「ドラゴンクエストVI 幻の大地 (DS)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
【どらごんくえすとしっくす まぼろしのだいち】
ジャンル | RPG | |
対応機種 | ニンテンドーDS | |
メディア | 1024MbitDSカード | |
発売元 | スクウェア・エニックス | |
開発元 | アルテピアッツァ | |
発売日 | 2010年1月28日 | |
定価 | 5,695円(税別) | |
廉価版 |
アルティメットヒッツ 2011年2月3日/2,800円(税別) |
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判定 | 劣化ゲー | |
賛否両論 | ||
ポイント |
仲間モンスターシステム削除 代替であるスライム仲間システムが更に微妙 SFC版の欠点が未改善なままの部分が多い 要所要所で使い回し&手抜きが目立つ 追加の会話システムは好評 |
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ドラゴンクエストシリーズ関連作品リンク |
SFCソフト『ドラゴンクエストVI』のリメイク作品。
原作は奥深いゲームシステム、シリーズトップクラスの自由度が好評を博していた反面、特技のバランスや伏線未回収のシナリオで批判されていた。
また同じ天空シリーズである『IV』は(『VII』発売後)PS、『V』は(『VIII』発売前)PS2でリメイクされどちらも好評を得たものの、『VI』だけはリメイクされなかった為、その頃からもリメイクを求めるファンの声も多かった(*1)。
そしてDSでの天空シリーズのリメイクがのちに正式に発表、ついに『VI』もリメイクされることになった。
SFC版発売の1995年から実に15年の時を経てリメイク、当然のことながらファンの期待も大きかった作品だったが……。
SFC版では『V』で好評だったモンスター仲間システムを当時は次の作品の『VI』でも残したんですけど、今思えば、何か中途半端なものになってしまった印象があったんです。だからDS版でそこをキチンと作り直すか、いっそ取ってしまうかという選択がありました。でも、DS版では仲間がしゃべってくれるし、パーティメンバーとの会話をじっくり楽しんでほしい。あと開発期間や容量の問題もあるので、皆で打ち合わせの結果、カットする方向にさせてもらいました。
あくまでも単体のゲームとしては完成されており、充分楽しめる。新規ユーザーにはそれなりの評価を得ており、特に会話システムに関しては既存ユーザーにも評判が良い。
単体で見れば、元からの難易度の低下やSFCよりも高いスペックを誇るDSならではの演出の強化等でライト層にも攻略しやすくなっており、初めてDQ6に入り込むにはもってこいの作品とも言える。
更に一部の仕様の改善や追加要素・演出面の強化といった評価点も確かに存在している。
しかし、堀井氏のROM容量に関する発言の矛盾や、耐性仕様などの明らかな劣化、呪文特技のバランス調整もほとんどされていないといった、ちぐはぐかつ蛇足な追加や改変が評価点を覆ってしまい、リメイク作品としては今ひとつな完成度と言わざるを得ない。
特に、仲間モンスターシステムが「廃止された」という点が「劣化」のイメージを高めており、加えてそれを補う筈だった仲間スライムが補填要素としてはあまりにも不十分だったのが大きい。
シナリオ面でもSFCの時点では未回収だった伏線を補完するような追加シナリオもまったく無いため、リメイクというより細部を色々弄くった移植に近い。
結論を言えば、本作の評価を大きく下げた要因は「余計な改変を施した上にその改変自体が中途半端だったため結果的に劣化した」という点が大きいだろう。
もともと『VI』のシステム自体は斬新かつ意欲的で、特にPT面での自由度はシリーズ中最高であったため、ゲームバランスを上手く調整すれば文句なしの名作に化けると期待されていたのだが、残念ながらそれは叶わず、逆に泥を塗ってしまった印象が強いのが惜しまれるところである。
進化や追加という意味ではSFC版からの変わり映えというものが乏しいリメイクであるため、唯一の大掛かりな追加要素のキャラ会話、強化された演出、携帯機で遊べるといった点に興味を抱けないようなら、SFC版を持っているプレイヤーにとっては本作を買うメリットは少なめである。
この作品がシリーズにおいて初めて会話システムが導入されたリメイクであったのなら、評価は大分違ったかもしれないが・・・。
2015年6月11日にはスマートフォン(iOS・Android)版が配信され、これは基本的に本項のDS版をベースにした内容になっている。
ただし、以下のような変更点がある。