注意:ここではAC『北斗の拳』(不安定/賛否両論)及びそのPS2移植版『北斗の拳 ~審判の双蒼星 拳豪列伝~』(劣化ゲー)の両方を扱います。
【ほくとのけん】
ジャンル | 格闘ゲーム | ||
対応機種 | アーケード(ATOMISWAVE) | ||
販売元 | セガ | ||
開発元 | アークシステムワークス | ||
稼動開始日 | 2005年12月6日 | ||
判定 | ゲームバランスが不安定 | ||
賛否両論 | |||
ポイント |
原作にそぐわぬギルティ系コンボゲー 凄まじいコンボの発展性 演出面は良好・原作再現も十分 格ゲーなのに「バスケ」. 通称世紀末スポーツアクションゲーム 一周すれば神ゲー(異論は認める) |
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北斗の拳シリーズリンク |
『北斗の拳』を原作とする格闘ゲーム。
本作はパチスロ『北斗の拳』で大ヒットを飛ばしたサミーが、意欲的にアーケードゲームを出していた頃に企画した代物である。
開発を担当したのは、当時ゲームバランスが相当不安定なことに定評のあったアークシステムワークス。
+ | 登場キャラ |
+ | システム詳細 |
+ | トキの異常な性能の高さ |
+ | トキに次ぐ強キャラも相当な壊れっぷり |
+ | 中堅と言われるキャラ達も世紀末 |
+ | 弱キャラでも他格ゲーではびっくりする性能 |
自由過ぎるシステム・バグ・バグの様な仕様に加えて、研究が高じ過ぎた結果、AC北斗独自の要素(用語)が多数生まれることになった。
以下の用語の物量から一目瞭然だと思うが、初見では訳が分からない。
すなわち独特な仕様やバグが多かったりするせいで、その全てを把握している人は少ない。
+ | 独特な用語の数々 |
以上を読んでわかるように、このゲームは非常に複雑な経緯によって長期間に渡る評価がされていった作品である。
複雑なシステムや操作性のなすハードルの高さと、圧倒的なゲームバランスの不安定さから初心者同士or修羅(*27)といった本当に近い実力同士でないと対戦を楽しめないうえ、同キャラ&同程度の実力者同士ですら一方的な展開になりやすい仕様などから、万人向けのゲームとは断じて言えない。
だがプレイヤーからハマればとても面白い声も少なからず有り、そして一撃必殺奥義やワンチャンスからの即死コンボによる一発逆転、バグによる奇妙な挙動、原作の再現性などエンターテイメントとしての面白さは本物なので、現状では「面白いクソゲー」「一周回って神ゲー(
異論は認める
)」という評価が一般的である。
「破綻しきったゲームバランスとキャラ相性が酷すぎる(クソすぎる)ゲームではあるが、プレイアブルキャラ全員が万遍なく酷いせいで逆に対戦ツールとして機能している」という非常に希有な事例であり、
そして「やりこみを重ねに重ねたプレイヤー達によって、クソゲーから良ゲーに生まれ変わった(?)タイトル」の一つと言えるかもしれない。「本当に良作なのか?」という問いに対し断言するのは誰にもできないが…
【ほくとのけん しんぱんのそうそうせい けんごうれつでん】
対応機種 | プレイステーション2 | ||
発売日 | 2007年3月29日 | ||
定価 | 6,800円(税別) | ||
廉価版 |
SEGA THE BEST 2008年2月28日 2,800円(税別) |
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判定 | 劣化ゲー | ||
ポイント |
ACからの移植としてはよくできている 一部にAC版との操作性の違いが… |
紆余曲折の末、まさに一周して高い評価(?)を得ることになったAC版『北斗の拳』だが、その家庭版は一部の移植度が低いせいで一部のユーザーからの評判が良くない。
同社の他の格ゲーは大体半年程度で移植されていることと、AC版が出てから1年以上経過した後の移植なので、元々移植する予定はなかったと思われる。
当時報告されていた致命的なバグを削除しつつも処理落ちも少なく、一部を除いてきっちり移植もされているのだが、
AC版の練習として見た場合に限り劣化移植となってしまったかわいそうな作品。
これに関しては、バグ再現/バランス調整モードの有無を切り替え可能だったりしたら、もっと評価は上がっていたかもしれない。
(ただし、処理落ちによるラグだけは基板のエミュ以外で完全再現することは恐らく不可能)
ユダに関しては全くフォロー出来ないが、それ以外のキャラなら十分過ぎる練習ツールであり、ユダ・サウザー使い以外からの評価は高い。
(さらに上記に記したように外部の改造ツール導入を前提とすればユダとサウザーについても練習が可能になる)
ACでの対戦にこだわらないユーザーの場合ならば、本作の評価はAC版と同様のものに落ち着くだろう。