GuitarFreaksV6 & DrumManiaV6 BLAZING!!!!
【ぎたーふりーくす ぶいしっくす あんど どらむまにあ ぶいしっくす ぶれいじんぐ】
ジャンル
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音楽ゲーム
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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コナミデジタルエンタテインメント
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稼動開始日
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2009年4月9日
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判定
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なし
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ポイント
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2曲保障 新たなコンポーザーの登場 驚愕の高速オルタ譜面登場 廃人仕様のQUEST MODE
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GuitarFreaks & DrumManiaシリーズ
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概要
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「GuitarFreaksV & DrumManiaV」シリーズ(Vシリーズ)の6作目。
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今作は提供版権を中心に、EXTRA STAGEにはgood-cool、猫叉Master、96等豪華な顔ぶれに加え、まさかのイトケン(伊藤賢治)の登場にユーザーからは大いに期待を寄せられた。
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ギタドラにはありそうでなかったIIDXと同じ認定試験制度に加え、GRAND PRIXに代わる新要素としてQUEST MODEが実装されたが、これがギタドラにおける重度な貢ぎ要素の強い解禁作業の始まりを告げる事になる。
評価点
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STANDARDモードが2曲保障
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ポップンと同じシステムを採用。1曲目における高難易度曲への特攻が行い易くなった。
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BATTLE MODEに4曲完全保障があるため存在意義は薄いが、プレーヤーにとっては嬉しい特典である。
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QUEST MODEの登場
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様々なクエストをクリアするモード。登場するクエストは「難易度15以上の曲をフルコンボでクリア」などの実力勝負から。「最も短い読み方の曲」等のクイズ形式の物まで様々。
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クエストをクリアするとファンが集まり、一定数に達すると隠し楽曲やバトルアイテムを獲得できる。
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解禁要素には関与しないが、対象曲をプレーすると手に入るポイントで競い合う「ギタドラカルトクイズ」が開催されていた。
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モード自体は完成度が高かったが、このモードにおける貢ぎ要素が非常に強かったのが、今作における最大の問題点となってしまう。
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QUEST認定試験
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IIDXの段位認定に近いモード、QUESTモードをある程度進行すると選択可能になる。
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決められた4曲から任意に選択し、ゲージが最後まで残っていれば合格となる。ただしNONSTOPモードと同じくゲージは全く回復しない。
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こちらも実力勝負といった感じで、プレーヤーの実力等を測る一つの目安となった。
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新たなコンポーザーの参加
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本作では『ロマンシング サ・ガ』等のゲーム音楽で知られる伊藤賢治が初参戦し、楽曲「OVER THE LIMIT!」を提供。楽曲の質だけでなく、クリップも世界観に合っており完成度は非常に高く、プレーヤーからも好評だった。
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浅田靖もVampire Killerのアレンジで初参戦。ムービーは『悪魔城ドラキュラ ジャッジメント』のPVから引用されているが、アレンジ自体は完全新規。
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ただ、これの解禁が『悪魔城ドラキュラTHE ARCADE』をプレーという地域格差が大きい条件だったためか、すぐにタイムリリースされた。
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豪華な版権曲
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今作はDragon Ashの「Fantasista」、DragonForceの「Through the Fire and Flames」、ガンダム00のEDを担当したTHE BACK HONEの「罠」、ナイトメアの「Lost in blue」等、多くのメジャーアーティストが提供枠として参加している。
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SKILL METER実装
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新たなオプションとして、IIDXのスコアグラフに近いSKILL METERが実装された。
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プレー中でも達成率が分かる上、携帯サイトでライバルを登録していれば、ライバルの達成率や現在の達成率との差分も表示される。
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BLAZING CHAMPIONSHIP
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前作まであったGRAND PRIXモードの代替。
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全4回と過去のギタドキングに比べて少なくなっているが、1大会につき4つの部門に分かれており、自分の好みや得意曲に合ったコースを選択できる。但し1つでも選んだら後戻り不可能。
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大会には新曲も組み込まれており、基本全ての部門で選曲できる。
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ちなみにAGE CUPで特定の部門のみでしかプレー出来なかった「NIL」に関しては、別項目にて記載。
問題点
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初心者お断りな上、過剰な貢ぎを要するQUEST MODE'
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選んだお題をクリアとあって実力のみが試されるモードと思われるが、難しいクエストはとことん難しく、クイズ形式では不正解の曲を選択した時点でクエスト失敗確定で、初心者にとっては相当取っつき難い。
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さらにQUEST MODEではファンを集めて隠しアイテムを解禁というプール要素も存在しており、モードに対する不満はこちらの方が多い。
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特に槍玉に挙げられたのが新曲「Light」と「ENCORE CONQUEST」。解禁条件はQUESTモードでファンの人数をそれぞれ10,000,000人・9,999,999,999人(カンスト)まで溜めるという上級者どころか廃人もビックリの条件。
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条件は緩和されていったが、ENCORE CONQUEST解禁には単独機種でも500クレジット以上やらなければ到達できないという、極めてとんでもない条件だった。
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両機種で行った場合は間違いなくギタドラ史上最強最悪の貢ぎプレーが必要とされるモードであった。
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隠し楽曲である『ENCORE CONQUEST』はこれまでのアンコール曲のメドレーだが、無理やり繋げた感が否めない曲となっており、頑張って解禁したプレーヤーをガッカリさせた。
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しかしそれでも、その難易度の高さからギタドラ共にスキル理論値に入るので、避けては通れない曲となっている。
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稼働途中で緩和されたが、やはり膨大な貢ぎが必要なのは全く変わらず人によってはV7稼働まで待つユーザーも。
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隠し楽曲『NIL』の扱いについて
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BLAZING CHAMPIONSHIPのAGE CUPに新曲である『NIL』が組み込まれているが、全部門共通ではなく一部の部門でしかプレーできなかった為、上記の後戻り不可の仕様もあって、大変な不評を浴びる格好となった。
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暫く経ってからBATTLE ITEMに『NILの絵』が追加されたが、大会の件もあって「結局使いまわしかよ…」と言われる羽目になった。
賛否両論点
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高難易度クエストをはじめとした、一部のクエストに関して
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QUEST MODEの概要にも記載されていたが、実力で解禁を進めるという点は、上級者にとって見れば悪くない仕様。言い換えれば初心者にとって挫折するような課題が数多く存在するため、厳しい仕様でもある。
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簡単なものは特定コンボ数で済むが、難しいのはSTEALTHでクリア、EXCELLENT達成、強制RISKY等、上級者でも手こずるクエストも多数存在していた。
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ULTIMATEフォルダに関して
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QUEST MODEをある程度プレーすると、超高難易度のクエストや変わり種のクエストが入っているULTIMATEフォルダがアンロックされる。
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特にDAY DREAM(EXTREME)をPERFECT率98%でクリア(DM)/DAYDREAM(OPENPICK EXTREME)をEXCELLENTでクリア(GF)という無理難題なお題は、過剰なスタッフの無茶振りとして現在でも語り種となっている。
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DM側は多人数で無理やり達成させるケースもあったが単独での達成報告も上がっていた。GF側は正規譜面縛りとあってV6稼働終了まで結局達成されなかった。
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他にも『RANDOM ALLで特定の楽曲を引き当てるクエスト』、『現時点での累計ヒットチャート300位をクリア』、『強制BRANCH+にゃぐわノーツでMODEL FT2 Miracle versionをクリア』、HYPER RANDOM(GF)やRANDOM(DM、一部クエストと一部楽曲限定)固定のクエスト等、ULTIMATEフォルダにふさわしいラインナップが揃っている。
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EXTRA RUSHの演出面が物足りない
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前作ではPREMIU ENCOREの上であるINFINITY STAGEが登場したが、今作ではそれにあたる特別なステージは無い。
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一応PREMIUM ENCOREをクリアするとBLAZING STAGEが出現するものの、特別というよりENDINGに近い存在となっている。
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コナミオリジナル楽曲の大量削除
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本作では21曲削除されたが、そのうち19曲がコナミオリジナルであった。
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当時騒動となっていたBeforU(XG/V7で一部復活した)、V4で復活したばかりのSTAR OF MUSE、ギタドラ初期のYOU ELEVATE MEやSecrets of your heartといった名曲も消されていった。
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削除曲の中で初出が古いオリジナル曲は、ボーカルや作曲、作詞が外注に委託されていたものが非常に多かったこともあり、契約切れによるやむを得ない判断だったと思われる。
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一部では『ギタドラが始動した1999年と本作稼働の2009年の間で権利管理の方針が変わったため』と囁かれているが…。稼動前に全削除曲リストの公開を告知してくれた点には良心的との声がある。
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ギター側の難易度インフレ
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特にEXTRA RUSHにて6曲連続でLv90以上の譜面が登場し、大幅なスキルインフレを引き起こした。
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驚愕の高速オルタ、そしてデバイス上の限界を感じさせる譜面
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そのインフレに則るかのように超高難易度譜面も多く登場した。「Driven Shooter」のGF譜面(GUITAR&OPEN PICK:ADVANCE、EXTREME)がその典型例。中盤までは簡単だが、over thereやR#1を超える速度の高速オルタ(BPM265.5相応の16分オルタ)が襲いかかる。
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上級者ですらADVANCEをクリアできない人が続出。EXTREMEに至ってはS判定を取れる人が極僅かで、フルコン達成者も稼働終了まで出なかった。
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ADVANCEは2009年12月にフルコンボが達成されたものの、それでも8か月の歳月がかかっており、いかに凶悪なのかが窺える。
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なおXGでは、その「Driven Shooter」を超える速度のオルタ(BPM291相応の16分オルタ)地帯がある「IMI」という曲が登場。曲名通りIMI不明な高速オルタが襲いかかる。
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ドラム側も「Jungle」「Sonne」など曲に対してパッドが足りていない程ノートが詰め込まれた譜面が続発し、Vシリーズのデバイスによる高難易度化の限界を感じさせる作品でもあった。
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存在意義が問われるENCORE CHANCE
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EXTRA専用曲をプレーすると隠しポイント数が溜まり、一定以上でENCORE/PREMIUM ENCORE進出条件が緩和される「ENCORE CHANCE」という制度が登場。
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EXTRA専用曲でPERFECT率91%以上でポイントが入り合計20Ptで発動。
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ENCORE CHANCEの時に緩和された条件に満たせなかった場合は、更に10Pt溜めると緩和条件がより緩くなる「HYPER ENCORE CHANCE」に移行し、ENCOREが発生するまで、ENCORE CHANCE→HYPER ENCORE CHANCE…と繰り返される。なおENCOREに進出すると、今まで溜めたポイントはリセットされる。
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赤譜面でも容易に進出できるので一見有用性が高く見えるが、普通にやっていたら気づかない。というか、気付かせる様な演出が少ないのが問題。
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発動を見分けられるのが「EXTRA STAGE」の文字色の変化だけ。気づける人は少ないだろう。
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おそらく今作でDMのENCORE/PREMIUM ENCORE進出条件をV2以前(PERFECT率95%/98%)に戻した理由は、このENCORE CHANCEの有用性を図るためと言われているが、真相は不明。
総評
V3~V5に比べるとシステムや演出のクオリティが下がってしまい、アイデアが出尽くした感は否めない。
特にQUEST MODEの搭載が却ってプレーヤーのやる気を削ぐ羽目になった。譜面に関しては、Vシリーズにおけるデバイス上の限界が見えた一作でもある。
しかし前述の通り、伊藤氏の参戦や豪華な版権曲ラインナップなど、決して盛り上がりに欠けていたという訳ではなかった。この頃がギタドラシリーズのピークとも言える。
この後想像を絶する暗黒期を迎えるとは、誰が予想できただろうか。
その後
そんな暗黒期突入と同時に、全てがグレードアップした新筺体『GuitarFreaksXG & DrumManiaXG』(2010年3月稼働)が登場。
最高の臨場感で新たなギタドラの歴史を刻むはずだったが…。
余談
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貢ぎ傾向となったその後のイベント
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QUEST MODEの貢ぎ要素を皮切りに、V6以降も凶悪な貢ぎが必要とされる企画が増えだした。
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韓国版ではタイトルが商標の都合か「DrumManiaV6
BURNING!!!!
」となっている。
最終更新:2024年04月02日 12:10