RAMBO
【らんぼー】
| ジャンル | ガンシューティング | 
| 対応機種 | アーケード(LINDBERGH) | 
| 発売・開発元 | セガ | 
| 発売日 | 2008年 | 
| 判定 | ゲームバランスが不安定 | 
| ポイント | 要暗記、なぜか異常に難しい1面ボス | 
 
概要
本作は、世界的ヒットを記録したシルベスター・スタローン主演の映画『ランボー 怒りの脱出』『ランボー3 怒りのアフガン』をモチーフとしたガンシューティングゲームである。全5面。
モニターには62インチ型が、コントローラーには、同社『THE HOUSE OF THE DEAD 4』で使用されたサブマシンガン型コントローラーを採用。トリガーは引きっぱなしで弾が自動的に連射され、リロードは銃口を画面外に向けて行う。
今作を象徴するシステムとして、
「怒りゲージ」
が存在する。
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「怒りゲージ」は画面左下にあり、敵を素早く倒したり、ダメージを受けると溜まっていく。ダメージ喰らって溜まるゲージな上に名前も同じ怒りゲージ、まるで対戦格闘ゲーム『サムライスピリッツ』シリーズみたいな
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銃口左のボタンを押すと怒りが解放され、ゲージがある間、銃の連射速度と威力が上がる。また、ゲージがフルの状態で怒りを解放すると、いかなる攻撃も受け付けず、弾も自動的にリロードとなる効果が追加される「無敵のランボー」となる。
評価点
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映画をモチーフにしただけあって、ゲーム中には映画の名シーンを再現した場面が沢山出てくる。
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ボンバーアローで武装ヘリを一撃で撃ち落とす、武装ヘリで敵の基地を木端微塵にするシーンは多くの人の記憶に新しいだろう。
 
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ステージ間には映画からの実写取り込みがそのまま使われており、ステージ中の美麗なCGとあいまって、次々と現れる敵兵をマシンガンで倒していくランボーの感覚が味わえる。
問題点
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敵の攻撃でロケットランチャー等の重火器を喰らったり、4面ボスの戦車に踏み潰されると
1撃でライフが2減る。
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「ガンシューティングでどんな攻撃も一律でライフが1減るだけなのはおかしい」
という発想に基づいての仕様だが、それにしてもあまりにプレイヤーに厳しい。ライフが2回復するアイテムもあるが、正直焼け石に水。
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何故か敵の弱点は同社の『HODシリーズ』などみたいに頭でなく、手に持っている武器。 そこに気づかないと後半面は敵を捌ききれないかもしれない。
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全体的な難易度はガンシューティングゲームの中ではかなり簡単な方だが、何故か
1面ボスが2、3面のどの場面よりも難しくなっており、初見プレイヤーをよく葬り去っていた。
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1面ボスの武装ヘリとの戦いは1面とは思えないほどシビアな局面が多い。
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この戦いでは機関砲を撃たれる前に破壊する、転がってくる岩に当たる前に岩を破壊する、ヘリコプターからのロープにぶらさがって狙撃してくる敵兵を倒す、の3つの場面に大別されるが、いずれも制限時間がかなり短い。
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怒りを使用するにしても、(タイミングにもよるが)1.2シーン通して使えるかどうかの時間なので、万が一の凌ぎ用にも使いづらいのもネック。
 
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2面のボス戦でもボートの機関砲を破壊する場面が「怒り」状態で撃ち込まないとまず破壊できずダメージを受けるが、こちらは怒りを使用するタイミングを把握することで対処できるのが救い。
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QTEが要所要所で発生するのだが、そのQTEが失敗=ダメージの割合が何かと多い。
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2面の最後では投下される爆弾から走って逃げるシーンがあるが、スタートボタンを猛連打しなければならない。時間が非常に短く、本当に猛連打が必要。失敗すると勿論ダメージを受ける。
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この直後にもう一度連打シーンがあるのだが、そちらは打って変わって非常に簡単。 調整をあまりしていないのだろうか。
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また、ターゲットが出現し、1発で撃たないと失敗となりダメージを受けるシーンも多い。そのターゲットも出現している時間が短く、モタモタしているとあっという間に時間切れとなってしまう。
 
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チャプターがなぜか映画の時系列通りではなく、1、4、5が『怒りのアフガン』2、3が回想扱いで『怒りの脱出』となっており、映画を観た人からすると違和感のある順番となっている。
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しかも、チャプター4は敵の基地からトラウトマン大佐を助ける展開となっているのでこれも実質回想。上記の難易度の問題も考えるとなぜこの順番にしたか余計に疑問を感じるであろう。
 
総評
『ランボー』の世界を追体験できるステージ進行、同作の重要なキーワード「怒り」をうまくシステムに取り入れた事は評価できる。
事実、ゲーム中の演出はまさに映画ランボーのそれであり、雰囲気作りへの気合の入り方が窺える。
しかし、1面ボスの明らかに場違いな強さや何かとダメージがかさみやすい道中などから初心者の参入を狭めてしまった。
ゲーム自体の難易度はそこまで高くはないものの、所謂「覚えゲー」の印象を強く見せている点は気になるところ。
とはいえ何度も言うようにランボーという作品をガンシューティングで追体験できるという魅力はあるので、見かけたら1コインと共に怒りを開放するのもいいだろう。
最終更新:2023年08月13日 14:16