラレルワールドという設定の為、その点では違和感や批判はほとんどない。
--思わぬ人物が、思わぬ役回りで登場することもある。前作では只の端役だった「コッコねえさん」が、本作ではストーリーの裏の主役の一人とも言える「アンジュ」として登場するなど。行動や性格・立場は全く違うことが多い。
--もちろん完全新規のキャラもいる。先に挙げたアンジュと深い関わりを持つ「カーフェイ」がその筆頭。

-前作『時のオカリナ』に比べるとダンジョンが少ないものの、その代わりに町や人々の作り込みは比べものにならないほど細かく、サブイベントが本筋に絡むことも非常に多い。また、雰囲気も前作のような統一感ある西洋風とは違い、オリエント風でごった煮的なものになっている。
--サブイベントの豊富さ、ゼルダとしては異色の雰囲気、仮面や3日間システムなどによって、本作はまさに外伝としての色を濃くした3Dゼルダなのである。

**細かな特徴
-お面・仮面を付けることによって変化するゲーム性。
--仮面でデクナッツ・ゾーラ・ゴロン(+α)に変身できる。それぞれ特徴が違い、攻略に直結する。
--面白いのは「水のダンジョンはゾーラ」などといったダンジョンの攻略だけでなく、サブイベントなどにもこれらが影響することである。
---たとえばゾーラやゴロンは大人なので門番等とも対等に話ができる。デクナッツや普通のリンクは子供なので同じ子供に人気がある…など。
---ある条件を満たすことにより手に入る「鬼神の仮面」はその圧倒的な戦闘能力もさることながら、今までにないダークな雰囲気を漂わせるリンクの姿で多くのプレイヤーを驚かせた。この姿のリンクは非常に人気が高く後のシリーズで再登場させてほしいという声は多い。
--上記の変身する物以外にも様々な種類がある。移動が速くなるウサギ頭巾、爆弾の代わりになるバクレツお面など。数が数なのでイベント1個消化したらお蔵入り…という使い捨ても少なくないが、攻略の補助になるなど単なる収集要素なわけではない。

-''高い難易度と密度の濃いダンジョン''
--ゼルダシリーズの中でも特に難易度が高いのが本作。
---序盤のデクナッツ姿から元の姿に戻るまでの間だけでも、かなり複雑な手順を踏んでいかなければならないので、初っ端から躓いてしまうユーザーも多かった。しかもこの期間は時間の流れが普段より速く設定されており、終盤までオカリナが無いのも後押ししている。
---本作のダンジョン攻略はややマリオ的。動く床など、タイミング調整や操作テクニックを求められる仕掛けが多い。また最初のダンジョンからして前作の応用テクを求められる。
--ダンジョンの数は少ないが、そもそも攻略しなければならないマップの広さ的には前作とあまり変わらない。
---また、1つ1つのダンジョンの完成度が高く、特に後半の2つのダンジョンは初見ではとても難しい。
--いずれのダンジョンもダンジョン全体をダイナミックに動かす仕掛けがあるのが特徴。特に4つ目のダンジョンは(構造上の特徴から予想はできるものの)圧倒的なインパクトの変化を見せる。
--多様すぎるサブイベントは簡単なものから難しいものまであるが、難しいものは根気がいる謎解きが待っている。
--ダンジョンの数の少なさは、即ちストーリー本筋で入手できるハートの器の少なさも意味する。入手数は前作の約半分以下にまでなり、ダンジョンでの入手分のみに頼っていると殆どライフが伸びない。そのためライフ集めは基本的にサブイベントの攻略や探索によって行う事になる。
---その辺への考慮か、奈落に落ちたりしてもダメージを受けなくなり、全体的に敵から受けるダメージも減っている。
---総じて、サブイベや収集要素を含めた完全クリアまでに要する難易度・労力を考えるとゼルダ史上でもかなり高いレベル。攻略本や攻略サイトが無ければ1人で完クリするのは厳しい、とまで言われた。
--ちなみに3日間システムにより、歴代のゼルダでも珍しく、ボスとの再戦が可能。一度ボスを倒したダンジョンでは入口にボスへのワープゾーンが作られるので、途中の仕掛けを無視して再戦できる。
--前作では殆どオマケに過ぎなかった「氷の矢」に、一部の水域に放つことで氷の足場を作る効果が追加され、一部のボスの攻略にも必要とされるようになった。
--また、前作では店で売られている消耗品((草を刈るなどするとザクザク出現するのでよほどのことがないと不足しない))の購入の必然性が薄かったのだが、今作では時を巻き戻すと0になるので手っ取り早く補給したい人には利用価値がでてきた。

-異質な雰囲気
--''今度のゼルダは、怖さがある''というのは本作で使われたコピーだが、ほんとに怖い。
---街の音楽は日が経つにつれ、まるでプレイヤーに恐怖と焦燥を植え付けるかのように曲調が変わり、さらに時折地響きが起こるようになり、凄まじい形相の月がじわじわと落ちてくるというシチュエーションは正にパニックホラーそのもの。
---このような単なるパニックホラー的恐怖だけではなく、不気味さからくる生々しい怖さもある。恐怖童話を読み進めるかのような、他のゲームでは味わえない感覚が楽しめる。
---仮面を付けて変身するシーンがかなり不気味で怖い。2度目以降の変身はカットできるが初回は必ず見させられるため、新しい仮面が手に入る度に付けることにやや抵抗を覚えてしまうが、逆にそれがこのゲームの恐怖や暗い雰囲気を強調するための一貫した演出だということもできる。
---ちなみに、''CMの方も怖い''。
--ゼルダと言えば正統派ファンタジー、というイメージが強いが、本作の雰囲気はむしろダークファンタジーのそれである。
---そもそも「主人公が呪われた仮面の力を借りて冒険を進める」という時点でかなり王道を外している。
---メインイラストを初めとした各種イラストも全て濃い陰影がついている点なども暗い雰囲気を表している。

#region(CM動画)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=TSHLOjDxwEI)
#endregion

-もの凄い作り込み
--サブイベント関連での作り込みが凄い。クリエイターがこのゲームを愛しているのが伝わってくるレベル。
--全てのアイテムを集めて完全クリアしたプレイヤーも、''ムジュラの世界全てを見たとは限らない''。
---例えば、本作のサブイベントの1つのキーとなっているカップルは実は「あの人」を交えた三角関係だった、とか、天文台から平原に意味深な模様が見える、などを知っているプレイヤーがどれだけいるかはかなり怪しい。被ったお面によって反応が変わる人は多数いるので色々試してみるのも面白い。ゲームを進めるためのヒントを教えてくれるキャラは居るが、それに従うだけの一本道なプレイでは分からない事実がある。

-世界観も異質。
--全体的に王道的な西洋ファンタジーの感覚を崩さなかかった前作に比べると、本作はオリエンタルかつごった煮といった雰囲気で統一性はまるでない。
---特に3つ目のダンジョン、「グレートベイの神殿」は近年のゼルダでもほぼ見られない機械的なダンジョン。ダンジョン自体の難易度の高さも相まって印象は非常に強い。
--今回はサブイベントが充実ということもあって登場人物は非常に個性的。意味不明な変なキャラも多い。
---中でも一際異彩を放っているのが自称・妖精の生まれ変わりで緑色の全身タイツという出で立ちである35歳の%%ヘンタイ%%おじさん「チンクル」だろう。そのファンシーな格好や特徴的過ぎる言動は多くのプレイヤーにインパクトを与え、後のシリーズでもちょくちょく登場し、遂にはスピンオフ作品で主役を務めるほどの人気者となった。

-世界観を彩るBGMも良質。
--前作からの流用も好評であるし、本作初登場の曲も一風変わっていながらも良曲が多数含まれる。機械仕掛けのダンジョン「グレートベイの神殿」は今迄のダンジョンには無い独特の曲が注目を浴び、「ロックビルの神殿」などは表、裏どちらも完成度が高い。
--フィールドBGMが初代フィールドBGMのアレンジに戻っている。前作BGMも初代BGMの面影を残す曲構成であったが、ゼルダの伝説の代名詞ともいえる曲であるだけに復活を喜んだプレイヤーも多かった。

**セーブと時間制限について
-このゲームでセーブを行うには「時の歌」を使用し時間を最初の日に戻す必要がある。
--イベントやダンジョン等の仕掛けもリセットされ、それを問題点と指摘されがちであるが、重要アイテムやダンジョンへの道を切り開くための歌は無くならない。それらを取得してからセーブを行えば、イベントや仕掛けを大幅にショートカット可能。
--尚イベントを起こさずにそのままダンジョンを攻略しても、そのイベントの事件はしっかり解決した事になるのでどうかご安心を。

-「時の逆さ歌」「時の重ね歌」と呼ばれる「時の歌」をアレンジした歌を演奏すれば、時間の流れを遅くしたり、次の6時まで一気に時間を進める事が可能。
--一部のイベントには時間制限が存在しているが、これを利用すれば進行が大分楽になる筈。勿論ダンジョン攻略の際にも便利。

-このゲームでは、時間を戻してセーブした回数も記録される。じっくりと腰を据えて遊ぶ余裕があれば、いかに時間を戻す回数を少なくしてクリアできるか試してみるのも面白いだろう。
--セーブ1回(つまり必須イベントである初回以降はノーセーブ)でクリアするルートも開拓されており、実際にそれでクリアしたプレイヤーも確認されていいる。ゼルダシリーズ・アクションゲーム攻略の腕に自身があるならば、この記録に挑戦してみてはいかがだろうか?
--GCゼルダコレクション版では、このセーブ回数記録機能は廃止されている。残念無念。

-なお海外版とGCのゼルダコレクション版では、中断セーブが可能になっている。

**賛否両論点
-クセの強い3日間システム
--同じ3日間を何度も繰り返すというシステムは、作中の独特の雰囲気作りに大いに貢献している。しかしゲームとしては不親切な部分も多く、好きではないというプレイヤーも一定数いる。
--このシステムのため、プレイヤーはプレイ中常に時間を意識する必要があり、何をするにしても緊張感が生まれるというメリットがある。一方で、『ゼルダ』シリーズの面白さはダンジョンの謎をじっくり考えていろいろ試行錯誤した末に解く部分にある、と考える場合、時間制限システムは『ゼルダ』とは相性があまり良くない。
--ダンジョンを攻略中、3日目の終わりが近づくとゲームオーバーを避けるため「時の歌」で1日目の朝に戻る必要があるが、その際、ダンジョンの解いた仕掛けはリセットされてしまうので、同じ謎解きをもう一度しなければならない。すでに解法がわかっているためサクサク進めて楽しい、と感じるプレイヤーもいれば、すでに解法がわかっている謎をもう一度解くのは面倒な作業でしか無い、と感じるプレイヤーもいる。

**問題点
-不親切な仕様
--前述の通り、64の日本版では「時の歌」を使用した時にしかセーブが行えない。
---ゲーム内の3日が経過するまでに掛かる実プレイ時間は、イベントなどに掛かる時間も考慮すると最長で約3時間。ゲーム進行のためには多くの場合、「時の歌」を使用するまでに1~3時間はプレイし続けなければならない。
--3日間システムの都合上、同じイベントや各種演出を何度も繰り返し見ることになりやすいのだが、イベントのスキップなどは一切行えない。演出を飛ばせるのはお面による変身演出のみ。
--月内部のミニダンジョンに入るためには、任意のお面を子供に渡して失わなければならないのだが、このダンジョンの中には、「まことのお面」を使うことで各お面の入手法のヒントが聞ける「ゴシップストーン」がいくつも存在する。
---どうせ最後だからもう使わないだろうと思って「まことのお面」を早々に渡してしまうようなプレイヤーにとって罠のような設計。プレイヤーが既に多くのお面を入手済みの場合は大した情報ではないのだが、初見ではどんな情報を教えてもらえるかは分からない。

-ダンジョンの難易度に対してボスが弱い。
--前作に比べボス敵が弱い傾向にある。基本的にどのボスも「正攻法」とされる攻略法より楽な倒し方があるためか((「ロックビルの神殿」のボスなどは正攻法の方が楽だが。))。とはいえ「グヨーグ」のような強ボスも存在はしている。
---また、今作以降は敵の攻撃力が低めに調整されていくようになる。
---ラスボスはさすがに手強いが、お面をコンプリートしていると、直前に公式チートアイテムが入手可能。前述の通りコンプリートは楽ではないが、手に入れるとラスボスすらほぼ作業と化すとんでもないアイテムである。

-一部キーアイテムが売却可能
--グレートベイの神殿に行くために必要なイベントのキーアイテム「ゾーラのタマゴ」が20ルピーで売却できてしまう。
---当然1つでも売ると攻略に必須な曲が覚えられずそこから先のイベントに進めないし、そもそもこれはゾーラの仮面の元になったゾーラ族の青年達の子供であり、やっている事は紛れも無い''人身売買''である。((なおこの卵は投棄はできないが、グレートベイの入り口近くにある研究所の孵化用の水槽に入れれば瓶を空にできるので「この周回での孵化をあきらめたがビンが全部ふさがってしまった人への救済」などの理由ではないのは確実である。(売りに行くよりは研究所に行った方が近い)))
---ちなみに同じくビンで持ち運べるキーアイテムのうち、キャラクター扱いのデグ姫とタツノオトシゴはちゃんと売れないようになっている。なぜ卵だけ?設定ミスだろうか。

----
**総評
異質な雰囲気や高い難易度が原因で敬遠されるためか、前作に比べるとそこまで認知度は高くないが、完成度は全く劣っていない。~

前作と異なりお世辞にも万人向けとは言えないものの、当時任天堂が傾倒していた「ゲームらしいゲーム」を体現しきった作品といえる。~
3日間システムという、これ以後に現れるリアルタイムゲームを先駆したかのような革新性もまた魅力。

これまでの王道的作風とは一風変わったゼルダを味わったことのない人はぜひ、プレイしてみてもらいたい。

----
**余談
-テレビ東京のTVチャンピオンの似顔絵王選手権で、任天堂の今村孝矢が参戦。紹介時には、この作品のモンスターデザイン担当をあげていた。今村の結果は決勝までは残れた。

-2015年2月13日にはニンテンドー3DS移植版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』が発売された。
--WiiおよびWii Uのバーチャルコンソール版はCERO:Aであるのに対し、なぜか3DS版ではCERO:B(12歳以上対象)に指定されている。
---コンテンツアイコンは恋愛・犯罪・暴力であるが、これに該当する部分に特に変更はない。

//-空から巨大な物が落ちてくる、それを阻止するという内容からか1997年にPSで発売されたファイナルファンタジー7の物語の後半からのストーリーと類似していると当時のゲーマーから指摘があった。
//--あちらは落下物だけがメインではないので単純なパクリではないのだが、落下物の落ち方とゲームオーバーのムービーがFF7のラストムービーとよく似ている為そう思ってしまうユーザーが多かったのだろう。
//設定やシチュエーションが似ているだけなら問題点ではないので、わざわざパクリうんぬうんを持ち出す必要はない。
----
*ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D
【ぜるだのでんせつ むじゅらのかめん すりーでぃー】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B00S66U7ZI)|&amazon(B00S6CBP62)|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|~|
|発売元|任天堂|~|~|
|開発元|グレッゾ|~|~|
|発売日|2015年2月14日|~|~|
|定価|パッケージ/ダウンロード:4,700円&br()本体同梱:23,000円|~|~|
|判定|なし|~|~|
|ポイント|細かい改善点が光る移植&br()ただしツインモルド戦など不評点も&br()全体的に親切設計|~|~|
----
**概要(3D)
『ムジュラ』発売から実に14年の歳月が流れ、『時オカ』がリメイクされて3年の時が経った2014年11月6日。ファンが今か今かと切望していた中、『Nintendo Direct』内で突如発表され、その三カ月後に発売となった『ムジュラ』の正式リメイク作品である。『時オカ』と異なり追加・変更要素がかなり多め。

シリーズでは『[[トワイライトプリンセス>ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス]]』、VC版『[[夢を見る島DX>ゼルダの伝説 夢をみる島]]』、『[[ゼルダ無双]]』に続き4作目のCERO:B作品となる。

開発は『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』と同様グレッゾが担当した。

ハード面の進化に伴い、本作は拡張スライドパッド及びNewニンテンドー3DSのCスティックによる視点変更に対応している。

**評価点(3D)
-グラフィック面の向上。
--全体的にグラフィックが見直されており、N64では表現できなかった微細な模様やキャラの表情の変化がより分かり易くなった。

-原作における不親切な部分の改善。
--本作は様々な部分で細やかな配慮が為されており、原作における不親切な部分を改善している。このことが本作を単なるベタ移植ではないと印象付けており、原作よりもぐっと遊びやすくしている。
--改善点は多岐に渡っている為全てをここに列挙することは出来ないが、以下に一部を挙げる。
---銀行の位置がクロックタウン西から、南の大翼像前(つまり時計台の裏)に移動。これにより銀行へ行く手間が減った。
---海洋研究所前の足場が「水面より少し高い位置」から「水面と同じ高さ」に変更。水面ジャンプをしなくとも登れるようになった。
---「大翼の歌」取得タイミングが「ウッドフォール直前」から「沼地に初めて入った時」へと大幅に前倒し。
---「あきビン」が1個追加されて7個に。またウッドフォールクリア後のコウメの射的ゲームの景品があきビンに変更されている((原作で6個目のあきビンがあった場所と入れ替わっており、こちらはハートのかけらになっている。7個目のあきビンは追加されたサブイベントで入手する。))。
---ゾーラリンクによる水泳が簡略化。より直感的な水中操作が可能となった。
---知恵の大妖精と力の大妖精が入れ替わっており、大回転斬り修得前に魔力ゲージをアップ出来るようになった。
---コレクトアイテムを使う際、アイテム画面から直接使えるようになった。
--海外版の要素を取り入れ、大翼像でセーブ出来るようになり手軽さが増した。
---代わりに「時の歌」で最初の朝に戻った際のセーブがなくなったので、原作プレイヤーは注意が必要。

-ボンバーズ団員手帳の利便性アップ。
--3DSの二画面機能・タッチ機能を上手く活用しており、いつ・どこで・だれが・何をした・何を貰ったといった、原作に比べ細かな情報が確認できるようになった。
--また、アラームをセットする事が可能になり、セットした時間になるとチャットが教えてくれるようになった。
--手帳の入手も最初の時間巻き戻しの後にお面屋からもらえるようになり、ボンバーズとのおにごっこをする必要がなくなった(おにごっこイベント自体は残っている)。
---代わりに手帳入手後にボンバーズに話しかけるとイベントのヒントとなる噂を教えてもらえるようになった。

-リメイクによる追加要素。
--『時オカ3D』にも存在したヒント機能・シーカーストーンが導入された。
---ただし『時オカ3D』とは異なり本作には1カ所、クロックタウン時計台地下にしか存在しない。
--『時オカ』で好評だったミニゲーム、「つりぼり」が追加。
---「沼のつりぼり」と「海のつりぼり」の2カ所が用意されており、「沼」は沼地への道中、「海」はゾーラホールの外辺りに設置されている。
---内容は『時オカ』におけるつりぼりを更に進化させたもので、ルアーや天気・時間帯だけでなく着用しているお面によっても釣れる魚が変わるという、凝った作りとなっている。
--ゴーマン座長に関するイベントが追加された。
---ゴーマン座長は月が落ちてきたことにより公演が中止になったことを一座のメンバーに打ち明けられず、昼間はナベカマ亭の二階で寝ている。この座長を救う為にリンクやゴーマン兄弟が奔走する内容となっており、原作では単なる悪人として描かれていたゴーマン兄弟関連にスポットを当てただけでなく、中間管理職の悲哀や兄弟愛といったものを描いたシナリオは「ゴーマン三兄弟が一気に好きになった」と好評。
---加えて原作では使用法が殆ど無かった「座長のお面」((旧バージョンでも「装備中はミルク運びイベント時に敵が攻撃してこなくなる」という効果があるのだが、「このイベントクリア後にこのお面をもらえるところにいける」ため、実質次の周回以後で楽をする+ラストダンジョンでのお面の数合わせ以外無意味だった。))が、このイベントでは重要な役割を持つようになった。

-ダンジョンの見直し。
//--特に月内部のダンジョンはほぼ別物。全体的に難易度が上がっており、中でもゾーラダンジョンの難易度はリメイク前とは別格。
//↑ゾーラダンジョン以外は原作から大して変わってないと思う。見た目は結構違うけど。
--ロックビルの神殿における巨人の仮面の入手タイミングが変わっているなど、細かい変更点が多数。

-ボス戦の見直し。
--ネタバレになり得るので詳細な記述は避けるが、ボス戦はどれも内容が見直されている。単に有効打が異なるボスから、撃破までのプロセスが全く異なるボスまで存在し、特にプレイ済みの人間にとっては新鮮な驚きを持って迎えられた。
--ただし、ツインモルド戦のみは総じて不評(詳細は下記を参照)。

**賛否両論点(3D)
-つりぼりについて
--ゲーム自体は作り込まれているものの、『時オカ』とは異なり『ムジュラ』には3日間という制限時間がある為、糸を垂らし、ただのんびりと時が過ぎるのを楽しむというつりぼりのゲーム性と本作のゲーム性は噛み合っていない。
---ましてや3日目ともなると落下する月の影響で時折地響きが起こるようになり、とてもじゃないがのんびりしていられるような雰囲気ではない。
--このミスマッチ性から、つりぼり自体の不要論を唱えるプレイヤーもいる。本作はただでさえメインダンジョンが4つしかない等、ゲームボリュームが少ない事が問題とされているのだから、取って付けたようなつりぼりではなく、シナリオや世界観上の更なる深堀りとなるイベント等を追加した方が好評を得られたかもしれない。

-「時の逆さ歌」の弱体化
--時間の経過速度が1/3→1/2に変更された。ゲームバランス的に1/3では便利すぎたかもしれないので妥当な調整とも言える。
--しかしこの弱体化によって、「最序盤で『時の歌』を使用した後は、二度と『時の歌』を使わず一気にゲームをクリアする」という3日クリア(ノーセーブクリア)のやり込みがより困難になってしまった。

-月の表情が変更された。
--原作のどこか虚ろで不気味な表情に比べると、今作の月は鬼のような怒りの形相で、より感情剥き出しになっている。これについて、「(表現が単調になって)逆に怖くなくなった」「原作の方が不気味で怖かった」という意見がある。

-月内部のグヨーグのミニダンジョン(ゾーラダンジョン)
--ゲームクリアに必須ではないやり込み要素的なダンジョン。原作では水中の通路をゾーラリンクで泳いでいき、時折左右にルートが分岐しており正解のルートを進まなければスタート地点に戻されるというシンプルな内容だった。
--今作では正解のルートを通るだけでなく、ゾーラリンクで飛び魚のようにジャンプするという特殊なアクションを一発で成功させることを数回繰り返さなければクリアできないようになっており、今作の中でも屈指の操作難度のダンジョンとなっている。
--原作ではやや簡単過ぎたのに比べるとやり応えは増しているものの、長丁場な上に一度でも失敗すれば最初からやり直しになるのはいささか難しすぎる感がある。

-一部の親切過ぎる変更点。
--上記した通り、本リメイクでは原作の不親切な点が見直されているが、一部「これは親切過ぎるのでは?」と思われるような変更点も存在する。
--最たる例は「まことのメガネ」を使わないと姿が見えない兵士''「シロウくん」の位置''。
---シロウくんは赤いクスリを渡してあげることで、「海賊の砦」を攻略する際などに役立つアイテム「石コロのお面」をくれるキャラクター。原作ではシロウくん自身が居るのは「海賊の砦」の所在するグレートベイ地方ではなく、その後に訪れることになるイカーナ地方への道中であった。そのため原作では「海賊の砦」攻略後に「石コロのお面」を入手して泣きを見たプレイヤーも多かった((直後のネジロンの出現を抑制出来るなど、使い道が無いわけではない。))。
---しかし本作でシロウくんが居るのは何と''「海賊の砦」の中''。しかも監視櫓のハシゴ下という、プレイヤーがほぼ100%通過する目立つ場所((砦への侵入ルートとして有効である他、重要アイテム「女海賊の写し絵」を最も入手(撮影)しやすいのがこの櫓の上である為。))であり、ご丁寧に''プレイヤーがその付近に近付くと会話デモが挿入され呼びかけてくる''ので、殆どのプレイヤーがシロウくんを見逃さないシステムとなっている。
---この変更については、原作に比べて不親切さが減って単純に分かり易くなった、お面を有効活用出来ると評価する声もある。
---その一方で、シロウくんというキャラのブレを指摘する声もある。「必死に呼びかけているのに誰にも気づいて貰えない」という強烈な存在感の薄さが持ち味のキャラクターだったのだが、リンクに呼び掛けられるのならその悩みは無い筈であるし、そもそも「海賊の砦」に単身乗り込める程に豪胆なキャラクターならば赤いクスリを届けてやる必要もないのでは。
---また進行の都合上、「海賊の砦」では多量の空きビンが必要なため、初回攻略時にプレイヤーがクスリをビンに入れている可能性は低い。そのためシロウくんを発見した後、町にワープしてクスリを買って戻ってくるという二度手間になりやすい。原作でもそうなる可能性はあったが、町にワープしてクスリを買ってからシロウくんの居るイカーナまで簡単に戻れた。しかし今作では「海賊の砦」のシロウくんが居る所まで戻るには再度迷路を通らなければいけない。その迷路は「海賊の砦」で入手する「フックショット」を使えばショートカット出来るのだが、入手するにはシロウくんを無視して少し先に進む必要がある。
---余談だが、この変更点は原作プレイ済の人間に対しては''罠''として機能しており、発売当初はシロウくんを探してイカーナを方々歩き回る人が続出した。
--これもまた開発スタッフの親切心なのだろうが、画面下部に表示される時計の意匠が変更された点も賛否両論である。確かに64版の時計は時刻が分かり辛かったが、デザイン面では独特のタルミナの雰囲気とマッチしており好評だった。その為、リメイクにより時計の表示が分かり易くはなったものの、デザインとしては普通の時計になってしまったことを残念がるプレイヤーも多い。

-アイテムセットの方式変更。
--『時オカ3D』ではアイテムをタッチした後、次にセットしたい場所をタッチするかボタンを押すことでセットていたが、今作では二度目のタッチによるセットができなくなり、代わりにアイテムをセットしたい場所までスライドさせる方式が追加された。((マウス操作で例えるなら「時オカ3D」は「アイテムをクリックした後セットしたい場所をクリックする」のに対し本作は「アイテムをセットしたい場所までドラッグする」といった感じか))
--これはこれで直感的なのだが、前作の方式の方が良かったという意見も。

-他にも『時オカ3D』や原作とは操作が異なる箇所が多いため、プレイ感覚はかなり違っている。

**問題点(3D)
-ツインモルド戦のリメイク内容
#region(ネタバレにつき格納)
--ロックビルの神殿ボス「ツインモルド」はゼルダ伝統の「モルド」系に属するボスであり、リンクの数百倍はあろうかという凄まじい巨大さを武器に圧倒してくる、ムジュラプレイヤーにとって非常に印象深い敵である。原作『ムジュラ』では「巨人の仮面」により巨大化して剣で戦うのが常道だが、巨大化せずに弱点の頭や尻尾を弓矢で狙うことでも倒せた。
--こちらもリメイクにあたって戦法が抜本的に変わっている。
---戦闘開始時点では「巨人の仮面」は所持しておらず、まずは巨人化せずに青いツインモルドを弓矢で倒す。青いツインモルドを倒すと「巨人の仮面」を入手でき、巨人化して赤いツインモルドと戦う。なお今作では巨人化しないと赤いツインモルドは倒せない。
---この「巨人の仮面」の仕様が今作では大幅に変更されている。巨人化している間は剣や盾・アイテムを構えることが出来なくなり、Bボタンは「パンチ」となる。巨人化中は動きが鈍重になるが、大岩を掴んで投げられるようになる。ツインモルドに一定ダメージを与えて動きを止め、''ツインモルドを掴んで投げたり絞め技を決める''ことを3回繰り返すことで撃破できる。
---この戦闘スタイルの変化自体は、''素手でボコボコ殴ったり絞め技を行う''というアクションがリンクらしくないとして批判する意見もある一方で、巨大なボスを投げるなどより巨人らしく豪快な戦いが可能になったため、良くも悪くもといったところである。
--問題はこの操作性や戦闘のバランスの悪さ。
---巨人リンクは走ることはできず、歩く速度はかなり遅い。前転で高速移動すれば問題ないのだが、あまり前転を使わないプレイヤーにとってはストレスになりやすいだろう。
---基本攻撃手段のパンチはやや動作が遅く、何よりリーチが短いのでギリギリまで敵に接近しなければ当てられない。このパンチを10発も当てないと掴み技に持っていけない上、一定時間が経過してツインモルドが地面に潜る度に''パンチを当てた回数がリセットされてしまう''という誰得な凶悪仕様がある。
---地面に落ちている大岩を投げつければ、一発でツインモルドの動きを止めて掴み技まで持っていけるのだが、この大岩はフィールドに2個しかなく復活もしない。掴み技を3回決めないとツインモルドを撃破できないので、どう上手く岩を活用しても、1回分はパンチでダウンを奪わなければならない。
---赤いツインモルドはそこそこの速度で飛び回りながら炎の玉を飛ばす攻撃を仕掛けてくる。ツインモルド本体や炎が少しでもかするとダメージと共に吹っ飛ばされてダウンを奪われ、2~3秒ほど行動不能になるのでストレスになりやすい。ちょっと当たっただけで吹っ飛んでダウンするという状況自体違和感が拭えない。
---初見でこの巨人リンクの操作性やパンチのリーチの短さ、ツインモルドの行動パターンと対処法を覚えてモノにし、前転やガードも上手く使って完璧に近い立ち回りをしなければ勝利は困難。そのため多くのプレイヤーは中々ダメージを与えられず吹き飛ばされてばかり、ゲーム内の時間も経過していく…と、ストレスばかり溜まると不満が多く挙がった。
--原作では巨人化して戦うかどうかは自由だったのだが、今作では巨人化せずに倒す方法と巨人化して倒す方法をツインモルド1体ずつでそれぞれ強制させており、自由度が無くなったことに対する批判もある。
//---ただし世界観的には更なる異分子であるフラットウッズ型エイリアンが原作の時点で登場しているのだが。
//ツインモルド戦に関する記述で↑の文は、ちょっと文脈が繋がらないようにも見える。ツインモルド戦に関係しているのであれば詳しい解説の追記求む
//エイリアンや剣術道場、チンクルがいる世界観でプロレスだけが浮いてると言うことはないだろう、と言いたかった。「唐突にリンクがプロレスを始めることから世界観的にも完全に浮いている」は削除します。
#endregion

-諸々の劣化点。
--原作では様々な場所を凍らせることが出来た「氷の矢」は便利過ぎたのか、特定の場所しか凍らせることが出来なくなった。
--スタートボタンが「ボンバーズ団員手帳を開く」操作で固定されているため、入手まではタッチパネルを使わないとゲームの一時停止が出来ない。

-改善されていない問題点
--「時の歌」で時間をリセットした際、消費アイテムと一緒に案山子に覚えさせた「録音案山子の歌」が白紙に戻る。確かに時間が巻き戻っているのだから案山子の記憶も消えて当然だが、周回ごとに一々覚えさせるのはかなり面倒くさい。
---一応案山子が必要となるポイントは変更されていないので、ハートのかけらを回収した後は覚えさせる必要はなくなる。
--いくつかの演出はスキップ可能になったものの、相変わらず多くのイベントや演出は飛ばせず、何度も繰り返し見ることになりやすい。

**総評(3D)
全体的な雰囲気はそのままに、グラフィックを向上させると共に遊びやすいように配慮された良リメイク。隅々まで配慮の手が入っていることが明らかであり、原作プレイ済の人にとっても新たな発見や驚きがある仕上がりとなっている。~
ただし全ての点を手放しに褒めることが出来ないのが惜しい所。ツインモルド戦が大幅に変更されたことでかなり目立つ不評点となっているが、それ以外にも微妙な部分で原作から劣化した箇所がちらほら見受けられる。~
しかし、決してリメイクの質が低い訳ではないという点には注意して貰いたい。単なるベタ移植に留まらず、意欲的な試みを多数導入し、初心者・既プレイ者の両方を満足させようとした点は評価に値する。~
全体的に親切設計となっているので、発売当時に本作をクリア出来なかった人はこれを機に14年越しに『ムジュラ』に触れてみるのはいかがだろうか。

復元してよろしいですか?