りき伝説
【りきでんせつ】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| メディア | ダウンロード専売ソフト | 
| 発売元 | アークシステムワークス | 
| 開発元 | エイビット新潟 | 
| 発売日 | 2012年12月12日 | 
| 定価 | 800円(税5%込) | 
| レーティング | CERO:B(12才以上対象) | 
| 判定 | なし | 
| くにおくんシリーズ | 
 
概要
くにおくんシリーズのサブ主人公、鮫島力こと「りき」を主人公にした初のゲーム。
従来までの作品で「りき」は脇役や2Pキャラクターに該当していたが、彼が独立して主人公になるのは初めて。
時系列としては『熱血硬派くにおくん』より前。りきがくにおと出会う前の物語である。
ストーリー
暴力事件に巻き込まれサッカーを続ける事ができなくなり、うだつの上がらない日々をすごしていた「りき」。
ふとしたきっかけで花園学園の番長を名乗る「さかた」と喧嘩になり、曲がった事を嫌う彼の性格から、新しい番長になって花園を纏め上げる事になる。
花園学園の「正義の番長」として、東京全域に名が知れて行くりき。
その頃、暴走族「武赦紋漸(むしゃもんぜん)」が幅を利かせるようになっていった。
不穏な空気が花園を中心に漂い始めていった……
システム
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基本システムは前作『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』から継承されている。
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Aボタンでパンチ、Bボタンでキック。AとB同時押しでジャンプ。方向キー2回入力でダッシュ。
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武器の近くでAボタンでアイテムを拾う事ができる。所持しているアイテムはBボタンで投げる。
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各攻撃はそれぞれ異なったステータスに応じて威力が変化する。
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至近距離で敵が攻撃してきたとき、AボタンまたはBボタンを押すとガードすることができる。
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必殺技の「まっはぱんち」または「まっはきっく」が使える状態だとガードできない。
 
 
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敵を倒すとその場に金を落とす。接触する事で回収可能。他にも換金アイテムの不良グッズを手に入れることもできる。
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いろいろな店に行く事でアイテムを入手できるほか、食事をすることもできる。食事をすると体力、精神力以外にも、ステータスが上昇する。
 
前作からの変更点
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キーコンフィグが可能になった。
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必殺技の使い勝手が全体的に向上。
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前作の「きゅうこうかパンチ(キック)」はダウン効果がなかったため、当たった所で反撃確定という欠陥技だったが、しっかりとダウンが取れるようになった為、使い勝手が向上した。
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必殺技のコマンドがメニュー内で確認できるようになった。
 
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アイテムを別のフロアに持っていくことが出来るようになった。
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これにより、「まっはたたき」や棒を必要とする「ぼうじゅつすぺしゃる」の使い勝手が向上した。
 
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2周目で敵が強くなるようになった。
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クエストがなくなった。
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パラメーターのバランスの調整
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前作では買い物によるパラメーターの上昇は「ダウンタウン熱血物語」に準拠していたが、バランスが見直され、高価なアイテム(食事)でなければパラメーターが上昇しなくなっている。
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その為、パラメーターの上昇はレベルアップによる部分が大きくなった。
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また、現在のレベルが明記されるようになったため、低レベルクリアを目指すといった遊び方も可能。
 
 
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秘密の店の数が増量、各地の怪しい所に入る事で隠しアイテムや強力な必殺技が買える。
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敵が現れた際のメッセージが復活。「○○の せいとだ!」
評価点
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今まで不明瞭だったりきへの評価や、りきの過去を掘り下げている。
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エンディングもそのまま『熱血硬派くにおくん』(すぺしゃる)のりき戦に繋がる演出になっている。
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「しんじ」も『すぺしゃる』で「りき」の先輩と設定が改められた事を活かし、しっかり見せ場が用意されている。
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『すぺしゃる』で散々な扱いだった「みすず」もチョイ役ながら活躍シーンがある。
 
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登場する敵キャラも含めてストーリーは完全新作なので「くにおくんシリーズ」の操作性で新しいストーリーを楽しめる。
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操作性良好。特に不満はなく、FCのくにおくん同様、ガシガシとボタンを押しているだけで先へ進める。
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Rボタンで拡大/縮小、Lボタンで視点角度を切り替える事ができるのも相まって、特に画面が見難いと言う事も無い。
 
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難易度も程よい。簡単すぎず難しすぎず、適度にやりごたえを感じる良好なバランスとなっている。
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前作のBGMは基本的に過去作のアレンジだったが、本作では新たなBGMが追加されており、完成度も高い。
問題点
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若干ボリュームが少ない。
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ダウンロード専用ソフトであり、低価格なのである意味いたし方が無いとも言える。
 
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敵の起き上がりが無敵で、ダウン中の相手に一部追撃を仕掛けると確実に反撃される。
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マップは『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』の流用
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『すぺしゃる』と同じ場所が舞台になっている分には問題はないが、花園高校の内部が熱血高校のほぼコピーとなっているのはいささか気分が削がれる。
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新規マップが無い所為で、街への移動もわざわざバイクを使うなど『すぺしゃる』に比べると些か違和感が禁じえない。ラストバトルやエンディングに至るまで見覚えのあるマップにしか行かない。
 
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バイクチェイスの後になぜか体力が異様に減るバグが引き続き発生する。
総評
決して悪い出来ではないのだが、名作とも言えない。良くも悪くも、昔から大した進化をしていないゲームである。そのため、人によっては懐かしく、人によっては古臭い。
全体的な感想を無視してファンにだけ焦点を当てると、前作の『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』と比較した場合、前作が「価格の割りにボリュームが少ない」といわれていたのに対し、本作は「価格相応」という評価が多い。
前作同様、FC時代のくにおくんの持っていた爽快感はそのまま継承しているので、FCくにおくんシリーズが好きだったプレイヤーにはオススメできる一作である。
余談
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「りき」はこれまでのどのサッカーシリーズにも登場していなかったが、本作では「暴力沙汰でサッカー部を退部になった」事が語られており、後付けながら理由が付加された。ちなみにFC『熱血ホッケー部』ではアメフト部に所属している。
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また、りきは一年留年している設定が存在しているが、近年では本作の冒頭の事件が原因であると明言されている。
 
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『熱血硬派くにおくんSP 乱闘協奏曲』と連動要素があり、本作のセーブデータがあると、最初から本作の登場キャラをバトルモードで使用可能になり、「りきでんぐろーぶ」などのアイテムを所持した状態でゲームを始められる。
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ストーリーも繋がっており、本作に登場したサブキャラが再登場し色々な顔を見せてくれる。
 
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『乱闘協奏曲』発売後に放送された実写ドラマ版にも本作のエピソードが存在し、「りき」メインで武赦紋漸との戦いが描かれる回となっている。
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こちらではオリジナル設定が追加されており、武赦紋漸や総長の「まえざわ」に関しても掘り下げられている。また、本作には登場しなかった「りき」の彼女「きょうこ」もこの回から登場している。
 
最終更新:2022年05月08日 13:00