【じゃせいけんねくろまんさー】
ジャンル | ロールプレイングゲーム | 当時のパッケージ![]() |
|
対応機種 | PCエンジン | ||
メディア | 2MbitHuカード | ||
発売・開発元 | ハドソン | ||
発売日 | 1988年1月22日 | ||
定価 | 4,500円(税抜) | ||
配信 | バーチャルコンソール(Wii/Wii U) | ||
Wii |
2006年12月2日/600Wiiポイント ※2019年1月31日配信終了 |
||
WiiU | 2017年3月29日/572円(税別) | ||
ゲームアーカイブス(PSP/PS3/PSV) | |||
共通 | 2009年12月16日/572円 | ||
セーブ方式 |
パスワードコンティニュー ※29文字~64文字まで可変 |
||
レーティング |
CERO:A(全年齢対象) ※バーチャルコンソール版以降より付与 |
||
判定 | スルメゲー | ||
ゲームバランスが不安定 | |||
ポイント |
徹頭徹尾ダークな世界観 仲間次第で難易度が激変 インフレしていく装備と敵の強さ 高過ぎるエンカウント率 非常に長く間違えやすいパスワード 後味の悪いエンディング 難易度に反してシステムはシンプル 色褪せない作風は今でも高評価 |
||
邪聖剣ネクロマンサーシリーズ 邪聖剣ネクロマンサー / NIGHTMARE REBORN |
夜、1人では遊ばないで下さい
PCエンジン初の記念すべきRPG。
『ドラクエ』ライクのRPGでありながら、当時としてはあまり例のない、クトルゥフ神話をモチーフにしたダークかつホラーな世界観に徹した作風を特徴としており、「夜、一人では遊ばないで下さい」というおどろおどろしげなCMのキャッチコピーが話題となった。
シナリオは後に漫画『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』等の脚本で有名となる三条陸氏。パッケージイラストに映画『エイリアン』シリーズで有名なH・R・ギーガー氏の既存作品「Spell 3」を許諾を得たうえで使用している。ただし、PCエンジンミニに収録された際にはゲーム内タイトル画面の背景に差し替えられている。
「魔空王アザトース」の復活により、世界は再び闇に包まれようとしていた。
旅の勇者である主人公は、今は亡きイシュメリア王・ジェイノスの遺志を継ぎ城を守る老人ギムルから二人の家来を借り受け、
「魔空王アザトース」の討伐に必要となる神々が生んだ武具「邪聖剣ネクロマンサー」を求めてランダメリア王宮を発つ。
+ | パーティメンバー紹介 |
+ | EDのネタバレ |
色彩豊かな風景に頭身の高い人物グラフィック、独特の雰囲気を醸し出すモンスターのドットアニメーション、パッケージに採用されたH・R・ギーガー氏の描く世界観をモチーフにしたといわんばかりのホラーな世界観…。
上記の通り、当時としては斬新であり、今見ても見劣りしない要素や雰囲気を持っていたのにもかかわらず、極端なゲームバランスから起因する高難易度などから、かなり人を選ぶゲームになってしまったのが非常に勿体無い作品である。
このような難易度と世界観になったのは「高橋名人の弟子」という設定で活動していた桜田名人(当時)が企画・バランス調整に携わっていたことを後年HP上で明かした際に、「スタンダードなRPGからははずれたものにしよう」と言う形で、元々の企画段階から意図していたことによるものだった。
故にこのような事態になるのは必然だったのかもしれないが、手に取るユーザーからしてみれば、ゲームそのものが目指す方向性とゲームバランスの良し悪しは別問題なのは言うまでもない。
ただ、難易度が非常に高いのは確かな一方で、理不尽極まった運ゲーと言うような領域ではなく、しっかり攻略を行えばクリアすることは可能である。高橋名人のエピソードからも分かるように、破綻しているのではなく意図的な難度設定と言える。
後に配信された携帯アプリ版がシリーズ累計30万ダウンロードを達成し、本作発売から20年近くを経て続編が発売されるなど、現在でも熱心なファンが居ることが窺えるほどに一定の人気と知名度をもつタイトルであることがうかがえる。
インパクトある世界観を秘めているだけに、淡白なシナリオや不便な仕様といった問題点があれど、ゲームバランス云々を超えた存在感を今でも輝かせているのかもしれない。
『邪聖剣ネクロマンサー』(携帯アプリ版 2004年11月22日)
PCエンジンmini収録版
*1 ゲーム冒頭のランダメリア兵からもこの旨を聞くことができる
*2 戦闘中に使うとパーティキャラ全員を確実に戦闘から離脱させ、フィールドで使った場合だと一定回数分エンカウントしなくなる。
*3 バロンの最高レベルでの素早さは「65」。他のキャラであれば素早さ65は簡単に超えてしまう。
*4 「連続攻撃の回数決定時の素早さ」には影響しない為、格下の敵から連続攻撃をもらうような事態にはならない。
*5 特にハドソンは上層部が「簡単にクリアされるとダメ」として、エンカウント率を高めに設定するように指示していたことで有名である。サードパーティーに作らせたRPG、有名なところでは『貝獣物語シリーズ』『天外魔境シリーズ』でも軒並みエンカウント率は高め。PS版桃太郎伝説リメイクの開発時の逸話も参照のこと。
*6 同じようなレーベルの付与になっている作品は『ガイアの紋章 エルスリード英雄列伝』がある。