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beatmania IIDX INFINITAS - (2021/09/13 (月) 07:57:19) の編集履歴(バックアップ)


beatmania IIDX INFINITAS

【びーとまにあ つーでぃーえっくす いんふぃにたす】

ジャンル DJシミュレーション
対応機種 Windows7/8.1/10
販売・開発元 コナミアミューズメント
基本料金 1,628円/月(税込)
サービス開始日 2015年12月1日
判定 初期版 シリーズファンから不評
2019年以降 改善
ポイント KONAMI初のPC版IIDX
収録曲数は1000超
SIRIUS以降の楽曲がプレーできるのがウリ
独自要素の薄さと楽曲解禁が問題
薄いやり込み要素
キーボードを使った新たな遊びが可能
beatmaniaIIDXシリーズリンク


概要

PS2で発売された『beatmaniaIIDX 16 EMPRESS + PREMIUM BEST?』(以下CSEMP)から6年ぶりに登場した家庭用IIDX。17 SIRIUS以降の収録楽曲を中心に収録した完全新作となっている。
コナミのクラウドゲーミングサービスである「コナステ」*1内のコンテンツであるため、対応機種がWindowsPC向けとなっている。
システムに『beatmaniaIIDX 21 SPADA?』をベースにしつつ、全体的に課金方法や仕様等が過去の買い切りであったCSとは大きく異なるものとなっている所が特徴。
長らく停滞していた久々の家庭用新作という事もあって、熱心なユーザーからの期待を集めサービス開始前から盛り上がりを見せていた。
サービス開始の当初はシステムの基礎が未熟で楽曲数が39曲のみと不備が多かったのだが、本作の4周年を迎えた2019年以降は未解禁楽曲の救済処置が行われている他、現在の楽曲数は1000曲超という抜群のボリュームを誇った事により、評価は2018年以前とは異なって一気に上昇した。


今作独自の特徴

ゲーム自体の仕様(BEMANIシリーズのコナステ版共通)

  • 「コナステ」内のコンテンツであるものの、タイミング判定の関係からクラウドゲーム形態を使用していない。
    そのため、本編をダウンロードしてインストールしなければプレイ出来ない点に注意。

料金体系

  • 料金は月額制で、クレジットカードかPASELIで支払い可能(1,628円/月)。
    • 購入期間は毎月1日~月末までの固定で日割り計算がない。月後半から契約を開始しても有効期限は月末までで、全額課金が発生する。月末からの利用開始は大損である。
    • 月の中途で解約しても、契約は月末まで有効。
  • 従量課金要素として「INFINITAS TICKET」(以下、チケット)が存在する。
    • 「段位認定」「MISSIONの追加機能」「championship*2」をプレイする際に使用する。
  • 最初から特定の曲がセットで販売されている楽曲パックもある。購入は、eAMUSEMENTサイトの購買部で行う。一部パックを除き曲数は30曲で値段は6091円または5538ポイント。以下は現在販売されているパックの一覧。
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.1(19 Lincle)」(25曲/5073円または4612ポイント)
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.2(19 Lincle + The 7th KAC)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.3(20 tricoro)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.4(20 tricoro + The 8th KAC)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.5(20 tricoro + 旧曲)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.6(21 SPADA)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.7(21 SPADA)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.8(22 PENDUAL)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.9(22 PENDUAL)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.10(23 Copula)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.11(23 Copula)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.12(24 SINOBUZ)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.13(24 SINOBUZ)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.14(25 CANNON BALLERS)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.15(25 CANNONBALLERS)」
    • 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.1」(8曲/980円または891ポイント)
    • 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.2」(8曲/同上)
    • 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.3」(8曲/同上)
    • 「INFINITAS pop'n nusic セレクション楽曲パック vol.1(12曲/2480円または2255ポイント)」

収録曲数

  • 総収録曲数は2021年4月時点で1015曲。
    • 最初から選べる曲は『SIRIUS』初出の一部、その他の旧曲、2019年にて追加された4曲*3、2020年に追加されたオリジナル2曲と『HEROIC VERSE』初出2曲の計47曲である
      それ以外の楽曲はChampionship、楽曲パック、DJ POINTとBITを利用した解禁楽曲になる。
    • 厳密には毎月2曲ほどの「その月にログインするだけで解禁される特典楽曲」が2曲ずつあるのでたいていの場合はそれも加わる。ただし、月初から数日のアプデ前の未配信時のログインはカウントされない。

本作独自のオプション

  • キーボード向けのASSISTオプションとして「KEY ASSIST」「ANY KEY」が搭載されている。
    • 「KEY ASSIST」
      3つ以上の同時押しが、無条件で2つの同時押しに減り、なおかつチャージノートも先端のみになるオプション。使用してクリアした場合は「ASSIST CLEAR」になる。
    • 「ANY KEY」
      タイミングが合っていれば、どのキーを押してもオブジェがあるレーンで押した判定となる、判定タイミングの調整に使用するオプション。使用時はスコアやクリアが記録されない。(プレイ曲数のみカウントされる)
  • MOVIE ON/OFF(詳細オプションから変更)
    • これを使ってOFFにするとムービーが非表示になる。
      その場合、ムービーが表示される部分には今作のモノクロロゴ付きシャッターが表示される。

解禁システム

  • 現在はゲーム内通貨「BIT」を貯め、それを使って楽曲やカスタマイズを解禁する仕組みになっている。
    • 現状、BITを貯める手段は選択した課題・解禁譜面ごとや累計の実績をクリアする「MISSION」というシステムが全てである。 チケットを使えば1日間2~3個のMISSIONを受注する・MISSION達成時の報酬を倍増する・約1日(22時間)1回のみ達成可能なMISSIONを即座に再受注可能な状態に戻す、といった事が可能になる。
    • 楽曲ごとのハイスコア累計に比例して貯まったDJ POINTの数量に応じて解禁される隠し曲もある。
      • なお、カスタマイズの解禁は、eAMUSEMENTサイトの購買部で行う。

評価点

家庭用音楽ゲームにしては破格の楽曲数

  • これが本作最大の評価点と言える。SIRIUS以降の楽曲を自宅等のゲーセン以外の環境で、低難度譜面から高難度譜面まで幅広くプレイできる。総収録曲数は2021年4月の更新で1000曲を突破
    • やはり音楽ゲームなので収録楽曲が多いことは魅力的。PCとはいえ家庭用音楽ゲームとしては規格外の収録楽曲数を誇る。
      • どれぐらい規模が大きいのかと言えば、携帯機ではあるが『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』の221曲+DLC100曲やPS4の「DJMAX RESPECT」の146曲+DLC専用楽曲*4等でも「家庭用音楽ゲームとしては驚異の曲数」と評価されている事と、現在ではそれらの数倍以上という大規模のボリュームを誇る事から本作の収録曲数の多さがわかるだろうか。
    • ACの直近作であるHEROIC VERSEの楽曲も、4曲のみだが収録されている。
    • もちろんACの一部削除曲も収録されており、専用ムービー付きで収録された「Be Rock U (1998 burst style)」など意外性のある旧曲も逃していない。
    • 過去のCS作品には無い新譜面や追加DPAをプレイできる旧曲もある。
  • この膨大な楽曲数は後にコナステ作品である「SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS」のほうが上回っているが、譜面数やBGA等のデータ量を考えれば、1曲毎の要素としてこちらは後者に勝る。

AC版ゲームシステムへの対応

  • 初版システムからSPADAベースなので、今までのCSに無かったチャージノートやEX-HARDゲージ、フローティングハイスピード等がついに家庭用に登場。昔の楽曲を最近のシステムでプレイできる。
    • HI-SPEED関連の仕様がAC版と同一のものとなった(サービス開始当時)ため、速度変化をする楽曲への対策(いわゆるギアチェン)のACに通用する練習ができるのも過去のCS作品と比べた大きな利点。
    • 細かな点では判定の仕様も違っているため、tricoro以降からプレイを始めたユーザーも馴染みやすい。*5
    • copulaにて搭載されていたHELL CHARGE NOTE要素も2020年2月の楽曲パック登場とともに実装された。
  • 2020年8月に大型アップデートが行われ、よりAC版に近くなった。
    • 『HEROIC VERSE』のLIGHTNING MODEL筐体と同じフレームレート120Hzのディスプレイに対応した。
    • R-RANDOM、ASSISTED EASYオプション追加、BEGINNER譜面追加。
      • その後も「レーンの明るさ調整」「ここからスタート表示」「エフェクター機能」等と継続的に機能が追加されており、徐々にAC版に近い仕様になっている。

キーボードプレイ公式対応

  • PCと言う本機種を活かして本作ではキーボードでもプレイ可能。1鍵盤毎に2つのキーがアサイン可能、そしてRealforceや昨今のゲーミングキーボードのように同時押し制限の無い「Nキーロールオーバー」を謳っているキーボードを使えば同時押し制限を恐れないまま自由にプレイできる。

オンライン接続対応

  • ACとは仕様が異なるものの、家庭用としては初のクリアレート、ネット接続によるライバル機能等が追加された。
    • かつて開催されていたChampionshipも、その内容は楽曲解禁&スコア競い合いというモードであり、オンライン接続ならではできたオリジナル要素とも言える。

PCゲームにしては軽い方に入る動作条件

  • 本作の動作条件はサービス開始した時の基準から見れば(当時高性能パソコンがまだ普及していなかった事もあって)高い方に入っていたのだが、2020年現在ではHDD容量やメモリ容量等を除いてその動作条件はあまり変わっておらず、本作の動作条件を全て満たしているPCが非常に増えている。
    • 目安として2020年現在のミドルクラス以上のPCであれば本作の動作条件を全て満たしており、入力遅延に関してもモニターとPCの特定の設定を変えれば解決可能。
      • 本作のトライアル版を用いることで、動作確認が可能。

その他の評価点

  • CEROレーティングの影響がないため、一部の曲のBGAがACと同じ内容で収録されている。*6

賛否両論点

公式プレミアム専用コントローラーの出来

  • サービス開始から約半年後に発売されたプレミアム専用コントローラーだが、以下の理由で評価が割れている。
    • 鍵盤仕様について:
      • マイクロスイッチ100g重(0.98N)のバネ無し。販売当時の旧筐体の出荷設定*7とも、ゲーセン独自でカスタマイズにおける主流設定*8とも異なる仕様。そしてやや重めの設定であるため慣れていないと体力消費が激しい。
      • これに関しては2018年2月にて改善版のプレミアム専用コントローラーが発売された。鍵盤マイクロスイッチが100gから80gになってやや軽くなり、ケーブルも差し抜き式になった事で根本が折れる心配は無くなったものの、代わりにターンテーブルが軽過ぎになって反応が鈍くなった。
    • ターンテーブル:
      • ターンテーブルのサイズがPS2版専用コントローラーと同じく小さめである為、本コントローラーでスクラッチに慣れるとACで違和感を覚えてしまう*9
      • 公式にあったプレビューとは異なりスクラッチしやすさを補助する凹凸付きのカーボンシート(通称EMPRESSシート)が貼られていない。改造オプションでシートを貼る事はできるが、初期版だとスクラッチが少しやりづらい。
    • 後に素材がプラスチックになった、エントリーモデル版の専用コントローラーが2019年8月31日にて発売された。
      • こちらはボタンがPS2版以前の仕様と同じくプラスチック製になっている代わりに、Bluetooth機能が追加されており、本シリーズのスマホ版である「beatmaniaIIDX ULTIMATE MOBILE」にもBluetooth経由で対応している。
  • 2020年に発表されたプロフェッショナルモデルならばターンテーブルも含めAC・LIGHTNING MODELの仕様を再現している。ただしお値段は税込80,080円(INFINITASチケット100枚付属なので実値段は7万)である。

楽曲パックについて

  • 楽曲パックに関しては購入すればBIT消費による解禁は不要であり、すぐに遊べられると言う大きいメリットはあるが、その値段は6091円(Vol.1のみ5073円)とかなり高い。
    • 1パックあたりの楽曲数が25曲~30曲と多い為、全曲満遍なくプレイする人なら価格相応の価値はあるものの、特定曲のみ購入することはできないのが痛いところ。
    • 値段はおおよそ税込みで収録曲数×約203円*10。同社のスマートデバイス向けアプリ『jubeat Plus』や『REFLEC BEAT plus』等が4曲500円であることを考えると一見やや割高だが、本作の場合はキー音やBGA等で制作の手間が上記タイトルよりかけられていたことと、DP用にさらに各難易度ごとの譜面が存在することなども含めれば不当とは言い難い。
      • ただし、収録楽曲及び譜面は全てAC版からの移植。独自楽曲も存在する上記アプリとは単純比較はできないだろう。
      • なお、2020年4月8日から4月28日までの間、新生活応援セールとしてVol.1とVol.2の楽曲パックが半額となった事例がある。
  • 2020年12月にスタートアップセレクションが登場。これらは8曲980円(一曲当たり約123円)と非常にお手ごろな価格・曲単価になっている。

問題点

本作用のコントローラーの準備について

  • 公式の物の場合、入手困難なPS2の旧作向け専用コントローラーを(コンバーターを介して)使うか、受注生産の新型コントローラを購入するか、或いはサードパーティ製のIIDX用コントローラーを買うのか、の3択である。
    上記が用意できない場合はキーボードもしくは一般のゲームパッドでのプレーに限定される。
    • 今作向けに販売開始された「プレミアムモデル」は、税込み32,184円。
      また支払いについてはクレジットカードしか対応しておらず、現金・コンビニや銀行等のその他振込みには対応していない
    • なお、2019年に登場した「エントリーモデル」(税込16,280円)以降はPASELIでの決済に対応している。
    • 最新版の「プロフェッショナルモデル」(税込80,080円)はAC版のLIGHTNING MODEL筐体に準拠している。
      • 「プレミアムモデル」と異なり、こちらはターンテーブルのシートに凸凹が追加され、更にターンテーブルが向いている横側に新たにイヤホンジャックが加わる他、プレイ状況に応じたLED電飾が搭載されている。
    • 各新型コントローラーは受注生産や抽選販売といった体制を採っているため、受注/抽選期間中でのみ正規購入が可能だったことも入手難度を上げている。
      ただし金額と時期を除いた専用コントローラーの入手難度そのものは、2000年後半~2011年頃、およびINF専用コントローラー販売までの期間からさほど変わっていないかむしろ下がっている。これは旧作向け専用コントローラーの販売自体が、2000年・2004年・2011年にしか行われていないため。
    • PS2専用コントローラーの場合、コンバーターの遅延に悩まされる。機器の選定は勿論の事、遅延対策も必須。また特にPS2専用コントローラーは中古での購入が前提となるため状態の問題も存在する*11
    • 本シリーズ向けのサードパーティ製のIIDX用コントローラーについては、種類がそれなりにあり、日本からでも比較的いつでも購入可能なのが幸いだが、機種によっては本作用のセッティングが必要。
    • キーボードの場合について:本シリーズの高難易度譜面の多くは複数キーによる同時押しが多発するため、キーボードの同時押し制限は無視できない壁となる。高難度譜面をキーボードでプレーするなら、少なくともNキーロールオーバーに対応したゲーミング仕様のものを用意しておきたい*12
    • 一般のゲームパッドの場合、5鍵盤ならまだしも7鍵盤というボタン数の多さや、難易度インフレによる操作量の増加、本来のゲーム性を考慮すればかなり人を選ぶプレイスタイルである。

版権曲・JASRAC信託曲は基本未収録

  • 『SIRIUS』の「MIRU Key Way」等、版権曲はライセンス契約の問題のせいか、今のところ未収録。
  • また、オリジナル楽曲でも一部はJASRACが著作権を管理しているものがあり、収録を行おうとするとJASRACからの許可が必要になるため、家庭用版での収録が難しいものと考えられている。楽曲の権利扱いが似ている後述の『beatmaniaIIDX ULTIMATE MOBILE』でも同様の楽曲は収録が見送られているものが多い。
    • 最新バージョンまで継続的に楽曲を提供しているY&Co.(及びRemo-con)の楽曲が主にこれに該当しており、現在も話題にあがる人気曲である「Daisuke」は未収録。シリーズ初期の人気アーティストであるTaQやgood-coolの楽曲も7th以降のものはUMでも収録されていない(≒今後も本作で収録される見込みが薄い)のはこれが要因と思われる。
    • ただし、JASRACが著作権を管理している楽曲でも収録されている曲もあり、今後状況が変わる可能性は0ではない模様。

楽曲追加ペースの遅さ・収録曲の偏り

  • 楽曲パックを除く追加頻度は1ヶ月でおよそ8曲ほどと、過去作で登場した曲数を踏まえると遅さが否めなかった。
    • 当初の追加楽曲は『EMPRESS』以前の楽曲の配信が多く、2015年12月のサービス開始時点ではイベントがらみの例外を除いて『Resort Anthem』以降の楽曲は配信されていなかった。
      その後2016年8月に『Resort Anthem』楽曲が追加配信され、2017年8月より『Lincle』以降の追加曲を楽曲パック中心で配信し始めている。*13
      サービス開始時点で6作分遅れている状態あったが、SPADAパック配信開始からペースが上がり、2021年末現在およそ3作分遅れまでは縮まっている。それでも過去のCS作品が大体1年越しに発売されてきたことを考慮すると、依然として差は大きい。
    • 各月プレー特典曲は、逃すとBIT解禁が可能になるのを待つしかなくなってしまう。
      • これらはBIT解禁が必要になるのはまだしも その解禁が可能になるまで約2年もかかっている という、新規プレイヤーにかなり厳しい代物であった。
      • これに応じてか、2021年3月からは過去のプレー特典のBIT解禁化のペースが2か月分/月~と加速し、少しずつ差が縮まってきている。
        ただ、それ以外での楽曲追加イベントや、それに伴うBIT解禁楽曲の追加配信がなくなっているため、今度はきちんとプレー特典を受け取ってきたプレイヤーの方から不満の声が上がることも。
    • 自身で解禁できていない譜面についてもライバル挑戦状を利用する事で、未解禁楽曲を送った相手のハイスコアを上回るまで、解禁を逃した楽曲を遊ぶ事ができる。

面倒なBIT解禁

  • 本作一番の問題点の一つ。本作の月々のBIT解禁曲、過去のプレー特典曲、カスタマイズを合わせると解禁要素が相当なものになる。
    • 譜面の解禁に必要なBIT量は難易度に比例し*14、例としてSPAが☆11、DPAが☆12であるのなら両譜面のANOTHERの値段は11500BITになるが、課金無し、かつREPLAY MISSIONのみ(初回ボーナスなし)で1日で稼げる量を考慮するとこれがやっとである。
      • 初期と比べると比較的BITの稼ぎやすいミッションが追加されたりはしている(ただしそれらの稼ぎやすいミッションは実力に依存するところが大きく、達成困難だったり効率が落ちたりする)が、逆にMISSIONを介さないプレイ報酬や日替わりのボーナス対象曲などといったミッション以外でBITを得る手段が本当に皆無。
        ---低難易度の譜面は値段も安いため初級者帯なら必要BIT数も減るのだが、それとは関係なく、プレイの敷居が非常に高いDP譜面と必ずまとめ買いになっているのは無駄が多すぎる
    • その一方で本作は最初から選べる曲数がかなり少ないため、プレー特典曲が少ない状態だとボリューム不足なうえにBIT稼ぎも苦行になる。
    • 定期的にBIT獲得に関するキャンペーンをやったりしていたが、それらはほとんど「ログインボーナス」の他はチケットによるBITブースト=追加課金利用時のみの場合が多いため恩恵は非常に薄い。
      • ただし、BITブースト自体は期間限定で強化イベントこそ行われるもののBIT稼ぎを補助してくれるお助けアイテムとしては有用であると言われる。
    • 2020年の大型アップデートの際に、収録済み楽曲のBEGINNER譜面が実装されたが、これも初期解禁曲のもの以外全てbit解禁が必要。
      • よりにもよって☆1のBEGINNER譜面がすべて要解禁
        AC版未経験で初めて遊ぶような初心者にとって遊べる譜面の選択肢が極端に狭くなってしまっており、「BEGINNER譜面は全て解禁無しで遊べるようにしておくべき」と批判が大きい。
      • BEGINNER譜面はDP譜面がないので解禁費用こそ割安ではあるが、リワードミッションに対応しておらずクリアランプでBITを獲得できないので積極的に挑戦しづらい。
      • ULTIMATE MOBILEとの比較から「BEGINNERとNORMAL譜面は全て解禁不要でよいのでは?」という声もある。また、DJ POINTを条件とする曲は一切追加されていない。

独自要素の少なさ

  • INFINITASオリジナル楽曲は「3y3s(Long ver.)」、完全新曲「Rejection Girl」「GRAVITON」、The 4thの20周年記念イベントの一環で収録された「Clione (Ryu☆ Remix)」、pop'n music楽曲パック収録のAC未移植7曲の計11曲しかない。
    • 3y3sロング自体、既存の作者アルバム音源をベースにしただけである。解禁条件のDJ POINT稼ぎ*15含め、ランプ埋めが苦行だと評価はイマイチ。また「Clione (Ryu☆ Remix)」もアルバムからの収録であるため、INFINITAS向けに制作されたオリジナル曲は「Rejection Girl」1曲のみである。
    • 初期に至っては楽曲数の少なさから、全曲理論値だとしてもSP・DPどちらか片方のみでは3200ptに届かず、SP・DP双方のプレーでようやく解禁ができるという有様だった。現在は楽曲総数が莫大になったことで到達自体は不可能ではなくなっているものの、解禁する為の作業ゲーは免れない。
    • そもそも3y3s自体ACのIIDXに現在でも収録されている楽曲であり、ロング化以外にCN搭載の新譜面になっていても印象として目新しさはそんなにない。そして通常バージョンも2018年7月にログイン特典として配信されたため、ますますロングバージョンの立場がなくなる事態に。
    • 完全新曲は2020年の大型アップデートと同時に「Rejection Girl」が、2021年に大型アップデートの1周年を記念して「GRAVITON」が追加と、現状は年1ペース。なお、「GRAVITON」追加と同時期に「Rejection Girl」はアーケード版でもプレイ可能になった。
  • 家庭用なのに新規黒譜面どころか旧曲の黒譜面すら収録されておらず、手抜きな面も見られる。システムがACのものなので第4譜面の追加が厳しいのかもしれないが、ACでは黒譜面がLEGGENDARIA譜面として移植され、後に第5の難易度枠として統合されているにも関わらず、本作ではLEGGENDARIAの仕様そのものが未実装。
    • システムはSPADA*16のものなので下地はあると思われる。
      • これに関連して、楽曲「ミッドナイト堕天使」がACで復活した際にANOTHER譜面がCS旧作での黒譜面に差し替えられたが、本作のANOTHER譜面は旧ANOTHER譜面のままという逆転現象が発生している。
      • 一方で2019年5月のアップデートにて楽曲「State Of The Art」が収録された際はSPDP両方のANOTHERがSINOBUZにて復活された時の新譜面に差し替えられている。*17

解禁システムについて

  • かつて行われていた解禁イベントは単調さやテンポの悪さであり、結局MISSIONで稼いだBITを使うことに変わりはないというもので評判こそ悪いものであったが、一応本作独自の演出の行われる解禁イベントではあった。
    現在はそれに類するものはなく選曲画面での解禁となるため、自由度や手軽さはあれど味気なくなったとも言える。

過去作CSにあった機能の未搭載

  • シリーズ伝統でありながら近作では廃止されてしまったEXPERTモードはまだしも、トレーニングモード、STATISTICS(プレイヤーの詳細な累計ステータスを閲覧出来た)も存在しない。
    • アーカイブ等も無く、SIRIUS以降のリザルトグラフィックが見られるなんてことも無い。
  • クイックリトライは5年経った2020年12月にようやく実装された。

段位認定等の為に強いられるチケット消費について

  • 段位認定や大会参加にも有料アイテムのINFINITASチケットが1個必要になる。このチケットは1個110円(まとめ買いの無料チケット分を除く)だが、途中終了のリスクがあり、そもそも月額制で基本料金を支払っている所にそういったシステムを盛り込んだ事に批判が多かった。
    • 段位認定では未解禁のコース楽曲もプレイできるのでその兼ね合いであると思われ、今は「ノスタルジア Op.2」からのクラス検定システムにも搭載されているものの、それでも挑戦権の為に追加料金を払う必要性に不満の声が上がっている。

段位認定の一部課題曲について

  • 実装当時の収録曲で選出された関係上、ACと比較して疑問符の付く内容となっている。
    • 例として、☆8上位~☆9下位クラスが主に選ばれるSP五段の曲目で、☆9でもかなり難しい方と言われる「DROP」のSP HYPERが3曲目に選出されていたり、一番上の段位であるSP皆伝の1曲目が、一つ下の段位である中伝の一部楽曲よりも簡単とされている「G59」のSP ANOTHERであることなどが挙げられる。
      • SP五段については、上述の「DROP」のSP HYPERが3曲目にいる一方で、☆8でもかなり易しい部類の「Mermaid girl」のSP HYPERが1曲目に選出されており、難易度バランスの悪さが批判の対象となった。
    • 特に指摘が相次いだのはDP皆伝で、前3曲はACと同等クラスの難易度になっているのだが、ラストに配置された「Almagest」のDP ANOTHERが余りにも難しすぎるとして問題となった。
      • 前3曲はおろかACで定番ボスとなっている「quasar」のDP ANOTHER比べても圧倒的に難しいためか、DP皆伝の達成者数はわずか数十名しかいない。当然ながら難易度のバランスが悪すぎるとして批判の対象となった。
    • また、楽曲が増加した後も課題曲の改訂などが一切行われていない。
      • SP皆伝に関しては、2曲目以降からは現行のACと全く同じ課題曲*18となるため、合格難易度そのものはほぼ変わっていないとされる。これはこれで「変わり映えがない」という意見と、「皆伝2曲目以降はこれで完成されているため、再現されてよかった」とする意見もあり、やや賛否両論か。
      • ちなみに今でもSP皆伝の1曲目としてお馴染みだった「嘆きの樹」はこの段位認定の実装から後に登場しているが、「それなら段位認定より先に収録すれば良かったのでは?」という不満の声が出ている。
    • 他のシリーズでも、悪名高い「AC10th八段」を筆頭に問題のある段位はあったものの、今作がここまで槍玉に挙げられる理由としては、上記の通り受験毎に追加料金が必要という仕様が一因であると言える。
      • ちなみに、後にアーケードの『24 SINOBUZ』のCLASSIC CLASSの中伝に本作のコースが移植されているが、中伝自体の初出は『23 copula』と日が浅いため、単に数合わせで移植した可能性もある。

旧曲の難易度・譜面修正について

  • 本作に収録された、AC削除曲である「Ubiquitous Fantastic Ride」のDP HYPERや「DENJIN AKATSUKINI TAORERU -SF PureAnalogSynth Mix-」のSP ANOTHERの難易度が上方修正されたが、それを除けば本作に登場している楽曲の譜面は修正されていない。
    • 難易度が明らかに詐称である「ADVANCE」のSP ANOTHERなどは本作収録の際に修正されていない。
    • また、AC最新バージョンでの難易度変更が反映されていない*19。オンラインアップデートが可能な作品でもこのあたりの動きが遅い。
+ 2021年現在にて改善された問題点

STANDARDモードがステージ制

  • プレー終了の度に一々セーブ画面が入ってテンポが悪かった。更に初期はモード画面に戻された。
    • レベル制限やEXTRA隠し曲も無く、そもそもエスケープキーにより常時途中終了ができるため、わざわざこの仕様にする必要性が無い。
    • アップデートにより、過去CS作のFREEモード同等の仕様になり、またステータスも「プレー数」から「プレー数」に変更された。

不評を買った解禁イベント「Akashic Explore」

  • 早い話がBITを消費して賽を振る双六だが、単なる作業ゲーであり、特に冗長過ぎる演出がかなり不評だった。
    • 楽曲数の少ない頃から導入したために、ますます作業感を助長する事に。
    • アップデートで、BIT消費により好きな譜面を解禁できるシステムに変更された。

DJ NAMEが変更不可(2019年3月のアップデートにて改善)

  • 一度DJ NAMEを登録すると変更ができないという仕様がプレイヤー達からの不満を買った。
    • 2019年3月のアップデートにてようやく搭載されたが、INFINITASベーシックコースに加入した状態であるうえで、最後の変更から30日経過しているのが利用条件である。

告知無しでの譜面変更

  • 2019/6/7にて、「New Castle Legions」のANOTHER譜面が未告知で変更されていた。変更後の譜面自体はRootageにて復活した時にて差し替えられたCN付きの☆12なのだが、これに関しては意見が割れていた。
    • 譜面変更自体は今後の予定に含まれていた可能性もあるが、不具合によりクリア・スコアのデータベース情報変更をしないまま譜面のみが差し替えられてしまっていた。
    • データベースが旧譜面を参照していたままだったため、旧譜面でクリア・スコアを保存していた場合、新譜面プレーの結果と全く合わない状態になっていた。
  • 譜面変更そのものについても、"Rootageにある方のANOTHER譜面がARENAでの解禁無しでも遊べられる"との意見があるが、悪く言えば"古い方のANOTHERが遊べられない"という意見がある。
    • 2019/6/19に「意図しない譜面の変更」として不具合であったと発表。翌20日に修正された。

SOUND DATA CREATE ERROR

  • 2018年以前からはこのエラーがあまり起きる事は無かったものの、2019年以降からはそのエラーの発生頻度が高くなっており、特に長時間遊びたいプレイヤーにとっては大問題になる。発生条件は不明だが、一部の楽曲を選曲すると高確率で上記のエラーで強制終了する事はある。
    • 例として「Chrono Diver -PENDULUMs-」か「chrono diver -fragment-」等の特定の楽曲を選曲すれば上記のエラーでクラッシュしてしまう。
  • これに関しては2019年12月中旬のアップデートでこの問題は解消された。

最新オプション(2020年8月改善)

  • ベースとなるシステムも長らくSPADAベースになっており、『PENDUAL?』以降に追加されたR-RANDOMやASSISTED EASY等のプレーオプションが実装されていなかった。
    • 大型アップデートで上記オプションは実装されたものの、その後もACは続々と機能追加を続けており、まだまだ未実装機能は多い。

カスタマイズ要素の乏しさ

  • 2020年4月28日のアップデートまではResort Anthemまでのカスタマイズパーツしか配信されていなかった。
    • 上記のアップデートにより、LincleからSPADAまでのパーツが配信。さらに後にPENDUAL~CANNON BALLERSのパーツや、有料パーツとして選曲BGMも配信されている。
  • なお、プレイ画面の背景外観を変更するフレームスキンカスタマイズは実装されていない。

消極的なアップデート

  • 2016年11月以降小規模なアップデートのみで、楽曲追加以外はイベントもシステムも特に変わらない状況が続いていた。
    • 2020年8月にようやく大型アップデートが行われ、またそれ以降は定期的にシステム面のアップデートも実施されるようになり、この状況は脱したと言える。

総評

・2019年の改善以前の状況
サービス開始当初は事実上のCS新作として発表されたが、CS版として見てもプレー環境構築の厳しさや楽曲追加ペースの遅さ、独自要素の少なさ等の多くの問題点があったことから、しばらくの間は改良が望まれていた状況と言える。
特にパッケージ収録されていない期間限定解禁楽曲について、解禁を逃した場合のサポートの遅さは問題だった。

その一方でバグ修正はしっかりと行われており、ライバルやペースメーカー等の最低限のオプションについても整備されていたなどプレイ環境として不備はなかった点については2019年以前の改善前環境でも評価点できる点だろう。
またSIRIUSにて追加されたCN譜面や、同じくSIRIUS以降で増加した☆12の連続スクラッチを主体とする楽曲は、代替になる譜面を除いてCS旧作では無いも同然だったので、これらが家庭用環境でできるようになったことも大きい。
システム面もFHSやEX-HARDなどが家庭版初登場であり、特に前者は速度変化する楽曲への対処方法に大きな影響があるため、これが使える環境でAC向けの練習ができるのは大きい。

・改善以降の状況
楽曲パッケージの追加が、2019年からはおよそ1バージョン/半年のペースで実施されるようになり、また登場から2年が経過した期間限定楽曲についてもある程度のサポートが実施されるようになってからは、家庭用向けIIDX環境としてはかなり整備されたと言える。
特に総収録楽曲数は2021年現在では1000曲以上とオンライン環境を活かした対応となっている。

但し、新規イベントや、難易度変更等などといった対応はほとんどないため、イベントを重視するユーザーにとっては味気ないと言えるかもしれない。
また環境構築や楽曲パック等というゲーム外での大きな費用捻出が待ち構えている以上、それ相応にプレイできるユーザーでなければその恩恵を十分に得られるとは言い難いことはあまり変わっていない。
もちろん、アーケードだけでなく家庭用環境でも練習したい、もしくは楽曲をしっかり遊びたいユーザーにとっては、アーケード仕様に近い環境をソフト面でも整えた上でプレイができることは非常に大きいと言えるだろう。


余談

開発チームについて

スマホアプリ版BEMANI

  • CS IIDX繋がりとして、2019年現在のCS IIDX最新作である本作がサービス開始してから約3年後のJAEPO2019にて、『beatmaniaIIDX』のスマホ版である『beatmaniaIIDX ULTIMATE MOBILE』が発表され、2019年12月9日にてサービスが開始された。
    • こちらは譜面の自動演奏機能がある他、BeatStream』『MUSECA』等のオンラインサービス終了済み機種を含めたBEMANIシリーズの楽曲が聴き放題になる音楽プレイヤー機能が付いている。
    • 『beatmaniaIIDX』以外にも『SOUND VOLTEX』『DanceDanceRevolution』にそのULTIMATE MOBILEと冠したスマホ版BEMANIのプロジェクトが始動した。どちらにも専用コントローラーが用意されており、この流れはSDVXはPC版コナステアプリとして結実しているが、DDRについてはブラウザ向け体験版『DDR V』を最後に動きがない。
  • 本作もエントリーモデルの専用コントローラーと共に展示されており、同時にJAEPO2019限定の特別バージョン*20と共に一部のtricoro楽曲と8th KAC課題曲を詰め込んだ第4弾の楽曲パックが先行公開された。後の1月30日のアップデートにて本作用の第4弾の楽曲パックが配信された。