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ファイナルファンタジーXI - (2016/10/21 (金) 17:07:04) の編集履歴(バックアップ)


ファイナルファンタジーXI

【ふぁいなるふぁんたじーいれぶん】

ジャンル MMORPG
Win版初期バージョン



対応機種 プレイステーション2
Windows XP/Vista/7
Xbox360
発売・運営・開発元 スクウェア(02/5/16~03/3/31)
スクウェア・エニックス(03/4/1~)
サービス開始日 【PS2】2002年5月16日
【Win】2002年11月7日
【360】2006年4月20日
プレイ料金 月額1,344円(税込)+パッケージソフト代金
備考 2016年3月でPS2/Xbox360版はサービス終了
判定 なし
ポイント 高難易度かつ空蝉ゲー
運営陣の失策が目立つ
世界観は好評
何だかんだでロングランヒット
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク


概要

『ファイナルファンタジー』シリーズ11作目にしてFF史上初のMMORPG。オンライン専用でPS2版発売当初は「PSBBユニット」なる専用機器の購入が必要になる等、ハードルはかなり高かったが、初期FFを彷彿とさせる世界観や、FFシリーズそのものの持つブランド力を強みとし、本格的な国産MMORPGとしてかなりの期待が寄せられた末に大ヒットを達成した。最盛期には本作の売上がオフラインゲーム部門全体での売り上げに匹敵するほどの利益を上げていた。

プレイヤーは冒険者となって「ヴァナ・ディール」と呼ばれる世界を冒険する。最初は新米冒険者だが、だんだん国の重要任務を任されたり、世界の危機を救ったりする英雄へと成長していく。

プロデューサーの坂口博信氏がハマったMMORPG『エバークエスト』にゲームデザインが酷似している。そのため、従来のFFとはゲームバランスが全く異なっている。


賛否両論点

  • 前述したとおりオンライン専用。月額制。
    • 外伝作ではなく正式なナンバリングタイトルとして発売されたことも賛否であった。
  • オンラインゲームであるため、ゲームシステムが従来のFFとは全く違う。
    • 他プレイヤーとの共闘が大きな売りとなっており、仲間を集めて強敵を倒したり、ミッションを攻略する。難易度、ハードルは高いが、達成感もひとしお。
    • ただし、本作では基本的にシステム全体がパーティプレイを前提とした設計となっているため、全てにおいてレベルあわせや装備の充実や、多人数のメンバーを必要とするのでハードルが高い。自分の望むタイミングで冒険をすすめられないというマイナス点がある。
  • 従来のFFのようにATBやターン制の戦闘ではなく『エバークエスト』のようなリアルタイムでの戦闘となった。
    • 敵はプレイヤーと同じフィールドを闊歩しており、シンボル式ではなく自分が戦闘を仕掛けるか、敵がプレイヤーの存在に気づき戦闘を仕掛けるかでバトルが開始されるシステムとなっている。
      敵に注意してフィールドを歩く必要があり、緊迫感がある一方で自由気ままにフィールドやダンジョンを歩けないという不満がある。
      また、その仕様上、自分の生存確率を増やすためにパーティ編成が必要という事実も、自由なプレイを楽しみたいユーザーから閉塞感をもたれる一因となっている。
    • 一番の特徴は「敵対心(ヘイト)」と呼ばれる見えないステータスを管理しながら戦う事。簡単にいえば、敵に多大なダメージを与える存在や、仲間を回復させる存在に敵意が向き、攻撃される順位がかわるという、仲間との連携を前提としたバトルシステム&バランスであり戦略性は高い。
      ただし、大技をぶっぱなしにくいため爽快感に欠けるといった問題点もある。
  • ところかまわずネ実発祥のネタを使う輩が増えている。
    • プレイヤーは2ちゃんねるの「ネトゲ実況板(以下ネ実)」に集まり、そこで情報交換や交流を行っていた。そこで数々のネタや迷言が生まれたのだが、当然ながらわからない人は全くわからない上に、知っている人でも不快に感じる人も多い。よく使われるのは「ブロントさん」*1、「ガリ」*2など。

問題点

戦闘問題

  • レベル問題
    • FF11ではプレイヤーと敵とのレベル差で取得できる経験値に補正がかかる。プレイヤーが敵よりレベルが低ければ高い経験値が得られ、逆であれば低くなる。レベルが一つでも敵より高ければ目に見えて経験値が減り、5ほどの差があれば取得値は0となる。
      これはパーティを組むとより顕著となる。経験値補正はパーティで一番レベルの高いプレイヤーが基準となるので、同程度のレベル帯でパーティをくむ必要があり、レベルアップして範囲から出てしまったプレイヤーは時としてパーティを去らねばならないこともある。この為、後述される「何をするにも時間がかかる」問題に一役買うことになっている。
  • パーティ問題
    • 前述の通り、本作ではパーティプレイが前提であり、ソロプレイ(一人で遊ぶ)や2~3人の少人数プレイ(友達と遊ぶ)が事実上不可能となっている。
      これらが可能なのはせいぜいレベル10ほどで、それから先は敵のHPと強さが急激に上昇し一人や少人数では太刀打ちできなくなる。前述の経験値補正によって自分より強いか同程度のレベルの敵からしか経験値は取得できないが、それらは決して一人では倒せない強さで、たとえ敵とのレベル差が5以上で経験値が全くもらえなくても敵わない場合が多い。
    • このため敵を「調べる」と表示される強さ表示〈*ちょうどよい敵だ*〉などは、プレイヤーからは「ちょうどよく(プレイヤーが)殺される」「簡単に殺される」の意味だと、冗談で言われている。

何をするにも時間がかかる

  • 本作は月額課金制であり、1アカウントにつき毎月約1300円程のサービス料金を顧客から徴収し、そのお金でサーバー維持費や開発費用を捻出する。
    身も蓋もない言い方をすれば、「プレイヤーは金づる」な訳である。MMOでは「顧客の満足度を高め、より長くプレイしてもらうこと」が収益アップに繋がるのだが、本作では「より長くプレイさせる」ことを目的とした調整がそこかしこに見受けられた。以下、一例。
    • レベルを上げないと何もできないのだが、ソロプレイでのレベル上げは稼ぎ効率が非常に悪く、レベル上げパーティを組まないととてもじゃないがやってられない。
    • 移動が不便。隣町まで歩いて行くのにリアル30分から1時間は要する。歩行速度を上げる手段やワープ手段はサービス初期では非常に少なかった。
      • ミッションで訪れるようなダンジョンは複雑怪奇。攻略に数時間かかるものはザラ。
    • 戦闘および生産活動にはスキル制を採用しているのだが、スキル値を上げるのに手間と時間が非常にかかる。
    • 非常に高難易度なミッションやクエスト。しかし高性能な報酬が用意されており、中には半ば必須となる装備品も…。
    • 「レリックウェポン」「ミシックウェポン」といった、取得にリアル数年を要する装備品が存在する*3
    • モーグリから課せられる試練をクリアして武器や防具を育てる「メイジャンの試練」というコンテンツが存在するのだが、課せられる試練の内容がかなり厳しい。
      • 指定されたレアモンスターを数回倒してこい、特定の曜日や天候に特定の種族の敵を数十~数百匹倒せ、さらにペット(獣使いで操った獣など)でトドメを刺せ、特定の技で特定種族の敵に2000回トドメを刺せ、戦うまでに準備と時間と人数を要する強力なレアモンスターが稀に1つくらい落とすアイテムを20個持ってこい、など、無理難題のオンパレード。しかもそれが段階的に続く
        などなど。一言で言ってしまえば「マゾプレイを強いられる廃人向けのMMO」なのである。
  • 上記に挙げた要素の中には後年調整を受けて難易度が緩和されたものも多数存在するが、それでも一般人にとってハードルが高すぎる点は否定できない。
    • この様に難易度に併せ近年のソフト媒体の低価格化もあってか、最近では一つのアカウントではなく複数(二つあるいは二つ以上の)アカウントで同時プレイをする者が増えてきている。レベル上げが昔に比べはるかに上げ易くなったこともこの様なプレイ環境を助長しており、何より複数のアカウントを一人でこなすことで負担減となる意義が大きい。
    • しかし、複数のアカウントでプレイすることは操作面や課金倍増という金銭面での負担が増えるという側面がある。プレイ面でもこれをよく思わない者もいる。

外国人プレイヤーとの軋轢

  • 日本人と外国人が同一のサーバーでプレイするという「壮大な実験」を行っており、双方の文化・プレイスタイルの違いからトラブルが発生することが多い。このことから、国籍・言語別サーバを熱望する声も強い。
  • 発売当初、同一サーバーで稼働する予定であることはプレイヤーには全く知らされていなかった。
    • サービス開始直後は当然ながらプレイヤーの大半は日本人。たまに外国人と組む場合もあったが、日本語や文化を勉強しているなどかなり積極的で、おおむね好意を持って受け入れられていた。しかし北米版発売以降プレイスタイルの違いなどから衝突が発生するようになり関係は悪化。日本人プレイヤーは解約して本作をやめたり、サーチコメントに「JP PT ONLY(外人お断り)」と書く人も現れるようになった。
  • 同一サーバーとなったのは、和田洋一社長ら上層部が「日本と欧米では時差の関係でピークタイムがずれるから人口過多にはならない」と判断したためと思われる。要は「国別サーバーを作る金をケチった」のである。結果的にこの判断はプレイヤー人口の減少を招く失策となってしまった。

高難易度

  • 敵が非常に強い。雑魚との戦闘でさえ、状況によっては殺るか殺られるかの死闘となる。こうなった理由は「レベル上げパーティを前提として敵の強さを調整してしまった」ため。
    • 初期こそいやらしい攻撃は少なかったものの、追加ディスクのシリーズを追うことに敵の攻撃方法は段々嫌らしいものが増えていき、終いに状態異常が何重にも重なっていることもある。場合によっては状態異常ばかり使う敵もいる。一度に複数の異常回復できる魔法は存在せず、受けたメンバーに一人一人ずつ回復しなければならないので*4その分回復役の負担はとても大きいのでイラつくこと請け合い。
  • 長らくレベルキャップ(上限)であった75に到達していることが半ば前提条件になっているようなミッション・クエストが多い。特に「プロマシアの呪縛」ミッションでは凄まじい難易度、手間のかかる進行のせいでミッションを進められない・進めようと思ってもメンバーが集まらないという事態が発生した。
  • レベル上限を引き上げるクエスト(通称「限界クエ」)の面倒くささも問題となっている。このクエストを依頼してくるNPC・マートの「いやならやめてもいいんじゃぞ」という台詞は多くの冒険者の胸に刻まれることとなった。
  • 敵も強敵が揃っており、中でも「Absolute Virtue」というモンスターは数々の伝説を残す敵となった。ネトゲも含めていいなら、RPG史上最強最悪の敵と言っても過言ではない。
    + 伝説の概要
  • 外国のプレイヤーが多数集結し、とっかえひっかえしながらリアル24時間以上戦い続けたが敗退。
  • あんまり強いんで、「これ本当に倒せるのか?」というクレームが多数寄せられ、開発者から撃退のためのヒントと実際の様子(のダイジェスト。なにせスタッフが18時間かけてやっと倒せたのだから)の動画が公開された。
  • その後強さが再調整され、出現から2時間が経過すると消滅するように変更された。
    • 2時間が経過し消滅した場合は「討伐した」という扱いにならないので、ドロップアイテムも称号も入手不可能。「Absolute Virtue」を出現させるのには多大な時間と手間が必要になるのだが、消滅すればそれも水の泡、である。
  • 一方、プレイヤーもバグ利用的な工夫をしたが、当然後日に不可能にされている。
    • こちらから一方的に攻撃できる場所に誘導してハメ倒したが、GMから警告を受けた*5
    • 上記の二時間制限を導入した際、ある戦法に対する対策を入れ忘れていたため、30秒程で瞬殺されるという事態が多発。
    • あるアビリティを用いることで一撃で粉砕可能なことが発覚。
  • 2011年7月現在では、レベルキャップの解放とそれにともなうPC側の強化もあり、絶対的な強さではなくなっている。

ジョブ格差・サポートジョブ縛り

  • 全部で20種類のジョブがあり、更にサポートジョブを付けることでジョブの能力を追加できる。しかしレベル上げやミッション・クエスト等のバトルコンテンツに至っては差があり誘われやすいジョブ、誘われにくいジョブの格差がある。誘われにくいジョブにおいては不要ジョブ、不適正ジョブとも扱われ、レベルを上げたくても誘われない者は自らリーダーを務めてレベル上げをすることも多く「オートリーダー」という造語ができる程。バトルコンテンツに至っては必要ジョブを上げざるを得ないこともあった。特に先述の「プロマシアの呪縛」ミッションにおいてそれは顕著であった。
  • 例えば「自分は敵をバッタバッタと倒すのが好きだから戦士をやる!」という人が「この戦いでは戦士は役に立たないから白魔道士になって回復役やれ。それがいやなら参加できないよ?」と言われたら、どのように思うだろうか?
  • 「サポートジョブがあることで非常に自由度の高いプレイスタイルができるようになる」とあるが、実際は低リスクと効率を求めるユーザーの風潮が強く(戦闘バランスがキツキツなため、そういう風潮に仕向けてしまった開発にも責任はあるのだが)、サポートジョブが半ば強制されることも少なくない。特に前衛によるサポートジョブ「忍者」縛りは顕著で、二刀流による敵のHP削りの効率の良さと「空蝉の術壱・弐」によるノーダメージの防御力(回避)の高さの低リスクがサポートジョブ縛りの要因となっている。運営側は「想定外」として認めてしまう程であった。更にジョブ「忍者」は「冷静沈着・冷酷無比な刺客」という設計であるはずが、先述の特性の良さで盾ジョブ設計であるナイトと同じ扱いにされてしまったという有様である。

プレイヤーのアイテム所持可能数の少なさ

  • 初期状態のアイテム所持可能数は30個だが内14~16枠は装備枠として埋め尽くされてしまうため、序盤まで半分くらいしか余裕が無い(最終的に最大80個となる)。更に当時はアイテム自動ソートもなかった(後に追加された)ため、いちいち『せいとん』をしながらでないとあっという間に所持可能数は埋まってしまい、新たなアイテムが入手できなくなってしまう。
    • 重要なアイテムや貴重な装備品をロットインする時に限ってこの事例がよく起き、お流れになってしまうという悲惨な出来事も多かった。
    • 後にアイテム所持数を増やすクエストが追加されているが合成品に精をあげたりレベル上昇、ジョブ増加につれて素材や装備品が圧迫することには変わらず。中にはキャラを増やして「倉庫キャラ」を作ってアイテムをやりくりする者も数多くいた。
      • しかしこのアイテム所持数クエストでは一部高価なアイテムも要求されるものも少なくなく、金策を余儀なくされるものも少なくなかった。
    • 数年経って(一部セキュリティトークン購入の必須も存在するものの)やっとストレージ枠が追加され、ある程度は倉庫を必要としなくなった程所指数が増えた。
  • スタック化されないアイテムも存在する。
    • 通常のアイテムは12個や99個と纏められるがドリンク系やポーション、エーテルなどの薬品系と何故か纏めることのできないアイテムも存在する。そのため非常に所持枠を圧迫させる。
    • 似たような現象がモンスターハンターでも起きている。ちなみにこちらもプレイステーション2によるオンラインマルチプレイという共通点がある。
      • その救済策からかスタック化できるポーションDやエーテルDなどが追加された。使うと使用(回復しきるまでの)時間増加、硬直(要するに行動不能)時間増加、妙薬扱い(妙薬扱いの薬品を連続で使えず、一定時間制限される。)となり、焼け石に水となっている。

レベル75キャップ解放以降の混乱

  • 2010年春から長らく75であったレベルキャップが段階的に解放され、2011年の12月、最終的にレベル99を迎えた。それによる新たな能力獲得など全体的に見れば好評なのだが、75キャップ時代とはまるで異なるプレイスタイルが様々な問題を生んでいる。
  • キャップ解放と同時に通常のエリアとは経験値計算が異なる有料追加エリアが実装、これらのエリアによりレベルの上がりは75以前よりかなり早くなったが、同時にジョブ縛り、スキル縛りも増加。
    • 本作は役割に忠実であることが重要視されるゲームであり、趣味的なスタイルは軽蔑される傾向があるため、こうした変化は非常に苦痛となる。
  • 装備品不足。競売などで安定供給される装備品(いわゆるユニクロ装備)がほぼ存在しない。有料追加エリアで戦うことができる「ノートリアスモンスター(名前付きの強敵、以下NMと約す)」から装備品を得るか、「メイジャンの試練」で長い時間と手間をかけて自作するしかない。NMは敵にもよるがソロでの討伐はまず無理なので、人脈がないと討伐に参加できない=入手不可能なものもある。ちなみに長らくレベルの制限が75だったので、今まで価値があった装備品がゴミと化したものも少なくなく、ゲーム内の経済にも影響を与えている*6
  • レベル上げの修練コンテンツに「フィールド・オブ・ヴァラー」が存在しているが、LV75キャップ開放以降ダンジョン版コンテンツ「グラウンド・オブ・ヴァラー」が導入されプレイヤーからは大いに歓迎された。レベルキャップ開放と共に強い敵を配置しなければならず、同時に従来の強さの敵に加えて強い敵を配置替えされた。中レベル帯のダンジョンならともかく、LV1~10くらいのプレイヤーが立ち入る様なダンジョンにはるかに高く太刀打ち出来ない様なレベルのモンスターを配置させてしまった。その様は「近くのダンジョンにラスボスより強いカニ」と揶揄されてしまう程で、当然その中には一方的に襲う敵もいて一部のミッションやクエストの進行に支障をきたしている場所もある。世界観に反しているとの批判の声が上がっている一方で配置には新しいエリアが必要となり容量不足でやむを得ないという肯定的な意見もあり、賛否両論を醸し出している。
    • 容量不足というのも当ゲームがPS2から始まったネットゲームであるため。その後Win版、360版と容量や性能に余裕のある機種でリリースしたが、機種ごとの不平感を出さないようにするためにパッチを当てた結果と言える。しかしながらPS2自体も発売して長い年月が経った一世代前の機種であるために事実性能も容量もギリギリの段階であるのは間違いはないだろう。

運営陣の態度、疑問符がつく調整

  • 定期的に入るバージョンアップにて新要素の追加やバランス調整、不具合の修正が入るのだが、プレイヤーに有利な不具合は発覚次第速攻で修正するのに、不利な不具合は長年放置する。。有利な不具合をすぐ修正するのはゲームバランスを崩壊させないための処置として納得できるのだが、それなら不利な不具合も放置せず修正してくれないと不平等ではないだろうか?
    • 前述のジョブ格差でも述べたのだが、優遇ジョブと不遇ジョブとの差が本当に激しい。75キャップ時代は赤魔道士が頭一つ抜けて強く、あらゆる場所で求められる必須ジョブであった。一方獣使い、からくり士は弱いまま放置され、出番が全くないという惨状であった。過去には狩人、侍、暗黒騎士、竜騎士等もその被害にあっており、特に竜騎士は2chでは「ジェンキン寿司のガイドライン」でFFIVのカインAAと共に「ガリ」という蔑称が有名になった程。
  • 中でも「2002年7月2日のパッチ」は「FFXI史上最悪のバージョンアップ」として語り継がれている。
    • パーティプレイを前提としたゲームのはずが、ソロの方が効率が良いという実態を生み出した。通常は数人で強い敵と戦うというのがメジャーなのだが、このパッチで攻撃が全く当たらず返り討ちに遭ってしまい、ソロでちまちまと弱い敵を叩いたほうがマシというゲームバランスだった。プレイヤー側に対するあまりの弱体ぶりに抗議が殺到し、一週間後にはすぐさま修正された。ちなみにこのパッチの引き金となったのは、とある廃人が倒せると想定していなかったある敵を倒してしまったことが要因とも言われている。
  • 開発陣の迷言、失言が非常に多い。
    + その一例
  • 「ジラートで新しい狩場を増やしたからソロ不可能な問題は回避した」
    • 田中弘道プロデューサーの発言。「敵が強過ぎるのでソロできない」という質問に対する回答なのだが、新しい狩場にソロでも経験値を稼げる敵がいたわけではない。つまり、答えになってない。
    • 「何でも簡単に手に入るとユーザーのモチベーションが下がってしまう」
    • 「簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか(笑)」
      • 「プロマシアの呪縛」のディレクターを担当した河本信昭氏の発言。「プロマシアの呪縛」は実装当時は非常に難易度が高く、あまりの難易度の高さについていけないプレイヤーが多数解約するという事態を引き起こした。上の発言に関しては同調できる部分もあるが、口に出して言うべき言葉ではない。
    • 「歯を食いしばって買ってください」
      • 後述する「スカーム」の普及による風水魔法の流通を賄う事を意図した発言だが、現状はスカームをやる人がほとんどおらず競売ではなく、ショップでの高価な額で買わざる得ない状況になっていることで批判を浴びた。
    • 「捨てないで取っておいてください」
      • 「アドゥリンの魔境」以前に存在する最終武器が最強でなくなることに端を発した発言。ただ「捨てないで」という言葉がついていることから、捨てたくなる程ゴミ武器に成り下がるともとらえかねない蛇足な発言が批判の槍玉となった。
      • 両方とも電撃PlayStationの雑誌のインタビュー上でのプランナーの谷口勝氏の発言である。
  • 後年追加されたコンテンツの中には、ビシージやレベルシンクといった評価の高いものもあるのだが、何故かバージョンアップという名目でバージョンダウンしてしまうときもある。
    • ビシージのバランスが改悪された頃があり、不評を買っている。この時のディレクターは河本氏で、不評の矛先が彼に向けられていた為、河本氏を「河豚」と呼んで蔑んだり、それをもじってブヒーヒと呼んだ時期もあった。
  • 魅力がないため見向きもされない「死にコンテンツ」も多い。
    • チョコボサーキットやコロセウムのエリアがその例。実装前は期待が大きく、実装後もそれなりに話題はあったが、すぐに飽きてしまうなど作りこみが甘く、2011年現在も絶賛放置中。今ではあまり人の入りが無い寂しい雰囲気になってしまった。
  • また、バランス調整の度重なる延期、中止も批判されている。
+ そしてさらにそれを行く問題点が…

アドゥリンの魔境の問題

  • 2013年の3月に発売された約6年ぶりの第5弾の追加ディスクだが、内容はどこかでみたような未完成ともいえる調整不足な点が目立った。
    • メインコンテンツである「スカーム」に必要なトリガーが入手困難で挑みづらく、上位コンテンツ「メナスインスペクター」の方が挑みやすく装備品が強いせいで、メインコンテンツが上位コンテンツに食われている状態。
    • 上位コンテンツも所詮先行組の「乗ったもん勝ち」で、案の定効率重視になってしまい「強い装備がないと参加できないよ?」という様な装備格差が起きて後発組が参加しにくくなるという悪循環。
      • それに加えて、レリック・ミシック・エンピリアンと呼ばれる最強武器群を完全否定する様な強力な武器が出たことも批判の槍玉に…。
    • NMも長時間キープの対策で短時間でハイパー化するという調整をしてしまったために難易度に拍車をかけてしまい、従来の戦略性も完全に否定
    • エリア間移動もコロナイズレイブという障害壁を破壊しないと乗り越えられない箇所もあり、その障害を破壊するにも一人では難しく十数人の人員が要るために、場所によっては名前のとおり放置されて「魔境」と化している。
    • 一部のクエストを除き、多くのミッションやクエストは内容が薄く終わるものも多い。ミッションの進行に至ってはただただ一枚絵が流れるというなげやりな場面もある。
    • フォーラム上である投稿者からアイテムレベルの提案がなされたが、賛同者が少ないのに関わらず突如アイテムレベルの導入のアナウンスがなされた。それについて反対意見が多く相次いだのに関わらず、アイテムレベル制を強行した。
      • レベルキャップを開放すればいいという声も挙がったがスタッフ曰く、UIやシステム等の問題上の問題あって実現不可なので現時点でのレベル99の延長線上で導入したとこのこと。しかし過去にサービス開始序盤の「レベル100前後の準備を進めている」という発言や未実装魔法の習得レベルの存在を挙げると矛盾した発言でもある。
  • このような内容に多くのプレイヤーが見切りをつけて辞めていく者も多く、より廃人向けに調整されているせいで多くのプレイヤーが振るいにかけられた。過去に評価を落とした「プロマシアの呪縛」以下と評価を叩き落す者も少なくなかった。
  • スタッフの更なる失言も相まってディレクターの松井氏が謝罪する事態になった。これらは徐々に改善しつつあるものの、プレイヤーの総人口は激減し有料βという烙印が押されている。

2ちゃんねるとの関係性

  • スクエニ側は長きに渡って公式掲示板を設置しなかった。そのためプレイヤーはネ実に集まり、そこで情報交換や交流を行っていた。また、(公にはしていないが)開発側もチェックしているため、事実上スクエニ側とプレイヤーの意見交換の場となっていた。
  • また、ネ実発祥のネタがゲームに持ち込まれ*7、かつスタッフも使うため「ネ実を知らない人はFFXIのプレイヤーではない」という風潮が少なからず存在している。

開発スタッフの異動とその後

  • 2010年9月、ファイナルファンタジーXIVによる田中弘道、河本信昭の異動で松井聡彦がディレクターに就任。松井氏のディレクター就任の間はtwitter(通称:松井ったー)上で質問に答えたり、プレイヤーの声を汲み取ったユーザーフレンドリーな修正を多く行ったりしたことが開発側とユーザー間との距離を縮めとても好評であった。その後まもなくしてFFXIVが失敗したのを切っ掛けに同年12月松井聡彦はFFXIV側へと異動になってしまう。
    • その後釜となり就任した伊藤泉貴がディレクターに就任。本人はエンドコンテンツ(いわゆるヘビーユーザー・廃人向けコンテンツ)を担当することが主だった為、当初ユーザー側のその後の開発側の体制の不安を危惧したが、その不安は的中することとなり、田中、河本以上の批判の槍玉になっている。以下がその実例。
  • コンテンツの導入
    • ヴォイドウォッチ
      • 高レベルの6~18人向けのバトルコンテンツ。大人数で強敵であるVNMと戦うというコンテンツだが、敵側の調整が異常とも思える程のバランスでプレイヤーがひとたび敵の強烈な攻撃を喰らえば物の数発で即死する程。その上殆どが範囲技を持つため一部の役割を持つ者以外は迂闊に近寄ることも出来ない。敵の技は止めることが可能だが状況によっては止められないという事もあり失敗すると立ち直りが困難になることも、技の止め役としては大きなプレッシャーをかけられる。支援アイテムが支給されるためにアイテム前提の戦略性の無いバトルコンテンツとなってしまっている。この点での批判は少なくない。
      • 人気が無いとは言えないコンテンツだが、そこそこ支持されている理由はずば抜けた性能の装備が出る為。後にVNMに調整やの弱体アイテムが実装される形となり、一応の対応は取られている。
    • ナイズル島未開領域踏査指令
      • LV75時代のメインコンテンツだったアサルトで「ナイズル島踏査指令」(以下、旧ナイズルと称する。)をLV99向けに「ナイズル島未開領域踏査指令」(以下、新ナイズルと称する。)としてテコ入れをし改めたもの。旧ナイズル、新ナイズル共にブロック層を踏破し100ブロックまで進めるのが目的である。
      • 旧ナイズルでは30分の制限時間内に1ブロックずつの進行で進めていくという攻略になり、5ブロック目単位ずつ再開時の記録が保持される。再開するときも進行状況によって5ブロックずつ進めた状態(6ブロック目、31ブロック目等といった形)でスタートすることが可能だったので、コツコツと繰り返し通っていれば誰でも気軽に行ける人気コンテンツだった。
      • それに対し、新ナイズルでは旧ナイズル同様の30分攻略で進行が2~10ブロック飛びのランダム。ランダムと聞こえはいいと思うかもしれないが、ワープのランダム期待値は5~6ブロックな上再開時の記録は保持されないため再開しても常に1ブロックからのスタートとなるため、100層まで狙うとなると休む間も無く一気に進めなければならない。無論ランダム運要素は旧ナイズルのそれ以上なので失敗する確率も非常に高い。そのため、プレイヤー間でのガチガチのアイテム縛りジョブ縛りがきつくなり旧ナイズルに比べとっつきにくいものとなってしまった。
  • その他にも旧コンテンツのテコ入れをしているが、現時点ではさっぱりであまり好評に至ってはいない。
  • 強化・弱体調整による開発とユーザー間の軋轢
    • 松井氏の時はユーザー意見を聞き入れた修正や調整が多かったが、現在では微妙とも取れる調整ばかりが続き、更には強化と弱体の並行といった調整までが進められている。伊藤氏曰く「Lv99までの成長が可能になったことで、Lv75を上限として設計した部分のゆがみが出ている箇所がある」とのことである。松井氏の異動後ユーザーとの意見交換を取り合う場である公式フォーラムが開設されているが、ごく一部の記事を除いてはユーザーの意見要望を聞き入れるどころか完全無視・強行路線を辿る様になり迷走状態に、開発とユーザーの距離は遠のいてしまい「昔の開発に戻った」と言われてしまっている。
      • 調整や修正の見送りや遅れがより拍車を掛けてしまっている。Windows VistaとWindows 7の発売当初から問題になっているチャットの不具合はおよそ6年かかってやっと修正された。その間に手違い一時期で問題の対象外であるWindows XPまで不具合を起こした例もある。
    • 2012年6月の10周年イベントの際、追加ディスク『アドゥリンの魔境』発表と共に田中氏が健康上の理由でスクウェアエニックスを7月いっぱいに退社することを表明し、プロデューサーも退任。プロデューサーは松井氏に交代することになった。松井氏が再びFF11に戻ったことを歓迎するユーザーも多く、フォーラム上では再びユーザーの声を聞くという手腕を発揮。期待が寄せられている。
    • 結果的に伊藤氏のディレクター就任後、プレイヤー人口は徐々に減って行きアドゥリン以降は著しい人口減となっていった。2016年時点ではPS2、Xbox360終了の影響もあり全盛期の1/5か1/6程に減ってしまいサーバーは縮小の一途を辿っている。ただこれは伊藤氏が原因だけとは限らず、スクウェア・エニックスの自身の問題もあり複数の要因が絡み合っている。
      • 『FF14』の失敗によってFF11の開発スタッフがFF14へ異動させられてしまい、スタッフの人数が割かれたことで開発に影響が出てしまった。その結果が「アドゥリンの魔境」に影響している。*8
      • 当初のアドゥリンの魔境の出来の悪さと不出来な調整具合に加えて、同年に新生『FF14』が発売。まったく生まれ変わった内容にプレイヤーの多くがそちらに流れてしまったことも人口流出の原因となった。旧FF14の悪評で再評価されたはずの本作が逆にこちらの悪評で流出をかけてしまった。今となってはまったくの皮肉である。
      • 結果的にはスクウェア・エニックスの社の体質によって両作とも巻き添えを喰らってしまったのは間違いなく、とんだとばっちりを受ける形になった。

初心者には向かないゲーム性

  • 稼動開始当初から数年の間はコンテンツが少なく、コミュニティもまだ浅かったこともあって受け入れやすく初心者でも何とかついて行けるものであったが、現在では年数が経つにつれコンテンツ自体が複雑化・作業化していったこと。長年続いていることもあってプレイヤーの風潮は変わり、初心者にはとっつき辛いものとなっている。
  • 先述で述べたように廃人向けに調整されているMMOであるのも拍車をかけている。大方初心者の救済と呼べるものは一部のみにしか存在せず、その殆どは長期間続けているプレイヤー向けになっているのが殆ど。既にプレイヤー同士でのコミュニティが閉鎖的に形成されていることもあり、MMO未経験で今からFF11を始めようとする人にはキツイものだった。
    • アドゥリン実装からしばらく経った現在では経験値獲得の増加やチュートリアルのNPCの導入、ポイント獲得によって装備群やアイテムレベル装備が容易に入手できプレイし易いようになっている。新魔法「フェイス」の導入はソロでもPTプレイが可能となり、それなりにプレイしやすい環境に改善し整いつつはある。

PlayStation2について

  • 当初はPS2、Windows、XBOX360とマルチ展開していたが、最初はPS2で発売されたこともあってPS2でプレイしていた者は数多くいた。しかし2008年を過ぎたあたりからPS2版に不具合が起こるようになる。ヴォイドウォッチ関連では画面がブラックアウトしてしまいプレイ持続不可という事例が頻発するようになりPS2プレイヤーお断りといったハード格差も起こっていた。
  • これについては運営側も頭を痛めており、先ほど述べたモンスター配置の他、装備グラフィックやアイテム最大所持数などもPS2ハードの限界を準拠にしていることもあり悩ましい問題でもあった。PS2準拠でなければより展開が望めるためWindowsやXBOX360のユーザーからは「PS2を切るべきだ」という声も度々挙がっていた。
    • とはいえPS2でプレイしていた者も少なくなく、後の運営にも響くことも考えられるため切っても切れなかった事情もあった。PS2向けのデータを最適化してデータ量を圧縮して容量を確保するなど、それなりの努力もしていた様だ。
  • PS2自体も発売から13年が経過し既に生産が終了しており、2008年にHDDユニットが生産中止になっていることから現在は市中在庫か中古品で買うしかない。とはいえアフターサービスや耐用年数のことも考えると少々厳しい現状でもある。
  • そしてPS2版とXbox360版のサービスが、遂に2016年3月をもって終了することになった。詳細は後述。

評価点

初期FFを彷彿とさせる世界設定

  • 「水晶大戦」と呼ばれる出来事を中心とした世界設定においてはおおむね評価は高い。ゲーム内のミッションやクエストの各シーンでは戦後の背景を描いたストーリーが織り交ぜられることがあり、シリアスかつ壮大。追加コンテンツが出されている現状でもストーリーの繋がりが繊細に練りこまれており、あまり矛盾を感じさせない。
    • 例えばジョブ「学者」はゲーム発売から5年後に実装されたため、後付け設定のかたまりなのだが、学者実装前からすでに伏線が張られていたり、ストーリーが緻密に練られているため後付け感を全く感じさせない。
    • 最大の例として挙げられるのが「闇の神」にまつわる伏線。これは本作初期からなる「闇の王」にまつわるシナリオの背景としてその存在を示唆され、続く「プロマシアの呪縛」シナリオにおいてまったく別の形で断片像のみ語られる。そしてその後に展開された「アトルガンの秘宝」シナリオでとある存在が登場、それと関連したサブシナリオで「闇の神」ととある存在との関連性などが匂わされ(この段階でユーザー間でまことしやかにとある存在=「闇の神」という推測が共有される)、ついにまた後の「アルタナの神兵」で推測が事実であったと明言された――と、実にサービス開始当初から拡張ディスク枚数で数枚/時系列で数年がかりで、なかには後付けもあろうが伏線が回収されたのだった。
    • これは過去に発売された設定資料集の年表を軸にしている為だといわれている。運営が稼動した当初は戦争から20年後の世界を現していたが、コンテンツが追加されるたびに古代文明との繋がりや異国との邂逅、果ては戦争時代へとタイムトラベルする展開やパラレルワールドの存在など、奥行きが深い。

キャラクターデザイン、NPCの個性

  • プレイヤーキャラクターは日本人向けにデザインされており、萌えを追求しつつも媚びすぎない優れたデザインである。
    • 「現実の人間によく似た種族ヒューム」「エルフをモチーフとし長身かつ美麗で、武勇に優れた種族エルヴァーン」「子供のようなかわいらしい姿で、高い魔力を秘めた種族タルタル」「猫を擬人化した様な外見の、女ハンターの種族ミスラ」「最も大柄で人間離れした体形の、頑健な種族ガルカ」以上5種族が選べる。海外産オンラインゲームで見られるような「バタ臭さ」が無く、上手くまとまっている。
  • 先述した世界設定の評価の高さからイベントシーンにも評価の声がある。戦争を軸とした出来事からシリアスなシーンが多いが、そればかりでは無くネタを織り交ぜたシーンも少なくない。「アトルガンの秘宝」あたりから顕著で、イベントシーンに登場するキャラクターが『ガンダム』や『ドラゴンボール』を意識したようなネタ的セリフがあれば、2chで使われる様な用語のセリフがあったりする。コミカルなキャラクター同士のやりとりや、高貴で危険な淑女「シャントット」のキャラ立ちなど、多彩である。
  • 意外にも、開発チームに在籍しているほとんどの人が過去に名作(迷作?)であるクロノシリーズや『ゼノギアス』などを手がけ、担当していた。設定やキャラクター性、ストーリー性がまとまっているのはこの為だろう。

BGM

  • BGMは植松伸夫氏・水田直志氏・谷岡久美氏の三人が作曲している。植松氏作曲のメインテーマ曲「Memoro de la Shtono」のほか、アークエンジェル戦で流れる「Fighters of the Crystal」(水田氏作曲)、闇の王戦で流れる「Awakening」(谷岡氏作曲)などは、演出との相乗効果も相まって非常に人気が高い。

広大なエリア

  • 当時のプレイステーション2のゲームにしては広大な街、フィールド、ダンジョンが印象的。リアルで数分~数十分かかる様は実際に冒険している感を醸し出す。
    • フィールド、ダンジョンの広さは移動時の所要時間などを考慮すると同時に批判点にもつながっているが、天候が変わる場所もあり、虹やオーロラ、竜巻や吹雪といった大自然や神秘的な場面を拝めるのも本作の特徴。
    • 一部のダンジョンは天候・時間による変化やプレイヤーの頭数などの協力によって道が開け冒険心をくすぐる。同時にこれはソロでの足かせとなっており、批判にも繋がった。後にこの問題はバージョンアップで解決されている。
    • 初期のエリアは寄り道もできる程に広大で、一例として『星降る丘』、『臥竜の滝 』、『蒼剣の丘』、『神々の間』などプレイヤー側にも人気のあるスポットも点在する。が、後発になるにつれて追加されたエリアは高低差の一方通行や網状の通路と複雑怪奇になっているものも多く「ただの迷路」という辛辣な言葉もある。

まとめ

  • 大前提として、MMORPGの宿命だが日に日にバージョンアップによる追加修正が幾度となく施されている。よって10年以上にわたってサービスを続けている本作もまた、「10年以上にわたるサービスのいつの時点を切り取るか」で評価が全く異なり、特にシステム上の問題点の指摘などは多くが「過去の一時期このような批判を受けていた」とするに相応しいぐらい、2015年現在では劇的に楽に/便利に/ユーザーフレンドリーに変わっている。ただし、ある時点でそれなりの長期にわたって問題点を放置していたのも事実であり、現在は修正されていてもユーザーへの負担を過去に強いていたのは事実である。
  • グラフィック、ストーリ-ライン、BGMといった要素は評価が高く、「古き良きFF」の雰囲気を再現している。その一方で、いびつなバランス調整や開発陣の迷言は歓迎されていない。
  • 他のオフラインFFとはあまりにも毛色が違いすぎるせいか、ナンバリングタイトルでありながら番外編のような扱いを受けやすい。しかし、『FFXII』やDS版『FFIII』など本作から影響を受けた作品も多く存在する。
  • 現在に至るまでスクエニの稼ぎ頭の一つであり、スクエ二内でも重要なポジションを占めているゲームの1つである。従来のFFから離れて独自のコミュニティを形成していった、良くも悪くも巨大なゲームといえよう。

余談

  • 現在では公式フォーラムの設置や運営側主催のオフライン公式イベント、高難易度ミッションの難易度低下など、ユーザーの要望を聞き、歩み寄ろうとする姿勢が見られる。
  • 次世代MMORPGである『FFXIV』が発表されたことにより、「『FFXI』がサービス終了になるのでは?」と不安視されていた。そして2010年9/22にCE版、9/30に通常版の『FFXIV』が発売されたのだが、その完成度の低さから『FFXIV』に移行したプレイヤーが『FFXI』に戻るという現象が起きた。この事実に加え、『FFXIV』が中国への進出などを図ったこと(その後間もなくして尖閣諸島問題が起きた)などが発覚したことも、『FFXI』へ戻ることを助長しているとも言われている。
  • 『FFXIV』での失敗は、『FFXI』の経験がまったく生かされていなかったことを明白にしており、企業の体質がまったく変わっていなかったことを意味している。企業問題がより浮き彫りになったのは言うまでも無い。そして逆に、『FFXI』で猛威をふるっていた開発者達が『FFXIV』に異動してからは、ユーザーから『FFXI』の評価が見直されつつある。
    • ただし、上述のとおり一部スタッフの『FFXIV』への移籍については本作の出来が下がることを危惧したユーザーが多く、物議を醸した。
    • ちなみにその不評の的となった次世代オンラインゲーム第二作となるこちらは…ごらんの有様だったよ…。
  • 同社のセルフネタも数多い。
    • 例えばウェポンスキルの「風」→「光」→「車」が繋がることはサガシリーズの技「乱れ雪月花」から来ている。
    • ヴォイドウォッチ最終章が「水晶の龍」であり、同名のファミリーコンピュータディスクシステムのソフトが由来。
    • アルタナの神兵の過去と現代の2つの時代を行き来する場面はクロノ・トリガーを意識しているといえなくもない。
    • 「エッグヘルム」という装備品の公式設定が半熟英雄を思わせるような内容である。
    • 称号「ブシドー・ザ・ブレード」はまんまブシドーブレード
  • 2014年1月より『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』とのコラボレーションイベント『FFXI DQX FFXIV アニバーサリー』が開始、FFXIにはDQXの登場人物である「賢者ホーロー」と「スライム」が登場しており、DQXには本作のシャントット博士とチョコボ、マンドラゴラ*9・マンドラゴラ黒がゲスト出演している。
  • 賛否両論で述べた様にユーザーから生まれた迷言やネタは数多いが『我々のコリブリ*10の愛されっぷり。
    • ネットの中のネタとして有名な方で、AA(アスキーアート)に度々(改変されているものもあるが)描かれているほど。スクエニの運営自体もこのネタを取り入れており、過去作にあった「ウボァー」や「おれはしょうきにもどった!」などと同じ位に大事にしている節がある。
    • 野球の国地域別世界大会『ワールドベースボールクラシック 2009』で現地観戦していたプレイヤーがこれをネタにした『我々のイチロー』のカードを掲げたところTVカメラにばっちり写っていたという逸話がある。
    • 本作の公式イベントの告知イラストの「WAREWARE」という文字にコリブリのバックイラスト。アドゥリンの魔境発売前のゲーム内公式動画でスタッフによる「イヤラシイ イヤラシイ」という発言。
    • あろうことかファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア?でも公式Twitterでコリブリが登場することが発表された際「いやらしい・・・」と呟かれたり、実際に『我々のコリブリ』というクエストのタイトルが存在し、「イヤラシイ!」と喋るコリブリが存在する。

PS2版とXbox360版のサービス終了。

  • 2015年3月に大型アップデート「ヴァナ・ディールの星唄」を、5月、8月、11月の3回に分けて実装すると発表。これが本作における最後の大型アップデートになると発表された。ただし不具合の修正や細かいバランス調整は継続して実施するとしている。
  • そして2016年3月31日23:00をもって、PS2版とXbox360版がサービス終了となった。PS2は14年、XBOX360は10年と長期にわたるサービス継続であった。
  • 以後PC版はサービスを継続する予定。