メガゾーン
【めがぞーん】
| ジャンル | シューティング | 
| 対応機種 | アーケード | 
| 発売・開発元 | コナミ | 
| 稼動開始日 | 1983年 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 戦車が自機の強制スクロールシューティング 残機消費で巨大化強化
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概要
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1983年にてコナミからアーケードにリリースされた縦スクロールシューティング。
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純粋なる強制型縦スクロールシューティングとしては珍しく、自機が戦車であり、従来の飛行型自機がメインのシューティングとは一風変わったデザインが特徴。
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ちなみに他の自機が戦車の強制スクロールシューティングとしては『ガーディアンフォース』がある。
 
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コナミオリジナルのゲームタイトルであり、名称は似ているがアニメ、及びそれのゲーム化である『メガゾーン23』とは一切関係ない。
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1~2人交互プレイ可能。ステージクリアの概念のない(実質1ステージ構成)周回ループ制。
主なルール
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操作系統。
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本作はレバーと1ボタンを使用する。
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レバーにて自機の八方向移動。
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ボタンにて直線型のショットを放つ。なお、ボンバーなどの特殊攻撃に該当する攻撃手段は本作には存在しない。
 
 
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パワーアップについて。
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ステージ内の川辺周辺には「パワーアップエネルギー」というアイテムが配置されている。
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パワーアップエネルギーを12個取ると「MEG」というアイテムが出現し、それを取得すると自機の攻撃範囲が通常の3倍増しになるパワーアップ効果と画面内の敵全滅の効果を得られる。
 さらには、パワーアップ後にダメージをもらっても自機が初期状態に戻るだけでミスは免れるシールド効果もある。
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しかし、MEGを取得するとパワーアップできる代償として残機ストックが1消費され、自機が巨大化する故にやられ判定も大きくなるデメリットもある。
 
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特定の敵を倒すと「数字の表示された雫」アイテムを落とす。
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これを取得すれば画面内の敵全滅(MEGの全滅効果と同様)とスコアボーナスの効果がある。連続で雫アイテムを取得していけば、より多くのスコアボーナスが得られる。
 
 
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自機の移動範囲について。
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本作の自機は戦車な為、飛行型戦闘機とは違い必ずしも行動したい地形を自由に移動できる訳ではない。
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森林や壁などの障害物に自機が触れると通行が阻まれ身動きが取れなくなってしまう。通行が阻まれても直接ミスにはならないが、スクロールと障害物に自機が挟まれるとミスとなってしまう。
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自機が移動できる道は陸地、川辺、基地内部が主となっている。よって、それを踏まえた上での移動テクニックが重要となる。
 
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本作はステージ途中の分岐システムを採用している。
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障害物に挟まれるように道が分岐している場面があり、どの様に通ったかによって後の地形や敵配置にある程度の差が出る。但し、どの分岐で通ってもステージ終盤は一本道進行である。
 
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ステージ終盤に待ち構えるボス基地を破壊すれば一周クリアとなり、難易度の上がった状態でステージ最初からの再スタートとなる。
 
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ミス条件について。
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敵・敵弾・壁とスクロールに挟まれる事による一撃ミスの残機制。ミス後は戻り復活となる。
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ゲームスタート時やミス後の復活時は「自機がステージ内におけるどのあたりの位置にいるか」を示したMAP表示がされる。
 
評価点
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シューティングとしての出来は可も不可もない内容。
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難易度的には敵がそこまで執拗な攻撃をしてこない事もあり比較的アドリブ攻略が効くタイプ。
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しかし、敵の動きが妙にトリッキーな状況に直面しやすい上に、自機が前方にしかショットを放てないので、そういう意味では苦戦する難易度かもしれない。
 
 
問題点
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あまり強化している実感がない自機のパワーアップシステム。
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「いちいちパワーアップエネルギーを12個も取らなければならない」「残機を1失う」「攻撃力と共にやられ判定も増す」という条件を満たさなければならず、パワーアップまでの手間がやや面倒である。
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とはいえ、パワーアップを行えば純粋に攻撃範囲が増し、シールド効果も得られる為、性能的には確実に強化される。よって、多少のリスクを背負ってもパワーアップするに越したことはない。
 
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この「自機を1つ消費して強化する」というシステムは、おそらくナムコのヒット作『ギャラガ』におけるデュアルファイターのオマージュだと思われる。
 
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さほどバリエーションが多い訳ではないステージ途中の分岐システム。
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そもそも本作の一周プレイまでの距離がかなり短く、分岐の数自体が少なく上に終盤ではどう進んでも一本道進行になってしまう。
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とはいえ、プレイヤー自身が難易度の調整ができ、分岐によってはスコアの入手に大きな差が出る場合もあるので、全く存在意義がない訳でもない。
 
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後の『ダライアスシリーズ』などが、これに近い分岐システムを採用しているあたり、時代を先取りしていると評価できるかもしれない。
 
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ひたすらに地味な外観。
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当時の基準で見てもグラフィックの書き込みはごく普通なレベルで、格別に凄い訳でもショボい訳でもない。「コメントに困る程に地味で普通」という言葉が似合うゲームである。
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当時の時代の関係上仕方がないとはいえ、敵種類がそんなに多くなく、自機の攻撃バリエーションがあまり多くないので、終始華の少ないプレイになりがちなのも地味さに拍車をかけている。
 
総評
「意欲的なシステムを採用し、ゲームとしての出来も悪くないが、とにかくひたすらに地味」という評価に落ち着いている作品である模様。
余談
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本作の同時期に縦スクロールシューティングの金字塔『ゼビウス』がリリースされ、完全に話題がそっちに持っていかれたのも本作にとっての不遇要因となってしまった。
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今現在本作の家庭用移植は一切されていないが、配信という形ではXbox360の『Game Room』にてプレイは可能である。
最終更新:2023年05月29日 11:27